「せ」漢方処方

【漢方せ】

生化湯《景岳全書》《中薬臨床応用》
「当帰、川芎、桃仁、炮姜、甘草(炙)」
◎産後の血虚・裏寒。
◎瘀血による腹痛。

生津甘露湯《李東垣》《古今方彙》
=「清涼飲子」
「升麻4分、防風・甘草(生)・防已・生地黄各5分、当帰6分、柴胡・羗活・甘草(炙)・黄蓍・知母(酒)・黄芩(酒)各1銭、竜胆酒・石膏・黄柏(酒)各1銭半、紅花(少許)、桃仁5個、杏仁10個」剉作1貼し、水2杯を注いで1杯にし、酒1匙入れて随時に熱くして服用。
◎消中にて能く食し而して痩せ、口舌乾き、自汗し、大便結燥し、小便頻数するを治す。

生津補血湯(せいしんほけつとう)[1-1]《万病回春》《古今方彙》
「枳実・陳皮・黄連・貝母・紫蘇子各7分、砂仁・沈香各5分、当帰・白芍薬(炒)・熟地黄・生地黄・茯苓各1銭、生姜、大棗」水煎。竹瀝・沈香を磨し調服。
◎年少の人患ありて膈噎の者、胃脘(胃の内腔)、血燥して潤わず、便閉して食下らざるなり。

生津補血湯(せいしんほけつとう)[1-2]《漢方治療の実際》
「当帰・芍薬各3、地黄5、茯苓3、枳実・陳皮・黄連・紫蘇子・貝母各2、縮砂・沈香各1、生姜・大棗各3」
◎漢方医学では吐にある場合に方剤には、湿を乾かす薬剤(ex.茯苓・朮・半夏・沢瀉)が多く用いられ、湿を与える薬剤(ex.地黄・当帰)を用いることは少ない。《大塚敬節》

★適応症及び病名 (生津補血湯)
■嘔吐:
☆食道・胃などの組織が枯燥して、通過が滑らかに行かないために吐する場合に用いる。《大塚敬節》
☆48歳男性。背高く、色浅黒く、痩せた体質である。この患者は事業に失敗し、2ヶ月前に自殺の目的で大量のシュウ酸を呑んだ。ところが死にきれず、救われて、医師の手当を受け、最もひどく浸食された胃の一部を切除して生命は取り留めた。しかし8月の上旬から嘔吐が始まって、水・茶などは納まるが、米飯・パン等の形の有る物は、食後1時間ほどたって吐くようになり、その嘔吐はなかなか止まらない。
9月になって、私が診察した。患者は2ヶ月余り、十分に栄養がとれないで、皮膚がカサカサして枯燥し、舌には白苔が少しあって、ひどく乾燥し、口渇もかなりある。大便はコロコロしたものが、3日に1行くらいあり、尿は時々頻数になることがある。食欲はあるが、吐くのが恐ろしいので食べない。その他に不眠がある。脈をみると幅がひろく非常に緊張が弱く、しかも、遅脈である。腹診すると左季肋下に斜めに手術の痕が見られ、それより右側で心下部にわたって、軽い膨満と抵抗とがあって、圧痛を訴える。患者は自覚的にもこの部に痞満感がある。シュウ酸を嚥下したことを告げずに、医師の診察を乞えば、誰でも胃ガンを先ず疑うであろう。
私はこの患者の口渇・舌乾・便秘・皮膚の枯燥にはどうしても地黄・当帰の配合せられた薬方が必要であると考えた。そこで《衆方規矩》の膈噎門をみると、私の希望通りの薬方が2方(当帰養血湯・生津補血湯)が出ている、私は生津補血湯を用いた。但し竹瀝は入れなかった。その代わり梔子を加えた。梔子は不眠にも効くし、また利膈湯にも梔子が配剤されているからである。
患者はこれを1回呑むと、嘔吐が止み、それきり吐かない。口渇も減じ、舌も湿ってきた《大塚敬節》



清胃瀉火湯[1-1]《万病回春》《古今方彙》
「連翹、桔梗、黄連、黄芩、山梔子、玄参、升麻、生地黄、薄荷、甘草、乾葛」水煎温服。
◎上焦の実熱にて口舌に瘡を生じて腫痛する者を治す。
◎併せて咽喉牙歯耳面の腫痛に皆効有り。



清胃瀉火湯[1-2]《万病回春》《漢方後世要方解説》
「桔梗・黄芩・山梔子・地黄・葛根各3、玄参・黄連・甘草各1.5、升麻・ 薄荷葉各1」
◎上焦の実熱、口舌瘡を生じ、腫痛する者を治す。併せて、咽喉、牙歯、耳面腫痛皆効あり。
◎此方は上焦の実熱により口舌に瘡を生じ、疼痛、糜爛するものによい。必ず実証の熱で、口臭、舌苔等があり、脈腹共に力ある者に適応する。口内炎等ににて本方の応ぜざる者は虚熱、或いは血燥として清熱補気湯、或いは清熱補血湯を考えるべきである。
黄連・黄芩・梔子=実熱を清解する。
地黄・玄参=血熱を涼まし
升麻=胃経の熱を涼まし、諸薬を上升させる
葛根=渇を止め
薄荷葉=清涼の剤
◎上焦は胸から上の部を指す。実熱は虚熱に相対する言葉で、虚熱が過労などによって生ずる陰虚の発熱であるのに、実熱は陽実の炎症、充血、発熱を意味する。虚熱には補薬を用い、実熱には瀉剤を用いる。だから清胃瀉火湯は、清涼散、凉膈散、黄連解毒湯などと同じ類の薬方である。《大塚敬節》


清胃瀉火湯[1-3] 《万病回春》 《漢方治療の実際》
「連翹・桔梗・梔子・地黄・葛根各2、黄連・玄参・升麻・薄荷・甘草各1」
★適応症及び病名 (清胃瀉火湯)
[1]鵞口瘡:
☆初期
[2]口内炎:
☆口内の潰瘍、実熱に属する者《矢数道明》
☆口舌の糜爛がひどくて、凉膈散を用いて寸効のない者には、清胃瀉火湯を用いるといつも奏効する。また連理湯を用いてみようと思う病人に、心下痞硬がひどいからと半夏瀉心湯を用いたところ、痞硬が治るにつれて口中の糜爛も全く治ってしまった(山田業精・温知医談第38号)
☆42歳女性。発病以来5年になる。主訴は、舌上・歯根・頬粘膜に米粒大の小潰瘍が1年中現れ、消長常なく、疼痛のため悩まされた。食後心下部痞塞感、背部の重圧感を訴え、口唇乾き、口中は時々甘くなったり、酸味を覚えることがあるという。
診候。体格は良好。栄養も普通。顔色は赤味を帯び、口唇紫色。現在も口腔内に米粒大の小潰瘍数個発生し、食事のとき疼痛を訴え、診察に際して口臭が著しく感じられた。大便1行。月経普通。脈にも力があり、腹は表面は軟かであるが、底に力があって、中脘・水分・天枢・大横の各穴の部に抵抗圧痛がある。
診断。口臭、心下部の抵抗圧痛、脈状等により、胃実熱の候であることが肯定される。古人も口甘きは胃熱としている。しかも本症は実証であり、(虚証の口甘きは銭氏白朮散が良いとされる)舌乳頭の消失等はない。よって《万病回春》の清胃瀉火湯を与えた。処方は「連翹・桔梗・黄芩・梔子・地黄・葛根各3.0、甘草・黄連・玄参各1.5、薄荷葉・升麻各1.0」
経過。服薬10日にして相当の効果を自覚し、潰瘍は縮小し、新生潰瘍はただちに消失して疼痛にまで至らず、胃症状も好転し、服薬40日に及んで、ほとんど治癒した。《矢数道明》



清胃散[1-1]《李東垣》
「升麻・牡丹皮・当帰・生地黄・黄連」
◎歯痛・歯肉炎・歯茎からの出血。

清胃散[1-2]《脾胃論》
「当帰・生地黄・黄連(夏月は倍用)・牡丹皮各3銭、升麻1両」
◎上下の牙歯疼痛して頭脳に引き発熱して大いに痛むを治す。
◎痛み甚だしきには:「石膏・細茶・大黄(酒)・黄芩」水煎し食後に冷服。



清胃散[1-3]《東醫寶鑑》
「升麻2銭、牡丹皮1銭半、当帰・生地黄・黄連各1銭」水煎し少し冷やして服用。
◎胃熱で上下歯が痛み、満面に発熱して冷を好み、熱を嫌う者。


清胃升麻湯《万病回春》《古今方彙》
「升麻・川芎・半夏・白朮・白芍薬各7分、乾葛・黄連(酒)・甘草(生)・防風各5分、白芷3分、石膏1銭」水煎し食後に熱服す。或いは漱ぎて而して之を吐す。漱薬には白朮・半夏を用いず。
◎小児の牙腫、流涎腮腫、馬牙疳(口内炎)を治す。


清胃湯《東醫寶鑑》
「石膏末2匙、梔子(炒)・連翹・牡丹皮・黄芩各1銭、生地黄(酒洗)・黄連(炒)各8分、升麻・白芍・桔梗(煨)各7分、藿香5分、甘草3分」水煎       服。
◎牙床が腫れて痛み、牙歯が揺れ動いて黒くただれて抜ける。

清胃保中湯《寿世保元》《古今方彙》
「保中湯《万病回春》枇杷葉1銭」
◎胃虚し熱ありて嘔吐する者を治す。

清胃養胃湯《東醫寶鑑》
「石膏1銭、陳皮・白朮・赤茯苓・甘草・黄芩各2分」水煎服。
◎小児の脾弱・胃熱を治す。

清胃養陰湯《中薬臨床応用》
「川石斛9g、沙参12g、麦門冬9g、天花粉9g、白扁豆9g、鮮竹茹9g、生豆芽12g」水煎服。
◎胃陰虚で虚熱
◎慢性胃炎
◎食べるとすぐ吐く
◎乾嘔、
◎舌質深紅、光剥無苔


清胃養脾湯《方読便覧》
「治小児愛吃泥方《寿世保元》胡黄連・使君子」


清胃養脾湯《医学正伝》《古今方彙》
「黄芩、陳皮、白朮、茯苓、甘草、石膏」水煎。
◎小児が泥を愛吃するを治す。
◎《寿世保元》には胡黄連・使君子あり。



清咽膈散《東醫寶鑑》
「桔梗・連翹各1銭、大黄(酒炒)・芒硝・悪実・荊芥各7分、黄芩(酒炒)・梔子(酒炒)・薄荷・防風・玄参・黄連(酒炒)・金銀花・甘草各5分」水煎服。
◎乳蛾・喉閉を治す。


清咽利膈湯《証治準縄》
「升麻・玄参・桔梗(炒)・炙甘草・茯苓・黄連(炒)・ 黄芩(炒)・牛蒡子(炒搗)・防風・白芍(炒)」各等分。毎服4g~8g、煎服。
 

清咽利膈湯《外科正宗》
「連翹、黄芩、甘草、桔梗、防風、山梔子、荊芥、薄荷、金銀花、黄連、牛蒡子、玄参、大黄、朴硝」

 

清咽利膈湯《漢方治療の実際》
「金銀花・防風・桔梗・黄芩・連翹・玄参各2、荊芥・薄荷各1.5、黄連・大黄・甘草各1、芒硝・牛蒡子各3」


清咽利膈湯《薛立斎十六種》《古今方彙》
「金銀花・防風・荊芥・桔梗・黄芩・黄連各1銭半、山梔子・連翹・玄参・大黄・芒硝・牛蒡子・甘草各7分」
◎咽喉腫痛し、痰涎壅盛なるを治す。


清鬱散《東醫寶鑑》
「半夏・陳皮・白茯苓・蒼朮・便香附・神麹・黄連(姜汁炒)・梔子(姜汁炒)各1銭、川芎6分、乾姜(炒黒)5分、甘草(炙)2分、姜3片」水煎服。
◎胃中に伏火があって、悪心煩憫する者。

 

清鬱二陳湯《万病回春》《古今方彙》
「陳皮・半夏・茯苓・黄連(姜炒)・香附子・山梔子各1銭、蒼朮・川芎・枳実各8分、神麹5分、白芍薬7分、甘草3分、生姜」水煎。
◎呑酸嘈雑、酸水心を刺す者は即ち痰火欝気なり。


清暈化痰湯《万病回春》《東醫寶鑑》
「陳皮・半夏(製)・白茯苓各1銭、枳実・白朮各7分、川芎・黄芩・白芷・羗活・人参・南星(炮)・防風各5分、細辛・黄連・甘草各3分、姜3片」水煎服。

◎痰暈に。 (痰が多く嘔吐し頭重する)
◎頭目眩暈するを治す《古今方彙》
◎気虚には:「人参・白朮」
◎血虚には:「当帰、川芎倍加」


清瘟敗毒飲[1]《疫疹一得》
「生石膏(打砕先煎)60g、地黄(生)24g、知母・玄参・連翹各9g、黄連・黄芩・山梔子・牡丹皮・桔梗各6g、犀角0.6g、甘草3g」水煎服。
◎感染症の発熱で、意識障害・譫語・皮下出血がある。

清瘟敗毒飲《余師愚方》
「石膏、生地黄、連翹、黄連、黄芩、犀角、牡丹皮、玄参、知母、梔子、竹葉、甘草、赤芍、桔梗」


清瘟敗毒飲[2]《石家荘市脳炎治療観察記実験》
「広犀角・全蠍・大蜈蚣・茵蔯蒿・銀花・連翹・清竹茹・花粉・石膏・甘草・天竺黄・山梔子・菖蒲」煎服。

清栄槐花散《東醫寶鑑》
「当帰・白芍・生地黄・槐花(炒)各1銭、槐角・黄連(酒炒)・蒼朮・荊芥各8分、枳穀・黄芩(酒炒)各7分、川芎・防風各6分、升麻・生甘草各4分」煎服。
◎風・腸蔵毒を治す。

清営湯《温病条弁》
「犀角・生地黄・玄参・竹葉・銀花・連翹・黄連・丹参・麦門冬」
◎温病で邪が心包に入り、煩渇し、寝られず、舌は赤く、譫語する者。

清営湯《温病条弁》《中薬臨床応用》
「犀角1g(剉作沖服)、玄参9g、生地黄24g、麦門冬9g、黄連6g、丹参12g、金銀花12g、連翹9g、竹葉巻心5g」水煎服。

◎日本脳炎
◎流行性脳脊髄膜炎
◎持続性高熱
◎意識不明、譫語
◎夜間睡眠不安
◎ケイレン
◎発疹


清音散《東醫寶鑑》
「訶子皮・桔梗・木通・甘草」




清火豁痰丸《東醫寶鑑》
「大黄(酒洗し9回蒸し、9回晒す)2両半、白求(炒)・枳実(麩炒)・陳皮(塩 水炒)各2両、黄芩(酒炒)黄連(酒炒)・山梔子(炒)・天南星・半夏(2味 を明礬・皀角・生姜各1両で7日間水浸)各1両半、貝母(炒)1両3銭、 連翹・天花粉・白茯苓・神麹(炒)・白芥子(炒)各1両、玄明粉7銭、青礞石(焔硝1両と焼いて金色)・青黛・甘草各5銭、沈香2銭」作末し、竹瀝で梧子大の丸剤。茶で60~70丸服用。
◎上焦の鬱火。痰涎・胸膈不利・咽喉の煩躁。


清火化痰湯《東醫寶鑑》
「半夏(製)・陳皮・赤茯苓各1銭、桔梗・枳穀・瓜蔞仁各7分、黄連・黄芩 ・山梔子・貝母・紫蘇子・桑白皮・杏仁・芒硝各5分、木香・甘草各3分、 生姜3片」水で煎じ、半分ぐらいになると芒硝を少し入れて熔化させ滓を 去り、又、竹瀝・姜汁を入れて服用。
◎痰厥。痰が胸中に詰まって吐いても出ず、煩悶し、手足が冷える者。

 

清火化痰湯《万病回春》《古今方彙》
「黄連、黄芩、山梔子、括楼仁、貝母、枳殻、陳皮、半夏、茯苓、紫蘇子、朴硝、桔梗、甘草、杏仁、桑白皮、木香(別研)、生姜」水煎。「竹瀝、姜汁(少許)」入れる。
◎熱痰、胸膈の間に在り、咯吐して出でず。寒熱、気急、満悶痛みを作す者を治す。名づけて痰結という。

清火化痰湯《済世全書》《古今方彙》
「陳皮、半夏、石膏、白朮、知母、黄柏(酒)、黄芩(酒)、赤茯苓、川芎、薄荷、黄連、甘草(炙)、生姜」水煎。
◎痰あり、火あり、而して眩暈を作す者を治す。


清火滋陰湯《万病回春》《東醫寶鑑》
「天門冬・麦門冬・生地黄・牡丹皮・赤芍・山梔子・黄連・山薬・山茱萸・ 沢瀉・赤茯苓・甘草各7分」水煎し童便を入れて服用。
◎吐・咳・嗽・喀・唾血を治す。

清火湯《東醫寶鑑》
「大黄(酒蒸)1銭半、桔梗・玄参各1銭2分、連翹・梔子(炒)・芒硝・黄芩(酒炒)・貝母・天花粉・独活・前胡・柴胡・赤茯苓・枳穀各1銭、薄荷・羗活・川芎各8分、防風6分、甘草4分」剉作2貼し、水煎服。
◎三焦熱を治す。

 

清火寧嗽湯《済世全書》《古今方彙》
「桔梗、枳実、前胡、貝母、赤茯苓、黄芩、麦門冬、桑白皮、甘草、生姜」水煎。
◎咳嗽吐痰、熱ありて胸中痞悶するを治す。

 

清火涼血湯《済世全書》《古今方彙》
「当帰尾・赤芍薬(酒洗)・生地黄・貝母・山梔子・百合・麦門冬各1銭、牡丹皮・蒲黄(炒黒)各7分、川芎・熟地黄・桃仁・阿膠各5分、生姜皮」水煎。
◎吐血を治す。一服にてたちどころに已む。


清化丸《東醫寶鑑》
「貝母1両、杏仁5銭、青黛3銭」作末し砂糖を姜汁に入れ梧子大の丸剤。       溶かして飲み込む。
◎肺鬱と痰嗽で眠れない者。

清咳湯《万病回春》《東醫寶鑑》
「当帰・白芍・桃仁・貝母(炒)各1銭、白朮・牡丹皮・黄芩・山梔子(炒黒)各8分、青皮・桔梗各5分、甘草3分」水煎服。
◎咳血に。
◎咳血の者、肺より出ず。此方之を主る。《古今方彙》
◎潮熱には:「柴胡・赤茯苓」

清咯湯《万病回春》《東醫寶鑑》
「陳皮・半夏・茯苓・知母・貝母・生地黄・各1銭、桔梗・山梔子(炒黒)各7分、杏仁・阿膠各5分、桑白皮1銭半、甘草5分、薄荷2分、生姜3片」水煎服。
◎喀血に。

 

清咯湯《万病回春》《古今方彙》
「陳皮・半夏・茯苓・知母・生地黄各1銭、山梔子・桔梗各7分、桑白皮1銭半、杏仁・阿膠各5分、甘草5分、柳桂(桂枝の小枝)2分、生姜」水煎温服。
◎喀血の者で腎より出るは血屑を喀出するなり。此湯に宜し。


清膈蒼沙丸《東醫寶鑑》
「蒼朮2両、香附子1両半、黄連・黄姜各5銭」を作末し、紅熱瓜蔞の皮をむいて緑豆大の丸剤。温水で30~50丸づつ飲む。
◎湿熱を治し、鬱気を除き、止痛する。

 

清肝益栄湯《外科枢要》《古今方彙》
「八珍湯人参竜胆・山梔子・木瓜・柴胡」
◎肝胆小腸経の風熱、血燥、筋攣、結核或いは耳項胸乳脇肋が痛みを作氏、或いは瘊子(コウシ、いぼ)を作すを治す。并せて一切の肝火の症を治す。


清肝解欝湯《東醫寶鑑》
「当帰・白朮各1銭、貝母・赤茯苓・白芍・熟地黄・梔子各7分、人参・柴胡・牡丹皮・陳皮・川芎・甘草各5分」水煎服。
◎肝の鬱火で血が傷つき、乳房の核がつまる者。

 

清肝解欝湯《外科枢要》《古今方彙》
「八珍湯柴胡・牡丹皮・山梔子・陳皮・貝母」
◎肝経の血虚風熱或いは肝経の欝火が血を傷り、乳内に結核し、或いは腫潰を為して癒えず、凡そ肝胆の経の血気和せざるの症を治す。


清肝滲湿湯《医宗金鑑》
「黄芩、山梔子、当帰、生地黄、白芍薬、川芎、銀柴胡、天花粉、竜胆草、甘草、沢瀉、木通、燈心草」

 

清肝滲湿湯《外科正宗》《古今方彙》
「川芎・当帰・生地黄・柴胡・芍薬・竜胆・山梔子・括楼根・黄芩各1銭、沢瀉・木通・甘草各5分、燈心草」水煎食前に服す。
◎嚢癰にて肝経の湿熱にて腫を結び小水利せず、発熱して焮痛する者を治す。


清肝退翳活血丸《中医雑誌1958年10月号》
「蕤仁40g・犀角40g・煆石羔40g・桔梗40g・川貝母20g・山梔子80g・粉丹皮96g・炒桃仁80g・連翹40g・酒黄芩96g・防風48g・蔓荊子120g・寸冬48g・炒乳香48g・炒没薬48g・炒生地黄120g・羗活48g・玄参48g・檳榔48g・木賊60g・蝉退72g・姜黄連40g・竜胆草64g・薄荷40g・細辛20g・蜜炙桑白皮48g・菊花72g・蒺藜64g・赤芍96g・酢炒三稜72g・酢炒莪朮72g・陳皮80g・草決明48g・白芷48g・広木香20g・藿香40g・神 曲80g・麦芽80g・青皮40g・山楂子72g・川芎48g・柴胡48g・甘草120g・毛蒼朮28g・遠志肉40g・紅花120g・竜衣8g・当帰120g・枳穀40g・塩知母20g・塩黄柏20g・青葙子20g・兎絲子20g・制香附子60g・車前子20g・白芍80g・雲苓40g・烏薬20g・胆星12g・穀精草40g・密蒙花20g・銀花40g・竹葉12g・灯心草10g・川厚朴60g・制大黄1200g」を作末し、蜜で練って、12gの丸にして、毎服半丸ないし1丸。

清肝湯《東醫寶鑑》
「白芍1銭半、川芎・当帰各1銭、柴胡8分、山梔子・牡丹皮各4分」水煎服。
◎肝経が血虚して、怒火のある症。

 

清肝導滞湯《外科正宗》《古今方彙》
「萹蓄4銭、瞿麦3銭、滑石2銭、甘草1銭、燈心草」水煎。空心時に服す。
◎便秘には:「大黄1銭」
◎肝経の湿熱にて玉茎(=陰茎)腫痛し、小水渋滞して疼みを作すを治す。

 

清疳敗毒散《万病回春》《古今方彙》
「防風・独活各6分、連翹・荊芥・黄連・蒼朮・知母各7分、黄柏・赤芍薬・赤茯苓・竜胆・木通各9分、柴胡1銭、甘草梢2分、燈心草」煎服。
◎下疳瘡を治するの妙方なり。
◎若し便毒あれば:「大黄」人の虚実を量り用いる。

清気飲《東醫寶鑑》
=清暑益元湯
「白朮1銭2分、人参・黄蓍・麦門冬・白芍・陳皮・白茯苓各1銭、知母・香薷各7分、黄連(炒)・甘草各5分、黄柏3分、姜3片」水煎服。
◎発熱し、汗を多くかいて気力がなく、脈が虚細遅なのは暑が元気を傷つけた症。

清気化痰丸[1]
「姜半夏・胆星・枳実(麩炒)・瓜蔞仁・杏仁・ 黄芩(酒炒)・茯苓・橘紅」
◎熱痰膠結し、嘔吐・悪心・胸痺し、発熱・ひきつけ・
心悸亢進し、苔黄・脈滑数。

清気化痰丸[2]《東醫寶鑑》
「天南星・半夏(明礬・皀角・生姜各2両を水に一昼夜浸け、天南星の白さがなくなったら煮て、晒して乾燥)各2両、神麹(炒)・麦芽(炒)各1両半、陳皮・枳実・白朮・白茯苓・紫蘇子・蘿葡子(炒)・瓜蔞仁・香附米・山楂肉・白豆各1両、青皮・葛根・黄連各5銭、黄芩8銭、海粉7銭」       作末し、竹瀝・姜汁泡の蒸し餅で梧子大の丸剤。姜湯又は茶で50~70丸服用。
◎一切の痰飲。食積・酒積で痰壅の者。

清気化痰丸[3]《東醫寶鑑》
「半夏(製)2両、陳皮・赤茯苓各1両半、黄芩・連翹・山梔子・桔梗・甘草各1両、薄荷・荊芥各5銭」作末して、姜汁糊で梧子大の丸剤。姜湯で50丸飲む。
◎本方は「二陳湯+凉膈散」です。
◎熱痰を治す。

 

清気化痰湯《医方考》《古今方彙》
「陳皮、杏仁、枳実、黄芩(酒)、括楼仁、茯苓、天安症、半夏、生姜」水煎、或いは細末にし姜汁で作丸。
◎痰に通用する。


清気宣風散《東醫寶鑑》
「当帰・白芍・白朮各1銭、川芎・羗活・半夏・生地黄・白彊蚕各8分、蝉退・赤茯苓各6分、防風・甘菊・枳穀・陳皮・荊芥・升麻・黄連・梔子各5分、甘草3分、姜3、棗2」水煎服。
◎風熱を治す。

清肌散《東醫寶鑑》
「荊防敗毒散+天麻・薄荷・蝉退・生姜3片」水煎服。
◎赤白の癮疹が出来て、かゆい者。

清肌安蛔湯《蔓難》《勿誤薬室方函口訣》
「小柴胡湯鷓胡菜・麦門冬、大棗」
◎寒熱往来し、肌膚枯燥し、瘧に似て労の如きを治す。
◎此方は、小児回虫より寒熱を発する者に効あり。瘧に似て労の如き者は淨府湯よりは能く応ずるなり。


清宮湯《温病条弁》
「玄参心12g、蓮子2g、竹葉心8g、連翹心8g、連心麦門冬12g、犀角尖(作末して熱湯を加える)8g」

清宮湯《温病条弁》《中薬臨床応用》
「蓮心1.5g、竹葉巻心6g、連翹心6g、玄参心9g、帯心麦門冬9g、犀角6g(磨沖)」水煎服。
◎熱性疾患の極期
◎高熱、意識障害
◎譫語
◎発汗過多、口渇

清玉散《寿世保元》《古今方彙》
「当帰、川芎、赤芍薬、生地黄、陳皮、半夏、茯苓、蒼朮、香附子、黄連、黄芩、柴胡、升麻、牡丹皮、甘草、生姜」水煎。
◎赤白帯下にて咽乾、牙痛、耳鳴、遍身流注して疼痛し、発熱憎寒、口に酸水を吐し、心腹気痛するを治す。



清金飲《東醫寶鑑》
=「杏仁五味子湯」
「杏仁・白茯苓各1銭半、橘紅1銭2分、五味子・桔梗・甘草各1銭」水煎服。
◎種々の咳嗽を治す。通治薬。

清金丸[1]《東醫寶鑑》
=「清金丹」
「蘿葡子(蒸乾燥末)1両、皀角(焼末)3銭」姜汁浸蒸し餅で蘿葡子大の丸剤。毎回3~4丸、淡姜湯で飲む。
◎哮喘。

清金丸[2]《東醫寶鑑》
=「与点丸」
「黄芩(酒炒)」作末し、粥で丸剤。白湯で20~30丸飲む。◎肺火を治す。

 

清金降下丹《東醫寶鑑》
「天門冬・蓮実各1両、五味子5銭、砂糖5両、竜脳3分」作末し1両を20丸の蜜丸。
◎心肺の虚熱を治す。

清金降火湯《東醫寶鑑》
「陳皮・杏仁各1銭半、赤茯苓・半夏・桔梗・貝母・前胡・栝楼仁・黄芩・石膏各1銭、枳穀8分、甘草3分、生姜3片」水煎し食後服用。
◎熱嗽を治し、肺・胃の熱を降ろす。

清金降火湯《済世全書》《古今方彙》
「紫蘇梗、陳皮、黄芩(酒)、山梔子、石膏、黄連、玄参、貝母、括楼仁、天門冬、麦門冬、当帰、生地黄、茯苓、桑白皮、杏仁、白芍薬、甘草、生姜」水煎。
◎麻疹の後、肺金に乗じ声唖して出でず、或いは咳氏、或いは喘するを治す。



清金散《寿世保元》《古今方彙》
「陳皮・半夏各中、黄芩・山梔子各等分、貝母・括楼根・麦門冬・桔梗各上、 甘草(生)下」水煎。
◎痘の余毒が脾肺にありて咳嗽を発する者を治す。


清金湯《東醫寶鑑》
「陳皮・赤茯苓・杏仁・阿膠珠・五味子・桑白皮・薏苡仁・紫蘇葉・百合・貝母・半夏(麹)・款冬花各7分、罌栗殻・人参・甘草各3分、姜3、棗2、梅1」水煎服。
◎咳・喘息・胸満・気逆・座臥の不安。



清空膏《東醫寶鑑》
「黄芩(半生半酒炒)3両、甘草(炙)1両半、防風・羗活・黄連(酒炒)各1両、柴胡7銭、川芎5銭」作末し、毎回2銭を茶清で調合し膏を作って、就寝時に口内で溶かし、白湯を少しのみながら下す。
◎風・湿・熱の偏・正頭痛を治す。


清解散《活幼心法》《古今方彙》
「防風・荊芥・桔梗・川芎各4分、前胡・葛根・升麻・各5分、黄芩・(酒炒)・黄連(酒炒)・紫草・木通各6分、牛蒡子・連翹各7分、山楂子8分、甘草3分、生姜3片」温服。
◎毒気壅盛、内に驟る能わずして外に発して驚狂躁する者を治す。


清経四物湯《東醫寶鑑》
「当帰1銭半、生乾地黄・黄芩・香附子各1銭、白芍・黄連(姜汁炒)各8 分、川芎・阿膠・黄柏・知母各5分、艾葉・甘草各3分」煎服。
◎月経が予定より早く出る。(血虚熱)


清経湯《傅青主女科》
「青蒿、地骨皮、牡丹皮、白芍薬、黄柏、茯苓、熟地黄」

清血四物湯《万病回春》《東醫寶鑑》
「川芎・当帰・赤芍・生地黄・黄芩(酒炒)・紅花(酒焙)・赤茯苓・陳皮各1両、生甘草5分、姜2片」水煎し、五霊脂末1煎で調合して、食後服用。
◎酒査鼻を治す。
◎鼻赤き者は熱血が肺に入り酒齄鼻となるなり。《古今方彙》

 

清骨散[1-1]《証治準縄》
「銀柴胡9g、胡黄連3g、秦芁6g、鼈甲15g(先煎)、地骨皮9g、青蒿6g、知母9g、甘草3g」水煎、食遠に服す。
◎陰虚の発熱
◎骨蒸潮熱

清骨散[1-2]《証治準縄》《古今方彙》
「銀柴胡1銭半、胡黄連・秦芁・鼈甲(醋炙)・地骨皮・青蒿・知母各1分、甘草5分」水煎、食遠に服す。
◎骨蒸熱を治す。
 

清骨散[2]《東醫寶鑑》
「生地黄・柴胡各2銭、熟地黄・人参・防風各1銭、薄荷7分、秦芁・赤茯苓・胡黄連各5分」水煎服。
◎五心に熱があって労瘵蒸になろうとする者。

清魂散《東醫寶鑑》
「荊芥穂5銭、川芎2銭半、人参・沢瀉葉各1銭2分半、甘草1銭」作末し温酒と熱湯各半杯で2銭を調下。
◎産後の血暈を治す。

清魂湯《東醫寶鑑》
「柴胡・黄柏(酒)・生甘草各1銭、升麻・沢瀉各7分半、当帰梢・羗活・麻黄根・防已・草竜胆・赤茯苓各5分、紅花1分、五味子9粒」煎服。
◎外腎が冷え、前陰が痿し、陰嚢が湿ってかゆい者。

清衂湯《万病回春》《東醫寶鑑》
「当帰・赤芍・生地黄・香附子・黄芩・山梔子・側柏葉各1銭、黄連7分、赤茯苓・桔梗各5分、生甘草3分、藕節5個」水煎し童便を入れて服用。
◎衂血の主治剤。
◎衂血の者、肺より出ずるを主る《古今方彙》

清湿湯《会解》《勿誤薬室方函口訣》
「独活・防風・沢瀉・薏苡仁・防已・芍薬・黄柏・黄芩・甘草」
◎火に動き、湿熱を為し、腰背跨疼、身重倦怠、身は板の脚を挟むが如く、沙墜(サツイ=砂地を歩くが如し)に似たり。表裏湿熱宜しく用うべし。
◎此方は、湿熱にて腰脚痠疼沈重、沙墜に似て、世に所謂酔々(ヨイヨイ)に疑似する者を治す。此の湯の一等重き者を「除湿補気湯」とするなり。

清湿化痰湯[1-1]《寿世保元》《古今方彙》
「天南星・半夏・陳皮・蒼朮・羗活・黄芩(酒)・白芷・白芥子各等分、甘草半減」水煎し、「竹瀝・姜汁」を入れ、木香を磨し温服す。
◎遍身四肢骨節に疼痛走り注ぎ、胸背に牽引し、亦寒熱を作し、喘咳煩悶、或いは腫塊を作し、痛みて転側し難く、或いは四肢麻痺不仁、或いは背心一点の水冷の如くして脉沈滑なるを治す。乃ちこれ湿痰経絡に流注し関節利せざる故なり。《万病回春》
◎骨躰痛み甚だしく及び腫塊ありて痛みを作す者は、名づけて痰塊と曰う。:「乳香・没薬・軽石・朴硝」
◎頭頂痛むには:「川芎・威霊仙」
◎手臂膊痛むには:「薄桂」---薬を引きて痛む処に至る。


清湿化痰湯[1-2]《寿世保元》《漢方後世要方解説》
「半夏・茯苓・蒼朮各4、天南星・黄芩・生姜各3、陳皮2.5、羗活・白芷・白芥子・甘草各1.5(竹瀝・姜汁)一方木香1」
◎此方は痰結して胸膈痛みを作し或いは肩背に塊を生じ、痛みあるもの、或いは首筋の辺に痰集まりて結核を生ずる者に用いて効がある。
◎湿痰により熱を帯びて筋肉リウマチの如く一身疼痛する者によく用いられる。
◎背の一点冷えると訴える者、外感後、気管支炎を発し、痰あって肋間神経痛を起こした者にもよい。
*天南星=風痰を治す
*羗活=風を去り、湿を除く、筋を舒す。
*白芥子=去痰の剤
*竹瀝=痰火を治す。燥を潤し、痰を行らす(生姜汁を使とす)用量2勺許り。生鮮の淡竹を長さ1尺許りに切り、節を去り、4片に縦断し、火上に炙るときは截口より液汁滴出す。これを集めたるものを竹瀝とす。

 

清湿化痰湯[1-3] 《漢方治療の実際》
「天南星・黄芩・生姜各3、半夏・茯苓・朮各4、陳皮2、羗活・白芷・白芥子・甘草各1.5」
◎遍身四肢骨節、走注疼痛し、胸肺に牽引し、寒熱、喘咳、煩悶あり、或いは腫塊を作り、或いは麻痺不仁、或いは背心一点氷の如く冷え、脈沈滑なる者を治す。
◎此方は淡飲四肢に走注して痛む者を主とす。《勿誤薬室方函口訣》
◎「控涎丹」の症一等軽き者、此方を与ふべし。
◎痰結して胸膈痛み、或いは肩背塊を生じ痛みある者に用いる。
◎凡て湿痰流注経絡関節不利と云うが目的なり。



清湿化痰湯[1-4]《寿世保元》
「南星・半夏・橘皮・茯苓・蒼朮・羗活・黄芩・白芷・白芥子各等分、甘草減半、生姜」

★適応症及び病名(清湿化痰湯)
[1]咳嗽:
☆咳嗽して脇下に引きつり痛む者に用いる。《大塚敬節》
[2]肩こり:
☆色白、水ぶとり。
☆首すじがコリコリ。
☆疼痛が移動する傾向があり、とかく冷え勝ちである《大塚敬節》
☆首筋などに梅干し大のコリコリのあるような者に良い《大塚敬節》
[3]胸痛:
☆この方は元来、湿が原因で、からだ中のあちこち痛むものに用いられた。《大塚敬節》
☆痰、胸膈に結んで痛みのある者で、括呂枳実湯を用いるような症に、清湿化痰湯の行くところがある。《方読弁解》
[4]筋肉リウマチ
[5]背中の冷え:
☆《寿世保元》には“背が一点氷のように冷えて、脈が滑の者”を目標にして清湿化痰湯を用いることになっているが、必ずしも背が冷たいということに拘らないでよい。《大塚敬節》
[6]リンパ腺種:
☆首筋の辺に痰集まりて結核を生じ、瘰癧気腫の如く数多く累々として久しく癒えざる者:「乳香・没薬・海石・朴硝」に宜し。
☆瘰癧と誤治することあり。
*[瘰癧]:塊に根有りて深し。
     手を以て推せば痛む。
*[此方の塊]:根無くて浅し。
     手で押さえても痛まない。
[7]肋間神経痛:
☆胃アトニーや胃下垂のある胃弱タイプ。
☆背中の一カ所が寒いと訴える者《矢数道明》。
☆外感後、気管支炎を発し、痰あって肋間神経痛を起こした者《矢数道明》
     



清上《寿世保元》《古今方彙》
「柴胡、黄芩、赤芍薬、厚朴、枳実、山梔子、欝金、黄連、半夏、青皮、大黄、芒硝、甘草、生姜」水煎。
◎心胃刺痛し、併せて両脇肋痛み、嘔吐胸痞、大便堅く、六脉数、或いは発熱口乾くを治す。

 

清上蠲痛湯[1-1]《寿世保元》
「麦門冬、黄芩、羗活、独活、防風、蒼朮、当帰、川芎、白芷、蔓荊子、菊花、細辛、甘草、乾生姜」

 

清上蠲痛湯[1-2]《漢方治療の実際》
「当帰・川芎・白芷・羗活・独活・防風・朮・麦門冬各3、黄芩5、菊花・蔓荊子各1.5、細辛・甘草各1、生姜3」


清上蠲痛湯[1-3]《寿世保元》《古今方彙》
「当帰・川芎・白芷・羗活・独活・防風・蒼朮・麦門冬各1銭、黄芩(酒)1銭半、菊花・蔓荊子各5分、細辛・甘草(生)・生姜」水煎。
◎一切の頭痛を治す主方なり。
◎左辺痛む者は:「紅花・柴胡・竜胆・生地黄」
◎右辺痛む者は:「黄蓍・乾葛」
◎正額上眉稜骨の痛み甚だしき者:「天麻・半夏・山梔子・枳実」
◎頭頂痛む者:「藁本・大黄」
◎風が脳に入り痛む者:「麦門冬・蒼耳子・木瓜・荊芥」
◎気血両虚して常に自汗ある者:「黄蓍・人参・生地黄」



清上蠲痛湯[1-4]《寿世保元》
★適応症及び病名(清上蠲痛湯)
[1]三叉神経痛:
☆頑固な痛みに、著効することがある。《森田幸門》
☆私は8年間止まなかった、頑固な三叉神経痛にこの方を用いて、7日目から忘れたように疼痛が去り、それきり治ってしまった。
その患者は、60歳の女性で心臓弁膜症があって、時々肺水腫を起こして危篤に陥ったことがある。脈は結代し、大便は秘結し、高血圧症もある。この三叉神経痛は脳に良性の腫瘍があるためで、10年前にこの腫瘍を発見したと云う。左眼の視力は無い。疼痛も左顔に限局しているが、劇しく痛む時は、患部に手も当てられないほどであるという。ところが、この方を用いると、毎日大便も快通し、8年間痛み通した神経痛がすっかり良くなってしまった。《大塚敬節》
[2]頭痛:
☆一切の頭痛に効く《寿世保元》。
☆三叉神経痛より起こった頭痛



清上瀉火湯《蘭室秘蔵》《東醫寶鑑》
「柴胡1銭、羗活8分、黄芩(酒)・知母(酒)各7分、黄柏(酒)・甘草(炙)・黄蓍各5分、生地黄・黄連(酒)・藁本各4分、升麻・防風各3分半、蔓荊子・当帰身・蒼朮・細辛各3分、荊芥穂・川芎・生甘草各2分、紅花(酒)1分」水煎服。
◎熱厥頭痛を治す。
◎熱厥にて厳寒と雖もなお風寒を喜びてその痛み止み、煖処に来たり、或いは煙火を見れば則ち痛み復び作(オ)こるを治す。《古今方彙》


清上防風湯 [1-1]《東醫寶鑑》
「防風1銭、連翹・白芷・桔梗各8分、黄芩(酒炒)・各7分、荊芥・梔子・黄連(酒炒)・枳穀・薄荷各5分、甘草3分」水煎し、竹瀝5匙を入れて服用。
◎上焦の火をなくし、顔面の瘡癤・風熱毒を治す。


清上防風湯 [1-2]《万病回春》《松田ー回春解説》
「防風1銭、荊芥・梔子・黄連・薄荷・枳殻各5分、連翹・白芷・桔梗各8分、黄芩・川芎・甘草各3分」剉作1剤。水煎し食後に服す。竹瀝1小鐘を入れ、尤(モット)も妙なり。
◎上焦の火を消し、顔面に瘡癤、風熱の毒を生ずるを治す。
◎面に瘡を生ずるは、上焦の火なり。


清上防風湯 [1-3]《万病回春》《漢方後世要方解説》
「防風・連翹・桔梗・白芷・黄芩・川芎各2.5、荊芥・山梔子・黄連・枳殻各1.5、甘草1」
◎上焦の火を清くし、頭面瘡癤、風熱の毒を生ずるを治す。
◎此方は上焦の実熱を清解発散するのが目的で、上焦の火気強きため顔面に瘡を     発するのを治する。荊防敗毒散にては軽きに失し、防風通聖散にては強きに過ぐという場合に用いる。
上焦の部に集まる邪は上焦にて発表清解するを上策とする。
*黄連・黄芩・梔子=実熱を瀉する
*白芷・川芎=諸薬を上焦に作用せしめる
*連翹・防風・荊芥・桔梗=解毒、清解、発散の効がある。


清上防風湯[1-4] 《漢方治療の実際》
「荊芥・黄連・薄荷各1、梔子2、枳実・甘草各1.5、川芎・黄芩・連翹・白芷・桔梗・防風各2.5」


清上防風湯 [1-5]《万病回春》《龍野ー漢方処方集》
「防風3.5g、荊芥・山梔子・黄連・薄荷葉・枳殻各1.5g、連翹・白芷・桔梗各2.5g、川芎・黄芩各2.0g、甘草1.0g」
◎頭面の瘡癤、風熱毒を治す。
◎此方は、風熱上焦のみに熾に、頭面に瘡癤毒腫等の症あれども、ただ上焦ばかりのことにて、中下二焦の分さまで壅滞することなければ。下へ向けてすかす理は無き故、上焦を清解発散する手段にて、「防風通聖散」の如き硝黄滑石の類は用いぬなり。凡て上部の瘡腫に下剤を用ゆることは用捨すべし。《勿誤薬室方函口訣》
◎《東垣》が身半以上天之気、身半以下地之気と云うことを唱え、上焦の分にあつまる邪は上焦の分にて発表清解する理を発明せしは、面白き窮理なり。《勿誤薬室方函口訣》
◎顔面に充血性のにきび・フルンケルを生じ、或いは眼充血・酒渣鼻。




清上防風湯 [1-6]《万病回春》

(顔面の発赤・熱感・かゆみ、化膿性皮疹、目の充血、口渇)
★適応症及び病名(清上防風湯)
[1]インフルエンザ
[2]かぜ:
    (頭痛の激しい感冒)
[3]化膿性皮膚炎
[4]顔面が腫れて、疼痛が激しい
[5]顔面のかゆみ
[6]顔面紅潮
   ☆脂ぎっている。
[7]首から上の発疹(赤色・紫赤色)
[8]結膜炎
[9]口渇
[10]充血性顔面瘡
[11]湿疹(頭部・顔面)
☆54歳男性、農夫。10年前より原因不明の湿疹が全身に発生し、あらゆる治療を受けたが軽快しない。肘・膝・項部などの身体の屈伸部が、著しく肥厚し象皮様を呈していて、顔面は人間の顔とは見られない。
診ると頭部有髪部に瘡が多発し、顔面にも面疱が多く見られる。のぼせ感を伴うので、清上防風湯の証とみて投薬。2ヶ月後に頭部の瘡は全く消失した。《坂本正夫》
[13]尋常性毛瘡
[14]酒査鼻
[15]腫脹
[16]頭痛
[17]頭部湿疹
[18]癤(せつ):
☆《万病回春》に“頭面の瘡癤、風熱毒を治す”とあるによって、顔面のフルンケルや面疱(ニキビ)に用いられる。《大塚敬節》
[19]舌質 <紅><尖紅>
[20]舌苔 <黄苔>
[21]にきび(面疱):尋常性痤瘡
☆体力の強壮な青年男女の面疱に用いて良く効く《大塚敬節》
☆頭面の瘡癤、風熱毒に用いる。そこで私はこれを尋常性痤瘡に用いる。 《大塚敬節》
☆顔色赤味を帯び、発疹も充血の傾向があって、隆起の著明なものを目標に用いる《大塚敬節》
☆25歳男性。数年前より肺結核にかかり、目下ほとんで全快しているが、顔面一面に、面疱ができ、その先端に小さく膿をもち、1つ治ればまた1つ出来るという調子で、なかなか治らないという。
私はこれに清上防風湯を与えたところ、3ヶ月で全治した。ところが、頭部の毛髪部に小さなフルンケルが数個出来て、なかなか治らないので清上防風湯に桃仁1.0を加えたみた。すると、2、3日の服用 で、面疱が急に増加し、先端にそれぞれ膿を持ってしまった。驚いて桃仁を去って与えたところ、また面疱は次第に良くなり、約6ヶ月で全治した。私は前に、面疱のある婦人に、桂枝茯苓丸を与えて増悪した例を知っている。桃仁がなぜ悪かったのか、今だに見当もつかない。         《大塚敬節》
☆28歳女性。5年前に結婚したが、まだ妊娠しないという。ところが、2年ほど前から顔に面疱が出来るようになり、その上に時々、小さなフルンケルが顔に出来て化膿する。そればかりかジンマシンも出るようになった。大便は1日1行あり、月経は正規にある。
私はこれに清上防風湯を与えたが、2週間ほどでジンマシンは全く出なくなり、面疱も減少した。ところが、どうしたわけか便秘するようになった。そこで更に大黄1.5を加えたところ大便が毎日快通する ようになり、食が進むようになった。そこで前方を与えたところ、2ヶ月足らずで面疱はまったく出来なくなった。《大塚敬節》
[22]熱感
[23]梅毒:
☆大人の梅毒の発疹。《済世薬室》
☆小児の遺伝梅毒:「馬明湯忍冬連翹」
[24]鼻炎
☆本方は比較的体力が充実した人の膿性鼻漏、後鼻漏に用いられる。一般にのぼせ、顔面紅潮などが認められる(漢方診療医典)
[25]皮膚炎
[26]膿疱性痤瘡=尋常性痤瘡の二次感染で発生。
[27]ふけ
[28]副鼻腔炎:
☆21歳女性。いつも後頭部が重く、急に振り向く時など、めまいを起こす。また黄色の膿様の鼻汁がたくさん出る。医師から蓄膿症があると云われた。顔面にはニキビが出ていて、そのニキビが赤味を帯びている。脈は沈んでいて力がある。舌には茶褐色の苔があって、乾燥している。便秘の傾向があるが、下剤を用いると、下痢し過ぎる。月経が2ヶ月前より不調になている。腹は膨満していないで、一体に硬い。こんな症状であるから、消炎、解毒、排膿の効ある清上防風湯に薏苡仁を入れて用いた。すると、その翌月は2回も月経があって、それが長引き、右側の鼻より多量の鼻汁が出た。そしてニキビは減少し、2ヶ月もたたないうちに、ほとんど治ってしまった。鼻はその後も、時々塞がったり、頭が重かったりしたが、引き続きこれを用い、6ヶ月あまりで全快した。《大塚敬節》
[29]ほてり
[30]発赤
[31]目の充血
[32]脈 <数>




清上養中湯《寿世保元》《古今方彙》
「甘草・桔梗各2銭、玄参・当帰・黄芩各1銭、陳皮・白朮・茯苓・麦門冬・連翹各8分、人参・防風・金銀花各5分」水煎。
◎咽喉腫痛して素、虚弱に属する者を治す。
◎痰あれば:「貝母」


清暑益気湯[1-1]《医学六要》《漢方後世要方解説》
「人参・白朮・麦門冬各3.5、当帰・黄蓍・陳皮各3、五味子・黄柏・甘草各1.5」
◎長夏湿熱大勝、人これに感じ、四肢困倦、身熱心煩、小便少なく、大便溏、或いは渇し、或いは渇せず飲食を思わず、自汗するを治す。
◎此方は注夏病と称する夏やせ、夏まけの方剤である。「補中益気湯」の変方で平常虚弱の人夏の暑熱に感じて羸痩、献体、或いは下痢し、或いは呼吸苦しく、四肢熱して献体甚だしく、食欲振わず、自汗の出る者によい。
◎「藿香正気散」は実証の暑さ中りに一時的に用いてよく、この方は虚証の人に持薬として用い体力を強める。近製方(医学六要)を良しとするも、老人などの長期服用には《内外傷弁惑論》の方を用いる。


清暑益気湯[1-2] 《漢方治療の実際》
      「人参・白朮・麦門冬・当帰・黄蓍各3、五味子・陳皮・甘草・黄柏各2」


清暑益気湯[1-3]《医学六要》《龍野ー漢方処方集》
      「人参・白朮各2.5g、麦門冬・当帰・黄蓍各3.0g、橘皮・黄柏・甘草各1.5g」
◎此の方は、注夏病(=夏まけ、長谷川)を主とす。《医学入門》毎遇春脚軟、食     少体熱、名注夏病、治之方、「補中益気湯升麻・柴胡、黄柏・芍薬・五味     子・麦門冬」、即ち此の方一類の薬なり。
◎又、張三錫新定方には、麦門冬なく升麻姜棗あり。何れも其の宜しきに従って     選用すべし。
◎又、《弁惑論》升陽順気湯云う、治飲食不節、労役所傷、腹脇満悶、短気遇春     則口淡無味、遇夏雖熱猶有悪寒、飢則常如飽、不喜食冷物云々、是亦注夏病の     主方なり。然れども注夏病は大抵此の方を服せしめ、《万葉集》に拠ってウナ     ギを餌食とし、閨房を遠ざければ、秋冬に至って復する者なり。《金匱要略》     云う、春夏劇、秋冬と。亦此の病えお謂ふに似たり。《勿誤薬室方函口訣》
★清暑益気湯(虚証、食欲減退、面黄、呼吸困難、自汗、全身倦怠、下痢、羸痩、小便赤渋)
    

★適応症及び病名(清暑益気湯)
     [1]息切れ
     [2]顔色 <黄色>
     [3]かぜ
     肝炎:
        ☆盛夏の候の肝炎にしばしば用いて効を得たことがある《大塚敬節》
     [4]感染症
     [5]下痢
     [6]口渇
     [7]口乾
     [8]呼吸困難
     [9]自汗
    [10]四肢脱力
[11]手術後の疲労倦怠感
[12]暑気あたり
    [13]暑泄
[14]食後に倦怠感
    [15]食欲不振:
        ☆(四肢倦怠感が強い)
    [16]自律神経失調症
    [17]身熱(鬱熱)
   [18]心煩
    [19]頭痛
    [20]舌質 <紅><乾燥>
    [21]舌苔 <微黄>
    [22]全身倦怠
    [23]体力低下
    [24]手足の熱感
    [25]夏バテ・夏まけ
    [26]夏痩せ
    [27]軟便
    [28]日射病
    [29]尿色:<黄色・赤渋>
    [30]尿少ない
    [31]熱射病
    [32]発熱
    [33]煩渇
    [34]疲労倦怠:
☆俗に云う“夏やみ”の薬で夏になると食が減じ、水っぽいものを欲し         がり、手足がだるく、足の裏がほてり、時に下痢したり、大便がゆる         くなったりする者を目標に用いる《大塚敬節》
☆急性肝炎で、倦怠感が甚だしく、食のすすまない者に、この方を用い         て著効を得たことがある《大塚敬節》
    [35]不眠の傾向
    [36]慢性胃腸炎
    [37]慢性肝炎(疲労倦怠感が強い)
     [38]慢性頭痛
    [39]無気力
[40]羸痩


清暑益気湯[2-1]《内外傷弁惑論》
      「人参・白朮・橘皮各5分、黄柏3匁、神麹。沢瀉各5分、当帰・青皮・麦       門冬・葛根各3匁、五味子9粒、黄蓍・蒼朮各1匁5分、升麻1匁、甘草」
◎長夏湿熱大いに勝んに、人之に感じ、四肢困倦し、身熱心煩し、小便少なく大     便溏なり。
◎或いは渇し、或いは渇せず、飲食を思わず、自汗するを治す。
    ◎此方は注夏病(夏まけ)の主剤なり。《勿誤薬室方函口訣》
    ◎虚弱の人、夏になれば羸痩して倦怠し、或いは泄利、或いは乏喘し、四肢煩熱     する者を治す。
    ◎此方《東垣》の創意にて多味に過ぎたり。即効を取るには近製の方(医学六要)     を用いるべし。《勿誤薬室方函口訣》
    ◎長夏、湿熱が人を蒸し、人之に感じ、四肢困倦、精神短少、動作懶(ものう)く、     胸満気促、肢節疼痛、或いは気高く、而して喘し、身熱し而して煩し、心下膨     悶、小便黄而して数、大便は溏し而して頻りに或いは利し、或いは渇し、飲食     を思わず、自汗し躰虚するを治す。《古今方彙》
    ◎暑に傷れ発熱する者を治す《万病回春》
    ◎痢疾已に癒え、中気虚弱にて暑さ尚あらしむる者を治す。《医方考》


清暑益気湯[2-2]《内外傷弁惑論》《龍野ー漢方処方集》
      「人参・白朮・陳皮・神麹・沢瀉各1.5g、黄柏・甘草・当帰・青皮・麦門冬 ・葛根各1.0g、五味子9粒、黄蓍・蒼朮各4.5g、升麻3.0g」
    ◎長夏湿熱により四肢困倦・無気力・動作物憂く、胸満気促・四肢疼痛。
    ◎息切れし身熱して煩し、心下部膨悶・小便黄で頻脈、大便はゆるく度数多い者。
    ◎口渇して飲食を思わず、自汗体虚の者。

 清暑益気湯[3-1]《脾胃論》
      「黄蓍、党参、白朮、当帰、麦門冬、升麻、甘草(炙)、陳皮、蒼朮、黄柏、       五味子、神麹、沢瀉、葛根、青皮、生姜、大棗」


 清暑益気湯[3-2]《東醫寶鑑》
      「蒼朮1銭半、黄蓍・升麻各1銭、人参・白朮・陳皮・神麹・沢瀉各5分、       黄柏(酒)・当帰・青皮・麦門冬・乾葛・甘草各3分、五味子9粒」水煎服。
◎長夏(6月)の湿熱にあたり四肢が困倦し、精神が短少、動作が鈍り、小便が黄     色く、大便が少なく、身熱・煩渇・下痢し、食欲がなくなり、自汗する者。

 清書消毒飲《明医雑著》《古今方彙》
      「生地黄5分、知母(酒)・升麻・乾葛・石膏・黄(酒)各1銭、白芍薬・人       参各1銭半、黄連4分、活2銭、甘草7分、生姜」食前に熱服。
◎温暑に月、民が天行瘟疫、熱病を病む、治は宜しく清熱解毒し兼ねて内外を治     すべし。

清暑和中湯《東醫寶鑑》
      「香2両、猪苓・沢瀉・滑石・草果各1両半、黄連(酒炒)・厚朴・木通・       車前子(炒)・枳穀・縮砂各1両、白朮・赤茯苓・陳皮各7銭、茴香5銭、       白扁豆4銭、木香・甘草各3銭」作末し毎回2銭を冷水で調下。又は1       両を切って水煎服。
    ◎中暑・傷暑の諸症を治す。



 清心温胆湯[1-1]《医宗金鑑》《勿誤薬室方函口訣》
「麦門冬・川・人参・遠志各6分、当帰・白朮・芍薬・茯苓・橘皮・枳実       ・半夏・竹茹・莎草・黄連各1銭、甘草4分、石菖根1銭」
    ◎「清心抑胆湯」《万病回春》に同じ。
    ◎肝を平にし、鬱を解き、火を清め、痰を化し、眩暈と諸癇の疾を除く。
    ◎此方は「温胆湯」《備急千金要方》の症にして肝気亢盛の者を治す。
      <1>温胆湯:事に触れて驚き易く、臥寐し難き者は心胸中畜飲の故なり。そ           れを軽く疎通しれば癒える。
      <2>清心温胆湯:一等重く、肝気亢りて、心下両脇へかけて拘急、心気鬱塞             し、或いは怒火頻に動き癇状を為す者に宜し。
    ◎「竹茹温胆湯」と髣髴すれども、此方は四逆散の意を含めり。


清心温胆湯[1-2]《古今医鑑》
「当帰・白朮・芍薬・茯苓・橘皮・枳実・半夏・竹茹・香附子・黄連各1銭、      麦門冬・川・人参・遠志各6分、甘草4分、石菖蒲1銭」
    ◎肝を平にし、鬱を解かし、火を清し、痰を化し、眩暈と諸癇の
       疾を除く。

清心温胆湯[1-3]《東醫寶鑑》
      「陳皮・半夏・茯苓・枳実・竹茹・白朮・石菖蒲・黄連(姜汁炒)・香附子       ・当帰・白芍各1銭、麦門冬8分、川・遠志・人参・各6分、甘草4分       ・生姜3片」水煎服。
    ◎癲疾を治し、肝を安らげ、鬱を晴らし、心血を清める。 


 清心温胆湯[1-4]《医宗金鑑》《古今方彙》
      「麦門冬・川・人参・遠志各6分、当帰・白朮・白芍薬(酒)・茯苓・陳皮       ・半夏・枳実・竹茹・菖蒲根・香附子・黄連各1銭、甘草4分」水煎。
◎《万病回春》には、「清心抑胆湯」と名づく。
    ◎肝を平らにし、欝を解し、火を清し、痰を化して、眩暈する諸癇の痰を除く。


 清心温胆湯[2]《東醫寶鑑》
=「清心抑胆湯
      「陳皮・半夏・茯苓・枳実・竹茹・白朮・石菖蒲・黄連(姜汁炒)・香附子・       当帰・白芍各1銭、麦門冬8分、川・遠志・人参各6分、甘草4分、姜3       片」水煎服。


清心丸[1]《東醫寶鑑》
      「黄柏(粉末)1両、竜脳1銭」梧子大の蜜丸。毎回15丸を、空腹時に麦門       湯で飲む。
◎経絡が熱して夢泄し、心が熱して恍惚となる者。

 清心丸[2]《東醫寶鑑》
      「黄連1両、茯神・赤茯苓各5銭」作末し梧子大の蜜丸。空腹時に米飲で100       丸飲む。
    ◎痔のかゆい者。

清心丸[3]《東醫寶鑑》
      「黄柏(生)2両、天門冬・麦門冬各1銭、黄連5銭、竜脳1銭」作末し、梧       子大の蜜丸。就寝時に薄荷湯で10~20丸飲む。
◎三焦の熱を治す。



 清心化痰湯《済世全書》《古今方彙》
      「天南星、半夏、陳皮、分苦慮言う、当帰、黄連(姜汁炒)、生地黄、川、       人参、酸棗仁、石菖蒲、甘草、生姜」水煎。
◎一切の癲疾を治す。


清心漆痰丸《東醫寶鑑》
      「大黄(酒蒸)・黄各4両、青石(金色まで焼く)・犀角・皀角・朱砂(水       飛)各5銭、沈香2銭半、麝香5分」作末し水で混ぜ、梧子大に丸め朱砂       で衣をつけ、温水で70丸飲む。
◎癲癇・驚狂・一切の経症を治すが、特に痰火を主治する。


清心湯《東醫寶鑑》
      「甘草1銭7分、連翹・梔子・大黄(酒蒸)・薄荷・黄連・黄各7分、朴硝5       分を作1貼し、竹葉7に蜜少し入れ煎じて半分になったら硝を入れ、滓       を去って温服。
◎上焦の積熱を治す。

 清心湯《万病回春》《古今方彙》
「黄連・生地黄・人参・茯神・酸棗仁・遠志各等分、甘草半減」水煎。
    ◎夢遺にて夜夢に人と交感し、而して精を泄らす者を治す。


清心導痰丸《東醫寶鑑》
      「天南星・半夏(姜汁)各2両、白附子・天花粉各1両、黄連(炒)・欝金各       7銭半、白彊蚕(炒)・天麻・活各5銭、川烏(塩製)2銭」作末し、姜汁       糊で梧子大の丸剤。
◎口角に涎が出て止まらず、口眼斜のとき。通天愈湯と併用。

清心補血湯《東醫寶鑑》
      「人参1銭2分、当帰・白芍(炒)・茯神・酸棗仁(炒)・麦門冬各1銭、川 ・生地黄・陳皮・山梔子(炒)炙甘草各5分、五味子15粒」水煎服。
◎心配事・気苦労で清神が弱り、めまい・気短・驚悸する者。

清心蓮子飲[1-1]《和剤局方》
「蓮肉・人参・黄蓍・茯苓各7銭半、麦門冬・地骨皮・車前子・黄・甘草       各半両」
    ◎心中煩躁し、思慮憂愁抑鬱し、小便赤濁するか或いは沙漠あり。
    ◎夜夢み、遺精あり。
    ◎遺瀝渋痛し、小便赤如、或いは酒色度を過ぎ、上盛下虚し、心下上炎し、肺金、     剋を受く。
◎故に、口苦咽乾し、ようやく消渇と成り、四肢倦怠し、男子五淋となり、婦人     帯下、赤白となり、五心煩熱するを治す。
◎此の薬は、温平にして、心を清め、神を養い、精を秘す。

 清心蓮子飲[1-2]《和剤局方》《古今方彙》
      「蓮肉・人参各2銭半、黄蓍1銭、麦門冬・地骨皮・車前子・黄各1銭半、       赤茯苓2銭、甘草3分」水煎。
◎心中煩躁、思慮憂愁抑鬱、小便赤濁、或いは沙漠(尿中砂の如き濁)あり。夜     夢遺精、遺瀝渋痛、便赤きこと血の如く、或いは酒色過度、上盛下虚、心火上     炎、肺金剋を受け、故に口苦咽乾して漸く消渇となる。四肢倦怠、男子五淋、     婦人帯下赤白、五心煩熱するを治す。
◎此薬は温平にして火を消し、神を養い、精を秘す。
    ◎上盛下虚には:「知母(酒炒)・黄柏各1銭」
◎発熱口乾、小便濁渋、夜は則ち安静、昼は則ち発熱す。《寿世保元》
    ◎五淋渋滞し、兼ねて虚する者を治す。《医方考》




清心蓮子飲[1-3]《和剤局方》《漢方後世要方解説》
「蓮肉・麦門冬・茯苓各4、車前子・黄芩・人参各3、黄蓍・地骨皮・甘草各2」
◎心中煩躁、思慮憂愁抑鬱、小便赤濁、或いは沙漠あり、夜夢遺精し、遺瀝渋痛、便赤血の如く、或いは酒色過度するに因って上盛下虚し、心火炎上し、肺金剋を受け、口舌乾燥、漸く消渇をなし、唾臥不安、四肢倦怠、男子五淋、婦人赤白帯下、五心煩熱を治す。
◎此方は思慮憂愁により、肺と脾を損じ、酒色過度により脾と腎を傷り、体力衰えたる泌尿器科疾患に広く用いられる。即ち過労する時は小便溷濁するという慢性淋疾、又小便力なく余瀝とて後に残る気味ある者、又虚人の遺精、婦人の帯下あたかも米のとぎじるの如き者を下す。(白淫の症)。糖尿病にて小便油の如く羸痩する者。腎結核の初期にて尿溷濁し虚熱ある者等に適用する。

 

清心蓮子飲[1-4]《和剤局方》《中薬臨床応用》
「蓮子・党参・茯苓・黄蓍各23g、黄芩・麦門冬・地骨皮・車前子・甘草(炙)各15g」細末にし1回9gを水煎し食前に服用。
◎興奮性の神経衰弱。


清心蓮子飲[1-5]《東醫寶鑑》
「蓮子2銭、赤茯苓・人参・黄蓍各1銭、黄芩・車前子(炒)・麦門冬・地骨皮・甘草各7分」水煎服。
◎心火が上にのぼり、乾いて煩渇し、小便が赤く渋い者。



清心蓮子飲[1-6]《和剤局方》
「蓮肉・人参各5.0g、黄蓍・茯苓各4.0g、麦門冬・地骨皮・車前子・黄芩各 3.0g、甘草1.0g」《龍野ー漢方処方集》
◎心中煩躁・思憂・憂愁・抑欝。
◎小便赤濁・多夢・遺精・遺瀝・渋痛し、口苦く咽乾き、漸次消渇となり、五心 煩熱する者。《龍野ー漢方処方集》

◎此方は上焦の虚火亢ぶりて下元これがために失守し(気が上にのぼって、下に力が無い状態)、気淋、白濁等の症状をなす者を治す。また遺精の症、桂枝加竜骨牡蛎湯の類を用いて効無き者は上盛下虚に属す。此方に宜し。もし心火盛んにして(炎症性)妄夢叱正する者は竜胆瀉肝湯によろし。一体此方は脾胃を調和するを主とす。故に淋疾、下疳による者に非ず、また後世、五淋湯、八正散のゆく処に比すれば虚候の者に用ふ。《名医方考》には労淋の治効をのす。加藤謙斎は小便余瀝を覚ゆる者に用ゆ。余数年歴験するに、労働力作して淋を発する者、疝家などにて小便はかなり通ずれども跡に残る心得ありて了然たらざる者に効あり。また咽乾く意ありて小便余瀝の心を覚ゆるは猶更此方の的当とす。《勿誤薬室方函口訣》
◎この方は四君子湯をもとに組み立てた方剤であるから、平素より胃腸が弱く、地黄剤を用いると、食欲がなくなったり、大便がゆるんだりして、とかく胃腸にさわる者に用いる。《大塚敬節》

◎目標:《大塚敬節》
●尿の淋瀝で、まだ尿が出そうでいて出ないで気持が悪い者に用いて良く効く。又、尿がちょくちょく漏れる者にも用いる。
●八味丸を用いる証によく似ていて、胃腸虚弱で、八味丸を用いることの出来ない者を目標にする。
●冷え症で、神経質の傾向が有る者によく応ずる。

◎目標:<上盛><下虚>の者。
*<上盛>:神経質・口苦・消渇・心中煩躁。
*<下虚>:残尿感・尿混濁・尿意頻数・糖尿・帯下、四肢倦怠、脈弱。

◎目標:《矢数道明》
此方は元気虚弱者あるいは慢性に経過する泌尿器的疾患に広く応用され、腎結核、性的神経衰弱、慢性淋疾、糖尿病等にしばしば用いられる。腹軟、脈もまた弱い者が多い。


清心蓮子飲[1-7] 《和剤局方》《漢方治療の実際》
「蓮肉・麦門冬・茯苓各4、人参・車前子・黄芩各3、黄蓍・地骨皮各2、甘草1.5」

★適応症及び病名(清心蓮子飲)
[1]イライラ(感情不安定)
[2]遺精:
☆桂枝加竜骨牡蛎湯の類を用いて効無き者は、上盛下虚に属す。此方 に宜し。《勿誤薬室方函口訣》
☆もし心火熾んに失精する者:「竜胆瀉肝湯」に宜し《勿誤薬室方函口訣》
☆上盛下虚の遺精《矢数道明》
☆桂枝加竜骨牡蛎湯の効無き者《矢数道明》
[3]胃腸虚弱
[4]陰茎の腫れ・疼痛
[5]急性腎炎
[6]急性膀胱炎:
☆淋疾下疳に因る者に非ず。又後世の「五淋散」「八正散」のゆく処に比すれば虚候の者に用いる。《勿誤薬室方函口訣》
[7]急性尿道炎
[8]気力がない
     下痢・疲労・食欲減退
[9]元気がない
[10]口渇
[11]口舌乾燥
[12]口内炎:
☆口舌生瘡《矢数道明》
☆尿溷濁を加える者:「梔子・連翹・遠志・酸棗仁」《矢数道明》
[13]更年期障害
[14]残尿感
[15]舌が腫れて痛む
[16]四肢倦怠
[17]消渇(上消)
[18]焦燥感
[19]小便に膿が混じる
[20]小便不利
[21]上盛下虚
☆上盛=神経質・口苦・消渇・心中煩躁。
☆下虚=遺尿・残尿感・糖尿・帯下・尿意頻数。
☆上盛下虚には:知母・黄柏各2.0g《龍野ー漢方処方集》
[22]食欲不振
[23]自律神経失調症状
[24]心下痞
[25]心中煩躁
[26]腎盂炎:
☆慢性の腎盂炎や膀胱炎。
☆無力体質の婦人で、血色悪く、神経質、尿が出そうで出な気持ちが悪い、尿がにごり、残尿感あり、食欲なく全身倦怠感ある者。
☆抗生物質・サルファ剤で胃腸障害を起こしやすい者。
☆激症を去り、或いは慢性に移行して、尿溷濁、発熱、食欲不振の者《矢数道明》
☆慢性の腎盂炎で、膀胱炎の症状を伴わない、熱はあまりなく、胃腸の虚弱な人で、食欲が無く、または悪心、下痢などの傾向のある者によい(漢方診療医典)
[27]腎炎:
☆腎結核の初期。《矢数道明》
☆血尿を出し、食欲減退、四肢倦怠、口渇等を訴える者《矢数道明》
☆脈腹共に虚弱《矢数道明》
[28]腎結石
[29]神経症
[30]神経衰弱:
☆性的神経衰弱:《矢数道明》
☆夢精、不眠、死人を夢みたりにて尿溷濁の者《矢数道明》
[31]舌質 <紅><乾燥>
[32]舌苔<微白苔>
[33]前立腺炎     
[34]帯下:
☆白帯下(白淫)《矢数道明》
☆白淫、白崩といって肥満した婦人など、米のとぎ汁のような帯下を月経のように多量に下す者《矢数道明》
☆赤白帯下、口乾、五心煩熱の者は清心蓮子飲によろし。《積山遺言》
☆この方は八味丸を用いたいような患者で、平素から胃腸が虚弱で、地黄剤を飲むと、食欲不振、悪心、下痢などを起こすような者に良い。《大塚敬節》
[35]血の道症
[36]疲れやすい
[37]手のひら・足の裏がほてる
[38]動悸
[39]糖尿病:
☆小便油の如く羸痩する者《矢数道明》
☆小便油の如く、口渇を訴え、四肢倦怠、虚羸の者《矢数道明》
[40]尿意頻数
[41]尿の赤白濁<濃縮尿>
☆此方は、上焦の虚火亢ぶりて下元之が為に守を失し、気淋白濁の症をなす者を治す。《勿誤薬室方函口訣》
☆上盛下虚し、小便赤渋するを治す。《世医得効方》
[42]尿量減少:
   ☆(出しぶる)
[43]ノイローゼ
[44]排尿時に灼熱感
[45]排尿痛
[46]白淫:
☆(性行為を見聞しただけで精液が漏れる)《矢数道明》
[47]煩渇
[48]冷え症
[49]頻尿(ひんにょう)
[50]不眠症:
☆虚弱な人の夢精・遺精または尿道の不快感・尿の淋瀝などがあって、安眠できない者に用いる《大塚敬節》
☆産後10数日、軽い耳鳴と動悸を訴え、心が落ち着きを失い、眠れないという女性。初め竹茹温胆湯を用いたが効無く、小便が残る気味があって、口が燥くというものを目標にして清心蓮子飲を用いたところ、著効があった。《積山遺言》
[51]ほてり(手掌・足蹠)
[52]膀胱炎:
☆慢性の者《矢数道明》
☆神経衰弱に伴う膀胱炎によく用いられる《矢数道明》
☆58歳女性。色白で痩せ型、筋肉軟く、胃下垂があり、平素はあまり丈夫でなかった。1ヶ月ほど前。主人が病気になり、心配したり、病院に通ったりしているうちに、安眠できなくなり、小便する時、尿道に不快感を覚えるようになったので、医師の診断を受けたところ、膀胱炎だと云われて、注射と内服薬をくれた。しかしあまり良くないので私に治療を受けに来た。
脈を診るとやや浮であるが力がない。顔には少し赤味があるが、足が冷えるという。口が渇き気味で、果物が欲しいと言う。尿はい          つも出たいような気持である。排尿時の疼痛は、気になるほど強くはないが、残尿感と尿道口の不快感がいつもあると云う。尿は1時間以上は持つので、そんなに頻用ではない。腹診してみると、腹部は一体に軟かく、胸脇苦満も腹直筋の緊張もなく、ことに下腹部に力がない。こんな状態であるから八味丸を用いるのは、無理だと考え、猪苓湯か、五淋散か、清心蓮子飲を考えたが、《万病回春》には心中煩躁、思慮憂愁を清心蓮子飲の主治目標としてあげ、《医方集解》にも憂思抑鬱をあげているので、この患者が主人の病気を苦にして憂慮している点を考え、又、この方の目標として“上盛下虚”という言葉が用いられており、この患者がのぼせて顔が赤く、安眠できず、足が冷えるという症状は、まさに、上盛下虚であるので、この方を用いることにした。これを1週間服用して来院した患者は、とても気持ちよくなったと喜び、1ヶ月ほど飲んだ頃、膀胱症状はすっかり良くなり、眠れるようになり、体重も増加した。《大塚敬節》
[53]膀胱神経症:
☆小便餘瀝を覚える者。
☆労働力作して淋を発する者と、疝家などにて小便は佳なり通ずれども跡に残る心持ありて了然たらざる者に効あり。《勿誤薬室方函口訣》      
[54]慢性腎盂炎:
☆慢性の淋疾患《矢数道明》
☆淋疾慢性となり、体力が衰え、尿は溷濁し、下腹部に力なく、身体が疲労しやすく、少し労働すれば忽ち悪化する者《矢数道明》
[55]慢性神経症
[56]慢性膀胱炎     
[57]夢精
[58]胸があつ苦しい
[59]夢をよく見る(多夢)



清心蓮子飲[2]《仁斎直指方》
「清心蓮子飲《和剤局方》-黄芩地骨皮甘草+益智仁遠志石菖蒲白朮沢瀉」



清心抑胆湯
「清心温胆湯《古今医鑑》に同じ。」




清神益気湯《東醫寶鑑》
「人参1銭、生姜8分、沢瀉・蒼朮・防風・五味子各6分、赤茯苓・升麻・白朮・白芍・生甘草・麦門冬各4分、黄柏・青皮各2分」空腹時に水煎服。
◎内傷で、脾胃が弱り、食欲不振・だるい・顔色黄色。


清神栄養湯《東醫寶鑑》
「麦門冬・当帰各1銭2分、川芎1銭、白芨1銭、白芷7分、薄荷・甘菊・羗活・梔子各5分、甘草4分、升麻2分、姜3片、茶少々」水煎         服。
◎目や頭をすっきりさせる。

清神甘露丸《東醫寶鑑》
「生地黄汁・白蓮藕汁・牛乳汁」を銀石器に入れて炒って膏をつくり、「人参・白朮・黄蓍・黄連・五味子・胡黄連」を各等分に作末し、前の膏を混ぜて梧子大の丸剤。毎回50~70丸、人参湯で飲む。
◎虚労の不足で骨は乾き、肉は落ちる者。

清神解語湯《東醫寶鑑》
「南星・半夏」を白礬・生姜のように角水に3日間つけて晒し乾燥各1銭、当帰・川芎・白芍薬・地黄(生)・麦門冬・遠志・石菖蒲・陳皮・白茯苓・烏薬・枳実・黄連・防風・羗活・甘草各5分」剉作1貼して、「姜3片、竹茹1団」入れ水煎し、「童便・姜汁・竹瀝」を入れて調服する。
◎中風で痰が心竅を昏迷にし、言語が蹇渋して、人事不省になる者。

清神散《東醫寶鑑》
「白彊蚕・甘菊各1両、羗活・荊芥・木通・川芎・香附子・防風各5銭、石菖蒲・甘草各2銭半」作末し毎回2銭を食後茶清で服用。又切って水煎服。
◎風気が耳を塞いで、二重に聞こえる者。
  

清神湯《古今方彙》
「茯神、黄連、酸棗仁、石菖蒲、柏子仁、遠志、甘草、生姜」水煎。
◎熱痰が胸絡に迷い、恍惚驚惕するを治す。

清神補気湯《東醫寶鑑》
=「辛潤緩肌湯」
「升麻1銭半、柴胡・当帰身・荊芥穂・防已・桃仁(泥)各2銭、黄柏(酒洗)・黄連(酒洗)・知母・生甘草各5分、石膏・熟地黄各4分、生地黄・細辛各2分、杏仁6個、川椒2粒、紅花少し」水煎服。
◎消渇症は治ったが、口乾が残っている者。

清震湯《素問病機気宣保命集》《中薬臨床応用》
「升麻9g、蒼朮9g、薄荷葉1枚」水煎服。
◎三叉神経痛
◎頭面部の疼痛

精腎湯《寿世保元》《古今方彙》
「防風・括楼根・貝母・黄柏・白茯苓・玄参・白芷・蔓荊子・天麻・半夏各5分、甘草2分半、生姜」水煎。
◎小児の耳熱し汁出でて痒みをなすを治す。
◎痰なり《万病回春》

清燥湯《東醫寶鑑》
「黄蓍・白朮各1銭半、蒼朮1銭、陳皮・沢瀉各7分、赤茯苓・人参・升麻各5分、生地黄・当帰・猪苓・麦門冬・神麹・甘草各3分、黄連・黄柏・柴胡各2分、五味子9粒」水煎服。
◎長夏の湿熱による両脚の痿厥に。

清燥湯《脾胃論》《古今方彙》
「黄蓍1銭5分、蒼朮1銭、白朮・陳皮・沢瀉各5分、人参・茯苓・升麻各3分、麦門冬・当帰・生地黄・神麹・猪苓各2分、黄柏(酒)・柴胡・黄連各1分、五味子9枚、甘草(炙)2分」水煎。
◎腰下痿軟し、癱瘓にて動かず、行走不正、両足欹側(一方に傾く)する者を治す。


清燥救肺湯《喩嘉言》
「桑葉・石膏・人参・甘草・胡麻・阿膠・麦門冬・杏仁・枇杷葉」
◎頭痛・発熱し、から咳、気逆して喘し、咽喉は乾いて痛み、心煩し口乾く。

清燥救肺湯《医門法律》
「桑葉・石膏・人参・甘草・麻子仁・阿膠・麦門冬・杏仁・枇杷葉」

清燥救肺湯加減《中薬臨床応用》
「桑葉9g、枇杷葉6g、川貝母6g、麦門冬6g、玉竹9g、阿膠6g、胡麻3g、甘草3g」水煎服。
    ◎慢性咳嗽
    ◎咽乾、煩熱
    ◎痰が少ない
    ◎痰に血が混じる
    ◎胸部・上腹部が脹って苦しい
    ◎食欲不振


清燥養営湯《温疫論》
「知母・天花粉・当帰身・生白芍・鮮地黄・陳皮・生甘草・灯心」
◎目がはっきりせず、舌乾き、口唇が乾燥して割れる。

清聡化痰丸《東醫寶鑑》
「橘紅(白を去り塩水洗)・赤茯苓・蔓荊子各1両、黄芩(酒炒)8銭、黄連(酒炒)・白芍(酒浸)・生地黄(酒洗)・柴胡・半夏(姜製)各7銭、人参6銭、青皮(醋炒)5銭、生甘草4銭」作末し葱湯を浸した蒸餅で緑豆大の丸剤。茶清で100丸服用。
◎肝胃に弱さからくる耳聾・耳鳴りを治す。

清臓解毒湯《寿世保元》《古今方彙》
「黄連、黄芩、黄柏、山梔子、連翹、大黄倍用、滑石、木通、車前子、海金砂、枳実、莪朮」水煎。
◎素より積熱ありて白膿を下痢し、腹痛膨張、昼夜度無く、漸く大便閉結し小便通ぜざるに至るを治す。
◎これ三焦に実熱あるなり、或いは下痢純紅或いは赤白相雑じるに皆効あり。

清臓湯《東醫寶鑑》
「生地黄1銭、当帰(酒洗)各8分、黄芩・山梔子(炒黒)・黄柏(炒)・白芍・黄連・側柏葉・阿膠各6分、川芎・槐角(炒)各5分」水煎服。
◎血便の主治薬。

清臓湯《万病回春》《古今方彙》
「当帰・地楡各8分、黄芩・山梔子(炒黒)・黄柏(炒)各7分、白芍薬(炒)・黄連・側柏葉(炒)各6分、槐花(炒)5分、阿膠6分、川芎5分、生地黄1銭」水煎。
◎大便下血、糞前糞後を問わず、并びに腸風下血するを治す。
    ◎腹脹には:「荊芥」
    ◎気虚には:「人参・白朮・木香」
    ◎腸風には:「荊芥」
    ◎気下陥するには:「升麻」
    ◎心血不足するには:「茯神」
    ◎虚寒には:「乾姜(炒黒)」
    ◎一方に、阿膠苦参。
    ◎《寿世保元》には「解毒四物湯」と名づく。

清唾湯《万病回春》《東醫寶鑑》
「知母・貝母・桔梗・黄柏(塩水炒)・熟地黄・玄参・遠志・天門冬・麦門冬各1銭、乾姜(炒黒)5分」水煎服。
◎唾血に。
◎唾血は腎より出で、鮮血、唾に髄って出ずるなり。《古今方彙》


清帯湯《衷中参西録》
「牡蠣、竜骨、山薬、烏賊骨、茜草」


清痰丸《東醫寶鑑》
「蒼朮2両、香附子1両半、瓜呂仁・半夏各1両、黄連・黄芩各5銭」作末し、麺糊で梧子大に丸剤。茶清で50~70丸飲む。
◎呑酸・嘈雑を治す。

清痰順気湯《万病回春》《東醫寶鑑》
「南星・瓜呂仁・荊芥穂・貝母・陳皮・蒼朮・官桂・防桂・防風各1銭、黄連(酒炒)・黄芩(酒炒)・甘草各6分」水煎し木香・沈香末各5分を入れ調服する。
◎風が経路に入って、口眼喎斜する者。

清痰瀉熱方《中薬臨床応用》
「浙貝母9g、杏仁9g、射干9g、竹瀝60g(沖服)、芦根30g、冬瓜仁9g、桑白皮9g、枇杷葉6g」水煎服。
    ◎風熱による咳嗽
    ◎呼吸促迫、呼吸困難
    ◎口渇
    ◎嗄声
    ◎痰が出にくい
    ◎急性上気道炎、肺炎。

清痰除眩湯《寿世保元》《古今方彙》
「天安(炒)・半夏・天麻・蒼朮・川芎・陳皮・茯苓・桔梗・枳殻・烏薬・黄芩(酒)・羗活各8分、甘草3分、生姜」煎じ、竹瀝・姜汁を入れる。
◎肥白の人で日常頭眩し、眼昏し率時炎上する者を治す。


清膻湯《三因極一病証方論》
「通草、瞿麦、黄芩、石葦、冬葵子、楡白皮」

清中安蚘湯《傷寒弁註》
「黄連・枳実各3銭、黄柏1銭半、烏梅3個、川椒30粒」生姜水煎。
◎《劉桂山》曰く、「烏梅丸」は胃虚を主とし、寒熱錯雑、以て蚘厥を致す。故に薬も亦寒熱錯雑の品を用い之を治す。而して胃虚、寒に偏して蚘を動かす者あり、《陶華》因って理中安蚘湯を立て之を主る。而して胃虚ならず、以て熱に偏して動く者あり、清中安蚘湯之を主る。此れ「烏梅丸」の半を取りてその偏する所を清するなり。症に対し之を施し、みな奇効あり。《雑病翼方》

 

清中解欝湯《薛立斎十六種》《古今方彙》
「白朮・茯苓・山梔子・山子・神麹・陳皮・麦芽・川芎・桔梗・甘草各5分」水煎。
◎脾胃虚弱、飲食停滞し熱欝して痰を生じ、或いは身熱して赤暈するを治す。

清中湯《医学統旨》《古今方彙》
「二陳湯黄連・山梔子・草豆蔲」
◎火痛(痰火に欝を兼ねて痛む)を治す。


清腸飲《弁証奇聞》
「金銀花、玄参、黄芩、麦門冬、地楡、当帰、甘草、薏苡仁」


清腸湯《寿世保元》《東醫寶鑑》
「当帰・生地黄・山梔子(炒)・黄連・赤芍・黄柏・瞿麦・赤茯苓・木通・ 篇蓄・知母・麦門冬各7分、甘草5分、灯心1団、烏梅1個」水煎服。
◎尿血を治す。
◎溺血の者は小便は血を出し、心より小腸に熱を移すなり。
◎溺血して茎中痛むには:「滑石・枳殻芍薬・茯苓」


清鎮丸《保命集》
「小柴胡湯人参一倍、青黛半面」
◎熱嗽を治す。

清熱化滞湯《寿世保元》《古今方彙》
「黄連、白芍薬、陳皮、白茯苓、枳殻、黄芩、甘草、生姜」水煎。
◎痢を治す主方なり。
◎血痢には:「黄芩(酒)・当帰・地楡」
◎白痢には:「厚朴」
◎白痢久しくして虚する:「白朮・黄蓍黄芩・黄連・枳殻」
◎下ること豆汁の如き者:「白朮・蒼朮・防風」
◎赤白並びに下るには:「川芎・当帰尾・桃仁・滑石・陳皮・乾姜」
◎赤痢久しくして虚する:「川芎・白朮・当帰・阿膠黄芩・黄連」
◎久痢にて気血ともに虚する:「人参・黄蓍・当帰・川芎・升麻・肉豆蔲」
◎裏急後重するには:「木香・檳榔子」
◎腹痛には:「当帰・延胡索、芍薬・枳殻倍加」
◎小便赤くして少なき者:「木香・猪苓・沢瀉」
◎食積には:「山楂子・枳実・麦芽・神麹」


清熱化痰湯《寿世保元》《勿誤薬室方函口訣》
「南星・半夏・橘皮・茯苓・蒼朮・羗活・黄芩・白芷・白芥子各等分、甘草減半、生姜」
◎遍身四肢骨節、走注疼痛して、胸肺に牽引し、寒熱、喘咳、煩悶あり、或いは腫塊を作り、或いは麻痺不仁、或いは背心一点氷の如く冷え、脈沈滑なる者を治す。
【口訣】‥瘰癧との比較
1.此の方は痰飲四肢の走注して痛む者を主とす。走注に理は控涎丹の主治に詳(ツマビ)らかなり。控涎丹の症一等軽き者、此の方与えるべし。又、痰結して胸膈痛み、或いは肩背塊を生じ痛みある者に用ゆ。又、首筋の辺に痰集まりて結核を生じ、瘰癧気腫の如く数多く累々として久しく癒えざる者、乳香・没薬・海石・朴硝を加えて治すること妙なり。世医此の症を瘰癧として誤治すること有り。瘰癧は塊に根有りて深し。此の塊は根なく浅し。又、手を以て推すに痛まず、瘰癧は痛むなり。混ずべからず。凡て湿痰流注経絡関節不利と云うが目的なり。

清熱化痰湯《証治準縄》《古今方彙》
「貝母・括楼根・枳実・桔梗各1銭、黄芩・黄連各1銭2分、玄参・升麻各7分、甘草5分」水煎。
◎上焦熱あり、痰盛にして渇を作して口舌腫痛するを治す。



清熱解欝湯[1-1]《万病回春》《東醫寶鑑》
「山梔子(炒黒)1銭半、枳穀・川芎・香附子各1銭、黄連(炒)・蒼朮各7分、陳皮・乾姜(炒黒)・甘草(炙)各5分、姜3片」水煎服。
◎心痛即ち胃脘痛を治す。
◎慢性胃腸炎:上腹部の疼痛が長引き、胸焼けがして、他薬が無効の者。

清熱解欝湯[1-2]《万病回春》《古今方彙》
「山梔子(炒黒)2銭、枳殻・川芎・香附子(炒)・黄連各1銭、乾姜(炒黒)・陳皮各5分、甘草3分、蒼朮7分、生姜」水煎。服したる後は飲食を半日戒む。
◎心痛やや久しき者は胃中に欝熱あり。




清熱解欝湯[1-3]《万病回春》《漢方後世要方解説》
「山梔子(焦)0.6、枳殻1、川芎2、黄連・陳皮・甘草各0.5、乾姜(焦)0.3、蒼朮3、生姜3(原方香附子あり、今之を去る)(細野氏分量)
◎心痛やや久しき者、胃中欝熱あり、服後飲食を戒しむること半日。
◎心痛は即ち胃脘痛なり。多く気鬱し、日久しく蘊積することによって熱となり痛みを作すを治す《衆方規矩》
◎此方は心下、上腹部の疼痛日久しく長引きたる者、鬱積せる熱痛を治する。
◎細野史郎氏は本方を「大柴胡湯」「四逆散」の応ぜぬ胆石疝痛、胆嚢炎に用いて偉効あることを発表している。
◎上腹部の荏苒として癒えざる者に用いられる。

「山梔子」=三焦の鬱火を瀉し、心痛を治す
「川芎」=鬱を開く
「蒼朮」=胃を燥かし鬱を散す
「黄連」=湿熱を清め、鬱を散す
「陳皮」=湿を導き痰を消す
「乾姜」=中を温め、飲を散ず。


清熱解欝湯[1-4]《万病回春》《漢方治療の実際》
「梔子4、枳実・川芎・香附子・黄連各1.5、乾姜・陳皮・甘草各1、朮2、生姜3」
◎この方は《万病回春》に、心痛がやや久しくなって、胃中に熱がこもった者を治すとあり、《衆方規矩》には、心痛はすなわち胃脘痛のことである。気が多く欝し、それが長い間に積もりつもって熱となり、痛をなす者を治すとある。《大塚敬節》
◎鑑別:「安中散」
「安中散」:寒邪による痛を治す
「清熱解欝湯」:熱邪による腹痛を治す

★適応症及び病名 (清熱解欝湯)
[1]胃潰瘍:
☆50歳男性。3年前から胃潰瘍を繰り返している。主訴は、食後3時間ぐらいたってから起こる胃痛と胸焼けである。舌には白苔があり、大便は1日1行。タバコと酒を好む。腹診するに、胃部はやや膨満し、正中線よりやや左によった部位に、圧痛がある。胃潰瘍の腹痛には、梔子甘連湯の効く場合が多いが、胸焼けのある患者にこれを用いて胃 痛は去ったが、ひどい胸焼けが起こったので、清熱解欝湯に転方して治ったことがある。そこで、この患者には、始めから清熱解欝湯を与えた。これは大変良く効いて、7日分を飲み終わらないうちに、胃痛も、胸焼けもすっかりよくなった。《大塚敬節》
[2]十二指腸潰瘍
[3]膵臓炎
[4]胆石症
[5]胆嚢炎
[6]腹痛:
☆腹痛は上腹部に起こり、慢性の経過をたどる。精神の過労が原因とみられ、気を使うことによって、病勢が増悪する。《大塚敬節》
☆舌は乾燥気味、往々乾燥した舌が診られる。
☆下痢することは少なく、便秘することがある《大塚敬節》
☆腹部は中等度に弾力があり、軟弱無力でない。《大塚敬節》
☆「+香附子」《大塚敬節》
[7]慢性胃炎




清熱解肌散

清熱解毒散《東醫寶鑑》
「羗活2銭、白芍・人参・石膏各1銭2分半、黄芩(酒炒)・知母(酒炒)・乾姜各1銭、甘草7分、黄連(酒炒)・生地黄(酒洗)各5分、姜3片」
◎湿暑の時、天行瘟疫の熱病が流行ったとき。

    

清熱解毒湯《東醫寶鑑》
「升麻2銭、生地黄1銭半、黄柏・赤芍・牡丹皮各7分、葛根・黄連・黄芩・桔梗・山梔子・連翹・甘草各5分、生姜3片」水煎服。 
◎吐血・衂血の主治薬。

清熱滋陰湯《東醫寶鑑》
「生地黄・麦門冬・柏子(炒黒)各1銭、玄参・牡丹皮各8分、当帰・川芎・赤芍各5分、知母・黄柏(酒炒)・白朮・陳皮・甘草各3分」水煎服。
◎血尿・血便を治す。


清熱瀉湿湯《東醫寶鑑》
「蒼朮・黄柏(塩酒炒)各1銭、紫蘇葉・赤茯苓・赤芍・木瓜・沢瀉・木通・防已・檳榔・枳穀・香附子・羗活・甘草各7分」水煎服。
*痛みには:木香を加え、
*腫には:大腹皮を加え、
*熱には:黄連・大黄を加える。
◎湿熱脚気の腫痛に。


清熱勝湿湯《寿世保元》《古今方彙》
「蒼朮・黄柏(塩)・羗活・白芍薬(酒)・陳皮・牛膝・木瓜・杜仲(姜)・威霊仙・沢瀉各5分、甘草3分、生姜」煎服。
◎腰胯が湿熱にて痛みを作す者を治す。
◎痛みを甚だしければ:「乳香・没薬」
◎血痛には:「当帰尾・桃仁・紅花」
◎倦怠し沙墜するが如きには:「蒼朮・白朮・防已・薏苡仁」
◎遊行して痛むには:「紫金・皮川烏」
◎酸軟(だるく痛むこと)には:「当帰・地黄」



清熱消毒飲《外科枢要》《東醫寶鑑》
「金銀花2銭、赤芍・生地黄・川芎各1銭半、当帰・黄連・山梔子・連翹・甘草各1銭」水煎服。
◎癰疽の陽症で、腫痛し熱渇する者。

清熱消毒散《寿世保元》《古今方彙》
「黄連、山梔子、連翹、当帰、金銀花、川芎、芍薬、生地黄、甘草」水煎。
◎実熱にて口舌に瘡を生じ及び一切の瘡瘍腫痛して形病倶に実する者を治す。

清熱消風散《外科正宗》《古今方彙》
「防風・川芎・当帰・黄芩・白芍薬・甘草・括楼根・金銀花各5分、連翹・紅花・柴胡・蒼朮・陳皮・黄蓍・皀角刺各1銭」水煎。
◎癰疽諸毒、瘡腫、已に成り未だ成らざる間に外は悪寒せず、内は便秘無く紅赤高く腫れ頭は焮痛するを治す。
◎婦人には:「香附子(便炒)」

清熱除湿湯《済世全書》《古今方彙》
「黄連、黄芩、山梔子、茵蔯蒿、猪苓、沢瀉、蒼朮、青皮、竜胆」各等分。水煎温服。
◎湿熱にて脾が欝蒸して五疸となるを治す。


清熱如聖散《沈氏尊生湯》《東醫寶鑑》
「連翹1銭半、悪実・黄連各1銭、天花粉・梔子仁各7分、枳穀・柴胡・荊芥・薄荷各5分、甘草3分、灯心」水煎し少し冷めてから服用。
◎舌下の結核の腫が裂け黄痰が出、又発生する者。

清熱如聖散《万病回春》《古今方彙》
「枳殻・荊芥・薄荷各5分、山梔子6分、黄連8分、連翹1銭、柴胡4分、括楼根6分、牛蒡子8分、甘草3分、燈心草10根」水煎し食後やや冷まして服す。
◎舌下腫れて核大の如く、取り破れて黄痰を出して已み、又復び発するを治す。

清熱調血湯《東醫寶鑑》
「当帰・川芎・白芍・乾地黄・黄連・香附子・桃仁・紅花・莪朮・延胡索・牡丹皮各7分」水煎服。
◎月経がくるとき、腹痛がある者。

清熱導痰湯《東醫寶鑑》
「黄連・黄芩・栝楼仁・南星(炮)・半夏(製)・陳皮・赤茯苓・桔梗・白求・人参・各7分、枳実・甘草各5分、姜3、棗2」水煎服。
◎悪寒・壮熱・目頭の沈昏・気上喘息・口涎。

清熱導痰湯《寿世保元》《古今方彙》
「人参、白朮、茯苓、陳皮、半夏、天南星、桔梗、括楼仁、枳実、黄芩、黄連、甘草、生姜」水煎。
◎中風にて痰涎壅盛、言語する能わず、人事を省みず、牙関緊急、火有り痰有り、気有り、或いは面赤く、身熱し、手足温暖、脉緊盛なるは宜しく此方を服すべし。
◎一方に、防風・白附子あり。


清熱二陳湯《東醫寶鑑》
「半夏・陳皮・赤茯苓・甘草・人参・白朮・竹茹・縮砂仁・梔子・麦門冬各1銭、姜3、棗2、梅1」水煎服。
◎痰火による嘔吐・涎沫。




清熱補気湯[1-1]《証治準縄》《勿誤薬室方函口訣》
「人参・白朮・茯苓・芍薬・当帰各1匁、升麻・五味子・麦門冬・玄参・甘草各5分」
◎中風、虚熱あり、口舌、無皮状の如く、或いは発熱渇を作すを治す。
◎.此の方は、もと、中風虚熱、口舌無皮状の如きを治する方なれども、今、産後、口舌痛み、消黄朱石の類を服して効を見ざる者に運用すれば、其の験桴鼓(フコ=ばちとつづみ)の如し。蓋し此の方は《明医雑著》の「柴胡清肝散」と表裏にて、彼は肝火亢盛、唇舌腫裂する者を治し、此は血虚、口舌糜爛する者を治す。
◎按ずるに、産後口舌痛む者は消黄朱石類を服し、未だ嘗て治を得ず、一老医此の方を伝えて後、しばしば之を試み効あり。
◎服して応じない時:「炮姜」《勿誤薬室方函口訣》
◎更に応じない時:「附子」《勿誤薬室方函口訣》



清熱補気湯[1-2]《証治準縄》《漢方後世要方解説》
「人参・当帰・芍薬・麦門冬各3、白朮・茯苓各3.5、升麻・五味子・玄参・甘草各1」
◎中気虚熱、口舌無皮状の如く、或いは発熱渇を作すを治す。
◎此方は胃の気衰えて虚熱となり、舌乳頭消失して一皮剥ぎたる如くなり、或いは皹裂を生じ、或いは麻痺感あり、或いは痛みを訴え、口渇するものによい。産後口舌糜爛して、大黄、芒硝、黄連、黄芩等実熱の剤を用いて治せざる者に使用して奏功すること顕著である。「凉膈散」の裏の薬方で、脈腹共に虚軟、虚証の者によい。


清熱補気湯[1-3]《漢方治療の実際》
「人参・当帰・芍薬・麦門冬各3、朮・茯苓各3.5、升麻・五味子・玄参・甘草各1」
◎古方では「附子湯」に相当する。

★適応症及び病名(清熱補気湯)
[1]鵞口瘡:
☆=「アフター性口内炎」
☆中期以降、舌乳頭消失するもの《矢数道明》
[2]口内炎:
☆産後の口舌痛み、口舌無皮状のもの《矢数道明》
[3]舌のしびれ(疼痛):
☆《有持桂里》は1老医からこの方の口伝を授けられ、産後に、口舌が痛み、大黄・芒硝・朱砂・石膏の類を用いて効のない者に、この方を与えて著効を得たという《大塚敬節》
[4]舌が荒れる:
☆舌乳頭消失して痛む《矢数道明》
☆これは舌の荒れるに用いる薬である。荒れるといっても、舌を1皮剥いだように赤くなっている者に用いる。主治に無皮状の如しとあるが是である。このような舌であれば、熱の有無にも渇にもかかわらずに用いる。この症は常にもあるが、多くは産後にあるものである。大抵の医はこの症をみると、大黄・芒硝の入った凉膈散の類を用い、外からは辰砂や石膏の類をつけるけれども。用いれば用いるほど悪いものである。その処へ此方を用いると大いによい。これを用いても効のない時は、《傷寒論》の附子湯を用いる。また附子湯の証より軽いときは、この補気湯の附子を加える時もある。また附子湯のところに八味丸を用いることもある。《有持桂里》
☆21歳男性。
主訴。毎年秋風が吹きはじめる頃になると、病状は一層顕著となり、寒気中の半歳が最も甚だしく、摂食時に舌面疼痛を発し、辛鹹の味が泌みて困難する。夏期は比較的軽快している。
甘味の物を摂取すると悪い、朝眼が醒めると口内乾燥して言葉を発することが出来ない。本病とほとんど同時に両眼充血し、渋滞感があり、甚だしく肩凝りを訴えている。

診候。

患者の体格は頑健に見え適令検査で甲種合格、12月には郷里の聯隊に入営することになっている。脈は体格に比して弱く感じられ、腹は心下部2段に膨張して、胃拡張型によくある腹型である。皮膚は白く透き通っていて光沢がない。心下は圧迫に対して敏感であるが、実証の緊張ではない。
舌を一見してその特異なる病状に驚いた。全面、舌乳頭は消失し、ぬんめりと薄褐色を呈し、随所に深い大きな亀裂が縦横に走り、あたかも大地震後の地割れを思わせる惨状ともいうべきものである。金鏡録に記載された人裂舌の証である。朝眼が醒めた時は口中が乾燥しているが、その後はそれほど乾燥もせず、口渇も訴えず、舌苔は少しもない。

診断。

以上の所見を東洋医学的に観察すれば、脾胃の気虚し、しかも虚熱による舌症状と観ることができよう。患者は特に胃症状は訴えないが、舌苔なく、胃拡張型の所見、寒期に症状悪化し、夏期暖温の時軽快するのをもってみても、脈腹の状よりしても、決して実熱ではない。しかし夜中の口の乾燥は虚熱あるを思わせる。
人参・白朮・甘草を君薬として脾胃を補い、当帰の潤血、升麻の解熱が欲しい。金鏡録に人裂舌には凉膈散に宜しとあるが、私は従来この種、類似の舌亀裂症を実熱として苦寒の剤を投じて失敗した3例を経験としていたので慎重に処方を考え、補中益気湯にさらに潤補の加減をしたいと思った。そこで校正方輿輗、口舌門を開いて適方を考按していると、注文通りの処方を発見したのである。この処方こそ《証治準縄》の清熱補気湯である。
本方の主治は“中気(大塚曰く消化機能)虚熱、口舌無皮状の如く、或いは熱を発し、渇を発するを治する”とある。口舌無皮状とは舌乳頭の消失して1皮剥ぎたる如き状態を指している。口舌無皮にも、その色により、また乾燥しているか、湿潤しているか種々あるが、しばしば経験される疾患は、慢性胃腸カタル、ガン腫の末期、腹水、諸腹水の末期、腎盂炎の後期、チフスの陰症、猩紅熱、泉熱、鵞口瘡の解 熱期、産後血熱衰弱せる場合等で、内熱により津液枯燥、気血両虚の場合に発現するもののようである。
本症を現した時はすでに虚熱の時期で苦寒攻下は禁忌とするところである。
清熱補気湯の処方は、「人参・当帰・芍薬・麦門冬各3.0白朮・茯苓各3.0、升麻・五味子・玄参・甘草各1.0」《方輿輗》にこれを註して、“口舌無皮状の如しとは、ひと皮剥ぎたる如くになり糜爛するを云う。諸疾にこれあれど産後に最も多きものなり。この舌にして乾けるものは加減凉膈散に宜し。その潤える者は、清熱補気湯に非ざれば治を得ざるものなり。或いは附子を加うる症もあり。口舌瘡を生じ、脈洪疾患は陽証にして凉膈散、脈虚の者は中気不足にして清熱補気湯附子の主るとことなり”と記載されている。よって清熱補気湯7日分を投与した。
服薬3日目であるが、神効ともいうべき軽快ぶりで、舌の痛みはほとんど忘れ、たいていの物は平気で食べられるというのである。1週間服薬の後、再診したのであるが、あの地割れのような舌亀裂はほとんど目立たず、自覚的には治ったも同様であると非常に感謝され、続いて10日分の服薬で廃薬した。《矢数道明》






清熱補血湯[1-1]《証治準縄》《古今方彙》
「当帰・川芎・芍薬・熟地黄各1銭、玄参・知母・五味子・黄柏・麦門冬・柴胡・牡丹皮各5分」水煎。
◎口舌に瘡を生じて体倦み食少なく、日晡益々甚だしく、あるいは目渋り熱痛するを治す。





清熱補血湯[1-2]《証治準縄》《漢方後世要方解説》
「当帰・芍薬・川芎・熟地黄。麦門冬各3、玄参・知母・黄柏・柴胡・牡丹皮・五味子各1.5」
◎此方は血虚し、血中燥熱あり、そのために口舌瘡を生じ、潰瘍となり痛楚甚だしき者に偉効がある。
腎盂炎、鵞口瘡、口内炎等の熱烈しき後に血乾き熱を生じて口舌の潰瘍糜爛などある者に用いられる。
◎初期実熱の場合には「凉膈散」「清胃瀉火湯」の類を用い、此方は血虚燥熱、やや虚状を帯びた者によい。
当帰、芍薬川芎、熟地、五味子、麦門=血虚を補い、且つ潤して燥火を解す
玄参、知母、黄柏=腎中の火を涼ます
牡丹皮=血中の熱を涼ます
柴胡=肝火を瀉す。


清熱補血湯[1-3] 《漢方治療の実際》
「当帰・芍薬・川芎・地黄・麦門冬各3、玄参・知母・黄柏・柴胡・牡丹皮・五味子各1.5」

★適応症及び病名(清熱補血湯)
[1]口内炎:
☆鵞口瘡後の糜爛
☆産後の口舌糜爛
☆重症の口内潰瘍で凉膈散・黄連解毒湯などを用いて効のない者に著効がある。《大塚敬節》
☆49歳女性。再診。本症は患者が34歳のときから始まった。発病前にも、4回ほど妊娠するごとに口中がただれ、出産すると治ることが繰り返されていたが、6人目の出産後、ただれはいつものように治らず、次第に舌及び両頬粘膜、懸雍垂等に潰瘍を生じ、その大きさは豌豆大以上に達し、深さも相当あり蚕飾性である。口内随所に生じ、常に2、3ヶ所の潰瘍連続発生し、疼痛と嚥下困難に悩まされた。医を変えること数カ所。東京の大病院の診治も受けた。ある病院では梅毒性のものであろうと血液検査を繰り返したが、いつも陰性であった。     しかし一応梅毒として治療しようと、サルバルサンの注射を相当期間続けたが、何の反応もなかった。発病後1年を過ぎて、私は初めて診たのであるが、当時、私は胃実熱の致すところとして、回春の加減凉膈散や清胃瀉火湯などを与えたことがあったが、さらに効験なく、患者も服薬を中止し、延々10数年この苦悩に耐えて来たのであった。
診候。中肉中丈の体格で、それほど虚弱体質ではない。この苦痛にもかかわらず、患者は過激な労働や家事に奔走している。肉体的疲労や精神的過労、例えば激怒の後には必ず潰瘍が拡大して悪化する。また、ホウレンソウや馬鈴薯など昔からアクの強いと云われた物は、舌に泌みて悪いように思うという。この時は舌面後部と先端と左右頬粘膜に豌豆大の不規則な辺縁を持った潰瘍が4個認められ、懸雍垂の潰瘍を繰り返したため、全く脱落し、咽頭は空洞のようになっている。その結果飲食物が気管に逆入するので、意識的に調節する努力によって、患者の食事時の苦痛並々でない。顔をしかめ、咽を鳴らし、舌打ちをして、疼痛を耐え、辛うじて丸のまま嚥下するのである。また口をきくと口中が痛むので、家では唖のように手真似で用を弁じることが多いという。
脈は沈んでいて力がない。舌苔はなく湿潤している。腹状は充実せず、心下部に痞満感がある。患者は甚だしく全身の疲労感を訴えている。
診断。私は従来の寒涼の剤は与うべきではないと思った。妊娠ごとに発生したことなどから推察して、血熱と考えた。しかも虚しているゆえ、四物湯を主剤としてみてはと考えた。顔面蒼白ではないが、鬱血性沈滞の状に思われる。《古今方彙》の口舌門を調べたところ、《証治準縄》の清熱補血湯を眼に付いた。
“口舌瘡を生じ、体倦、少食、日〃益々甚だしく、或いは目渋熱痛するものを治す”処方は当帰・芍薬・川芎・地黄・麦門冬各3.0、玄参・知母・黄柏・柴胡・牡丹皮・五味子各1.5 私は危惧の念を抱きながらこの方を与えた。
経過。本方服用によって潰瘍は次第に快方に向かい、かっては四季を通じて新旧潰瘍が消長して絶え間がなかったが、潰瘍の肉も生じて瘢痕状となり、以後新生潰瘍の発生が休止した。まさに12年ぶりの出来事である。
本方の服用期間は40日ばかりである。従来にない口中爽快な日を送ることが出来るようになった。《矢数道明》
☆41歳女性。
主訴。生来虚証体質。貧血性、冷え症である。患者は数年来時々舌に米粒大の小潰瘍を発することがあったが。数日で自然に治癒していた。      昭和27年、親戚へ病人看護に行き疲労の末、悪寒戦慄を以て高熱を発し、尿中に大腸菌を証明、腎盂炎の診断を受けた。高熱と同時に口内炎も併発し、鵝口瘡のごとく、舌全面に白粉を敷いたようになった。それに伴い口中諸処に大小の潰瘍が始まり、次第に増大して疼痛が激しく、高熱を持続すること12日間に及んだ。潰瘍面の疼痛、嚥下困難、咽痛、食思不振、高熱等によって、抗生物質等の治療を受けたが皆効無く、往診を乞われた。
診候。貧血、疲労困憊の極に達している。脈沈細数、舌を見て驚いたことには、右側中ほどに大潰瘍が深く溝を作って、小指頭大の舌肉片が正に脱落せんばかりになっている。右咽頭に近く豌豆大の潰瘍を生じ、その他大小数個の潰瘍が舌、頬粘膜、歯根等に発生し、見るも気の毒な状態である。体温は38、5℃で、この脱落せんとする潰瘍がはたして治癒するかどうか内心非常に危ぶまれた。すでに鵝口瘡の白苔は大方消え、乳頭の消失はないが、虚状を呈している。
診断。血虚虚熱として清熱補血湯を与えた。なお本症のように腎盂炎の遷延した者には腎経の無根の火を清涼させる玄参や知母・黄柏が必要である。かつ地黄をもって血熱を清涼せしむるためには本方が最も適当するものを感ぜられたからである。
経過。本方を服用すること1回量、1服を飲み終わると、咽喉爽快を覚え、痛みが軽減するのを自覚したのでその夜1剤を服用した。翌日は体温37、1℃に下降し、次の日には平熱となり、食思進み、口舌の疼痛は服薬を重ねる毎に軽快した。1週間後に外来を訪れたときは別人のように元気になり、潰瘍も次第に治癒に向かい、あの脱落せんばかりの舌塊が正常に復するのみ要した日数はちょうど4週間である。《矢数道明》
[2]ベーチェット病:
☆45歳男性。栄養血色ともに普通であるが、昭和28年より次々と口内に潰瘍が出来、1日といえど潰瘍の無い日はなく、多いときは5、60の潰瘍が出来るという。それに4年前から四肢の関節がときどき痛み、また頸部から項部に小さい潰瘍が出来ることもある。また昨年は肝臓ガンと疑われたこともあったという。この間、医師はベーチェット氏病と診断して、いろいろの手当をしたが、何1つとして効果がなかった。
腹診してみるに、胸脇苦満も、心下痞硬もない。大便は1日1行である。
そこで私は清熱補血湯を与えて様子をみることにした。ところが7日分を服薬して来院した時は、95個あった潰瘍が5個になり、とても気分が良くなったという。ただ、2、3日前よりジンマシンが出る という。そこで更に1週間分を与える。これを呑んでいるうちにジンマシンは良くなり。潰瘍は2個となったので、更に2週間分を与えた。      その間に正月を迎え、気分が良いので、酒を飲んだり、食べ過ぎたりしたためが、今度は潰瘍が4個となった。それに四肢の関節が痛み、頸部に小さい潰瘍が2個出来た。しかし私は前方を続けた。すると、また潰瘍は1個となり、頸部の潰瘍も良くなった。こんな風で、漸次快方に向かいつつある《大塚敬節》


清肺飲《東醫寶鑑》
「前胡・荊芥・桑白皮・枳穀各1銭、知母・貝母・薄荷・赤茯苓・桔梗・紫蘇葉・阿膠珠・杏仁・天門冬・甘草各7分、姜3、梅1」水煎服。
◎肺熱の症を治す。

清肺飲子[1]《東醫寶鑑》
「薄荷1両、山茶花・胡麻仁・黄芩(酒炒)・梔子・葛花・苦参・甘草7銭、連翹・荊芥・芍藤・防風各3銭」作末し毎回2銭を茶清で調服し、次に塗り薬を使う。
◎鼻紅と肺風瘡を治す。

清肺飲子[2]《蘭室秘蔵》《古今方彙》
「猪苓・通草各2銭、赤茯苓1銭半、沢瀉・燈心草・車前子(炒)各1銭、萹蓄・木通・瞿麦各7分、琥珀(別研)5分」水煎し空心にやや熱して服す。
◎渇し而して小便不利する者を治す。熱上焦にある者は気分なり。

清肺飲子[3]《万病回春》《古今方彙》
「当帰・川芎・黄芩・知母(蜜)・貝母・阿膠・蒲黄(炒)・陳皮各8分、白芍薬(酒)・生地黄・天門冬・麦門冬・前胡各1銭、薄荷6分、枳殻5分、藕節10片、甘草(炙)3分」水煎食後に温服。
◎婦人の虚労にて発熱し、咳嗽吐血するを治す。
◎先ずこれを服して熱を清め、血を止めたる後に「逍遙散加減」を服して調理す。

清肺散[1]《東醫寶鑑》
「猪苓・甘草各1銭半、赤茯苓・沢瀉・灯心・車前子各1銭、篇蓄・木通・瞿麦各7分、琥珀5分」空腹時に水煎服。
◎渇いて小便が出ない者。

清肺散[2](一名連翹飲)《東醫寶鑑》
「連翹・川芎・白芷・黄芩・黄連・沙参・荊芥・桑白皮・梔子・貝母・甘草各7分」水煎し食後服用。
◎顔面の穀嘴瘡、即ち粉刺を治す。
  

清肺散[3]《東醫寶鑑》
「桑白皮・黄芩・甘菊・枳穀・防風・荊芥・柴胡・升麻・赤芍・当帰尾・玄参・苦参・白蒺藜・木賊・旋覆花・葶藶子(甜)・甘草各5分」水煎し、食後服用。
◎肺熱が上にのぼり、白目がはれ、日夜疼痛する者。



清肺生脈散《医学入門》《東醫寶鑑》
「当帰・生地黄・人参・麦門冬各1銭、黄蓍2銭、五味子10粒」剉作し水煎服。
◎暑が肺を傷つけ咳喘・煩渇・気促する者。


清肺湯[1-1]《万病回春ー咳嗽門》《漢方後世要方解説》
「茯苓・当帰・麦門冬各3、黄芩・桔梗・陳皮・桑白皮・貝母・杏仁・山梔子・天門冬・大棗・竹茹各2、五味子・生姜・甘草各1」
◎此方は心火が肺金を剋して久しく咳嗽止まざるを治す剤である。
上焦気管支に痰を生じ、肺熱のため咳嗽の止まざる者に用いる。然れどもこの上焦の熱にやや虚状にして「瓜蔞枳実湯」の如く実熱の盛なる者ではない。
◎肺熱長引き咳嗽燥痰漸く羸痩を加え、肺結核に移行せるやを疑うときに用いて効がある。半夏を用いず、茯苓、貝母を用いて燥痰を潤す。
◎百々漢陰は酸漿皮(ホオズキの皮)を加えて妙なりという。
*陳皮・茯苓・桔梗・貝母・桑白皮・杏仁=皆去痰の剤である。
*天門冬・麦門冬=肺を清うし
*五味子=肺気を収め
*黄芩・山梔子=上熱を清うし痰火を退く。
*当帰・甘草=血脈を調え、逆気を和す。
*竹茹=胃を開き、肺を清める。


清肺湯[1-2]《万病回春ー咳嗽編》《漢方治療の実際》
「黄芩・桔梗・陳皮・桑白皮・貝母・杏仁・四肢・天門冬・大棗・竹茹各2、茯苓・当帰・麦門冬各3、五味子・生姜各1.5、甘草1」


清肺湯[1-3]《万病回春ー咳嗽編》
「桔梗(去藘)・茯苓(去皮)・陳皮(去白)・桑白皮・貝母(去心)各1銭、当帰・天門冬(去心)・麦門冬(去心)・杏仁(去皮尖)・山梔子各7分、五味子7粒、甘草3分、黄芩(去朽心)1銭半」剉作1剤。生姜・棗子を煎じて食後に服す。
◎一切の咳嗽、上焦痰盛んなるを治す。
◎久嗽止まず・労怯となり、若しくは久嗽して声唖し、或いは喉に瘡を生じる者は、これ火、肺金を傷るなり。ともに之を治し難し。若しくは気血衰敗し、声唖し、失音する者も亦治し難し。
◎此方は痰火咳嗽の薬なれども、虚火の方に属す。《勿誤薬室方函口訣》
◎もし虚火純実にして脈滑数なる者は、:「瓜蔞枳実湯」
◎痰吐して出でざるには:「括楼仁・枳実・竹瀝五味子」
◎咳嗽喘急する:「紫蘇子・竹瀝桔梗」
◎痰火咳嗽、面赤身熱、紅痰を喀出する:「芍薬・生地黄・紫菀・竹瀝・阿膠五味子・杏仁・貝母・桔梗」
◎久嗽喉痛、声清からざる者:「薄荷・生地黄・紫菀・竹瀝・貝母・杏仁・五味子」
◎嗽して痰多き者:「白朮・旋覆花桔梗・黄芩・杏仁」
◎咳嗽身熱には:「柴胡」
◎咳嗽、午後より晩に至り発熱する:「知母・黄柏・生地黄・芍薬・竹瀝黄芩・杏仁」
◎咳嗽痰結脇痛の者:「白芥子・括楼仁・枳実・砂仁・木香・小茴香・竹瀝・姜汁(少許)貝母・杏仁・山梔子」又柴胡で、経に引く。

★適応症及び病名(清肺湯)
[1]イライラ
[2]息切れ
[3]咽喉不利:(のどがムズムズ・イガイガする)
[4]咽痛
[5]咳嗽:(慢性の炎症による)
☆肺熱ありてとかく咳きの長引く者に宜し《勿誤薬室方函口訣》
☆咳嗽、身熱する:「柴胡」。
☆咳嗽、午(ヒル)より後晩に至って発熱する:「知母・黄柏・地黄(生)・芍薬・竹瀝黄芩・杏仁」。
☆咳嗽、痰結、脇痛む:「白芥子・瓜・枳実・砂仁・木香・小茴香・竹瀝・姜汁少々、貝母・杏仁・山梔子」。
[6]喀痰:(濃厚で切れにくい多量の痰を)
☆痰喀(ハ)けども出でざる:「瓜蔞・枳実・竹瀝、五味子」。
☆痰火、咳嗽、面赤く、身熱し、紅痰を吐き出す:
「芍薬・地黄(生)・紫菀・阿膠・竹瀝 五味子・杏仁・貝母・桔梗」
[7]気管支炎
[8]気管支拡張症:
☆気管支拡張症などで、痰が多くて、咳の長引く者に用いる《大塚敬節》
☆36歳男性。医師から気管支拡張症と診断されている。数年前より、咳嗽がありこの咳嗽は午前中、ことに起床後、1時間ほどが甚だしく、痰も多く、たちまち痰壺に一杯になると云う。また1年に2、3回、春秋の候に必ず喀血するという。患者は色浅黒く、栄養状態も上等ではないが、長期療養者としては悪い方ではない。食欲も普通で、大便も1日1行ある。ただ1日起きていると疲れるので、半日だけ起きているという。聴診上左背下部にラ音があり、患者の言によればこのラ音は日によって、消失したり、強く現れたりするという。
腹部を診てみると、中等度に弾力があり、軟弱無力というほどではない。私はこれに清肺湯を与えた。余り変化はないが、力がついてくる感じだと患者は言う。3ヶ月ほどたつと、痰が半減したという。引き続いて飲んでいる内に、1日急に高熱が出た。しかしいつもは、こんな熱は大抵、数日は下らないのに、翌日は平熱になり、いままでほど後が疲れないと言う。体重も少し増した。服薬を始めて10ヶ月、その間、1回の喀血もなく、痰も、朝少し出るだけで治ったようだと言う。そこで服薬11ヶ月目から勤務することになった。《大塚敬節》
[9]気管支喘息:
☆咳嗽、喘急には:「蘇子・竹瀝、桔梗」。
[10]胸痛
[11]口渇
[12]口内炎
[13]声がれ(嗄声)
[14]嗄声
[15]痔出血
☆それほど虚証でない痔の出血によく用いられる。ほかにたいした苦痛がなく、ただ痔の出血をたびたび繰り返すものに用いる。これは温清飲に阿膠、槐花、地楡、側柏葉を加えた後世方である。槐花は血熱を冷まし、出血を止める、ルチンはこの花の有効成分である (漢方診療医典)
[16]心臓喘息
[17]舌質<紅><乾燥>
[18]舌苔<微白苔~黄苔>
[19]痰が切れにくい:(多量の痰)
☆嗽して痰多い:「白朮・金沸草、桔梗・黄芩・杏仁」。
[20]痰が切れるまで激しくせき込む
[21]熱感
[22]のぼせ
[23]肺気腫
[24]肺結核
[25]疲労倦怠
[26]ほてり(体の)
[27]慢性咽頭炎
[28]慢性気管支炎:
☆タンが多く、切れにくい、長引く者。
☆「小青竜加石膏湯」などを用いて効無く、労嗽をなす者に用いる。《勿誤薬室方函口訣》
☆久嗽、虚汗多き者:
「白朮・芍薬・地黄(生)、桔梗・貝母・杏仁」
☆久嗽、喉痛み、声清からざる者:「薄荷・地黄(生)・紫菀・竹瀝貝母・杏仁・五味子」。      [29]慢性喉頭炎





清肺湯[2]《万病回春ー喘急編》
「片芩1銭、山梔子・枳実・桑白皮・陳皮・杏仁(去皮)・白茯苓(去皮)・麦門冬(去心)・貝母(去心)・蘇子・沈香(水に磨)・辰砂(研末ー二味を服するに臨んで調え入れる)各5分」剉作1剤。姜1片。水煎し竹瀝を入れ同服する。
◎火喘は、乍ち進み、乍ち退く。食を得るときは減じ、食を止むるときは喘す。清肺湯に宜し。
◎火喘を治す。

 

清肺湯[3-1]《万病回春ー失血編》
「茯苓(去皮)・陳皮・当帰・地黄(生)・芍薬・天門冬(去心)・麦門冬(去心)・黄芩・山梔子・阿膠(炒蛤粉)・桑白皮・紫菀各等分、甘草半減、烏梅1個」剉作1剤。棗2枚、水煎し温服。
◎先ず痰を吐して後に血を見す者は、これ積熱なり。
   【加減】
1.喘急には・・・蘇子、天門冬。《松田ー回春解説》

清肺湯[3-2]《万病回春》《東醫寶鑑》
「赤茯苓・陳皮・当帰・生地黄・赤芍・天門冬・麦門冬・黄芩・山梔子・紫紫菀・阿膠・桑白皮各7分、甘草3分、大棗2、烏梅1個」水煎服。
◎先に痰が出て、後から血が出る。
◎これ痰の積熱なり《古今方彙》
◎喘急には:「紫蘇子麦門冬」



清肺湯[4]《万病回春ー失血編》《松田ー回春解説》
「当帰(酒洗)・地楡各8分、黄芩(炒)・梔子(炒黒)・黄柏(炒)各7分、白芍薬(炒)・黄連(炒)・柏葉(炒)・阿膠(炒)各6分、槐角(炒)・川芎各5分、地黄(生)1銭」剉作1剤。水煎し空心に服す。
◎大便下血、糞前、糞後を問わず、ならびに腸風下血を治す。
   【加減】
1.気虚には・・・・人参・白朮・木香各3分。
2.腸風には・・・・荊芥5分。
3.気、下陥する・・升麻5分。
4.虚寒には・・・・乾姜(炒黒)5分。              or.苦参7分、阿膠。

清肺湯[5]《東醫寶鑑》
「黄芩1銭半、桔梗・赤茯苓・桑白皮・陳皮・貝母各1銭、当帰・天門冬・梔子・杏仁・麦門冬各7分、五味子7粒、甘草3分、姜3、棗2」煎服。
◎久嗽・痰嗽・肺脹嗽を治す。

清肺湯[6]《三因極一病証方論》
「葦茎湯《金匱要略》桃仁、防已・杏仁・鶏子白皮」



清白散《東醫寶鑑》
「当帰・川芎・白芍・生地黄(酒洗)・黄柏(塩炒)・貝母・樗根白皮(酒炒)各1銭、乾姜(炒黒)・甘草各5分、生姜3片」水煎服。
◎白帯を治す。

清脾飲(一名清脾湯)《東醫寶鑑》
「柴胡・黄芩・半夏・草果・白朮・赤茯苓・厚朴各1銭、甘草5分、姜3、棗2」水煎服。
◎食瘧を治す。

清脾飲加常山烏梅湯
「柴胡・厚朴・半夏・赤茯苓・白朮・青皮・黄芩・草果・炙甘草・酒炒常山・烏梅・生姜・大棗」各等分。
  

清肺滋飲散《東醫寶鑑》
「生地黄1銭半、白芍8分、川芎・白朮(炒)・陳皮・黄柏(蜜炒)・知母・貝母・麦門冬・地骨皮各5分、白茯苓・款冬花・紫菀・遠志各4分、五味子・酸棗仁各3分、黄連(炙)2分、姜3片」水煎服。
◎酒色により、陰虚火動になり、のどに瘡が出来、声が枯れ、痰嗽・喘息で寝られない者。

清補涼【中成薬】
「玉竹、沙参、蓮子、百合、山薬、白扁豆」
    ◎夏、秋の感冒
    ◎煩躁、燥熱。


清防飲《中薬臨床応用》
「清風藤15g、漢防已9g」水煎服。
◎急性関節リウマチ
◎関節が発赤、腫脹、熱、疼痛。

 

清陽除眩湯《寿世保元》《古今方彙》
「白朮・茯苓・陳皮・半夏各1銭、人参6分、天麻・檳榔子・旋覆花各8分、甘草4分、生姜」水煎温服。
◎眩暈にて気虚に因り痰火炎上する者を治す。

清陽湯[1]《東醫寶鑑》
「当帰・生地黄・梔子(炒)・黄連・赤芍・黄柏・瞿麦・赤茯苓・木通・篇蓄・知母・麦門冬各7分、甘草5分、灯心1団、烏梅1箇」水煎服。
◎血尿を治す。

 

清陽湯[2]《東醫寶鑑》
「升麻・黄蓍・当帰身各2銭、葛根1銭半、甘草(炙)1銭、蘇子・生甘草各5分、黄柏(酒)・桂枝・紅花各2分」酒3杯で煮詰めて1杯ぐらいになったら、3回に分服。
◎中風で口眼斜し、頬顋が緊急の者。汗が止まらず、小便が少なく、回数は多い。

清絡飲《温病条弁》《中薬臨床応用》
「(鮮)扁豆花3g、西瓜皮6g、(鮮)金銀花6g、(鮮)荷葉辺6g、絲瓜皮6g、(鮮) 竹葉6g」水煎服。
◎日射病、熱射病
◎発熱、頭のふらつき、めまい。


清离滋坎湯《東醫寶鑑》
「熟地黄・生乾地黄・天門冬・麦門冬・白芍・当帰・山茱萸・山薬・白茯苓・白朮各7分、牡丹皮・沢瀉・黄柏・甘草(炙)各5分」水煎服。
◎陰虚火動による潮熱・盗汗・痰喘。

清離滋坎湯《万病回春》《古今方彙》
「生地黄・熟地黄・天門冬・当帰・山薬・白芍薬(酒)・白茯苓・山茱萸・白朮・黄柏(蜜炒)・知母・沢瀉・牡丹皮・甘草(炙)・生姜、大棗」水煎。
◎陰虚火動、咳嗽発熱、盗汗痰喘、心慌、腎虚脾弱等の症を治す。
◎盗汗には:「酸棗仁・牡蛎」
◎熱盛んなれば:「地骨皮・玄参」
◎嗽盛んなるには:「五味子・款冬花」
◎痰盛んなるには:「貝母・括楼仁」
◎心慌には:「遠志・酸棗仁」
◎遺精には:「竜骨・牡蛎(煆)」
◎胸中不快には:「陳皮」
◎吐血、衂血には:「犀角・玄参」
◎泄瀉には:「蓮肉・陳皮・知母・黄柏」
◎気虚には:「人参」
◎陽虚には:「附子」
◎咽瘡声瘂するには:「桔梗・玄参」


清凉飲子


清凉救苦散《東醫寶鑑》
「扶養葉・桑葉・白芨・白蘞・車前葉・大黄・黄連・黄柏・白芷・雄黄・赤小豆・芒硝」各等分。作末し蜜水で調合して患部に貼り、その上をなでる。
◎大頭瘟で面・鼻・耳・目が腫痛する者。

清凉散[1]《東醫寶鑑》
「蔓荊子・荊芥穂・苦竹葉・甘草各1銭半、梔子7分半、薄荷7葉」水煎服。
◎水瑕と深瞖の青色を治す。

 

清凉散[2]《東醫寶鑑》
「桔梗1銭半、梔子・連翹・黄芩・防風・枳穀・黄連・当帰・生地黄・甘草各7分、薄荷・白芷各3分、灯心・細茶一握り」水煎服。
◎咽喉腫痛を治す。

清涼散《漢方治療の実際》
「桔梗4、梔子・連翹・黄芩・防風・枳実・黄連・当帰・地黄・甘草各2.5、薄荷1、燈心草・細茶各2」


清涼散《万病回春》《古今方彙》
「山梔子・連翹・黄芩・防風・枳殻・黄連・当帰・生地黄・甘草各等分、桔梗倍、薄荷半減、白芷半減或いは用いず、燈心草、細茶」水煎。山豆根を磨りて調服。
◎一切の実火にて咽喉腫痛するを治す。
◎咽喉乾燥するには:「人参・麦門冬・括楼根白芷」
◎咽喉熱するには:「柴胡」
◎咽喉腫痛するには:「牛蒡子・玄参白芷」
◎痰火盛んなるには:「射干・括楼仁・竹瀝白芷」
◎喉痛して瘡を生ずるには:「牛蒡子・玄参白芷」
◎熱極まりて大便実するには:「大黄桔梗」
◎虚火上に泛(ウカ)び咽痛して瘡を生じ、喉清からざる者:「黄柏・知母白芷」



清涼四黄湯《済世全書》《古今方彙》
「黄連・黄芩・黄柏・山梔子・連翹・木通・瞿麦・烏梅・神麹各5銭、滑石1両、大黄・海金砂各3銭、羗活2銭半」水煎し空心に服す。
◎壮盛の人、一団に積熱《証治準縄》、下痢赤白、裏急後重、痛み甚だしき者を治す。


清涼至宝飲《痧脹玉衡》
「薄荷・地骨皮・牡丹・梔子・天花粉・玄参・細辛」
◎痧熱を清する。
◎此方は、痧熱を清するを主とす。《医宗金鑑》に陰毒・陽毒は今の所謂痧病なりと云へども、2病共に希有の証にして弁明し難し。一種奇熱の者あり、此の方を用いて効あり。
◎後世、痧病に「黄連解毒湯」を用ゆ。然れども、彼は下利洞泄を主とす。此は痧熱を主とするなり。《勿誤薬室方函口訣》

 

清涼潤燥湯《寿世保元》《古今方彙》
「当帰・生地黄各1銭半、黄連・黄芩・川芎・白芍薬各1銭、天麻・防風・羗活・荊芥各8分、細辛6分、甘草5分」水煎。
◎風熱にて血燥し皮膚瘙痒、頭面手足麻木するを治す。
◎麻木甚だしければ:「川烏頭」

清涼滌暑法《時病論方》
「白扁豆、青蒿、連翹、白茯苓、滑石、甘草、通草、西瓜蜐」

清六丸《東醫寶鑑》
      「益元散3両に紅麹(炒)半両を加え、作末し陳米飯で梧子大の丸剤。
空腹時に白湯で50~70丸呑む。
    ◎湿熱下痢を治す。

青蛾丸《和剤局方》
      「補骨脂、杜仲、胡桃肉」

青蛾丸《東醫寶鑑》
      「杜仲(姜汁炒)・破故紙(炒)各4両、胡桃肉30箇」作末し、生姜2両半の       汁をしぼり、蜜で練って梧子大の丸剤。空腹時に温酒又は塩湯で100丸飲       む。
◎腎虚腰痛を治す。

青金丸《東醫寶鑑》
      「貝母・知母各5銭、巴豆霜5分」作末し姜汁糊で作丸、青黛で衣をし、白       湯で5~7丸飲む。
◎食積・咳を治す。

青金散《東醫寶鑑》
      「五倍子・青黛各4銭」作末し油で調合して塗る。
◎白口瘡が急に悪化した時。

 青蒿鼈甲湯《温病条弁》
      「青蒿6g、鼈甲15g、生地黄12g、知母6g、牡丹皮9g」水煎服。
   ◎熱性疾患の後期
    ◎夜間に熱が出て朝ひく
    ◎汗出ない

 青蛤散《医宗金鑑》
      「蛤粉、石膏、青黛、軽粉、黄柏、胡麻油」

 


青洲白円子《東醫寶鑑》
      「半夏7両、天南星3竜、白附子2両、川烏5銭」の生を細末にし、清水に       つけ(春5・夏3・秋7・冬10日)おく。朝夕水を換え日数がくると、生       絹袋の中に入れて良く濾過して水を切る。滓を去り晒して乾燥。細末にし       糯米糊で緑豆大の丸剤。姜湯で30~50丸飲む。」
◎風痰。嘔吐・めまいを治す。
◎中風の痰涎壅塞・斜・等の一切の風疾及び婦人の血風、小児の驚風を治     す。



青州白丸子《和剤局方》
「天南星・白附子・半夏・川烏」
◎寒痰がひどくふさがり、嘔吐涎沫する者。小児のひきつけ。

青洲白元子


青洲白元子《東醫寶鑑》
      「
    ◎中風の痰涎壅塞・斜・など、一切の風疾。
    ◎婦人の血風、小児の驚風を治す。

青黛散《雑病源流犀燭》《東醫寶鑑》
      「黄連・黄柏各3銭、青黛・馬牙硝・朱砂各6分、雄黄・牛黄・硼砂各3分、       竜脳1分」作末し、先に薄荷汁で口を洗って薬を塗る。
◎重舌を治す。
◎咽喉瘡を治す。

青黛散《経験方》《中薬臨床応用》
      「青黛60g、滑石30g、黄柏60g、石膏()120g」細末にし水で糊状にして       塗布。
    ◎耳下腺炎
    ◎慢性湿疹
    ◎接触性皮膚炎

青竹茹湯

 青嚢丸《韓氏医通》
      「烏薬、木香」


青木香元《東醫寶鑑》
      「黒丑頭末3両、破占紙・澄茄・檳榔各2、青木香2両」作末し水で梧子       大の丸剤。空腹時に塩湯で飲む。
    ◎寒疝と膀胱疝気と腫気を治す。

青石丸《東醫寶鑑》
      「青石2両、・焔硝2両を缶に入れ蓋をして、塩と泥を混ぜて火で焙りさ       めた後取り出す。天南星2両、明礬末5銭を2日間水浸し、半夏・皀角の       水で2日間浸したもの。黄 芩(姜汁炒)・赤茯苓・枳実(麩炒)各3両、風       化硝(蘿葡と煮て、蘿葡は捨て、濾過して牛胆の中に入れ、風で乾燥)5        銭」を作末し、姜汁で煮た神麹を糊にして梧子大の丸剤。白湯で30~50       丸飲む。
◎湿熱痰・食積痰を治す。


 青陽丸《上池秘録》
      「黄柏(熬)焼・生各2両」
       右末之糊丸。
    ◎治産前後泄瀉腫満者。


青竜散《東醫寶鑑》
      「人参・陳皮・紫蘇葉・五味子各1両、姜3片」水煎服。
◎咳をし、上気して寝られない者。

青竜胆《東醫寶鑑》
      「胆礬を青魚胆の中に入れて、陰干しにして作末し、喉中に吹き入れる。
◎咽喉閉塞・腫痛と、単・隻蛾に特効。

生肌玉紅膏《外科正宗》
「当帰80g 甘草48g 白20g 紫草8gを
胡麻油640gに入れ、3日間浸して、煮て枯れたら
渣を去り、白蝋80gを加えて火にかけて溶かし、さ
       らに血竭・軽粉⇒水銀粉各16gを入れ、よくかきま
       ぜ、磁器に貯蔵。」

正化湯《外台秘要方》

 正観湯《外台秘要方》
      「当帰・赤石脂・乾姜・阿膠各3両、竜骨・白朮各2両、黄連1斤、附子1       両」
    ◎痢、腹中切痛し、黒色を下し、昼夜百行して、将に死せんとする者を療す。
    ◎此方は痢病の壊症になりて百行止まず、魚腸の如く或いは黒の物を下し、切     痛甚だしき者を治す。《勿誤薬室方函口訣》
    ◎後世にては、「真人養臓湯」を用ゆれども、此方のかた、その力優にして、虚     熱ある者最も宜しとす。


正気補虚湯《東醫寶鑑》
      「人参・香・厚朴・黄蓍・白・当帰・熟地黄・川・茯神各7分、         肉桂・五味子・白朮・半夏・附子・丁香・木香・乾姜・甘草各4分、         姜3、棗2」煎服。
◎すべての虚の冷気を治す。

正骨丹
「乳香256g、大黄・没薬・五加皮各160g、青皮120g、川・香附子・自然       銅各96g、硼砂40g、当帰尾880g」
以上を細末にし、蜜で緑豆大の丸剤にして、毎服8~12g服用。

正陽湯《東醫寶鑑》
      「白薇・玄参・川・桑白皮・当帰・白芍・旋覆花・甘草(炙)各1銭、姜5       片」水煎服。
◎子牛の歳の主な病気。


醒消丸《和剤局方》【中成薬】
      「乳香、没薬、麝香、雄黄」1日2回、3~6gづつ湯or熱い黄酒で服用。
    ◎化膿症の初期で、十分に化膿していない時。


醒脾育胃湯《東醫寶鑑》
      「人参・白朮・白茯苓各1銭、半夏・縮砂・白芍・麦芽・蒼朮・厚朴・香       ・陳皮各8分、枳実5分、姜3、棗2」水煎服。
◎中焦の気が不足し、飲食が消化されず、虚痣ですっぱいおくびが出る。
     痣=シと読み、ほくろ・あざのこと。

醒脾飲子《東醫寶鑑》
      「厚朴・草豆(研)各5銭、乾姜3分。姜5、棗2」空腹時に煎服。
◎子瘧・寒瘧を治す。

醒脾散《万病回春》《東醫寶鑑》
      「人参・白朮・白茯苓・白附子・白彊蚕・天麻・木香・甘草各5分、全蝎2       分半」作末し、毎回2銭に姜2、棗1を入れ水煎しゆっくり飲む。
◎脾が弱って吐瀉が止まらず、だんだん慢驚になろうとする者。
    ◎小児吐瀉止まず、慢驚風を作し、脾困れて昏沈し黙々として食せざるを治す。
    ◎一方に、天麻・白蚕を去り、連南星・半夏・陳倉米を加える。


 星火温胆湯【中成薬】
      「竹茹・半夏・陳皮・茯苓・枳実・甘草・生姜・酸棗仁・黄連」
    ◎不眠症・自律神経失調症・更年期障害・ノイローゼ。

 星火逍遥丸【中成薬】
      「柴胡・薄荷・白芍薬・当帰・白朮・茯苓・甘草・生姜」
    ◎自律神経失調症・月経不順・更年期障害。

星香丸《東醫寶鑑》
      「南星・半夏各3両、白礬1両を粉にしたのを水に一晩漬けて、白の          は捨てたもの3両、香附子3両、皀角水浸して乾燥」作末し姜汁          糊で梧子大の丸剤。姜湯で50~70丸飲む。
◎気嗽に痰が盛んな者。

 星半蛤粉丸《東醫寶鑑》
      「蛤粉2両、南星と半夏の姜製・蒼朮・青黛各1両」作末し姜汁煮神麹で糊       をつくり梧子大の丸剤。空腹時に姜湯で50~70丸飲む。
    ◎湿熱・白熱を治す。

星半湯《万病回春》《東醫寶鑑》
      「石膏・半夏各2銭、南星・香附子・梔子各1銭、姜3片」水煎服。
◎ゲップを治す。

星附散《東醫寶鑑》
      「南星(姜製)・半夏(姜製)・人参・附子(炮)・白茯苓・川烏・白蚕各1銭、       没薬5分」作1貼し酒水各半分を入れ、煮詰めて飲む。飲むときは汗を       かくのを根元とする。
    ◎手足がだらりとなる。

惺惺散《東醫寶鑑》
      「人参・白朮・白茯苓・桔梗・川・白芍・楼根・甘草各2分半、細辛・       薄荷各1分、姜2片」水煎服。
◎傷風・発熱・痰嗽を治す。

 惺々散《和剤局方》《古今方彙》
      「人参・白朮・茯苓・甘草(炙)・桔梗・括楼根・細辛・薄荷各等分」水煎温       服。一方に白芍薬あり。
◎小児の変蒸は蒸皮長骨変幻して精神全からざるなり。この薬は傷風を兼ねてあ     り。咳嗽痰涎、鼻塞がり発熱するもの之に宜し。

聖子散《東醫寶鑑》
      「草豆()・猪苓・石菖蒲・赤茯苓・良姜・独活・赤芍・附子・麻黄・厚       朴・藁本・枳穀・柴胡・沢瀉・細辛・防風・白朮・香・半夏・呉茱萸・       蒼朮・甘草各5分、姜3、棗2」水煎服。
◎羌癘が流行するとき、陰陽と表裏を問わずつづけて服用し、又風瘟・湿瘟を治     す。

聖草散《東醫寶鑑》
      「覆盆子の葉の汁をしぼって、黒い絹で目隠しをし、筆で汁をしめして両瞳       をしるして、そこへ汁を落とすと虫が出る。
◎爛弦風と虫痒を治す。

聖灰散《東醫寶鑑》
      「窯(ヨウと読み、瓦を焼くかまどのこと)から出る石灰を鍋の中の
       滾水に入れ、溶けたら滓を取り清澄水を取って煎じ、水がみな乾           いて黄色になるのを限度とし、缶の中に入れて封をし、気が抜け           ない前に使う。
    ◎噎食病で、食べたらすぐ吐く者。

聖餅子《東醫寶鑑》
      「杏仁(皮を去り細切り)40粒、青黛1銭」を入れてついて餅をつくる。       使用時に干し餅1枚をちぎって、紙で厚く封をして焼いて作末し、米飲       で服用。
    ◎喀血の主治薬。

 西州続命湯《勿誤薬室方函口訣》
      「続命湯《金匱要略》人参黄芩」
    ◎風湿、腰脚攣急、痺疼を治す。



茜根丸《東醫寶鑑》
      「茜草根・犀角・升麻・地楡・当帰・黄連・枳穀・白芍」各等分、作末し醋       で梧子大の丸剤。50~70丸飲む。
    ◎蠱痢を治す。

茜根散《景岳全書》
      「茜草根9g、地楡12g、地黄(生)12g、当帰9g、黄芩9g、山梔子6g、黄連5g」       水煎服。
    ◎熱証の出血性下痢

 薺湯《古今方彙》
      「黒豆、薺、甘草」水煎。
    ◎諸薬の毒を解し蠱毒を治す。

 静神丸《東醫寶鑑》
      「黒胡麻・白蜜」各1升を混ぜて丸にする。
    ◎軽身・不老

静心丹《東醫寶鑑》
      「当帰(酒洗)・生乾地黄(酒洗)・遠志(姜製)・茯神各5銭、石菖蒲・黄連 各2銭半、辰砂2銭、牛黄1銭、金箔15片」を作末し、猪心血で黍米大 に丸め、金箔で衣をつけ、灯心の煎じ湯で50丸飲む。
    ◎憂・愁・思・慮で心が痛み、いつもビクビクして、驚悸と不安におびえるとき。

静順湯


 省風清痰転舌湯《万病回春》《松田ー回春解説》


是斉隻補丸《東醫寶鑑》
      「熟地黄・兎絲子各8両」作末し酒糊で梧子大の丸剤。70丸を酒で服用。
◎気血を補う。

 是斉白朮散《東醫寶鑑》
     「白朮2銭、人参・白茯苓・黄芩各1銭、山薬・百合各7分半、甘草5分、前 胡・柴胡各2分半、生姜3片、大棗2枚」水煎服。
◎過飲食・過労で、傷胃・吐血に。

 石葦紅棗湯《中薬臨床応用》
      「石葦30g、紅棗15g」水煎服。
    ◎白血球減少症。


石韋散《東醫寶鑑》
      「滑石2銭、白朮・瞿麦・赤芍薬・葵子・石葦・木通各1銭、当帰・王不留 行・甘草各5分」作末し、毎回2銭を空腹時に、小麦の煎じ湯で服用。又 は、1両を切って水煎服。
    ◎諸淋を治す。

 石韋散加減《峰普済方》《中薬臨床応用》
      「石葦30g、旱蓮草18g、紫珠草12g、白芍薬12g、瞿麦12g、冬葵       子30g、白朮12g、滑石18g、当帰9g、甘草(炙)5g」水煎服。
    ◎腎結石
    ◎血尿


 石英散《東醫寶鑑》
      「紫石英(醋淬)1両、当帰尾・馬鞭草・紅花(炒)・烏梅肉各5銭、莪朮(醋 炒)・三稜(醋炒)・蘇木節各3銭、没薬・琥珀・甘草各1銭」作末し、 濃く煎じて蘇木酒で2銭づつ調下。
    ◎石を治す。

石子薺湯《東醫寶鑑》
      「薺・石膏各1銭半、人参・茯神・楼根・磁石・知母・乾葛・黄・甘 草各1銭」を作1貼し、先に水3杯、猪腰子1箇、黒豆1合を煎じて1 杯半になったら滓は捨て、薬を入れて再び煎じて7分ぐらいに減ったら、 食後に服用し、あとは下痢剤を呑む。
◎強中症に使う。

石決明散[1]《審視瑶函》
「石決明・防風・人参・蔚子・車前子・細辛(半分に減)・知母・甘茯苓       ・遼五味子・玄参・黄」各等分を細末にし、毎服8g。

 石決明散[2](一名大決明散)《東醫寶鑑》
      「石決明・草決明各1両、活・梔子・木賊・青子・赤芍各5銭、大黄・       荊芥各2銭半、」作末し毎回2銭、麦門冬湯で服用。
    ◎肝熱で目が腫れて痛み、膜が生じる者。                    ◎脾が熱く、目に中に鶏冠のようなものが出来る者。

 石決明散[3]《太平聖恵方》《東醫寶鑑》
      「石決明・真珠・琥珀各7銭半、烏賊骨5銭、竜脳1銭」細末にし大豆大に       ついて、眼中に1日3回たらす。
    ◎目に丁が出来て、根脚が厚く治らない者。

 石決明散《聖済総録》
      「石決明、活、草決明、菊花、甘草」

 石決明散《証治準縄》
      「石決明、枸杞子、木賊草、荊芥、晩桑葉、谷精草、甘草、金沸草、蛇退、       蒼朮、白菊花」

石膏茵散《東醫寶鑑》
      「石膏2銭、梔子仁・茵・木通・大黄各1銭、甘草5分、瓜実1個、姜5、       葱白2茎」水煎服。
◎黄疸で全身が黄色く、食べた後すぐ腹の空く者。

石膏活散《東醫寶鑑》
      「石膏・活・黄・藁本・密蒙花・木賊・白・蘿葡子・細辛・麻子仁・       川・蒼朮・甘菊・荊芥・甘草」等分に作末し毎回2銭、密湯で服用。
    ◎遠近の内外障・風熱・昏暗を治す。

 石膏散《東醫寶鑑》
   「石膏()・滑石」等分に作末し、毎回2銭を大麦粥で調下。
  ◎女労疸で黄色く、ひたいが黒く、日暮れに発熱し、小腹が痛む者。

 石膏熟地煎《景岳全書》《中薬臨床応用》
      ⇒「玉女煎」
「生石膏25g(打砕先煎)、大熟地黄25g、麦門冬・知母各12g、懐牛膝9g」       水煎服。
    ◎歯周炎・歯根炎・口内炎。
    ◎胃熱。


 石膏知母加人参湯《傷寒論》《中薬臨床応用》
⇒「白虎加人参湯」
      「西洋参6g(別)、石膏(生)60g(打砕先煎)、知母15g、甘草6g、粳米12g」       水煎服。
    ◎高熱による気津両虚。



 石膏知母蒼朮湯加減《中薬臨床応用》
      「蒼朮9g、石膏(生)30g(打砕)(先煎)、知母12g、甘草6g、桑枝12g、防已9g、       忍冬藤9g」水煎服。
    ◎風湿による筋肉疾患
    ◎発熱、口渇、
    ◎関節の発赤腫脹、激痛、
    ◎舌苔黄色
    ◎脈数


 石膏知母湯《傷寒論》《中薬臨床応用》
      ⇒「白虎湯」
      「石膏(生)60g(打砕先煎)、知母15g、甘草6g、粳米12g」水煎服。
    ◎気分証
    ◎高熱、煩躁、煩渇、大汗、口乾、
    ◎舌苔黄、脈洪大
    ◎肺炎
    ◎流行性脳脊髄膜炎
    ◎日本脳炎


石膏湯《本朝経験》
「唐侍中一方越婢湯」
    ◎脚気腫満気急を治す。





石燕丸《東醫寶鑑》
      「石燕子(焼赤醋淬三次研、水飛焙乾)・滑石・石葦・瞿麦穂各1両」作末し       糊で梧子大の丸剤。瞿麦・灯心を煎じた湯で、空腹時に30~50丸呑み下       す。
    ◎石淋を治す。

 石斛湯《証治準縄》《中薬臨床応用》
      「石斛・麦門冬(去心)・生地黄・遠志・茯苓・玄参各30g、甘草(炙)15」細       末にし毎日12gを生姜15gと水煎し服用。
    ◎発熱性疾患による脱水
    ◎熱感、口渇
    ◎視力減退
    ◎筋肉関節がだるい
    ◎夜間に増悪する(営分証)


石斛夜光丸《証治準縄》
「天門冬・人参・茯苓各80g、麦門冬・乾地黄・生地黄各40g、乾菊花・兎       絲子・乾山薬・枸杞子・牛膝・杏仁各30g、五味子・・石斛・肉蓉       ・川・炙甘草・枳穀・青子・防風・黄連・烏犀角・羚羊角各20g、草       決明32g」を細末にし、蜜を溶かして、桐の実大の丸薬にし、毎服30~50        丸、暖かい酒又は塩湯で飲む。



 石赤散《普済本事方》
      「黄連、石膏」作末し甘草煎汁にて送下する。



 石上柏煎剤《中薬臨床応用》
      「石上柏60~120g、豚肉の赤身(適量)」7~8杯の水で1杯まで煎じ、毎       日1剤を2回に分服。
    ◎絨毛上皮ガン
    ◎悪性胞状奇胎
    ◎鼻咽部ガン
    ◎肺ガン


 石膏黄連甘草湯
      「石膏20.0、黄連4.0、甘草3.2」
       右三味を一包とし、水一合五勺を以て、煮て六勺を取り、滓を去りて一回       に服用す。
◎心煩して、大いに渇する者を治す。《古方兼用丸散方》
    ◎此方、諸般の熱性病にして、口舌乾燥し、煩渇甚だしく、苦悩悶乱する者を治     す《奥田謙蔵》
    ◎証に由り、小半夏加茯苓湯に合用すべき場合あり。《奥田謙蔵》



 石楠藤湯《中薬臨床応用》
      「石楠藤15g、海桐皮30g、五加皮9g、骨砕補12g、続断15g、当帰9g、杜       仲12g」水煎服。
    ◎関節リウマチ
    ◎慢性で寒証
    ◎腰膝だる痛む
    ◎下肢無力


 石榴根皮煎剤《中薬臨床応用》
      「石榴根皮25g」水300‹で100m‹まで煎じ、服用。
    ◎条虫駆除。

石蓮散《東醫寶鑑》
      「石蓮子(去槌留心・肉)を作末し、毎回2銭を陳米飲で調下する。
       この病気は毒気が心肺に上衝するせいで、この薬で心気を通じさせると良       い。東壁土を炒った橘皮を作末して姜・棗を入れ煎服。
    ◎噤口痢を治す。

隻合湯《東醫寶鑑》
      「当帰・川・白芍薬・生乾地黄・陳皮・半夏・白茯苓・白芥子各1銭、桃       仁8分、酒紅花・甘草3分」水煎し「竹瀝・姜汁」少々入れ調服する。
    ◎湿痰と血による麻木を治す。

隻玉散《東醫寶鑑》
      「寒水石・石膏」各等分に細末にし、毎回3銭を人参湯で調下する。
    ◎熱喘で痰があふれ出る者。


隻和湯《東醫寶鑑》
      「白芍薬2銭半、熟地黄・黄蓍・当帰・川各1銭、桂皮・甘草各7分         半」作し1貼に姜3、棗2を入れ煎服。
    ◎心力の疲労、気血が傷つき
    ◎房事の後に労役し、労役の後に房事でつかれ、
    ◎大病の後に疲れ、元気がない者を治す。

 隻花散
      「赤小豆汁と葛花を等分に焙って作末し、1~2銭を調服すると酔わない。 花散という。」
   ○酒病を治す。



赤衣散《東醫寶鑑》
      「処女の月経布が陰部にさわる部分を,焼存性(焼く)して作末し米飲で調下。
◎陰陽易を治すのに一番効く。

赤石脂禹余粮湯[1-1]《傷寒論》
「赤石脂(碎)1斤、太一禹余粮(碎)1斤」
右二味、以水六升、煮取二升、去滓、分温三服。
◎傷寒服湯薬、下利不止、心下痞硬、服瀉心湯已、復以他薬下之、利不止。医以理中與之、利益甚。理中者、理中焦、此利在下焦、赤石脂禹余粮湯主之。復不止者、當利其小便、赤石脂禹余粮湯。
◎毒、臍下に在り、利止まざる者を治す《方極附言》

★適応症及び病名(赤石脂禹余粮湯)
[1]下痢:
☆汗下の後、心下部欝塞し、下痢頻々として止まず、下腹部微満し、尿利困難にして、脈候に著変なき証《奥田謙蔵》
☆下利頻発し、心下部虚満し、下腹部に膨満を覚え、尿渋滞し、その脈浮沈定まらざる証《奥田謙蔵》
☆下利頻発し、或いは粘液血便を下し、全く熱性証候を欠く者《奥田謙蔵》
☆大腸より来る者は、則ち変化し尽きて屎と成る。但だ結聚せずして下る所皆酸臭也。禹余粮湯に宜し《幼科発揮》
[2]腸澼:
☆腸澼、滑脱し、脈弱にして力無く、大便粘稠にして膿の如き者を治す。若し腹痛し、乾嘔する者は、桃花湯に宜し。《類聚方広義》
[3]胸苦しい:
☆熱候なくして、心胸部に微満を覚え、口舌乾燥するも舌苔なく、尿渋利し、大便下痢する証《奥田謙蔵》




赤石脂禹余粮湯[1-2]《傷寒論》《東醫寶鑑》
「赤石脂・禹余粮」各2銭半。剉砕(切って砕く)し水煎服。
◎少陰病の下痢が止まらない時。

赤石脂丸《東醫寶鑑》
 「赤石脂・乾姜各1両、黄連・当帰各2両」作末し蜜で梧子大の丸剤。米飲で30~50丸、空腹時に飲む。
◎下痢、膿血、腹痛。

赤石脂散《東醫寶鑑》
「肉豆蔲(煨)1両、縮砂5銭、赤石脂・甘草(炙)各2銭半」作末し毎回2銭、栗米飲で調下。
◎冷痢の赤白と腸滑を治す。


赤石脂湯《外台秘要方》
「赤石脂、乾姜、附子」
◎傷寒、もし膿血を下す者を療す。
◎臍下痛む者:「当帰芍薬」《傷寒翼方》
 

赤小豆湯《厳氏済生方》《東醫寶鑑》
「赤小豆・猪苓・桑白皮・防已・連翹・沢瀉・当帰・商陸・赤芍各1銭、姜5片」水煎服。
◎年少の人が気血があって瘡疥が出、変じて腫満になった者。

 

赤小豆湯《済世全書》《古今方彙》
      「赤小豆(炒)・当帰・商陸・沢瀉・連翹・赤芍薬・防已・猪苓・桑白皮・沢       漆各半両、生姜5片」温服。
◎年少にして血気倶に熱《証治準縄》、遂に瘡疥を生じ、変じて腫満を為し、或     いは渇して小便不利するを治す。

赤小豆当帰散《東醫寶鑑》
      「赤小豆(発芽して乾燥)5両、当帰1両」作末し、1日3回2銭づつ漿水       で服用。
 ◎先に血が出て、便が後から出るとき。

 赤小鯉魚湯《中薬臨床応用》
      「赤小豆90g、鯉魚1匹(500g)」酢と水を半々にして1時間煮て、まず鯉を       食べ、後を服する。
    ◎慢性腎炎の安定期に常食すると治療が徹底する。 

 赤茯苓散《太平聖恵方》
      「大黄牡丹皮湯赤茯苓」
    ◎腸癰、小腹牢強、之を按じて痛み、小便不利、時に汗出ずる有り、悪寒、脈遅、     未だ脹を成さざるを治す。


赤茯苓湯[1]《東醫寶鑑》
      「木通・赤茯苓・檳榔・生地黄・黄・赤芍・麦門冬・甘草各1銭、生姜5       片」水煎服。
◎小腸熱・赤面多汗・小便不利を治す。

赤茯苓湯[2](一名半夏茯苓湯)《東醫寶鑑》
      「半夏・赤茯苓各2銭、陳皮・人参・川・白朮各1銭、姜5片」水煎服。
    ◎水が心下にたまって水結胸になり、痞満して頭に汗が出る者。

節斉化痰丸《東醫寶鑑》
      「天門冬・黄(酒炒)・瓜仁・橘紅・海粉各1両、芒硝・香附子(塩水炒)       ・桔梗・連翹各5銭、青黛2銭」作末し姜汁を少し入れ、桜桃大の蜜丸。1       丸を清湯で飲む。又は黎米大にし、淡姜湯で50~70丸服用。
    ◎鬱痰・老痰が乾いて付着したとき。

 節斎補気方《明医雑著》《古今方彙》
      「黄蓍2銭半、人参・陳皮・麦門冬各1銭、白朮・甘草・五味子各5分、生       姜、大棗」煎服。
◎人が労倦辛苦に遇い、力を用いること過多なれば即ち此方の一二剤を服すれば     内傷を生じて発熱するの病を免る。
◎労倦甚だしきには:「熟附子」

 節斎補血方《明医雑著》《古今方彙》
「人参1銭、五味子15粒、当帰・白芍薬・茯神各1銭、生地黄・麦門冬・       山梔子・甘草・陳皮・川各5分、酸棗仁1銭、生姜、大棗」空心に煎服。
◎人遇々心を労小柴胡湯、思慮傷損し、精神心虚し、気短驚悸、煩熱するには宜     しく服すべし。


 是済補丸《東醫寶鑑》
      「熟地黄・菟絲子各8両」作末し酒糊で梧子大の丸剤。70丸酒で服用。
    ◎気血を補う。

 摂生飲《万病回春》《松田ー回春解説》
      「蒼朮(生)・細辛・石菖蒲・甘草(生)各1銭、木香・南星(湿紙にて裹み       す)・半夏(姜湯に泡す)各1銭5分」作1剤。生姜7片、水煎して温服       する。
       痰盛んならば全蝎を炙り2枚を加える。
       よって先ず、通関散を用い、鼻にす。若し牙噤めば、烏梅肉を用いて南       星・細辛の末を揉み出し、中指を以て薬をひたし、牙に擦れば自ら開く。
◎一切の卒中を治す。中風、中寒、中暑、中湿及び痰厥、気厥の類を論ぜず、人     事不省初めて作らば此方を用いる。熱無き者これを用いる。



摂生飲《万病回春》《東醫寶鑑》
      「南星(炮)・半夏(製)各1銭半、木香・蒼朮・細辛・石菖蒲・甘草各1銭、       姜7片」水煎服。
◎卒中風で人事不省になり、熱がない者。

 摂生飲《万病回春》《古今方彙》
      「蒼朮(生)・細辛・石菖根各1銭、木香・半夏・天南星()各1銭半、甘草       (生)1銭、生姜」水煎。
◎一切の卒中、中風、中寒、中暑、中湿を治す。及び痰厥、気厥の類、人事を省     みざるを治す。
◎熱無き者これを用いる。
    ◎痰盛には:「全蝎(炙)」

折衝飲[1-1]《賀川玄悦》《勿誤薬室方函口訣》
      「桂枝・芍薬・桃仁各1銭、当帰・川・牛膝各8分、延胡索5分、紅花半       銭、牡丹皮5分」
       右九味。
    ◎妊娠2~3ヶ月、血塊を下すを治す。
◎按ずるに《太平聖恵方》牛膝散木香、紅花。
    ◎此方は《婦人良方》の牛膝散に加減したる者なり。産後、悪露尽きざる者、及     び婦人血に属する諸症に用いて宜し。世医桂苓丸と同様にみなすけれども、     桂苓丸はを主とし、此の方は行血和血を主とするなり。

 折衝飲[1-2]《漢方治療の実際》
      「牡丹皮・川・芍薬・桂枝各3、桃仁・当帰各4、延胡索・牛膝各2、紅       花1」
    ◎香川玄悦の創方。
    ◎「桂枝茯苓丸当帰芍薬散茯苓・朮・沢瀉延胡索・牛膝・紅花」
★適応症及び病名(五十音順)
     [1]月経困難症:
        ☆37歳女性。かって腹膜炎を病んだことがあるという。数年前に左卵         巣嚢腫を手術したが、その後、癒着が起こった。その頃から毎月の月         経時に腹痛を覚えるようになった。その疼痛は月経が終わった直後に         ひどく、下痢を伴うという。なお、その時、血塊が下るという。腹診         して診ると、左下腹に圧に過敏な部位がある。私はこれに折衝飲を与         えたが、服薬15日目から月経が始まったが、今度はまったく疼痛を         訴えず、床につくこともなかったという。《大塚敬節》
     [2]子宮筋腫
     [3]腹痛:
        ☆夫婦関係の際に腹痛を覚え、堪えがたいという者に、この方を与え、         10日で故障を訴えなくなった《大塚敬節》


 折衝湯《中薬臨床応用》
      「紅花・桃仁・赤芍・当帰尾各9g、肉桂5g(沖服)、川5g、牡丹皮・延胡 索各6g」酒・水半量ずつで煎服。
    ◎産後に悪露をいつまでも続き、下腹部が脹って痛む。

接骨散《東醫寶鑑》
      「乳香・没薬各2銭半、自然銅5銭、滑石1両、竜骨・赤石脂各1銭半、麝       香少し」作末し醋漬、乾燥炒末し、就寝時に食べるが、麝香をまぜ温酒で1       銭を呑み、骨が固まったら竜骨と赤石脂を抜く。
◎骨折を治す。

 接骨散《中薬臨床応用》
      「骨砕補・血竭・硼砂・当帰・乳香・没薬・続断・自然銅・大黄・虫」各       等分。作末しワセリンと混ぜて患部に塗布する。
    ◎骨折


接骨紫金丹《東醫寶鑑》
      「土鼈甲(or土狗)・自然銅(火で焼き7回醋で濾す)・骨砕補・大黄・血竭       ・当帰尾・乳香・没薬・硼砂各1銭」作末し毎回8厘、熱酒で調服。
◎筋骨が折れ、血が心臓をうって発熱して、混迷している者。

接骨傷膏
「保珍膏加麝香・冰片各0.4g」

接骨丹《瘍科大全》
「地虫10尾(頭と足を去り、酒に浸し、3昼夜、日光と夜露に当てた後、       取り出して炒る)骨砕補20g(薄片に切り、3夜露にあて、日に干す)自       然銅20g(火でき7回酢で焼きをいれる) 巴豆霜20g・乳香(油を去       る)20g・血竭20g・没薬(油を去る)20g・当帰尾(酒に一夜浸し、焙       じて乾燥する)12g・硼砂12g・地竜(酒に浸し、土を去り、日に干す)14       尾」以上を細末にし、毎服0.5g~1.2g、熱い酒で飲む。

 接骨丹《東醫寶鑑》
      「当帰7銭半、川・没薬・骨砕補各5銭、川烏()4銭、古文銭(7回火で       あぶって醋で濾す)3箇、乳香2銭半、木香1銭、黄香(松脂)6両、香油1       両半」作末し油で混ぜて、患部に貼る。
    ◎骨折に。

接骨丹(⇒跳骨丹)《験方》《中薬臨床応用》
      「馬銭子500g、枳殻250g、活60g、独活60g、細辛60g、紅花60       g、烏薬60g、朱砂60g、血竭120g、乳香120g、没薬120g、狗脊120       g、虫129g、三七120g、自然銅120g、潼藜120g、黄蓍240g、       骨砕補240g」作末し調剤。成人は1回1.2~1.8g、小児は減量、水or       水と酒半々で沖服。
    ◎骨折。


接命丹《東醫寶鑑》
      「大附子1枚を8斤に切って、布でくるみ、甘草・甘遂各2両をよって焼酎2       斤に半日間漬けた後、煎じて酒が煮つっまたら附子は取り出し草遂は捨て、       麝香3分を加えて搗いて2丸に分作し陰干し、1丸を臍中に入れて7日目       ごとに入れ替える。
◎丹田を育て、両腎を腹夫にし、若返り、百病を退治して寿命をのばす。

 截瘧飲《医宗必読》《古今方彙》
      「黄蓍(酒浸)2銭、人参・白朮・茯苓各1銭半、砂仁・草果・橘紅各1銭、       五味子8分、甘草6分、烏梅3個、水2鍾、生姜10大片、大棗2枚」煎       じて1鍾を服す。(鍾=碗)
◎虚人、久瘧止まざるには此方極めて効あり。

 截瘧飲《寿世保元》《古今方彙》
      「白朮、蒼朮、陳皮、樹皮、柴胡、黄、猪苓、沢瀉、常山、甘草、生姜、       大棗」煎じて一宿を露し温服す。
◎瘧疾を治す。
    ◎汗ありて熱多ければ:「人参・黄蓍・前胡・知母」
    ◎汗無くして熱多ければ:「乾葛・紫蘇葉」
    ◎寒多ければ:「乾葛・草果」
    ◎単(オオイ)に寒きには「乾姜・附子・人参柴胡・猪苓・沢瀉」
    ◎痰多ければ:「半夏・当帰」
    ◎食積には:「枳実・山子・神麹・麦芽」
    ◎夜発する:「当帰・升麻」
    ◎二三日に一発する:「人参・黄蓍・烏梅蒼朮」
    ◎腹痛には:「厚朴・檳榔子」
    ◎室女にて熱血室に入る:「小柴胡湯」

 截瘧如神散《済世全書》《古今方彙》
「柴胡・半夏・檳榔子・牽牛子各1銭、常山1銭2分、甘草2分」水煎し服       するに臨み黄酒を入れ、未だ発せざるに煎じて一時に服す。
    ◎瘧にて壮盛の者を治す。

截虐飲子(一名正伝截瘧飲)《東醫寶鑑》
      「常山1銭半、檳榔1銭、丁香半銭、烏梅1」作1貼し、好酒1杯に漬け       て一晩置き、発作を起こした日に温服。
◎瘧が治らない者。

截虐常山飲《東醫寶鑑》
      「常山・草果・檳榔・知母・烏梅・穿山甲(炮)・甘草(炙)各1銭」
       酒水を半分づつ入れて、一晩夜露にあて、発作を起こしたとき、早朝に温       服して吐くと治る。
◎瘧を治す。


截虐七宝飲(一名七宝湯)《東醫寶鑑》
      「常山・陳皮・青皮・檳榔・草果各1銭」作1貼し、酒と水半分づつに姜5、      梅2を入れ煎じ、一晩夜露にあて、早朝に温服する、吐くと治る。
◎瘧を治す。


泄瀉方《類証治裁》
      「沢瀉、砂仁、白朮、茯苓、陳皮、甘草、神麹、麦芽」

雪羹湯《降雪古方選注》《中薬臨床応用》
「海30g、薺60g」水煎し1日2回分服。
    ◎硅肺。


 宣欝通経湯《傅青主方》
      「欝金3g、当帰15g、黄3g、白芍15g、牡丹皮15g、山梔子9g、白芥子(炒       研)6g、柴胡3g、香附子3g、甘草(生)3g」水煎し、1日1剤を4日間連       続服用。
    ◎血による月経痛。

宣気散《東醫寶鑑》
      「甘草梢・木通各3銭、梔子2銭、葵子・滑石各1銭」作末し2銭を燈心湯 で調服する。
    ◎閉で急に痛む者。

 宣積丸《東醫寶鑑》
      「巴豆(去殻)・乾姜・韭子・良姜・硫黄・甘遂・白檳榔」各等分に作末し、 飯で卵黄大の丸剤。早朝に先に椒湯で手を洗い、麻油を手のひらに塗り、 栗1粒をにぎると、しばらくたつと便が出て止まる。止まったら手を洗う。
    ◎大便の閉塞を治す。

 宣毒丸《東醫寶鑑》
      「牽牛子4両、大黄()2両、青皮・当帰各1両」作末し、蘿葡を煎って搗       いて、梧子大の丸剤。温水で50丸呑む。
    ◎湿熱を治し、大小便を通す。

宣風散《東醫寶鑑》
      「全蝎21箇を酒煮し作末し、麝香末を煎じた湯で服用。」
◎臍風と撮口で夜泣き、乳の吸えない小児。

 宣明升麻湯《医学入門》《古今方彙》
      「升麻1銭半、茯神・人参・防風・犀角・羚羊・活・官桂各2分半、生姜」       煎じ竹瀝を入れ調服。
◎熱痺を治し、兼ねて諸風を治す。

 千金葦茎湯《備急千金要方》
      「葦茎、苡仁、桃仁、冬瓜子」
    ◎肺癰。

 千金茵湯《勿誤薬室方函口訣》
      「茵・黄連各3両、黄・大黄・甘草・人参各1両、梔子27枚」
    ◎虚症の黄疸。

千金延寿丹《東醫寶鑑》
      「肉蓉2両、兎絲子・五味子・牛膝・杜仲・当帰・山薬・天門冬・麦門冬 ・生乾地黄・熟地黄各1両、人参・白茯苓・茴香・沢瀉・地骨皮・鹿茸・       石菖蒲・川椒・巴戟・遠志・覆盆子・枸杞子・柏子仁各5銭」作末し梧子       大の蜜丸。温酒又は塩湯で100丸呑む。
◎虚労の諸症と一切の虚損を治す。

 千金化気湯《万病回春》《古今方彙》
      「青皮・陳皮・枳殻・香附子・白豆・砂仁・川・白・三稜・延胡索・       莪朮・厚朴・白芍薬・大腹皮各1両、檳榔子1両半、丁香3銭、木香5銭、       半夏・草果・乾姜各7銭、小茴香5銭、甘草3銭、生姜」水煎。
◎男子、腹中に気塊ありて疼痛するを治す。

 千金散《寿世保元》
      「全蝎、白蚕、天麻、朱砂、牛黄、黄連、胆南星、竜脳」

 

千金指迷丸《東醫寶鑑》
      「半夏(麺)2両、白茯苓・枳穀(麦麩・醋水炒)各1両、風化硝2銭」作末       し、姜汁糊で梧子大の丸剤。毎回30~50丸飲む。
◎一切の痰飲を治す。
脾胃痰には、神麹糊で丸め、
       血分痰には、酒糊で丸め、
気分上焦痰には、蒸し餅で丸め、
足痰には、牛膝膏で丸め、
骨節四肢痰には、塩酒姜汁糊で丸め、
       痰病の痼疾化には、牛骨で丸める。


 千金消毒散《万病回春》《古今方彙》
      「黄連、当帰尾、赤芍薬、金銀花、連翹、角刺、大黄、牡蛎、括楼根、芒       硝」酒半水半にて煎服。
◎一切の悪瘡、無名の腫毒、発背、疔瘡、便毒初発にて脉洪数弦、実腫甚だしく     して膿を作さんと欲する者を治す。


千金消癖丸《東醫寶鑑》
      「水紅花子(微炒)・麦芽(炒)・神麹(炒)各4銭、人参・白朮・白茯苓・各3 銭、使君子・胡黄連・山肉・香附子・三稜・莪朮各2銭、蘆薈・阿魏・ 青黛・檳榔・厚朴・青皮・甘草各1銭を阿魏と細研して、麺を混ぜた後、 緑豆大の丸剤。白湯で30~40丸呑む。
◎小児の癖塊を治す。

 千金当帰湯[1-1]《備急千金要方》
    =「当帰湯」
「当帰3両、芍薬2両、半夏3両、厚朴3両、桂枝3両、乾姜4両、人参3       両、黄蓍2両、蜀椒1両、甘草2両」

 千金当帰湯[1-2]《備急千金要方》《漢方後世要方解説》
      「当帰・半夏各5、芍薬・厚朴・桂枝・人参各3、乾姜・黄蓍・食傷各1.5、       甘草1」
◎此方はやや虚証で冷えを兼ねたる、心下部疼痛、狭心症様の心臓部の疼痛等に     奏効し、又慢性に経過する腹痛疝気を治する。
◎腹は両直腹筋の拘急はあるが、腹力は柴胡剤よりも弱く、心腹絞らるる如く痛     み、肩背へ徹するものが多い。
◎《大塚敬節》氏は、動脈硬化症による心腹絞痛にこの方を用いて大効があった     という。
◎当帰=血を補い、内寒を散ず
     厚朴=滞を化し、胃気を平にし、腹痛を治す。
     桂枝=芍薬・甘草と共に表裏を和解する
     人参=心胸停飲、心痛、腹痛を治す。
     乾姜=中を温め、飲を散ず
     黄蓍=胃脾を補い、元気を益す
     蜀椒=胃を開き、中を温める


千金当帰湯[1-3]《備急千金要方》《中医処方解説》
「当帰・半夏各5.0g、白芍薬・人参・厚朴各3.0g、黄蓍・乾姜・蜀椒・甘草 (炙)各2.0g」


千金当帰湯[1-4]《備急千金要方》《漢方治療の実際》
    =「当帰湯」
「当帰・半夏各5、芍薬・厚朴・桂枝・人参各3、乾姜・黄蓍・蜀椒各1.5、       甘草1」
      「帰蓍建中湯膠飴大棗厚朴半夏蜀椒人参」
    ◎心腹絞痛、諸虚冷気満痛を治す。《備急千金要方》
    ◎《原南陽》曰く、胸痺心痛ならびに陳旧腹痛を療し、傍ら嚢病を治す。
    ◎此方は心腹冷気絞痛、肩背へ徹して痛む者を治す。《勿誤薬室方函口訣》
    ◎《津田玄仙》は此方より「枳縮二陳湯」が効ありと言えども、枳縮二陳湯は停     痰ありてかんぱいへ凝り痛む者に宜し。此方は腹中に拘急ありて痛み、それよ     り肩背へ徹して強痛する者に宜し。方位の弁別混じるべからず。《勿誤薬室方     函口訣》
    ★当帰湯(虚証冷証、腹直筋緊張<弱>、腹部膨満感、腹痛、心臓部疼痛、肩から 背の疼痛)
★適応症及び病名(五十音順)
     [1]胃潰瘍
     [2]胃拡張
     [3]胃下垂
     [4]悪寒(背中に寒冷感)
  [5]肩から背への放散痛:
    ☆この方は腹中に拘急があって痛み、それより肩背へ徹して強痛する者         に良い《浅田宗伯》
     [6]過敏性大腸症候群
     [7]寒疝:
☆「附子」
     [8]急性胃炎 
     [9]狭心症:
        ☆狭心症様症状(仮性狭心症)
        ☆真心痛(狭心症・心筋梗塞症)ではないかと思はるるようで日々痛み悩         む者は当帰湯が良い。《原南陽》
☆血色すぐれない冷え性。胸が締め付けられる痛み。痛みが背中・肩に放散。
真性の狭心症より、仮性の狭心症によく効く。本方は、千金方にでていて、心腹絞痛、諸虚の冷気、満痛を治すとあって、腹から胸に差し込むように痛み、その痛みが、胸、背、腕などに放散するものおにもよく、冷え症で、特に上腹部、胸、背などに冷気を覚えるものによい。(漢方診療医典)

     [10]胸背痛:
        ☆肋間神経痛と言われたり、狭心症といわれて、はっきりした病名も付         かず、胸背の痛みが慢性化した者に、この方を用いて著効を得ること         がある《大塚敬節》
     [11]胸痺:
        ☆血色のすぐれない冷え症の患者で、腹部にガスが充満し、ことに上腹         部に甚だしく、そのために胸部が圧迫せられる傾向の者に良く効く。         《大塚敬節》
     [12]月経痛
     [13]元気がない
     [14]四肢のしびれ
     [15]十二指腸潰瘍 
    [16]食欲不振
     [17]心悸亢進
    [18]心下部疼痛:
        ☆痛みが背へ通るのが特徴である。《済世薬室》
        ☆心部の疼痛にはいろいろの証があるが、心腹から背脊に徹する疼痛         は本方の特徴である。私は胃痙攣で繰り返し疼痛するとか、或いは胃         潰瘍で少しく経過したもので、このような疼痛をよく診ることがある         が、こんな時にか効を得ている。このような患者は一般に体質は虚弱         で元気が無く、顔色に血気がなく、疲労しやすく、皮膚もやや貧血気         味でツヤがない。食欲も芳しくない。脈は多くの場合弱く或いは微細         である。心腹は通常膨満というほどでもないがやや弛緩し抵抗がなく、         また圧痛もそれ程ではない。しかし一度疼痛が起これば胃部は拘急し         て胸部に放散し、更に肩背に徹し、人によっては冷汗淋、顔面蒼白、         激痛にて苦悶に堪えられない時もある。腹部は柴胡桂枝乾姜湯にみら         れるような腹中堅満でもなく、さりとて四逆散の証のように腹直筋の         緊張もそれ程ではない。ただ胃部の拘急は注目すべき証である。この         疼痛の激しい時は、解急蜀椒湯を髣髴とさせるが、この方は脈証は浮         緊であるのに、本方は微細である。二便は多くは自可で秘結すること         はない。この方の目的は虚証であること、疲労感があって皮膚にツヤ         がない、心部の疼痛は肩背に徹す、しばしば起こる。異常を眼目と         して投薬すれば期待の効果を得られる。《津田玄仙》はこのように疼         痛が胸部より肩背に徹するものには、枳縮二陳湯が効があると。《勿         誤薬室方函口訣》及び《橘窓書影》にみられるが、このことについて、         浅田翁は委しく論じてあるが、私がこの薬方を用いる場合は心に必         ず痞硬か抵抗があり、疼痛は心部よりは、むしろ胸部に甚だしい時         に奏効がある。《高橋道史》
    [19]心臓神経症
☆狭心症様の症状を呈し、胸が締めつけられるように痛み、その痛みが背に徹するものに用いる。この場合、腹から左脇部に何者かが衝き上がるように感じ、呼吸が苦しく、腹、胸、背などに冷感を訴える傾向がある。上腹部は膨満しているが、軟弱で強い抵抗がなく、ガスの充満を認める(漢方診療医典)
    [20]心筋梗塞(心臓部疼痛)
    [21]心腹絞痛(動脈硬化が原因)
     [22]生理痛
    [23]舌質 <淡白>
    [24]舌苔 <微白苔>
    [25]胆石症:
        ☆胆石・腎石による腰背部痛。
    [26]疲れやすい
    [27]尿路結石
    [28]皮膚につやがない
    [29]冷え症:
        ☆38歳男性。元軍曹で、帰還後2年ほどたってから、頑固な胸痛を訴         えるようになった。骨格は頑丈で、肉付きも悪い方ではなく、外見は         病人らしくないが、非常な冷え症で、ズボンを重ね着し、靴下は2枚         も厚いものをはいている。脈は大きいが力がなく、上腹部がつっぱた         ように硬い。下腹は力が抜けた感じである。大便は便秘気味で快通し         ない。医者は肋間神経痛といい、胃潰瘍といい、神経症といい、診断         はまちまちである。こんな状態が長く続いて。灸もやり温泉にも言っ         たが良くならないので、私に治を乞うた。
私はこれを疝の一種と診断した。この患者に当帰四逆加呉茱萸生姜         湯を与え、次に桂姜草棗黄辛附湯を用いたが効無く、いろいろ考えて         当帰湯にしたところ、胸痛が軽快し、気分が明るくなり、大便が快通         するようになった。それでも足の冷えるのが、よくならず1年あまり         これを使用した《大塚敬節》
     [30]腹直筋緊張:<弱>
     [31]腹部膨満(冷えると増悪)
    [32]腹痛:<冷えると増悪・ケイレン性の疼痛>
        ☆痛み甚だしい者:「烏頭赤石脂丸《金匱要略》」《雑病翼方》
        ☆腹部動脈硬化による久腹痛
    [33]慢性胃炎
      [34]慢性膵臓炎
     [35]胸や上腹部から背中へ放散する痛み。
     [36]肋間神経痛 
           




 千金独活湯《勿誤薬室方函口訣》
      「葛根湯地黄・独活」
    ◎肩背のみ張って痛む。


千金調経湯《東醫寶鑑》
      「当帰・川・白芍各1銭、麦門冬・半夏各7分、人参・阿膠・牡丹皮・呉 茱萸・肉桂各5分、甘草5分」水煎服。
◎月経の不調。

 千金調経湯《万病回春》《古今方彙》
      「当帰・白芍薬(酒)・川各2銭、人参・阿膠・牡丹皮・呉茱萸(炒)・肉桂       各1銭、甘草5分、麦門冬・半夏各1銭半、生姜」水煎。
◎婦女経水調わず、或いはかって小産(=流産のこと)を経て、或いは帯下36病、     腹痛し口乾き、或いは熱を発し、小腹急に痛み、手足煩熱し、六脉調わず、時     時血を泄らし、久しく懐孕(=妊娠)せざるを治す。


 千金導気湯《万病回春》《古今方彙》
      「丁香、木香、砂仁、香附子、白豆、烏薬、枳実、当帰、川、白、白       芍薬、白朮、青皮、陳皮、桔梗、肉桂、厚朴、乾姜、三稜、莪朮、大茴香、       小茴香、牛膝、杜仲、紅花、乳香、没薬、甘草、乾漆、半水半酒、生姜、       葱白」煎じる。
    ◎婦人満腹、気塊遊走定まらずして漉漉として声あり、攻むれば疼痛を作し、久     年癒えざる者を治す。
◎飽悶して食せざるには:「山子・神麹・麦芽」
    ◎熱あれば:「柴胡・黄」



千金桃仁煎《東醫寶鑑》
      「桃仁・大黄・朴硝各2両、虻虫5銭を末にし好醋2升半と銀食器に入れて 弱火で1升半になるまで煮詰め、桃仁・大黄・虻虫を入れて1000回以上 かき回し、夜中に起きて5丸を温酒で呑み下すと悪物が出るが、出ないと 又呑み、鮮血が出たらすぐ止める。
◎血・血積・月経不順を治す。

 

千金独活湯《漢方治療の実際》
      「葛根湯独活3、地黄5」

千金内消散



 千金内托散[1-1]《東醫寶鑑》
=(一名十宣散)
「人参・黄蓍(塩水に漬け蒸して焙)・当帰(酒洗)・厚朴(姜製)・桔梗・肉桂 ・川・防風・白・甘草」各等分。作末し毎回3銭、温酒で調服。
    ◎一切の癰疽と瘡で膿んだ症は、早く潰し、未だ膿まない症は散らす。止痛・ 排膿・生肌。


 千金内托散[1-2]《活幼心法》《古今方彙》
      「人参1銭、当帰・黄蓍・各1銭半、白芍薬・川各6分、肉桂・甘草・山       子各5分、木香・防風・白・厚朴各3分、生姜1片、竜眼肉3個」煎       じ、好酒を入れ和して服す。
◎痘瘡、色淡白にて疱尖らず、円根に紅暈なき者、気虚して血縮する者を治す。


 千金内托散[1-3]《万病回春》《古今方彙》
    =「内托散」 (参照→「内托散」「神効内托散」)
      「黄蓍・当帰・人参各2尖、川・防風・桔梗・白・厚朴・甘草(生)・薄       桂各1銭」(金銀花を加えるも亦好し)水煎し酒を加え温服。
    ◎《備急千金要方》に内補散と呼ぶ処方が3種ある。そのうちの1つをとって      《万病回春》の著者は千金内托散と呼んだ。この方は《外科正宗》の托裏消      毒散によく似ていて、その応用目標も似ている。《大塚敬節》
    ◎癰疽、瘡を治す。
    ◎未だ成らざる者は速やかに散じ、已になる者は速やかに潰敗し膿自ら出て手      擠(シュサイ、手術)を用いることなく悪肉自ら去り、刀針を用いずして服薬の後      には疼痛頓に減じる。
◎此薬は血を活かし、気を(ととの)え胃を調え、虚を補い風邪をり穢気を      辟く、乃ち王道の剤なり。宜しく之を多く服すべし。大効あり。
    ◎化膿して、なかなか消散しないものに用いる。又、私はすでに自潰して排膿      していて、肉芽の発生の良くないものや、外傷や手術のあとで創面がいつま      でも治らない者にも用いる《大塚敬節》
    ◎癰疽痛むには:「白倍加」
    ◎腫れずして痛むには:「官桂倍加」
    ◎飲食進まざるには:「砂仁・香附子」
    ◎痛み甚だしきには:「乳香・没薬」
    ◎水乾かざれば:「知母・貝母」
    ◎瘡穿たざれば:「角刺」
    ◎咳には:「半夏・陳皮・杏仁・生姜」
    ◎大便閉には:「大黄・枳殻」
    ◎小便渋るには:「麦門冬・車前子・木通・燈心草」


 千金内托散[1-4]
   ★適応症及び病名 (五十音順)
    [1]化膿症:
        ☆虚状の者
    [2]カリエス
    [3]肉芽形成不全:
       ☆47歳の八百屋の主人。5ヶ月ほど前に、虫垂炎の手術を受けたが、そ        の後、瘡口が癒合せず、いつまでも膿が出て止まないので、再手術を要        すると言われた。手術せずに治る方法はないだろうか?と云う。診察す        るに、大小便ともに異常なく、食欲もあるが、ただ疲れやすいのと、手        術のあとに鉛筆の入るくらいの孔が開いているだけである。
私はこれに千金内托散を用いたが、7日分を服用して来院した時は、        肉芽が赤く盛り上がって、分泌物も非常に少なくなった。引き続き15        日分を与え、これを飲み終わったときは、すっかり創口が塞がって、分        泌物も出なくなっていたが、あと2ヶ月ほど紫雲膏を創口に塗ることに        した。《大塚敬節》
    [4]痔瘻
[5]中耳炎:
       ☆慢性中耳炎で排膿やまず、時々軽い疼痛を訴える者に用いる機会がある        《大塚敬節》
       ☆体力が弱く、抵抗力の減弱した虚証の者を目標にする《大塚敬節》
       ☆46歳女性。以前から慢性の中耳炎がある。平素は排膿なく、ただ難聴        があるだけである。なおこの患者は数年前からリウマチに罹り、手足の        関節が腫れている。
こんどは約1ヶ月ほど前に熱が出て、それから左の耳が痛み、膿が出        るようになった。そこで毎日、耳鼻科に通ってペニシリンの注射をして        いるが、経過がはかばかしくなく、悪性だから、このままにしておくと        危ないから手術をした方がよいと云われた。
患者はひどく痩せて、蒼い顔をしてやっと歩いている。耳の方はまだ        痛いので、夜もよく眠れないという。脈は弦数で力がない。腹は陥没し        て硬く、臍部で動悸を触れる。
私はこれに内托散を与えて様子を見ることにした。2週間たつと、膿        が減じ、医師は手術を手術をしないでも良いというようになり、痛みも        とれ、食欲も出た。1ヶ月ほどたつと、膿も全く止み、1日起きても疲        れを覚えなくなった。しかし約2ヶ月間服薬を続けた。それから3年に        なるが再発しない。《大塚敬節》
    [6]痘疹
    [7]乳房炎
    [8]癰(癰疽)
    [9]リンパ腺炎




 千金麦門冬湯《医学正伝》《古今方彙》
      「麦門冬・桑白皮・生地黄各7分、半夏・桔梗・紫・竹葉・麻黄各5分、       五味子・甘草各3分、生姜」水煎温服。
    ◎諸病の後に火熱、肺に乗じ、唾血あり、胸脇満し、上気喘急し、羸痩し、      五心煩熱、渇して煩悶する者を治す。


 千金半夏湯《漢方治療の実際》
      「半夏5、生姜3、附子0.6、呉茱萸2」
      

千金保胎丸《東醫寶鑑》
      「杜仲(姜汁炒)・白朮(土炒)各2両、当帰(酒洗)・熟地黄(姜汁炒)・阿膠を 蛤粉で炒って玉を作り、黄(炒)・益母草・続断(酒洗)・香附米で酒・醋 ・塩水・童便にそれぞれ浸して1包づつ作り、3日たったら焙って乾燥し たもの各1両、川・艾葉(醋蒸)陳皮各5銭、縮砂2銭半」作末し棗肉で 梧子大の丸剤。毎回100丸、空腹時に米飲で呑む。
◎流産の予防。


 千金保孕丸《備急千金要方》
      「杜仲・続断・山薬」
    ◎腎虚による胎動に。

千金漏蘆湯


千金養脾元《東醫寶鑑》
      「枳実・陳皮・麦芽・三稜・莪朮・茴香・白姜・肉豆・縮砂・白茯苓・良       姜・益智仁・胡椒・木香・香・苡仁・紅豆・白朮・丁香・山薬・白扁       豆・桔梗・人参・神麹・甘草」各等分に作末し弾子大の蜜丸。白湯又は温       酒でこまかくかんで呑む。
◎脾胃が冷え、気が弱く、消化しない者。

千金鯉魚湯《備急千金要方》
「当帰12g・白芍12g・白朮12g・白茯苓6g・橘紅2g・鯉魚1尾」鯉魚の鱗       と腸を除去し、白水で煮て魚を取り去り、汁1盃半に生姜片をいれて1盃       まで煎じ、空腹時に服用。

 千金鯉魚湯《婦人大全良方》《古今方彙》
      「白朮5両、茯苓4両、当帰・芍薬各3両」先ず小鯉魚1頭を以て、食は法       の如く煮て汁を取り、毎に汁2銭に薬銭、生姜7片、陳皮(少許)を入れ煎       じて7分を空腹時に服す。
◎妊娠して腹大にして胎間に水気あるを治す。

 千金漏蘆湯《万病回春》《古今方彙》
      「漏蘆、白歛、黄、麻黄、枳実、升麻、芍薬、感ず尾(炙)、大黄、芒硝、       連翹」水煎温服。
    ◎一切の悪瘡腫毒、丹瘤瘰癧、疔腫魚睛、五発疽を治す。
    ◎初めに覚えること一二日、便ち傷寒の如く、頭痛煩渇し、拘急悪寒、肢体疼痛、     四肢沈重、恍惚悶乱、坐臥寧からず、皮膚壮熱し、大便閉結し、小便赤黄並び     に治す。
◎妊婦は用いる勿れ。


千天帰一湯


 千年健散《中薬臨床応用》
      「千年健30g、狗脊30g、鶏血藤30g」作末し毎日3gづつ湯で服用。
    ◎老人の関節痛
    ◎四肢の拘攣縮

千緡湯《東醫寶鑑》
      「半夏(炮)7枚、皀角(4破炙)・甘草(炙)各1寸、天南星(炮)1銭、姜5片」 水煎服。
◎痰喘を治す。

 千緡湯《医学入門》《古今方彙》
      「半夏7枚、角刺・甘草各1寸、生姜3分」生絹袋を用いて水を盛り煎じ       頓服す。
◎哮喘にて臥するを得ず、或いは風痰壅盛するを治す。

千緡導痰湯《東醫寶鑑》
      「半夏(炮)7枚を切って4片つくり・南星・陳皮・赤茯苓・枳穀各1銭、皀 角・甘草各1寸、生姜5片」水煎服。
◎痰で眠れない者。

 千緡導痰湯《寿世保元》《古今方彙》
      「天南星1銭、半夏・赤茯苓・枳殻各1銭、角子1寸、甘草1寸、生姜」       水煎。
    ◎痰喘にて臥する能わず、人扶けて坐する者を治す。


 千里光湯《眼科龍木論》
      「千里光、海金砂、甘草、菊花」

 仙遺糧湯《医学入門》《古今方彙》
      「山帰来1両、防風・木瓜・苡仁・白鮮皮・金銀花各5分、角刺4分」       水煎空心に日に3服す。
◎楊梅風毒及び誤りて軽粉を服し以てを致し筋骨疼痛して動履くする能わ      ず、或いは肌を壊し、骨を傷つけたる者を治す。
此を服して根を除き永く後患無し、凡そ下疳瘡を患うは此に宜し。又之を予     防す。
    ◎「防風当帰白甘草」=「換肌消毒飲」


 仙朮湯《和剤局方》
      「蒼朮19両2銭、棗肉6升、杏仁2両4銭、乾姜(炮)5銭、甘草(炙)5両、       白塩(炒)10両」作末し、温湯で2銭づつ空腹時に飲む。
    ◎常用すると延年・明目・軽身・不老。

仙伝化毒湯《東醫寶鑑》
      「金銀花・天花粉各1銭2分、防風・黄・甘草節・白芍・赤茯苓・貝母・ 連翹・白各1銭、半夏7分、乳香・没薬各5分」酒と水を半分づつ入れ て煎服。
◎癰疽が背に出来たもの、乳癰を治す。
◎一切の無名の腫毒の膿まない症を治し、膿む症はすぐ潰してくれる

 仙伝化毒湯《万病回春》《古今方彙》
      「防風、甘草節、白芍薬、茯苓、貝母、黄、連翹、白、半夏、乳香、没       薬、括楼根、金銀花」好酒にて煎じ、或いは水煎し酒を加う。
       胸の前にあれば飯前にし、背上にあれば飯後に服し、下部にあれば空心に       服し、上部にあれば食後に服す。
◎癰疽、発背、乳癰、一切の無名の腫毒を治す。
    ◎初起に之を服し、立ちどころに消ゆ。
    ◎已に成り已に潰えたるに之を服し立ちどころに癒ゆ。

仙方活命飲《証治準縄》《東醫寶鑑》
      「大黄5銭、金銀花3銭、当帰尾・皀角刺・陳皮各1銭半、乳香・貝母・天 花粉・白・赤芍・甘草節各1銭、防風7分、没薬5分、穿山甲3片を別 研して作1貼し、好酒と瓦缶に入れて口を封じ、煎じて瘡の上下に従っ て飲み、飲んだ後少したったら、又酒2~3盃を飲んで横になる。
◎一切の癰疽と毒腫を、すぐ潰して膿を出し、痛みを止める聖薬。

 仙方活命飲《古今方彙》
      「金銀花・陳皮各3銭、角刺・没薬・貝母・防風・白・赤芍薬・当帰尾       ・乳香・甘草節・括楼根・穿山甲各1銭」好酒で煎じ、或いは水煎し酒を       加える。
◎一切の癰疽疔疽を治す。陰陽虚実、善悪を問わず腫潰え大いに痛み、或いは痛     まず、然して当に未だ潰えざるの先きと初潰に際に服すべし。
◎若し毒已に大いに潰るには服すべからず。仍ち一剤を用いて大勢已に退き、然     る後に症に髄いて調え治す。
    ◎背兪に在れば:「角刺」
    ◎腹膜にあれば:「白」
    ◎胸次(胸のうち)にあれば:「括楼仁」
    ◎四肢にあれば:「金銀花倍加」


 仙方活命飲《外科発揮》《中薬臨床応用》
      「金銀花30g、穿山甲(炙)9g、角刺9g、赤芍薬9g、浙貝母9g、防風6g、       白5g、当帰尾12g、乳香3g、没薬3g、陳皮6g、天花粉12g、甘草6g」       水煎服。服用後に悪心・吐が生じることがあるが、無害である。
    ◎膿瘍、フルンケルなどで、自潰していない。


全烏散(一名麝香散)(一名定名散)《東醫寶鑑》
「全頭赤足蜈蚣半条(酒浸)し煮る、川烏尖3個、麝香(生)少々」を作末し、 金銀器で煎じて湯で調下する。
◎臍風を治す。

全蝎観音散《東醫寶鑑》
      「観音散活・防風・天麻・全蝎」
       観音散=人参1銭、蓮肉・神麹各2分、白茯苓2分半、白朮・黄蓍・木香 ・白扁豆・甘草各1分、姜2、棗1、香3。
    ◎吐瀉のあと慢驚風になった者を治す。


全蝎散《東醫寶鑑》
      「蝎梢7個」作末し熱酒で1日3回服用。
    ◎破傷風による口噤・肢体が反り返る、今にも死にそうな者を治す。


全生白朮散


全真丸[1]《東醫寶鑑》
      「黒牽牛子(炒)4両、牽牛子(生)4両を同研して頭末4両を取って、大黄を に3日間浸して、何回か取り出し、水を取り替えて取り出し焙って作 末した物2両、石品と角2両、去皮した弦子水の1大椀に浸けて一夜置 いてから、蘿葡1両を入れ切り、一緒に計って半椀程度になったら滓を去 り、また計って2杯ぐらいになったら梧子大の丸剤。毎回20~30丸を米 飲で随服し、下痢するのを限度とする。
    ◎三焦の雍寒、大小便の不通、浮腫の脹満を治す。

 全真丸[2]《東醫寶鑑》
      「黒牽牛子(半生半炒頭末)・大黄・枳殻・檳榔各5銭」水で梧子大の丸剤。
    ◎三焦の雍寒、大小便の不通、浮腫の脹満を治す。


全生活血湯
(失血過多で眩暈・人事不省)

全生白朮散《全生指迷方》
「白朮10g・茯苓皮6g・陳皮4g・生姜皮6g・大腹皮4gを水で煎服。 又は細末にして、毎服 12gを重湯にまぜて服用。

 前貝杏瓜湯《中薬臨床応用》
      「前胡6g、川貝母6g、杏仁9g、冬瓜仁9g」
    ◎熱痰の咳嗽。

前胡枳穀湯


前胡建中湯《備急千金要方》
      「芍薬・桂枝各2両、半夏6両、茯苓・黄蓍・当帰・柴胡各2両、人参6両、       甘草1両、生姜8両、白糖6両」
    ◎大労虚劣、寒熱嘔逆し、下焦虚熱、小便赤痛し、客熱頭目に上薫し、及び骨肉     疼痛し、口乾くを治す。
    ◎此方は「黄蓍建中湯」の変方にして楽令建中湯の祖なり。男女積冷気滞、或い     は大病の後、常に復せず、四肢沈重を苦しみ、骨肉やせ、痛み吸々として、気     少なく、行動すれば喘乏胸満して気急し、腰背強く痛み、心中虚悸し、咽乾き     唇乾き、面体色少なく、飲食味無く、脇肋脹満し、頭重する者に用いる。
◎凡そ虚労を治するには大温補の剤にして、「医王湯」などよりは能く応ずる者     なり。《勿誤薬室方函口訣》

 前胡散《証治準縄》
      「杏仁、麦門冬、前胡、貝母、甘草(炙)、生姜」

 前胡散《証治準縄》《中薬臨床応用》
      「前胡・桑白皮・麦門冬・杏仁各6g、貝母9g、甘草3g」水煎服。
    ◎咳嗽、粘稠な痰
    ◎呼吸困難
    ◎胸が苦しい
    

前胡散《東醫寶鑑》
      「前胡・白・細辛・官桂・川各3両、呉茱萸・附子(炮)・当帰各2両、 川椒3銭」搗いて茶・酒3升に混ぜ一夜置いて、猪脂5片に薬を入れて少 し煎じ、白の色が黄色になったら滓を去り、膏を作って患部を摩擦する。
    ◎肉苛症を治す。
肉苛=手足のしびれと同じ症

 前胡湯《証治準縄》
      「杏仁、前胡、半夏、紫蘇子、枳実、桑白皮、甘草、生姜」

前胡半夏湯《東醫寶鑑》
      「前胡・半夏・赤茯苓各1両、陳皮・紫蘇葉・枳葉各7分、木香・甘草各5 分、生姜5片、烏梅1個」水煎服。
◎気痰を治す。


 前七宝丸《古方兼用丸散方》
      「軽粉・牛膝各4.0、土茯苓2.0、鶏舌香1.0(鶏舌香は丁字なり。白米少許を       入れ、研磨すれば末となり易い)、大黄1.6」
右五味、各別に細末にし、糊にて丸と為す。
◎瘡毒、骨節疼痛し、陳痼の毒を治す。
◎「後七宝丸」と併用する。

 前列腺湯《中薬臨床応用》
      「赤芍薬・敗醤草各15g、蒲公英30g、桃仁・王不留行・丹参・沢蘭・乳香 ・川楝子各6g」水煎服。
    ◎男性の慢性前立腺炎

川丸《東醫寶鑑》
      「桔梗5両、川・薄荷各3両2銭半、細辛・甘草各1両2銭半」作末し蜜 で混ぜ、1両半を5丸に作り、毎回1丸を茶清で噛み下す。
    ◎頭・目をすっきりさせ、めまいを止める。


 川三黄散《仁斎直指方》
      「三黄瀉心湯川」
    ◎衂血血熱を治す。


川散[1]《東醫寶鑑》
      「山茱萸肉1両、山薬・甘菊・人参・川・茯神各5銭」作末し毎回2銭酒 で調服する。
    ◎風症の眩暈を治す。

 川散《普済本事方》《古今方彙》
      「山茱萸1両、山薬・菊花・人参・茯神・川各半両」細末にし、毎服2銭、       酒にて調服。時無く日に3服す。
◎風眩(=眩暈)頭暈を治す。

 川散[2]《東醫寶鑑》
      「黄連(酒炒)・片(酒炒)各1両、生乾地黄・甘草(炙)各7銭半、活・防 風・藁本・升麻・甘草(生)各5銭、柴胡3銭半、川2銭半」作末し毎回2 銭を食後茶で調服。
    ◎頭や目が晴れない者。

 川散[3]《東醫寶鑑》
      「甘菊・石膏・川・白蚕(生)各6銭」作末し毎回3銭を茶清で調服。
    ◎偏頭痛に効く。

川石膏散《東醫寶鑑》
      「防風通聖散麻黄・芒硝、寒水石・人参・縮砂」
    ◎防風通聖散に同じ。

川茶調散《銀海精微》
「川・防風・活・甘草・石決明・木賊・石膏・荊芥・菊花・薄荷葉」以 上各40gを作末し、毎服8g~12g、食後お茶で飲む。

 川茶調散《東醫寶鑑》
      「薄荷2両、川・荊芥穂各1両、活・白・甘草各5銭、防風・細辛各2 銭半」作末し毎回2銭を茶清で服用。
    ◎偏・正頭痛と鼻づまり。

 川茶調散《和剤局方》《中薬臨床応用》
      「川3g、細辛1.5g、白6g、活6g、防風6g、荊芥3g、薄荷4.5g(後       下)、甘草3g」水煎服。
    ◎風寒感冒の頭痛。
    ◎アレルギー体質で寒さに弱い。
    ◎冷え症ですぐに風邪を引く方。
    ◎蓄膿症や鼻炎があり、頭痛を訴える。

 川茶調散《和剤局方》《古今方彙》
      「薄荷・香附子各4両、荊芥・川各3両、活・白・甘草(炙)各1両、       防風7銭半、細茶」水煎。
    ◎諸風上攻、頭目昏沈、偏正頭痛(左に偏する頭痛は風と虚、右に偏する頭痛は     痰と気虚、左右とも痛むは気血両虚なり)、鼻塞声重、傷風壮熱、肢体酸疼、     肌肉蠕動、膈熱痰盛、婦人血風攻め注ぎ、太陽穴痛むを治す。
    ◎「菊花・細辛・白蚕・蝉退」=「菊花茶調散」。

 川茶調散《漢方治療の実際》
      「白・活・荊芥・防風・薄荷各2、甘草・細茶各1.5、川3、香附子4、       生姜3、葱4」



 川茶調散《和剤局方》《龍野ー漢方処方集》
      「薄荷葉・香附子各4.0g、荊芥・川各3.0g、活・白・甘草各1.0g、防 風・細茶各2.0g」
    ◎頭痛鼻塞、声重く、壮熱、肢体疼痛の者。
    ◎熱性又は充血性頭痛。
    ★川茶調散(偏・正頭痛、血管ケイレン性頭痛、突発性頭痛、鼻づまり、風寒の頭 痛)
    ★適応症及び病名
     インフルエンザ
     悪寒
     感冒
     血管ケイレン性頭痛
     神経性頭痛
     舌苔<微白苔>
     血の道症
     発熱
     鼻炎
     鼻閉=鼻づまり
     突発性の頭痛
     副鼻腔炎
     偏頭痛


川肉桂湯《東醫寶鑑》
      「活1銭半、肉桂・川・柴胡・当帰梢・蒼朮・甘草(炙)各1銭、神麹・ 独活各5分、酒防已・防風各3分、桃仁5箇」酒3杯で1杯まで煎じ、空 腹時に温服。
    ◎血が足太陽・足太陰・足少陽の三経にあって腰痛を発する。

川茯苓湯
      「赤茯苓・桑白皮・防風・官桂・川・麻黄・芍薬・当帰・甘草各5分、大       棗」煎じ温服。
    ◎著痺(湿が原因になって起こる痺)、留注(多発性関節リウマチ)去らず、四肢麻     木、拘攣、浮腫するを治す。
◎着痺で四肢が麻木し、ひかかって浮腫。

 川紅片《北京逐防治冠心病協作組》
      「川・紅花各15g」12錠とし、1日3回、各4錠。
    ◎冠不全による狭心痛。

川椒散《東醫寶鑑》
      「紅椒(炒)・訶子肉・白薑・桂心(生)・川・細辛」各等分に作末し、毎回2 銭を温酒で調服する。
    ◎鼻を治す。

川練散

 川楝湯《万病回春》《古今方彙》
      「川楝子・通草・小茴香(酒)・破故紙(酒)・橘核・青塩・三稜・莪朮・山茱       萸・茘枝核各等分、甘草半減」水煎。
◎一切の疝気年久しく癒えざる者を治す。
    ◎夏秋の月、暑が膀胱に入り、疝気痛みを作すには:「黄連・香・白扁豆・     木通・滑石・車前子」

 疝気一方《寿世保元》《古今方彙》
      「青塩2銭、木通・甘草各1銭、川烏頭3川、燈心草1川」水煎し空心に温       服。
◎七疝及び奔豚(ヒステリー)、小腸気にて臍腹大いに痛むを治す。

 疝気方《衛生易簡方》
      「山子、茴香」

 宣欝通経湯《傅青主女科》《中薬臨床応用》
      「欝金3g、当帰15g、黄3g、白芍薬15g、牡丹皮15g、山梔子9g、白芥子6g       (炒研)、柴胡3g、香附子3g、甘草(生)3g」水煎し1日1剤を4日間連続       服用。
    ◎血による月経痛
    ◎月経前の疼痛

宣積丸


宣毒丸


宣毒発表湯《医宗金鑑》
「薄荷葉・葛根・防風・荊芥・連翹・炒牛蒡子・
木通・枳穀・淡竹葉・前胡・桔梗・甘草・灯心」

 先天帰一湯《東醫寶鑑》
      「当帰(酒洗)1両2銭、白朮(麩炒)・白茯苓・生地黄(酒洗)・川各1両、 人参・白芍・牛膝(酒洗)各8銭、縮砂(炒)・香附子・牡丹皮・半夏各7銭、 陳皮6銭、甘草4銭、姜3」水煎し空腹時に、再湯は就寝時に呑む。
◎不妊症

先肝散《和剤局方》
「薄荷・活・防風・当帰・川・山梔子・大黄・甘草」
◎風毒が上に攻めて、両眼が赤く腫れ、羞明する。

洗肝散《東醫寶鑑》
      「活・当帰・薄荷・防風・大黄・川・山梔子(炒)・炙甘草各1銭を水 煎し、草竜胆1銭を加えて服用。
◎肝の慢性を治す。


 洗肝明目散[1]《万病回春》《古今方彙》
      「当帰、川、赤芍薬、生地黄、黄連、黄、山梔子、石膏、連翹、防風、       荊芥、薄荷、活、蔓荊子、菊花、桔梗、藜子、草決明、甘草」水煎。
◎一切の風熱にて赤腫疼痛するを治す。
    ◎痛み忍ぶべからざるっ者:「川烏頭」
    ◎翳障(かすむ)の者:「木賊、藜子倍加、芍薬」
    ◎風熱肝火甚だしき者:「竜胆草・柴胡薄荷」
    ◎大便実すれば:「大黄」


 洗肝明目湯[1-1]《東醫寶鑑》
      「当帰尾・川・赤芍薬・地黄(生)・黄連・黄・梔子・石膏・連翹・防風 ・荊芥・薄荷・活・蔓荊子・甘菊・白藜・草決明・桔梗・甘草各5分」 水煎服。
    ◎一切の風熱と目が赤く腫れ疼痛する者。


 洗肝明目湯 《漢方治療の実際》
      「当帰・川・芍薬・地黄・黄連・黄・梔子・石膏・連翹・防風・荊芥・       薄荷・活・蔓荊子・菊花・桔梗・藜子・草決明子・甘草各1.5」


 洗肝明目湯[1-2]《万病回春》《漢方後世要方解説》
      「当帰・芍薬・川・地黄・黄・梔子・連翹・防風・決明子各1.5、黄連       ・荊芥・薄荷葉・活・蔓荊子・菊花・桔梗・藜子・甘草各1、石膏3」
◎一切の風熱、赤腫、疼痛を治す。
    ◎千葉医大実験処方:
      「南天実・木賊各1.5、茯苓・黄・黄連・連翹・当帰・川・梔子・桔梗       ・柴胡・石膏各1、大黄・甘草各0.5」
      鈴木宜民教授の研究が千葉大眼科で発表されている。防風・活・黄連・黄      等は眼部の充血、腫張、疼痛には不可欠のものとされ、更に当帰、山梔子、      連翹、川、地黄等もこれに補助する。
    ◎実証にして炎症、充血、疼痛等刺激症状のある角膜結膜の疾患に広く応用され     る。経過の長引く難治とされている角膜疾患には特に必要の剤である。
蔓荊子=肝経に入り、血を涼まし、目赤を治す。
     木賊=肝胆の経に入り、目翳を去る。
     菊花=肝を平にし、目を養い、膜を去る。
     藜子=肝を散じて補し、目を明らかにす。
     決明子=肝経に入り風熱を除く、一切目疾を治す。
     石膏=熱を清め、火を降ろす。
     南天実=筋骨を強め、気力を益す。
    ★適応症及び病名(五十音順)
[1]角膜実質炎
     [2]鞏膜炎
     [3]硬化性角膜炎
     [4]虹彩炎
     [5]春季カタル
     [6]ベーチェット病



先坎丸


 先期湯《証治準縄》
「生地黄・川当帰・白芍薬各8g・黄・知母各4g・
艾葉・香附子・甘草各28g・条黄・黄連・川・
阿膠各32g炒る」盃2杯の水を、1杯に煎じ、食前
に服用。


 先鋒膏《漢方治療の実際》
     「松脂200、黄160、香油600‹、翠雲草30」以上を煮て、焦黒色になった      ところで、麻布で滓を漉して、凝固せしめる。


洗心散


洗肺散[1]《東醫寶鑑》
      「片(酒炒)2銭、五味子・天門冬・麦門冬・半夏・杏仁各1銭、甘草5分、 姜5片」水煎し食後服用。
    ◎鼻中の生瘡を治す。

 洗肺散[2]《東醫寶鑑》
      「半夏3銭、黄2銭、天門冬・麦門冬・五味子各1銭半、杏仁1銭、甘草5 分、姜5片」水煎服用。
    ◎咳に痰が多く、熱があって肺気が濁る者。

 洗肺湯《医学入門》《古今方彙》
      「半夏3分、黄3分半、天門冬・麦門冬・五味子・甘草各5分、杏仁1分、       生姜」煎服。
◎咳嗽痰盛、肺気不利を治す。

 染鬚方《東醫寶鑑》
      「大烏亀」3~5ヶ月育てたのを、夜になって漆器に入れて封をし、漆器を 熱すると、亀が尿をし、先に「五倍子末」を醋に漬けて阿膠のようにつく って、亀尿と貯めて、筆につけて塗る。
    ◎しらが


選奇湯《蘭室秘蔵》《東醫寶鑑》
      「活・防風・半夏(製)各2銭、酒片1銭半、甘草1銭、姜3片」水煎服。
    ◎眉稜骨痛を治す。

 選奇湯《蘭室秘蔵》《古今方彙》
      「黄(酒)2銭(冬月は用いず、もし能く食し熱痛するには倍用)、活・       防風・甘草(夏月は(生)、冬月は(炙))各3銭」水煎。
一方に、半夏あり。
    ◎眉稜骨痛(現在の前頭痛or眼性頭痛)を治す。

銭氏安神丸《東醫寶鑑》
      「朱砂1両、麦門冬・馬牙硝・白茯苓・山薬・寒水石・甘草各5銭、竜脳2 分半」作末し、1両を30の蜜丸。毎回1丸を砂糖水で飲む。
◎心虚を補う。


銭氏異功散


銭氏啓脾散《成方便読》
「党参・冬朮・蓮肉・査炭・五穀虫炭・陳皮・縮砂」

銭氏五色丸《東醫寶鑑》
      「雄黄・真珠(細末)各1両、鉛3両、水銀2銭半に鉛を合わせて煮詰め、       朱砂水を切ったもの5銭」を細末にし、麺糊で麻子大の丸剤。薄荷湯で3       ~4丸づつ服用。
    ◎各種の癇病に効く。 

 銭氏瀉白散《医学正伝》《古今方彙》
      「桑白皮・地骨皮各1銭、甘草(生)半銭、粳米、生姜」水煎。
    ◎大人、小児風寒にて肺を傷り、喘急咳嗽する者を治す。


銭氏白朮散[1-1]《名医方考》《古今方彙》
      「人参・白朮・茯苓各5分、葛根1銭、香・木香・甘草(炙)各5分」水煎。
       或いは作末し米飲にて調下す。
    ◎吐瀉して発熱、咽乾口渇の者を治す。
    ◎一本には、「木香白扁豆蓮肉」、尤も妙なりとあり。
    ◎虚怯の人、久しく利し、嘔吐止まざる等の症を治す。
    ◎吐瀉し或いは病後に津液不足し、口乾きて渇を作し、将に慢驚風に成らんと欲     する者を治す。
◎若し頻々として瀉痢するには:「山薬・白扁豆・肉豆」
    ◎慢驚已になるには:「細辛・天麻・全蝎・白附子」
    ◎冬月小児を吐すには:「丁香」
    ◎糖尿病:胃腸が弱く、吐き下し、発熱、口渇がある者。糖尿病で胃腸が弱り、         何を食べても甘く感じる者。



 銭氏白朮散 《漢方治療の実際》
      「人参・朮・茯苓・葛根各4、香・木香・甘草各1」

銭氏白朮散[1-2]《名医方考》《漢方後世要方解説》
      「人参・白朮・茯苓・葛根各2、香・木香・甘草各0.8」
       (5歳児以下小児1日量)
    ◎脾虚し、肌熱し、泄瀉する者此方之を主る。
    ◎吐瀉、或いは病後津液足らず、口乾渇を作し、胃を和し、津を生じ、瀉利を止     む。将に慢驚風と成らんと欲するものを治す。《万病回春》
    ◎慢驚風とは小児急癇の症、屡々ひきつけを起こすものをいう。
    ◎此方は「四君子湯」を以て脾を補い且つ虚熱を解する配剤である。胃腸虚弱の     小児の吐乳、或いは泄瀉によって津液乾き発熱口渇を起こすもの、又は外邪に     よって泄瀉或いは吐を作すものに用いる。肌熱を解し脾胃を補うものである。     一方に於いて脾と称する脾虚消渇の症、食物偏に甘く感ずるという者に応用     される。「五苓散」は胃内停水あって渇し、此方は津液乾いて渇する。
◎本方は四君子湯に葛根、香、木香を加えたものである。
     四君子湯=脾の虚を補う
     葛根=肌熱を解す
     香・木香=香気薬を以て胃の気を引き立てめぐらす。
    ★適応症及び病名
     [1]感冒:
☆吐瀉を兼ねたもの
         ☆小児・大人の虚弱体質者の感冒で攻補いずれとも偏し得ない場合、          中庸の剤として用いる《矢数道明》
     急性胃腸炎
☆平素から胃腸の弱い幼児にみられる水瀉性の下痢に用いる。嘔吐を兼ねるものにも、発熱のある者に用いてよい(漢方診療医典)
[2]小児消化不良症:
         ☆初期《矢数道明》
     [3]糖尿病:
         ☆食偏に甘く覚える者。食物皆甘く感じる者《矢数道明》
     [4]吐瀉:
         ☆小児の食後の吐瀉《矢数道明》




蟾酥丸《外科正宗》
「蟾酥8g(酒に溶かす)、軽粉2g、枯礬4g、寒水石(砕く)8g、銅緑・乳香・       没薬・胆礬・麝香各4g、雄黄8g、蝸牛21個、朱砂12g」端午の日の昼時、       清潔な室において、蝸牛を引きつぶし、これに蟾酥を平均に溶いてから、       各薬物を末にして入れ、混ぜ合わせ緑豆大の丸にする。毎服3丸、葱白を       かみつぶし、その内に丸を包み、熱酒1杯をもって飲み、布団を掛けて臥       し、汗を出せば効果がある。重症にはさらに1服を進める。

蟾酥丸《外科正宗》【中成薬】
      「蟾酥(酒に溶)・雄黄各6g、軽粉1.5g、枯礬・寒水石・銅緑・乳香・没薬 ・胆礬・麝香各3g、朱砂9g、蝸牛21個」細末にし緑豆大の丸剤。1日1       ~2回、150~180mgづつ服用。外用には、1粒に95%アルコールを2       滴加えてすりつぶし、糊状にして患部にすり込む。
◎歯の知覚過敏にも有効。
         
 蟾酥丸《経験方》
      「蟾酥、茅朮、雄黄、丁香、牙皀、麝香、朱砂」


 蟾蜍丸《中薬臨床応用》
      「蟾蜍粉500g、砂250g、硼砂250g、枯礬30g、玄参30g、黒豆         45g」作末し水で緑豆大の丸剤。1日3回10丸づつ服用。
    ◎食道ガン。

 喘急一方《寿世保元》《古今方彙》
      「黄蓍、人参、白朮、茯苓、半夏、杏仁、五味子、麦門冬、天門冬、陳皮、       甘草、生姜、大棗」水煎、温服。
◎哮吼十数年発し、則ち上気喘促、咳嗽吐痰、自汗四肢厥冷、六脉沈細、これ気     虚して脾弱なり。此湯に宜し。


喘金丸《東醫寶鑑》
      「姜黄1銭半、牡丹皮・莪朮・紅花・当帰・赤芍・川・延胡索・官桂各7 分」酒と水を半分づつで煎じる。
◎月経が運行せず、血気が痛む者。


喘四君子湯[1-1]《万病回春》《勿誤薬室方函口訣》
    ⇒四君子湯《万病回春》のこと。
      「人参(去)・甘草各1銭、茯苓(去皮)・陳皮・厚朴(姜汁炒)。砂仁・蘇子       ・桑白皮各6分、当帰8分、沈香・木香各5分(別に水に磨)、白朮(去)1       銭3分」作1剤。姜1片、棗2枚水煎し沈木香を磨して調服。
    ◎短気を治す。
    ◎気短して喘する者は、呼吸短促にして痰声なし。《万病回春ー松田》
    ◎「此の方は、その人胃虚して時々喘息を発する者によろし。熱なくして短気が     主いなる症なり。もし熱あれば、一旦麻杏甘石湯の類を用いて解すべし。当帰     を痰に用ゆること紛々説あれども、《備急千金要方》紫蘇子湯、清肺湯、貝     養栄湯の類、皆降気を主とするなり。本草を精究すべし。《勿誤薬室方函口訣》


 喘四君子湯[1-2]《漢方治療の実際》
      「人参・茯苓・厚朴・蘇子・陳皮・当帰・朮各2、縮砂・木香・沈香・甘草       各1、桑白皮1.5」
    ★適応症及び病名(五十音順)
呼吸困難:
        ☆肺結核で病勢進行し、体力衰え、喘咳と呼吸困難がひどくて苦しむ者         に用いる《大塚敬節》
        ☆1婦人が喘息に肺結核を併発して、両肺の全面に浸潤が拡がり、日夜         呼吸困難に苦しみ、手の施しようのない者に、これを用い、1年ほど         生き延び、これで自覚的苦痛を軽快せしめたことがある《大塚敬節》
        ☆蘇子降気湯を用いるような場合で、一段と虚証になった者に用いる《大         塚敬節》




喘理中湯[1-1]《万病回春》《勿誤薬室方函口訣》
      「蘇子・縮砂・厚朴・桂枝各1銭、沈香・木香各5分、橘皮・甘草・乾姜各1       銭」
右九味、或いは附子を加う。
    ◎寒喘にて四肢逆冷し、脈沈細なるを治す。
    ◎此の方は寒喘を主とし。傷寒陰分の喘は大抵死証なれども、雑病に在りては然     らず。寒飲を温散すれば癒えるものなり。《勿誤薬室方函口訣》
    ◎脈細に手足冷なるは:「附子」《雑病翼方》

喘理中湯[1-2]《万病回春》《古今方彙》
      「砂仁・乾姜(炒)・紫蘇子・厚朴・官桂・甘草(炙)・陳皮各1銭、沈香・木       香(別磨水)各5分、生姜」水煎し、沈香、木香磨し同服す。
◎寒喘を治す。凡そ寒喘の者は四肢厥冷にして脉沈細なり。
    ◎脉細手足冷えるには:「附子」

 喘理中湯[1-3]《漢方治療の実際》
      「蘇子・縮砂・厚朴・桂枝各3、沈香・木香・橘皮・甘草・乾姜各1.5」
    ★適応症及び病名(五十音順)
呼吸困難:
        ☆喘四君子湯より一等虚冷甚だしく、手足も微冷し、脈も沈細にあるい         は大便微利し、食少なき等の症に用いる《百々漢陰》




 蝉花散[1]《東醫寶鑑》
      「草竜胆・甘菊・密蒙花・蔓荊穂・川・蝉退・青子・草決明・梔子・防       風・木賊・白藜・甘草」各等分に作末し毎回2銭を、茶清or荊芥湯で       服用。
    ◎肝経に熱があり涙の多い者。

 蝉花散[2]《東醫寶鑑》
      「蝉退・甘菊・川・防風・活・梔子・白藜(炒)・草決明(炒)・荊芥穂       ・蓮刑子・穀精草・密蒙花・木賊(去節童便浸晒す)・蒼朮・甘草(炙)」各       等分に作末し毎回2銭を茶清で服用。
    ◎風眼と熱眼の腫痛と膜を治す。

 蝉花散《証治準縄》
      「蝉退、活、菊花、谷精草、白藜、防風、密蒙花、草決明、黄、蔓荊       子、梔子、木賊、荊芥、川、甘草」


 蝉花無比散《東醫寶鑑》
      「蒼朮(童便浸2日後切乾燥)・白芍薬各1両、白藜(炒)8銭、白茯苓4銭、       石決明(製)・当帰・防風・活各3銭、蝉退・甘草各2銭、蛇蛻(角水で 洗焙)・荊芥・細辛各1銭」作末し毎回2銭を茶清で食後服用。
    ◎風眼・気眼で、目がはっきりせず、かゆく渋い者を治す。

蝉殻湯《小児衛生総微論》
      「蝉殻、人参、五味子、陳皮、甘草」


蝉蛻散《沈氏尊生書》
      「蝉蛻、薄荷」

蝉退膏《赤水玄珠》
      「蝉退、辰砂」

 蝉退散(一名蝉脱散)《東醫寶鑑》
      「蝉退・薄荷」等分に作末し、毎回2銭を酒水で

 蝉退散《東醫寶鑑》
      「蝉退5銭」水煎して患部を洗い、五苓散三疝湯
    ◎地べたに座って風湿に触れ、又虫蟻が毒をよんで陰嚢が急に痛くなる者を治す。

蝉退湯

 蝉退無比散《銀海精微》
      「蝉退(去頭足)3g、蛇退皮3g、白藜12g、石決明15g、防風9g、       蒼朮6g、当帰6g、川3g、赤芍9g、甘草(炙)3g」水煎服。
    ◎角膜混濁。


穿結散《東醫寶鑑》
      「蟾酥・麝香・軽粉・巴豆肉」少しづつ細く切って「人乳汁」に入れ黍米大       の丸剤。姜湯で2~3丸飲む。
    ◎大実・大満・気塞不通の結胸に。



穿山甲散


潜行散《東醫寶鑑》
      「黄柏(酒浸焙乾)」作末し毎回1銭を姜汁に混ぜ酒で調服するが、必ず四物       湯を兼ねて服用する。
    ◎血虚・陰火・痛風、腰以下の湿熱・走痛症を治す。

 煎含虫湯《太平聖恵方》
      「虫、塩」


剪紅元《東醫寶鑑》
      「当帰(酒浸)1両、側柏葉(炒)・鹿茸(去毛醋煮)・附子(炮)・続断(酒浸)・       黄蓍(蜜炒)・阿膠珠・白礬枯各5銭」作末し醋糊で梧子大の丸剤。空腹時 に70~80丸飲む。
    ◎腸風・臓毒、下血が止まらないとき。

 旋覆飲子《外台秘要方》
      「犀角旋覆花湯《備急千金要方》「犀角」

 旋覆花散《医学入門》《古今方彙》
      「旋覆花1銭、厚朴・白朮・枳殻・黄・茯苓各3銭、芍薬・半夏(麹)・生       姜各2銭」水煎。葷(クン、くさい野菜)、腥(セイ、なまぐさい)、(トウ、あ       め)、醋(す)、生冷を忌む。
◎孕婦、六七月間、胎動き、悪阻、酸水を嘔逆して食を悪み、多く臥するを治す。


旋覆花代赭石湯[1-1]《傷寒論》
    =「旋覆代赭湯」
      「旋覆花3両、人参2両、生姜5両、代赭石1両、甘草(炙)3両、半夏(洗)       半升、大棗(擘)12枚」
右七味、以水一斗、煮取六升、去滓、再煎取三升。温服一升、日三服。
    ◎傷寒発汗、若汗、若下、解後、心下痞、氣不徐者、旋覆代赭湯主之。

心下痞の証あり、此れ小半夏湯加減の方なり。2両は疑ふらくは当に3両に     作るべし《薬徴》

 旋覆花代赭石湯[1-2]《傷寒論》《中薬臨床応用》
=「旋覆代赭石湯」=「旋覆代赭湯」
      「旋覆花9g(包)、代赭石9g(打砕先煎)、党参9g、半夏6g、甘草(炙)6g、生       姜9g」水煎し3回に分け温服。
    ◎心下痞硬し、気除かざる者を治す。《吉益東洞》
    ◎此方は「生姜瀉心湯」の症一等重き者を治す。《勿誤薬室方函口訣》

 旋覆花代赭石湯[1-3]《傷寒論》《漢方治療の実際》
      「旋覆花・大棗・代赭石各3、甘草・人参各2、半夏5、生姜4」
    ◎鑑別:「生姜瀉心湯」(参照→「生姜瀉心湯」)
    ◎旋覆花代赭石湯は、生姜瀉心湯を与えても噫気の止まない者に用いる。この方     は反胃や俗にうい痰膈というものに用いる。痰膈というのは、留飲でむせたり、     のどに詰まったりする病気で、水が禍をしている。その症に用いて効がある。     また小児の吐乳の止まない者にも効がある《方輿》
◎再煎:1回煎じて滓をこしてから、その薬汁だけを更に煮詰めるものをいう。     このようにすると薬の味が非常に穏やかになるし、1回に飲む分量も少なくて     すむわけである。《大塚敬節》
  【腹証】
    《能条保庵》
      “大建中湯の腹証に似て、蠕動不穏の状を呈することがある”
   ★適応症及び病名(五十音順)
    [1]逆:
        ☆水飲に属する者を治す。
        ☆《陳念祖》曰く、噫気を治するは即ち逆を治すと。余これを蓄飲         逆する者に試むるに極めて験あり。
        ☆を治す《方読便覧》
    [2]吐:
        ☆大便秘結する者に用いて効あり。
        ☆下利止まずして嘔吐し、宿水を吐するに効あり。
        ☆嘔吐諸治効無き者、及び嘔吐服薬する能わざる者に効あり。蓋し此法         は人参、代赭石の相伍するを妙用とするなる《先哲医話》
        ☆吐後、胸満、気満、止まざる者を治す。:「三黄湯」《方読便覧》
        ☆生姜瀉心湯の証に似て、体力やや衰え、気があり便秘して吐する         者に用いる《大塚敬節》
☆胃ガンの吐や、胃の手術後、食物が落ち着かず嘔吐する者に用いる         ことがある。《大塚敬節》
    [3]膈噎:
☆「松寄生」《方読便覧》
    [4]吃逆:
        ☆難治性でアトロピンが無効の者にも可。
        ☆熱象の吃逆には禁忌。
    [5]食欲不振:
        ☆胃ガンや開腹手術後の小欲不振に用いる《大塚敬節》
    [6]雑:《方読便覧》
    [7]便秘:
        ☆胃ガンなどで衰弱している患者で、便秘している様な場合、うっかり         下剤を用いると、腹が痛んだり、下痢しすぎたりして却って、病状が         悪化することが多い。このような場合にこの方を用いると、自然便の         ような気持の良い通じがつき、食欲も出て、元気を回復することがあ         る。《大塚敬節》
☆腸よりもむしろ胃に申し分があって、便秘する場合に用いられる《大         塚敬節》
    [8]反胃:(胃ガン)
        ☆生実候の臣、内海某の妻、歳26、7は反胃を患い、数10日癒らな         い。そのため、痩せ衰えて骨ばかりになった。その間、何人もの医者         が色々と手当を加えたが、よくならない。その上、薬の匂いを嗅いだ         だけで吐いて飲むことが出来ないという。
そこで、余が考えてみるに、これは胃中の不和が原因で反胃となっ         たもので、心下に水が停滞し、その水が物の入るのを拒んでいるに違         いない。胃の機能を高めて、心下の水を下に押し下げてやればよかろ         うと、旋覆花代赭石湯を作り、再煎して徐々に嚥下せしめた。すると、         2、3日で悪心が全くなくなり、吐が止まった。そこでソバを与え         たところ、納まり、数日たつと、次第によいので、おかゆを少しばか         り交えて与え、ますます前方を連用せしめたところ、すっかり良くな         った《橘窓書影》
☆胸やけがひどく、胃の蠕動が亢進し、軽い腹痛、嘔吐便秘などを伴い、胃の部に堅いシコリがあってゴロゴロとしているものに奇効がある《能条保庵》
    [9]慢性胃腸炎:
        ☆生姜瀉心湯よりさらに虚証の者。腹部柔らかく、みずおちに胃の蠕動         運動が認められたり、心下がつかえてたり、吐、胸焼け、ゲップが         ある者。


旋覆花湯[1]《金匱要略》
「旋覆花3両、葱14茎、新絳(少許)」
右三味、以水三升、煮取一升、頓服之。
◎寸口脉弦而大、弦則為減、大則為、減則為寒、寒虚相搏、此名曰革。婦人則半産漏下、旋覆花湯主之。



旋覆花湯[2]《外台秘要方》
「附子・旋覆花・細辛・柴胡・甘草・茯苓各2両、半夏1両、生姜8両、桂枝4両」
右九味、もと烏頭を使う。今附子に代う。
◎此方は、痰飲胃膈に凝結し、飲食之が為に阻隔して下らず、その症膈噎に類すれども、心下に停食ありて真の膈噎にあらず、数日解せざる者を治す。《勿誤薬室方函口訣》
◎腎経虚寒し、面色黒となり、小腹動悸、痛を作すを治す。

旋覆花湯《三因極一病証方論》
「旋覆花、荊芥、半夏、五味子、杏仁、麻黄、甘草、赤芍薬、茯苓、生姜、大棗」

 

旋覆花湯《寿世保元》《古今方彙》
「陳皮、半夏、赤茯苓、白芍薬(炒)、人参、桔梗、細辛、甘草、旋覆花、官桂、生姜」水煎。
◎中脘心腹冷痰、心下嘈雑、口に清水を出し、脇肋急脹満痛し食を欲せざる者を治す。


旋覆花湯《聖済総録》
「旋覆花・檳榔・柴胡・桔梗各1両、鼈甲・大黄・桑白皮各1両半、甘草匁」
    ◎支飲、胸膈実痞し、呼吸短気するを治す。
    ◎木防已石膏茯苓芒硝湯の証にして、熱実に属する者、此湯に宜し《高階枳     園》
    ◎此方は、木防已湯の症にして、飲結今一等甚だしく、支飲の治を施して動かざ     る者を治す。《勿誤薬室方函口訣》
    ◎胸膈実痞と云うが此方の目的にて、心下痞堅するのに非ずして、胸膈に痞して     喘あり、咽乾き、気息臥することを得ず、下証ある者に用いる。《勿誤薬室方     函口訣》
    ◎又此方を与えて諸症緩むと雖も、復発する者:「木防已湯」に宜し。
    ◎肺気暑熱、大便不通、時々咳嗽、喘息、促急するを治す。《方読便覧》
    ◎《吉田意専》曰く、木防已湯証にして痞堅甚だしき者、有効なりと。



旋覆代赭石湯《傷寒論》
「旋覆花3両、人参2両、生姜5両、代赭1両、甘草(炙)3両、半夏(洗)半 升、大棗(擘)12枚」
右七味、以水一斗、煮取六升、去滓、再煎取三升。温服一升、日三服。
◎傷寒発汗、若吐、若下、解後、心下痞硬、噫気不除者、旋覆代赭石湯主之。

旋覆三黄湯
「旋覆花代赭石湯三黄湯」
◎吐後、胸満、気満、止まざる者を治す。《方読便覧》


旋覆止噫湯《中薬臨床応用》
「旋覆花6g(包)、香附子5g、木香3g(後下)、党参9g、白朮9g、神麹9g、鶏内金9g」水煎服。
◎胃腸神経症。


前瓜呂橘皮湯《勿誤薬室方函口訣》
「柴胡去半夏加括呂湯橘皮・連翹・薏苡仁」
◎一切の乳癰、乳疾、未だ膿の成らざるを治す。《方読便覧》


全生活血湯《東醫寶鑑》
「白芍・升麻各1銭、防風・羗活・独活・柴胡・当帰身・葛根・甘草各7分、 藁本・川芎各5分、生地黄・熟地黄各4分、蔓荊子・細辛各3分、紅花1 分」水煎服。
◎月経の量が多すぎて、意識不明になる症。