軟骨再生

①ツーセルは他人の細胞で膝の軟骨を再生する治験を始めた。

患者自身の細胞を採取・培養するよりコスト・時間がかからない。

治験の対象は外傷性軟骨損傷や離断性骨軟骨炎の患者。
他人の細胞から培養した間葉系幹細胞を使う「他家移植」。

事前に培養した他人由来の細胞1人分から1000~1万人分の間葉系幹細胞を作製できる。

間葉系幹細胞は人の骨髄や脂肪、滑膜などに含まれ、骨・脂肪・神経などに分化する。

 

②他人の間葉系幹細胞から作ったゲル状の人工組織を移植し、損傷した軟膏を再生する治験を大阪大学の中村憲正招聘教授らのチームが始めた。

開発した人工組織は、関節の中にある滑膜から取りだした間葉系幹細胞を培養し、細胞自身にコラーゲンを作らせることでゲル状にしたもの。

患部に移植すると軟骨に変化する。

周辺組織との接着力が高いほか、関節鏡(内視鏡の一種)を使って移植するため、体を大きく切開する必要も無い。

 

再生した軟骨は拒絶反応が起こる可能性が極めて低いという。

他人の間葉系幹細胞は大阪大学の幹細胞バンクのものを使う。

治験は16歳以上60歳未満の関節軟骨損傷患者が対象。

 

2017年12月08日