薬物<は>



バイオレット葉 violet leaf
◎バイオレット(Viola odorata)の葉から得られるアブソリュート。
【成分】花弁・葉・根茎に
サリチル酸
アルカロイド:グルコシド
        オリン
  

【効能・効果】
<1>殺菌消毒作用
<2>鎮痛作用:リウマチ
<3>呼吸困難を伴う喘鳴のある咳
<4>ガン




バイケイソウ VERATRUM GRANDIFLORUM
⇒V.album var.grandiflorum 「梅恵草」
【基原】ユリ科シュロソウ属の大型多年草。
ブルガリアの山の斜面に広がる湿った草地に、日本のバイケイソウに酷似したシュロソウ属に一種(Veratrum lobelianum)が見つかる。
【学名】Veratrum spp.
【英名】Hellebore
【成分】ジェルビンjervine
ヴェラトラミンverratramine
サイクロオパミンcyclopamine

◎「地下茎」(ブルガリアの民間療法で)、
<1>過労
<2>神経性の消耗
<3>高血圧
<4>フケ防止(外用)

◎「根」:吐剤。
「この生薬は解熱薬とか神経痛用の外用薬としても用いられ、近年に至ってその血圧降下作用が注目されたりもしたが、結局は毒性が強く、効果も一定しないことがら現在では医薬として用いられることはほとんどなくなった。」(講談社「天然毒」p19~p34)
   

◎有毒部分:全草。

一般的な毒作用(細胞に対する毒作用)
〇鼻・のどを刺激する----せき・クシャミ
〇だるい感じ
〇頭痛
〇唾液分泌過多
〇心臓機能の低下
〇動脈血圧の低下
〇結膜炎
      
  

【成分】:
アルカロイド:
C-ノル-D-ホモステロイドを骨格とする特徴的なステロイドアミン。
C-ノル-D-ホモステロイドアミンは、生合成的には[ソラジニン]を前駆物質として生成される。ソラジニンは配糖体ソラニンとして『ジャガイモ』の青い部分、新芽の付近に含まれる有毒アミンの非糖体である。
<1>ジェルビン
<2>プロトベラトリン:毒性はアコニチンに匹敵する。
<3>ベラトリジン・ベラトラミンなどのベラトルムアルカロイド(神経毒)
<4>セバジン
<5>ゲルミン
<6>ベラトリン
<7>ゲルメリン

◎中毒症状:
食べると口の中がヒリヒリした感じになり、30分~数時間以内に嘔吐、手足のシビレ、悪寒、血圧低下などの症状が現れる。
        流涎
        頻尿
        よろめき
        嘔吐
        衰弱・呼吸と心拍の減退
        血圧降下・呼吸停止。
◎催奇形性:
<1>バケイソウのステロイドアミン成分である[シクロパミン]11-デオキシジェルピン)や
<2>ジェルピンなどにも家畜や実験動物に対する催奇形性が認められている。
◎山菜の[ギボウシ]と間違えて、おひたしにして食べて中毒した事件が報告されている。
◎アレキサンダー大王の死因:ワインを飲んで30分後に倒れ14日目に死亡。
☆西ナイル熱説:高熱が続く。マラリアなら熱が上下し、黒尿がでる。
☆毒殺説:
・バイケイソウ根のエキスをワインに入れて(暗殺)、ではなく、
・医師がバイケイソウのエキスを(少量であれば浄化薬として使われていた)、医師の処方間違いで。くすりで死んだ。
・古代、患者に嘔吐をさせるときに用いていた。
・症状・・・30分後に腹痛→心拍低下、嘔吐、手足冷、血圧低下。呼吸困難
◎朝鮮戦争で
1950年朝鮮戦争時に、野菜に混入し14名の兵士が中毒した。
■平成7年5/13 (植松黎著「毒草を食べてみた」p16~)
「山梨県高根町の清里高原で、「マインドフルプロジェクト」のグループ141名がキャンプしていた。夕食の後、ある者は目がチカチカするといい、ある者は顔面ケイレンなどでバタバタ倒れた。
みそ汁を飲んだ114人のうち、81人が異常を訴え、病院に担ぎ込まれた。
どうやら、オオバギボウシと間違えてコバイケイソウを摘んだようだ。コバイケイソウのほうは地面に近い茎に小さな葉がウロコ状にはりついているが、オオバギボウシの方は、この葉柄がスッキリしている。
コバイヘイソウは、北半球に約50種ある仲間のバイケイソウ属と同じように神経に作用するアルカロイドを何種類の含んでいる。葉や茎にもあるが、とくに球根に多い。生で食べると、激しい胃痛・大量のよだれ・嘔吐・空咳など。ときには、会話が困難になったり、読み書きが出来ない、指のシビレなどの症状と共に衰弱してゆく。重症になると、激しい動悸とともに、血圧が下がって心臓マヒのような死に方をする。
■奇形
「北カリフォルニアに広く分布する[フィンガー。フォウルズ][デルノート・フォウルズ][グリン・フォウルズ]という3種類のバイケイソウ属は、サイクロパミンcyclopamineと呼ばれる不気味な奇形を引き起こす。
サイクロパミンとは、ギリシャ神話の1つ目の巨人キュクロプスcyclopsの事で、文字通り1つ目の胎児が生まれることから名付けられた。最初に発見されたのは、北カリフォルニアの高原地帯で生まれた子羊だった。目が額の真ん中に、1つだけしかなかった。そして、上顎は極端に短いのに、下顎はひどく出っ張った受け口で、その口と1つ目の間には、不格好な鼻がヌーと突き出ている。目を覆うほどの異様な姿で生まれた。サイクロパミンの奇形ヒツジは、違う親から埋めれてもクローンの葉にそっくりだった。しかし、こうした現象が起きるのは、不思議なことに、妊娠14日目のヒツジがこの草を食べた時に限られていた。それ以外はいつも正常だった。妊娠14日目というのは、胚の神経系が形成される頃らしく、ある重要な臨界点と言われている。
アイダホにある高原の母ヒツジは、通常の妊娠期間150日を過ぎ、さらに200日以上がすぎても出産しなかった。そのため、帝王切開されることになったが、生まれてきた子ヒツジは、1つ目では無かったが、視床下部と脳下垂体に明らかな異常があった。原因は、母ヒツジが妊娠中に食べた[コーンリリー]という種類のバイケイソウ属で、含有しているアルカロイドが、やはり、妊娠14日目に胎児を襲った。





ハイドランジア
【学名】Hydrangea arborescens
【英名】Hydrangea
(セイヨウアジサイ))
【使用部位】根。
【成分】配糖体(ヒドランジン)
      サポニン
      樹脂
      ルチン
      精油
      不揮発性油
【効能・効果】
<1>尿路結石
<2>前立腺炎


パイナップル Pineapple,Ananas comosus
パイナップルを食べたら口がひりひりするのはどうしてか。
パイナップルの果肉の中に「シュウ酸」という物質が含まれていて、パイナップルを食べた時に口の中や周りの肌がひりひりする場合があります。

【ハーブ】
○関節炎:パイナッップルに含まれるブロメライン(bromelain)が炎症予防に役立つ。又、フィブリン(fibrin)の分解を和助ます。



パイナップルセージ
【学名】Salvia rutilans
【英名】Pinapple sage(パイナップルセージ)
【和名】なし
【分類】シソ科、多年草or草本的低木
【原産地】南米


 バイパースビューグロス
【学名】Echium vulgare
【英名】Viper's bugloss、Blue weed
【和名】なし
【分類】ムラサキ科、2年草
【原産地】地中海東岸、中東~西アジア


ハイビスカス
【学名】Hibiscus sabdarriffa
【英名】Rosell(ローゼル)
【和名】なし
【分類】アオイ科、1年草
【原産地】熱帯アジア


パイン pine
◎精油は、Pinus sylvestrisスコトランドパイン或いはノルウェーパインの針葉・若い小枝及び球果から得られる。

【精油の成分】

酢酸ボルニル
カジネン
ピネン
シルベストレン
ジペンテン
フェランドレン

【効能・効果】(精油)
<1>胸部の感染症(蒸気吸入)
<2>循環を刺激する(吸入)

【注意】
マッサージオイルとして使うことが少ない。(皮膚を刺激する)
①他の精油をブレンドする
②少量を高稀釈度で使用。

【参考】
<1>ドゥオーフパイン(P.pumilio):毒性のある精油
<2>最上の品質のパインは、シベリアパインで、フィンランド産です。



ハエ
(参照→「うじ」)
■脳構造・・・・オスメスで違う
「北海道大学の木村賢一教授、東北大学の山元大輔教授らは、雄と雌には脳の構造に差異があることをショウジョウバエを使って解明した。
雄と雌の脳で神経回路網の構造に違いがあるか詳しく調べた。その結果、異性の情報を中枢部に送る役割を担っている可能性が高い神経細胞群の数や形に違いがあることが分かった。メスは神経細胞群が出来る過程で細胞が死滅していた」2005.12.26《日経》

■飛ぶ虫を食べる
「高知県で飛んでいる虫だけを捕らえて食べるハエが見つかり『メスグロハナレメイエバエ』と名づけられた。
このハエが国内で確認されたのは初めてで、発見した高知大学農学部の荒川良教授は「害虫駆除に天敵を利用した減農薬栽培に、飛ぶ害虫を補食する習性は有用」と話している。
荒川教授によると、発見のキッカケは2005年末に農家から届いた知らせ。「飛んでいる害虫を捕るハエがいる」と聞き、半信半疑で高知県芸西村のピーマン栽培ハウスへ。
国立感染症研究所の鑑定で、欧州や東南アジア、オーストラリアなどに分布するイエバエ科ハナレメイエバエ亜科の一種と分かった。2008/4/13

■養殖魚の飼料に
2012年、愛媛大学の三浦猛教授らは、新しい養殖魚用飼料を開発し、その実用化を目指すベンチャー企業を設立した。
試料中の動物性タンパク質にハエを利用し、価格が上昇している魚粉を減らすことができる。開発した新資料はタイなどの養殖に向いている。
ハエの一種「イエバエ」のサナギを養殖魚のエサに混ぜたところ、重量比2.5%のサナギには、魚粉10%に相当する栄養分があることがわかった。
サナギを含む飼料を摂取した養殖魚は免疫活性化し。魚類の病原細菌い対する耐病性を得られる効果もあったという。


ハエトリグモ
■ピンぼけで距離測定
Science2012.1/27
ヒトは両目の見え方の違いから対象物までの距離を知るが、ハエトリグモの距離を測るメカニズムが不明だった。
大阪市立大学の寺北明久教授、永田崇研究員らは、ハエトリグモの網膜の構造を調べた。その結果、網膜は4層からなり、奥の2層で対象物までの距離を測っていることが分かった。最も奥の層に焦点を合わせると、奥から2層目では焦点が合わずにピンぼけとなる。そのピンぼけの度合いは、対象物までの距離に応じて変わる。そのため、2層目でのピンぼけの程度から正確な距離が分かる。
また、異なる色(波長)の照明のもとで実験したところ、緑色の光では正確にエサへ跳躍できたが、赤色の光では跳躍距離が短くなった。
これは波長ごとにピンぼけ度合いが変化するためであり、ハエトリグモは緑色の光を利用していることを示す。


ハクサイ(白菜)Chinese Cabbege
=アブラナ科アブラナ属。野生植物から進化したのではなく、栽培植物のカブとツケナ(チンゲイサイなどの仲間)の交雑後代から中国の華北南部・華中北部付近で生まれたとされている。肥えた土地が好き。

(選ぶ):先端の縮んだ葉の一部が枯れて茶色になっているものが、糖度が高い。
冷えに抵抗するために糖度を上げて耐えるため。
芯の高さが全体の1/3以下のもの。

=冬が旬の野菜。中国の河北省~旧満州が原産もアブラナ科の越年草本。カブと漬菜を交配して作られた。現在200種類くらいある。
西暦600年頃から栽培。日本へは1866年に入ってきた。

【学名】Brassica Pekinensis
西洋のキャベツに匹敵するほどの用途と栄養があるという意味から北京のキャベツ(brassica)と名づけられた。
【英名】Chinese cabbage
【フランス】chou chinois
【中国】大白菜

【成分】(はくさい)
ビタミンC・・・22mg/100g中。ぬか漬けにしてもビタミンCは壊れない。
亜鉛・・・外傷の治癒、強精作用
モリブデン・・・発ガン物質の亜硝酸アミルを排泄する。
ジチオールチオニン(抗ガン成分)・・・ブロッコリーやキャベツなどアブラナ科に共通の抗ガン成分。
アルギニン・・・花の部分に豊富

カルシウム

【効能】
*軽いやけど・・・患部に生汁を塗布
* 食欲不振・・・はくさいを軽くゆで、酢・塩・醤油・砂糖・ショウガ・トウガラシの合わせ酢に漬けた「甘酢漬け」を食べる
*頻尿・・・味噌汁にして食べる
*二日酔い・・・・生ジュースを飲む
*口渇・・・・生ジュースを飲む
*むくみ ・・・・生ジュースを飲む
*便秘・・・味噌汁にして食べる
*胸やけ・・・味噌汁にして食べる

■板倉聖宣著「白菜のなぞ」仮説社
   ◎明治に中国から伝わり、大正時代に普及。
■品種
黄ごころ90
オレンジクイーン・・・すべてが薄いオレンジ色




ハコベ
【学名】Stellaria media
【英名】Chickweed
【生薬名】繁縷(ハンロウ)
【使用部位】地上部。茎葉を採集し、天日乾燥する。
【成分】サポニン
      粘液

【効能・効果】(はこべ)
○産後の肥立ちを良くする:
 乾燥茎葉5~20g/日煎服する(著効)。利尿・催乳作用あり。
○産後に血塊があって腹痛するとき。
○産前産後の浄血:
乾燥茎葉5~20g/日煎服する(著効)。利尿・催乳作用あり。
○吸い出し:
「貝殻・卵の殻」を焼いて作末し、ハコベの生汁で練って貼ると膿が出る。
○乳汁不足:
「繁縷15g蒲公英5g」煎服
○皮膚の病気:皮下の限局性化膿性炎症(カルブンケル)
〇膿瘍
○浮腫:
「繁縷スイカ種子」煎服
「繁縷南蛮毛」煎服。
○リウマチ
○気管支炎



パーシャーナベーダ Pāşāņabheda (ユキノシタ類)
=2種類ある。
この植物の名は「石を破壊する」という意味がある。
【学名】

(1)Bergenea ligulata Wall.(ヒマラヤユキノシタ)
(2)Bergenea ciliata Wall.

◎適応:(ゆきのした)
・結石:
(ハマビシのように結石と結合しないが、著効する。使用部位は根茎。生薬を粉末のまま(茶さじ1杯)、or煎汁にして毎日2回。結石が蓚酸塩なら溶解まで時間がかかるが、リン酸塩なら極めて有効。)
・腫瘍
・前立腺肥大





ヴァーサー Vāsā (アダトダ)
=アダトダは約2mの低木・葉は幅5cm、長さ8~15cmの槍針形をしている。乾燥後はうす茶色、味は苦く、濃いお茶のような香り。花はライオンの口の形で美しい。木は柔らかで、高級な火薬の原料になる。
【学名】Adhatoda vasica Nees. (アダトダ)
【科名】Acanthaceae キツネノゴマ科
【英名】Malabar Nut tree

◎適応:
・すべての出血
・気管支炎
・慢性の咳
・便秘(ジャムにして)
・黄疸
・発熱
・喘息尾
・皮膚疾患(内服・外用)
・結核
・腎疾患(利尿剤として)
・潰瘍
・創傷
・結膜炎(花のジュース)
「ヴァーサーという薬がありさえすれば、生きる希望を持てるので、たとえ難治性の皮膚病に冒され、身体のあちこちから出血し、血液が少なくなっても、あなたは何のために悲しむであろうか?」



ヴァーターマ Vātāma (アーモンド類)
=アーモンドの木は灌木で、高さ3~7m。枝は無毛、薄く着色している。海抜3000m以上で生育し、南~中央アジア、特にペルシャに自生する。
アーモンドの木は世界中で栽培されている。
【学名】Prunus amygdalus Baill. (アーモンド)
【和名】甘扁桃
【科名】Rosaceae バラ科
【英名】Almond tree
【中国名】Hsieng-jen

◎アーモンド種子の成分
タンパク(20%)
脂肪(65%)
酵素
ビタミン(A・B2・B6・E・ニコチン酸アミド)
金属塩類
☆アミグダリンを含まない。

■苦いアーモンド(和漢名:苦扁桃)
(Prunus amygdalus Stokes var.dulcis DE Canddolle)
は、毒性を有する[グリコサイド(アミグダリ)]を4%以上含有する。また未熟な苦扁桃はシアン化合物を含有しているので毒性がある。

◎作用:
滋養強壮作用

◎適応:(アーモンド)
*肺疾患
*腎疾患
*腰痛の鎮痛剤:
①アーモンド
②チョウジの花のツボミ(Eugenia aromaticum Baillon)
③カルダモン(Amomum cardamomum L.)
④シナモン(Cinnamomum zeylanicum Blume.)
⑤黒コショウ少量
以上をペースト状に。
*催淫剤:
①アーモンド
②アシュヴァガンダー
③ナガコショウ
④ギー
⑤ミルク・砂糖



ヴァツァナーバ Vatsanābha (トリカブト類)
=3種類あり、いずれも有毒。耐寒性の多年性、1年目に根を生じ、2年目に幹が1.5mに達する。

【学名】Aconitum ferox Wall. Aconitum chasmanthum Wall. Aconitum palmatum Wall.

【科名】Ranunculaceae キンポウゲ科

【英名】Aconite

 

〇 Aconitum ferox:トリカブト中で最強の毒性を有し、インドでは昔から軍隊の進軍を止めるために井戸水に入れられた。
ギリシャ語のトリカブト名(akanition)は「投げ矢」を意味する。

☆トリカブトは牛乳で無毒化
「根を切片にし、外側の皮を去り、7日間牛乳に浸しておき、次に冷水で洗浄する。舌にシビレを感じなくなるまで。」

◎適応:(トリカブト)
*皮膚疾患
*浮腫
*喘息
*気管支炎
*腹水
*発熱(サンニパーダ性の熱)
*糖尿病
*体表面の潰瘍
*頸部リンパ節炎
*内臓腫脹

◎西洋医学でホメオパシー療法では、非常に大切な生薬



バサ
=ベトナムのナマズ。「バサ」の学名はPangasius bocourti。非常に大型(250キロにもなるという記述がある)になる種であり、メコン川、カンボジア・トレンサップ湖などが原産。カンボジアでは絶滅の危惧もあるほど減少している。また非常に重要な食用魚であり最高級魚でもある。これを主にベトナム・メコン川で養殖している。


バショウ
◎茎の絞り汁を飲むと、
解熱作用
◎根茎を煎服すれば、
利尿作用

【効能・効果】
○胃痛:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○脚気:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○血尿:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○神経痛:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○腎臓病:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○頭瘡:
茎葉の煎汁を塗布する。
○頭痛:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
花を煎服するor花を作末し酒で飲む。
○中風:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
花を煎服するor花を作末し酒で飲む。
○とげ抜き:
乾燥葉を作末し飯粒で練って塗布する。
○尿毒症:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○捻挫:
乾燥葉を作末し飯粒で練って塗布する。
○脳溢血:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○腹痛:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○腹膜炎:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○浮腫:
茎の絞り汁をのむ(著効)。
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。
○リウマチ:
花を煎服するor花を作末し酒で飲む。
○肋膜炎:
根茎10~30g/日煎服する。or生根汁を飲むor茎葉を煎服する。




ハシリドコロ Scopolia japonica
=ナス科ハシリドコロ属の多年草。高さ30~60cm。
塊状の根茎は『ロート根』と呼ばれ、鎮痛・鎮痙作用があり、昔から生薬として使われてきた。
本州・紫黒・九州の山間の陰地。
分量が多すぎると、「走り出す」自分の意志にかかわらず走り出すという
◎有毒部位:全草。とくに地下茎に多い。
◎有毒成分:アトロピン
      ヒヨスチアミン
      スコポラミン
◎中毒症状:
口や喉が乾き、倦怠感、眠気、瞳孔散大、不安、錯乱、幻覚。

精神分裂病や急性アルコール中毒と間違われる。

このアルカロイドは神経伝達物質であるアセチルコリンの作用を遮断し、副交感神経を麻痺させるので、消化管の運動は抑制され、「失禁」することもある。又、発汗も抑制されて体温が上昇することもある。

24時間生存ずればほぼ回復する。

◎間違いやすい山菜:「フキノトウ」




バジル
(参照→「カミメボウキ」「血」)
【学名】Ocimum basilicum
【英名】Basil(バジル)、sweet basil(スイートバジル)
【和名】メボウキ(目箒)
【分類】シソ科、1年草
【原産地】アフリカ、熱帯地方
【使用部位】葉。
【成分】
<1>精油:エストラゴール
     オイゲノール
     シネオール
     リネオール
     リナロール
     ピネン
     カンファー
<2>タンニン
<3>バジルカンファー

【利用】:調理用

【効能・効果】(バジル)
<1>胸の感染症
<2>消化障害
<3>黄疸
<4>頭痛・片頭痛
<5>鼻かぜ
<6>呼吸器系の感染症:気管支炎、百日咳
<7>頭脳明晰作用:ローズマリーについで能をクリアーにする。
<8>精神的疲労:心から憂鬱の気を追い払う。
<9>鎮痙作用:腹部をソフトにマッサージすると、[少量月経][無月経]
<10>乳房の欝滞:湿布する
<11>ラベンダーとブレンドされる:疲労した筋肉
   強ばった筋肉
<12>口腔洗浄剤
<13>強壮作用:催淫剤---使いすぎると逆効果。
<14>駆虫剤

【参考】
<1>メボウキ(目箒)の名称は、黒く丸い種を水侵すると表面がゼリー状にふくらみ、これで目に入ったゴミを取ったから。
<2>料理用ハーブで、トマトとの相性が良く、冷やしたトマトに生葉をのせ、好みのドレッシングをかけるだけでサラダが出来上がる。
<3>トマトにつく飛翔昆虫を寄せ付けない。
<4>南ヨーロッパでは、ハエよけとして全土で栽培されている。
<5>近縁種には、
ブッシュバジル(Ocimum mininum)
ワイルドバジル(Calaminthe clinopodium)

【仲間】
「ダークオパールバジル」
「レモンバジル」
「ブッシュバジル」
「レタスリーバジル」
「ホーリーバジル」
◎トマト・キュウリ・ナスなどと一緒に育てると病害虫予防になる。
花を咲かせると風味が落ちる。



ハス
⇒温血植物:外気温に関係なく花の温度を一定に保つ植物。
外気温が10℃まで下がっても、又逆に20℃を超えても花の温度は32℃前後に保たれる。
◎水深2.5mを越えると生育しない。
◎充実した実より種子をとり、青い外皮を除いて天日乾燥する。
葉は陰干しする。

◎はすの果実・種子を煎服すれば、
利尿作用
滋養強壮
通経作用

◎はすの葉を煎服すれば、
解毒作用
止血作用
利尿作用
強壮作用
止瀉作用

◎蓮根の絞り汁を飲むと、
鎮咳作用
強壮作用
駆瘀血作用

◎はす花の乾燥粉末を飲めば、
 鎮静作用

【効能・効果】(はす)
○あかぎれ:
花托を突きつぶして塗布する。

○胃潰瘍:
蓮根の絞り汁を飲む。

○遺精:
果実or種子、5~15g/日煎服する。
葉10~15g/日煎服。

○ウツ傾向:
葉10~15g/日煎服。

○ウルシかぶれ:
葉の煎汁で洗浄する。

○嘔吐:
蓮根の節の絞り汁を酒杯に2~3杯飲む(著効)。
果実or種子、5~15g/日煎服する。

○かぜ:
蓮根の絞り汁を飲む。

○カニ中毒:
蓮根の絞り汁を飲む。

○キノコ中毒:
葉10~15g/日煎服。

○虚弱体質:
蓮根の節の絞り汁を酒杯に2~3杯飲む(著効)。
果実or種子、5~15g/日煎服する。

○強壮強精剤として:
葉を粥にいれて食べる。

○下血:
蓮根の節の絞り汁を酒杯に2~3杯飲む(著効)。
葉10~15g/日煎服。

○下痢:
葉10~15g/日煎服。
蓮根の絞り汁を飲む。

○口渇:
果実or種子、5~15g/日煎服する。
蓮根の絞り汁を飲む。

○口内炎:
葉の黒焼き末を塗布orゴマ油で練って塗布する。

○痔:
①花の乾燥粉末を飲む。
②「蓮根汁梅酢」飲む。
③「葉イチジク葉」煎服。
④「葉黄柏山梔子」煎汁で外用。

○子宮の病気:
果実or種子、5~15g/日煎服する。

○歯痛:
葉の黒焼き末を塗布orゴマ油で練って塗布する。

○シモヤケ:
花托を突きつぶして塗布する。

○シャックリ:
①蓮根の節の絞り汁を酒杯に2~3杯飲む(著効)。
②果実or種子、5~15g/日煎服する。
③葉の黒焼き末を塗布orゴマ油で練って塗布する。

○腎炎:
①蓮根の節の絞り汁を酒杯に2~3杯飲む(著効)。
②「蓮根の節葉茅根各10g」煎服。
③果実or種子、5~15g/日煎服する。

○神経衰弱:
果実or種子、5~15g/日煎服する。

○性的神経衰弱:
花の乾燥粉末を飲む(著効)。(滋養強壮・鎮静作用)

○疝気:
 葉10~15g/日煎服。

○喘息:
 蓮根の絞り汁を飲む。

○こしけ:
果実or種子、5~15g/日煎服する。

○腸カタル:
蓮根の絞り汁を飲む。

○糖尿病:
蓮根の節の絞り汁を酒杯に2~3杯飲む(著効)。
果実or種子、5~15g/日煎服する。

○吐血:
蓮根の節の絞り汁を酒杯に2~3杯飲む(著効)。
葉10~15g/日煎服。

○乳腫:
葉の黒焼き末を塗布orゴマ油で練って塗布する。

○鼻血:
蓮根の節の絞り汁を酒杯に2~3杯飲む(著効)。

○腫れ物:
葉の黒焼き末を塗布orゴマ油で練って塗布する。

○浮腫:
①蓮根の節の絞り汁を酒杯に2~3杯飲む(著効)。
②果実or種子、5~15g/日煎服する。
③葉10~15g/日煎服。

○二日酔い:
蓮根の絞り汁を飲む。

○房中過度:
果実or種子、5~15g/日煎服する。

○夢精:
果実or種子、5~15g/日煎服する。

○やけど:
葉の黒焼き末を塗布orゴマ油で練って塗布する。

○夜尿症:
葉10~15g/日煎服。

○腰痛:
果実or種子、5~15g/日煎服する。
葉10~15g/日煎服。

○淋病:
葉10~15g/日煎服。



ハズ CROTON TIGLIUM
⇒トウダイグサ科。
◎ハズから得られるクロトン油の成分[ホルボール]は皮膚刺激性を有し、それ自体では発ガン性を持たないが、発ガン性物質の作用を著しく助長させるプロモーターとしての性質を有することで有名。 (講談社「天然毒」p33)


パースイレン
【学名】Portulaca oleracea
【英名】Pueslane(パースイレン)
【和名】スベリヒユ
【分類】スベリヒユ科、1年草
【原産地】ギリシャ、中国

【効能・効果】
生:利尿剤



 ハスカップ
■不老食
「北海道苫小牧市は、北海道の中部、太平洋沿岸にあり、なだらかな弓形に広がる海岸線のくぼんでいる部分に位置する。
ここの名物がハスカップ。昔は周辺の原野にいくらでも群生していたそうである。スイカズラ科の落葉植物で、初夏に黄色い花をつけ、7月になると黒紫色に熟し、小指大の実をつける。
アイヌの人たちは、ハスカップは「体を軽くする不老食」として珍重していたという。甘さの中に独特の強い酸味があり、この味が自然の殺菌力になっている。ビタミンCはミカンより多く、カロテンも豊富だ。
最近では栽培も行われている
ハスカップを原料にして作られたジャムはなかなかの傑作だ。赤みがかった濃い紫色で、ハスカップがつぶつぶ状態で入っている(永山久夫・食文化研究家)200610/26《日経》

■臨床試験
「菓子製造のホリ(北海道砂川市)は北海道大学や道立食品加工研究センターと連携し成分の研究を始めた。まずハスカップが眼精疲労や炎症を抑制する効果を調べる臨床試験に入った。」200611/16《産業》




 パースニップ
■白ニンジン
「セリ科の野菜。別名の白ニンジンは見た目そのまま。糖質が多いためニンジン(キャロット)に比べエネルギー値が2倍近い。地中海東部が原産地とされ、日本には明治時代に伝わったとされている。
食べると淡泊だが甘みもある。ホクホクした食感が特徴。荷くずれしにくい。
欧州ではポトフやシチューが多い食べ方。」



 パセリ
(参照→「狭心症」)
=春が旬の野菜。ヨーロッパ中南部~アフリカ北岸原産。セリ科の越年草本。

【学名】Petroselinum crispum
【英名】Parsley(パースレー)
【和名】オランダゼリ。江戸時代にオランダ人が伝えた。
【分類】セリ科、多年草
【原産地】地中海東岸
【使用部位】葉・根・種子。濃厚な精油。色は無色~緑黄色
【成分】精油:アピオール(パセリ樟脳)
         アピオリン
         ミリスチシン
         ピネン
フラボノイド
配糖体
ビタミンC・A

マンガン
クロロフィル・・・体内の老廃物を解毒する
塩素・・・体内の老廃物を解毒する

【効能・効果】(パセリ)
*食欲増進
* 利尿作用
*目・視神経の病気に
*目・腎臓・膀胱・尿管の感染症
*血管を若くしなやかに
*イライラ・ノイローゼに
*貧血を防止。酸素運搬能力を増す
*副腎・甲状腺・卵巣などのホルモン機能を正常化
*肝機能を強化

<1>利尿作用(強力):
①腎臓結石 ②膀胱結石
<2>体液の停留
<3>泌尿器の感染症
<4>緩和な刺激剤:平滑筋とくに生殖器系の平滑筋を強壮する。
<5>尿酸の排出を促進する---痛風
<6>母乳を増加させる
<7>子宮筋の調子を調える
<8>子宮強壮剤:出産の際に
<9>血管に対する強壮作用:
①痔に外用。
②挫傷に使うと、皮下の破れた血管を縮小させ、周囲の組織に漏れている血液量を減少させる。
<10>口臭防止薬(葉):ガーリックの臭いを消す。

【注意】
妊娠中は薬効を目的とした使用は避ける。

【参考】
◎ギリシャが原産地。

■花粉症
「食品総合研究所はパセリなどのハーブが花粉症などの症状を抑える効果があることをマウス実験で確認した。
原因物質が体内に入るとヒトと同じように、すぐに即時型アレルギーがでるマウスを独自に開発し実験した。
マウスに2週間、ハーブをエサに混ぜて与えてからアレルゲンを注射し、皮膚に炎症が起きるかどうかを調べた。
13種類のハーブを調べたところ[パセリ][ディル][バジル]の3種類が特にアレルギー反応を抑えた。」2007/12/24日経






ハタケシメジ
ハタケシメジから抽出した多糖を精製し、抗腫瘍活性を調べている、元三重大学医学部助教授・伊藤均氏、三重大学生物資源学部教授・久松眞氏、永昌源総合研究所研究員・卯川裕一氏らの研究グループは、新たにハタケシメジ熱水抽出物を経口投与した場合の抗腫瘍効果について検討結果を報告している。

抗腫瘍活性試験では、Sarcoma180固形がんを移植したマウスに、ハタケシメジ熱水抽出物(250mg/kg、100mg/kg、25mg/kg)を3ヵ月間投与し、その抗腫瘍効果(腫瘍サイズ、生存率)についての検討が行われた。

対照群のマウスの平均腫瘍サイズは、13週目まで緩やかに大きくなり、腫瘍接種3週間後で8.9cm3、4週間後で13.6cm3、13週目で17.2cm3であったが、ハタケシメジ熱水抽出物投与群においては、投与量250mg/kgでは、腫瘍接種3週後でわずか0.38cm3、13週経過後でも7.2cm3と対照群の腫瘍サイズの半分以下となった。

一方、生存率では、腫瘍接種5週目で対照群は半分以下にまで下がったのに対し、熱水抽出物250mg/kg投与群では100%、100mg、25mg/kg投与群では71.4%の生存率となった。また、13週後の生存率についても好成績を得ている。

これらから、分子量約30万の_-1




ハチ(蜂)
(参照→「ミツバチ」「スズメバチ」)
○紫外線を見ることが出来る

ハチの巣:クマバチの巣を用いる(露蜂房)。    

土蜂の巣は効果が落ちる。    

幼虫は、アシナガバチ・スズメバチ・マルクマバチなども用いる。

【効能・効果】
○陰痿:
・露蜂房を作末し、蜂蜜で練って飲む。
○魚の目:
・幼虫をすりつぶして塗布する。
○強壮強精剤として:
「露蜂房山薬」作末し飲む。
○歯痛:
・露蜂房を半分は(生)、半分は炒って混合粉末にし、3~10g/日飲む(著効する)
○消渇:
「露蜂房・夏枯草各15g、甘草少々」煎じ茶代用。
「露蜂房8g、環境2g」煎服。
○小児の疳:
・幼虫を付け焼きして食べる。
○腎臓病:
・露蜂房の黒焼き末をそのままor酒or甘酒に入れて飲む。
○頭瘡:
・露蜂房を作末しゴマ油で練って塗布する。
○とびひ:
・露蜂房の黒焼き末をゴマ油で練って塗布する。
○乳房炎:
・露蜂房を半分は(生)、半分は炒って混合粉末にし、3~10g/日飲む(著効する)
○疔癰:
・露蜂房を半分は(生)、半分は炒って混合粉末にし、3~10g/日飲む(著効する)
○乳汁不足:
・露蜂房を作末し、蜂蜜で練って飲む。
・露蜂房の黒焼き末をそのままor酒or甘酒に入れて飲む。
○尿道炎:
・露蜂房を半分は(生)、半分は炒って混合粉末にし、3~10g/日飲む(著効する)
○排尿痛:
・露蜂房を半分は(生)、半分は炒って混合粉末にし、3~10g/日飲む(著効する)
○腫れ物(化膿性):
・露蜂房を半分は(生)、半分は炒って混合粉末にし、3~10g/日飲む(著効する)
○扁桃炎:
・露蜂房を半分は(生)、半分は炒って混合粉末にし、3~10g/日飲む(著効する)
○膀胱炎:
・露蜂房を半分は(生)、半分は炒って混合粉末にし、3~10g/日飲む(著効する)
○麻痺(四肢・全身)
・露蜂房を作末し、蜂蜜で練って飲む。
○やけど:
・露蜂房の黒焼き末をゴマ油で練って塗布する。
○夜尿症:
・露蜂房の黒焼き末をそのままor酒or甘酒に入れて飲む。
○リンパ腺炎:
・露蜂房を半分は(生)、半分は炒って混合粉末にし、3~10g/日飲む(著効する)
○淋病:
・露蜂房の黒焼き末をそのままor酒or甘酒に入れて飲む。
・「露蜂房・夏枯草各15g、甘草少々」煎じ茶代用。
・「露蜂房8g、環境2g」煎服。

■蜂の子めし
「松本駅の構内で蜂の子の缶詰が手に入れ、蜂の子飯にする。炊飯器内の、よく洗米したコメに蜂の子の缶詰1缶を汁もろともぶっかけてよくかき混ぜ、それからいつも飯を炊くように一定の目盛りの線まで水を足してフタをし、スイッチオン。
胃袋を締め付けるような食欲香蒸気を噴き出しながら、炊きあがる」


 ハチク

イネ科
<1>「竹葉」:葉を採取し乾燥。
<2>「竹茹]:桿の表面の青い部分を除いて白色部のみを乾燥。
<3>「竹瀝」:青い桿の節間をとり、中央部を火で炙ったときに出る白い汁を集め、 目の細かい布で濾す。

【効能・効果】
○咽喉痛:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。
○カゼ:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

○肩こり:
・竹茹の黒焼きを作末し服用する。

○喀血:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

○月経過多:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

○月経閉止:
・竹茹を炒って作末し服用する。

○下血:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

○声が出ない:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

○シャックリ:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

○頭痛:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。
・竹茹の煎汁に鶏卵1個を加えて煎服。

○せきが出て声がれ:
・「竹葉一握り、黒豆8g、甘草4g」煎服。(著効)
○赤痢:
・竹茹を炒って作末し服用する。

○喘息:
・ 竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

○タムシ:
「竹葉・南天葉」煎汁で患部を洗浄。
○血の道症:
・「竹葉・紅花」煎服。
○吐血:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

○乳児の湿疹:
・「竹葉末・黄柏末」ゴマ油で練って塗布。
○のどのただれ:
・竹瀝を猪口1杯飲む(蜂蜜を加えても良い)

○肺炎:
竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。
竹瀝を猪口1杯飲む(蜂蜜を加えても良い)
○鼻血:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

○百日咳:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。
○二日酔い:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。
・竹茹の煎汁に鶏卵1個を加えて煎服。

○不眠症:(老人)
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。
・竹瀝を猪口1杯飲む(蜂蜜を加えても良い)
○夜尿症:
・竹茹・竹葉を2~10g/日煎服。

ハチク抽出物
(ハチクの茎の表皮から得られた、2,6-ジメトキシ-1,4-ベンゾキノンを主成分とするものをいう。)    

イネ科ハチク(Phyllostachys nigra MUNRO var. henonis STAPF)の茎の表皮を、粉砕し、エタノールで抽出したものである。成分として2,6-ジメトキシ-1,4-ベンゾキノンを含む。 製造用剤 Hachiku extract



ハチドリ
■ロボット
千葉大学の劉浩教授と前田将輝特任研究員は、多摩動物公園を訪れハチドリを観察。ハチドリは体重5gで羽ばたいてホバリングする。
蜜を入れた容器を集まってきたハチドリが空中停止(ホバリング)する様子を高速度カメラ5台で撮影。
1秒間に26回の早さで羽ばたいており、羽が空気抵抗によってしなったりねじれたりしていた。
画像をコンピューター解析し、空気の流れを再現。
しなることで羽の開閉時にドーナツ型の渦が発生していた。
ヘリコプターのように中心から下向きに風を作り出して浮いていることも分かった。


ハチミツ
(参照→「マドゥ」)
ハリナシ蜂・・・毒のある針を持っていない小型。
   樹脂で出来た巣に蜜を溜める
◎ハチミツ(蜂蜜)
「アンディーノ」http://andino.jp

【効能・効果】(はちみつ)
○あせも:
・ハチミツを外用(塗布)する。
○ウルシかぶれ:
・ハチミツを外用(塗布)する。
○心臓病:
・ハチミツを少しずつなめる。
○唇の荒れ:
・ハチミツを少しずつなめる。
○下痢:
・ ハチミツに同量の大根orカブラをすり下ろし、混ぜて飲む。
○口内の荒れ:
・ハチミツを少しずつなめる。
○肛門裂傷:
・ハチミツを外用(塗布)する。
○痔:
・ハチミツを外用(塗布)する。
○湿疹:
・ ハチミツを外用(塗布)する。
○小便かぶれ:
・ ハチミツを外用(塗布)する。
○ただれ目:
・ハチミツを外用(塗布)する。
○腸カタル:
・ハチミツに同量の大根orカブラをすり下ろし、混ぜて飲む。
○ハチの刺傷:
・ハチミツを外用(塗布)する。
○扁桃炎:
・ハチミツを少しずつなめる。
○やけど:
・ハチミツを外用(塗布)する。
○瘰癧:
・ハチミツを外用(塗布)する。

■旧石器時代、紀元前30000~9000年頃
スペイン北海岸のアルタミラの遺跡では、岩に描かれた野生ミツバチの巣を採取する絵が見られる。

■食中毒も
「細菌性下痢には食中毒・ペットからの感染・海外旅行などによって起きる輸入感染などがある。
食中毒の原因になる3大細菌は[腸炎ビブリオ][サルモネラ][黄色ブドウ球菌]で、全体の70~80%を占める。ついで[病原性大腸菌][カンピロバクター][ウエルシュ菌]などがある。
腸炎ビブリオは魚介類を介する感染で例年度に夏の多発するが、小児には少ない。サルモネラは鶏卵によることが多いが、細菌ではペットから感染する例も見られる。黄色ブドウ球菌は他の食中毒と異なり、症状が現れるまでの時間が早いのが特徴である。
この菌はヒトの手や指、鼻などに住み着いており、ここからおにぎりや弁当に付着して発症する。
病原性大腸菌による感染は、溶血性尿毒症症候群の原因となる腸管出血性大腸菌のO-157がもっとも知られている。米国でハンバーガーから感染した集団食中毒として注目された。この感染は1998年に制定された感染症新法で3類感染症に指定され、特定の宿主では終業制限などがとられるようになった。
このほか乳児で注意が必要な食中毒には、ボツリヌス菌が口から入って発症する[ボツリヌス症]がある。原因になる食品としてハチミツが有名だが、これ以外の食品でも起きる。菌の毒素によてマヒが生じ、便秘・泣き声が弱い・まぶたが落ちるなどの症状が現れる。87年には1歳未満の乳児にハチミツを投与しないように勧告された。(小林信一・国立小児病院感染リウマチ科)2000.6.12《日本経済新聞》

■蜂蜜は火を通しても、乳児に与えないほうがいいのか。
厚生省では、「乳児ボツリヌス症の予防対策について(昭和62年10月20日付け)」通達で、1歳未満の乳児に蜂蜜を与えないよう指導しています。


◎毒性
「祖先からの口伝で東北の人たちには、8月~越冬までのハチミツは植物に由来する毒を含むから喫食を回避する習慣ができていた。
 昭和54年(1979)8月、秋田県と福島県会津群田島においてハチミツにより食中毒事件が発生。中毒を起こしたハチミツで0.5%の水溶液をつくり、その100mlに5匹のメダカを入れてみた。秋田県で事件を起こしたハチミツの方は、数時間後、全数死亡したのに対し、福島県のハチミツでは数時間後でも生存していた。
 昭和61年(1986)8月。山形県東根市において、ハチミツを食べたところ、3~4分で嘔吐し、その後流涎・ケイレンがみられたが死に至らなかった。花粉の顕微鏡検査の結果、ヨモギ・ギオン・エゾエンゾサクの花粉が検出された。もしツツジの花粉があればグラヤノトキシン類、烏頭の花粉があればアコニチン類が原因となるが、高速液体クロマトグラフィーではアコニチンの検出が出来なかった。
 平成4年(1992)4/15、林業従事者が岩手県岩泉町の山林で倒木の中にハチの巣を発見。そのハチミツを食べたという。6人のうち5人が喫食後、10分~1時間で、吐き気・嘔吐・悪寒・関節のシビレ・歩行困難などの食中毒症状を呈し、3人が入院している。そのうち、1人は意識不明・昏睡状態に陥った。この場合、メダカによる毒性試験は、4時間で全数死亡し、花粉の分析ではトリカブト属植物の形態と一致し、その出現率は68%を占めた。
 東北の場合、主成分はアコニチンでなくエサコニチンであった。ベンゾイルオキシ基がアニソイルオキシ基に置き換えられただけで毒性は強くなりメダカの致死量も少なくすむ。麻黄湯やトリカブトではなくオクトリカブトなのである。エサコニチンとしての検出が必要なのである。たとえ毒性の低いカワチブシであっても、北海道に移植すれば、代謝系にエサコニチンの生成が見られるようになる。
 トリカブトの毒成分のジテルペン系アルカロイドは、中枢神経を刺激し、興奮させ麻痺する性質を持つ。アコニチンやエサコニチンをマウスに投与すると、初期には呼吸促進を起こすが、次第に抑制に変わり、唾液分泌の亢進を来す。ついで、後肢の運動失調、嘔吐ようの行動、眼球の突出が見られ、前肢の麻痺から呼吸麻痺となり死に至る。経口致死量は、アコニチンでは0.38、エサコニチンでは0.35mgである。コレラを加水分解してアロイルアルカミンとすれば、100倍以上減毒され、ベンゾイルアコニンでは70mgとなる。このトリカブトの減毒方法として加温処理や化学処理が行われ、炮附子、塩附子と称される加工附子が知られている。


パチュリー patchouli
【学名】Pogostemon patchouli
【英名】Patchouli(パチョリ)
【和名】なし
【分類】シソ科、多年草
【原産地】東南アジア、インド
【精油】
・濃厚で、濃い黄褐色。
・ホットで、かび臭く、刺激的で、非常に強力で浸透性がある。

成分:
パチュレン:アズレンに似た化学構造。
パチュロール(orパチュリ樟脳)
ノルパチュロール
オイゲノール
カジオン
カルボン
カリオフィレン
セーシェレン
フムレン
ベンズアルデヒド
桂皮アルデヒド

【効能・効果】患者がニオイを嫌がらなければ、
     <1>抗炎症作用
     <2>殺菌消毒作用
     <3>細胞更新作用
     <4>抗ウツ作用
     <5>肥満
     <6>瘡
     <7>水虫のような真菌感染症
     <8>皮膚アレルギー

【参考】
原産地では「プチャ・プート」と呼ばれ。以下の疾患に利用。
       刺激剤
       強壮剤
       殺菌消毒剤
       解熱剤
       ヘビの咬傷
       毒虫の咬傷

 

 バッカク(麦角)
【学名】Claviceps purpurea
【英名】Ergot(エルゴット)
【別名】ドクムギ
【基原】バッカクキン科バッカクキン属
【成分】エルゴタミンergotamine
エルゴトキシンergotoxin
エルゴクリスチンergocristine

【作用】精神錯乱
幻覚
血管収縮
壊死

■イネ科に
「菌類であるバッカク菌のうち、特に有名なのは[クラギケプス・プルプレア]という「ライ麦」にとりつく種類。
994年、フランスのアキテーヌ盆地とリムザーン地方だけで、4万人が死んだ。生き残った者には、精神が錯乱し、意識不明に陥ったりした妊娠している女性は死産した。そして、火あぶりにされたように悲鳴をあげ、手足がドス黒く腐ってもぎ取られていく者もでた。

バッカク菌の胞子は、風雨や昆虫に運ばれてくる。冬の間はひっそりと土の中にもぐっているが、ライ麦の開花時期になると越冬した胞子がいっせいに飛び出してくる。そして、胞子は麦の穂にある花の子房、つまり子宮ともいえる部部に侵入し、内部の組織を少しづつ菌核で埋め尽くして破壊する。
成長した菌核は、やや湾曲した1cmぐらいの黒紫色の角状になっていく。ビッシリと詰まった麦の穂の間から[黒い爪]が規則的に配列されたように突き出てくる。
17世紀になるまで、バッカク菌が、この「悪魔の黒い爪」だったとは誰も思わなかった。

■ライ麦や小麦の穂に麦角菌というカビの一種が寄生すると、麦の穂に麦角(エルゴット)と呼ばれる、アルカロイドを含んだ角形の塊がつくられる。
<1>ローマ時代以降、何度となく凶作にみまわれたヨーロッパでは、飢饉が起こった際には、やむを得ずこのような麦角のついた麦まで食用にしたため、中毒者が多発した。その症状は、麦角アルカロイドのもつ血管を収縮させる作用のため、手足への血行が悪くなり、ついには壊死に陥り、手足が次々に失われていくという悲惨なものであった。

<2>この毒を薬にしたのが、『エルゴタミン』or『エルゴトキシン』と呼ばれる麦角アルカロイドの持つ子宮筋収縮作用を、分娩促進剤として利用した。
ヨーロッパの助産婦たちは子宮の収縮を促進するためにこれを古くから利用していた。

<3>→LSD-25
麦角アルカロイドの共通の母核は、リゼルグ酸と呼ばれる。このリゼルグ酸から、半合成で得られた化合物の1つがLSD。



ハッサク
ビタミンCや葉酸、カリウムなどを多く含む
オーラプテンを含む。血中コレステロールを低下さえる




パッションフラワー
【学名】Passiflora incarnata
【英名】Passionflower
【和名】チャボトケイソウ
【分類】トケイソウ科、多年草
【原産地】北アメリカ南東部
【使用部位】花・蔓。
【成分】

アルカロイド:
 ハルマン
 ハルモール
 ハルマリン
 ハルミン
 ハルマロール
フラボノイド
糖類
ステロール
ゴム質

【効能・効果】(チャボトケイソウ)
<1>精神安定剤:習慣性とならない鎮静作用がある。
<2>不安
<3>緊張を緩和
<4>不眠症
<5>高血圧


パッシフローラ
=トケイソウ科
チャボトケイソウが使われることが多い。
原産地:南米
使用部位:茎と葉。

用途
精神安定、鎮静、不安、緊張、抑うつなどに用いる
心を穏やかにし、寝付きを良くするハーブ



バッタ
■なぜ戦闘的に?
「普段見るバッタは単独でくらし、飛ぶ距離も数百㍍。だがトノサマバッタの仲間は大発生すると、見た目も行動も戦闘的になる。顔は角張り、体の色は黒く変化。羽根が長くなって、数百㌔㍍も飛ぶことができるようになる。この群生相になると、孤独を好むバッタが徒党を組み、普段はエサにしない植物も食べ尽くす。
生息密度が高まると変身することが分かってきている。干ばつでエサが減ると、増す少ない植物に集中する。また、大洪水や焼き畑のあとには、バッタが好むイネ科の植物が真っ先に生えてくる。
姿形が変わるのは、[コラゾニン]と呼ぶ昆虫に多いホルモンが影響している。農業生物資源研究所の田中誠二・上級研究員らがバッタの幼虫にこのホルモンを与えたところ、脱皮した後に色が黒く羽根が長くなった。より若い磁気に与えると、群生相の特徴が際だってくる。
2009年1月、英ケンブリッジ大学のチームが神経伝達物質セロトニンの分泌を促すと、群生相に変化しやすいと発表。ただ、群れで長く過ごすとセロトニンの量は減る。田中上級研究員は「決定打ではない」と語る。




ハト(鴿=イエバト)
○古代エジプト時代から食用にされてきた。
食用種には「レッドカルノー種」「シルバーキング種」
脂肪分が少なく鉄分が多い

料理法
「ハマーム。マフシー」ハトの中に米を詰めて焼いたエジプト料理
「ハマーム・マシュウイ」開いてグリルする。
「石岐焼乳鴿」ハトを丸ごとローストしたマカオの名物料理

【効能・効果】(はと)
○頭上の白禿瘡に。
・「白鴿糞を作末して洗い、香油と調合して塗る。」 
○風・白癜風・癧傷風に。

「鴣(ホッコ=イエバト)を焼いて食べる。」

■学習能力
千葉大学の實教授
光る者・・・すぐになれる
藤本和典・・・識別能力、記憶力が高い。ドバトはもともと崖に棲んでいた。ベランダに植木鉢や室外機など外敵から身を隠す場所があるから。
警戒心が強い・・・手すりにとまり→安全を確認→ベランダへ
○手すりにとまれないないようにすること
海上保安庁・・伊勢湾・・灯台(名古屋港)・・・海鳥の糞に悩んでいた。→手すりの上に3本の針金をぐるっと張り巡す。手すりに止まれない間隔で鳥の種類に対応。
はと・・・①高さ・・・9cm幅(カセットの大きさ)
     ②(釣り糸が効果的)布団ばさみでOK
     ③太い釣り糸(30号)をピンと張る。
④ベランダの真ん中の釣り糸が来るように
理由:羽が傷むのを嫌がるため。
近くの公園でハトにエサをやる人がいると、マンションに来る。
広島平和公園・・以前、ハトがたくさんいた。→ハトにエサをやるのを止めてもらった。8割が人間が与えたエサだった。
エサの販売を止めた
ゴミ箱にふたをつけた。
ハトにエサをやる人を説得。ハトにエサをやることがハトを不幸にする。




ハトの糞
◎糞の中には、

①クリプトコッカス
②クラミジア:オウム病
       トラコーマ
       第4性病

◎クリプトコッカス(カビの一種)が肺に入ると、細胞を浸食し、「肺ガン」と間違えられることがある。
◎肺から脳へ、血管内を通って入り込むと、脳細胞を浸食する。
    

 ハートシーズ
【学名】Viora tricolor
【英名】Heartsease
【和名】コチョウスミレ、サンシキスミレ(パンジー)
【分類】スミレ科、2年草
【原産地】ヨーロッパ


ハトムギ⇒「薏苡仁」(ヨクイニン)
【効能・効果】
○胃腸病:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○イボ:
・薏苡仁を10~20g/日煎服(著効)。
・薏苡仁を作末し2~4g/日飲む(著効)。
・薏苡仁を作末し、それに茄子の絞り汁を加え泥状にして塗布(著効)。
・「薏苡仁・木賊」煎服。
○咽喉痛:
・ハトムギ(皮去)を作末しノドへ吹き付ける。
○黄疸:
・根を煎服(利胆作用)
○肩こり:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○脚気:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギを粥に炊いて食べる。
○喀血:
・生根汁をコップ1杯飲む。
・「生根汁・白根汁」コップ1杯飲む。
○ガン患者の主食:
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○関節炎:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○月経不順:
・根を煎服する。(通経・利尿作用)
○こしけ:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○シミ:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○神経痛:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○腎臓病:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○糖尿病:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○肺壊疽:
・生根汁をコップ1杯飲む。
・「生根汁・白根汁」コップ1杯飲む。
○肺結核:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○浮腫:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。
○扁桃炎:
・ハトムギ(皮去)を作末しノドへ吹き付ける。
○肋膜炎:
・薏苡仁(少し炒)を10~20g/日煎服。
・薏苡仁(少し炒)を作末し2~4g/日飲む。
・ハトムギ(皮去)を粥に炊いて食べる。

■葉枯病
「農業・食品産業技術総合研究機構の吸収沖縄農業研究センターは、葉枯病に強く収穫も従来品種より2~3割多いハトムギの新品種『あきしずく』を開発した。
実がつかなくなる葉枯病に強い韓国産『光州』と収量の多い岡山県在来品種を交配した。

■脂肪蓄積を半減
「2010年、県立広島大学の三羽信比古教授とハーバー研究所は、イネ科植物のハトムギに含まれる成分が、細胞に脂肪の粒がたまるのを防ぐことを発見した。成果は日本薬学会で発表。
ハトムギ全粒粉末を酵素で処理し、含まれているタンパク質をアミノ酸にまで細かくしたり、炭水化物もオリゴ糖にまで変換した粉末を水溶液にしたもの。
アミノ酸や糖の他、コイキソールやポリフェノール類など、細胞の代謝に影響を与える成分を含んでいる。
実験では脂肪になる前の前駆脂肪細胞のほか、角質や表皮、脂肪といった皮膚の細胞を積み上げて作った人工皮膚細胞を用いた。」


バナナ
=ショウガ属バショウ科
東京マラソンのバナナ=ラカタンバナナ
インドネシア:チャウタンルクス

バナナ
木になるものが果物
バナナの幹は葉っぱが大きくなった
デンプンの量はサツマイモと同じ20g

バナナをお風呂(50℃)に入れると甘くなる(5分つける)
アミラーゼが40~50℃で活発に働くため



バナバ
(=オオバナサルスベリ)
⇒フィリピンでバナバと呼ばれる。
「フィリピンを主な原産地とし、インド・タイ・マレーシアなどで生育する多年草の常緑樹。

【基原】バナバとはフィリピンのタガログ語の愛称。
      日本名=オオバナサルスベリ
【学名】Lagerstroemia Spesiosa
【和名】オオバナサルスベリ
【特徴】(ばなば)

血糖値上昇抑制作用~インシュリン様成分を多く含んでいる。
1.有効成分の特定~東北薬科大薬学部の大沢啓助教授
2.静岡大・伊藤園チーム~ '94農芸化学会大会
3.広島大医学部の山崎和男教授~米国化学会で報告。

【効果】糖尿・利尿




 ハナハッカ(和名)→「オレガノ」


ハナビラタケ
■量産
「建設業のミツワ興業(新潟県長岡市、吉原博社長)は、ヒトの免疫機能を高めるというβグルカンを豊富に含むとして注目されているハナビラタケの量産を始めた。世界で初めて人工栽培に成功した埼玉県立熊谷農業高校の福島隆一教諭と共同で取り組む。「越後花びら茸」の商品名でレストラン向けに生鮮品を本格出荷する。粉末加工した栄養補助食品も発売した。
ハナビラタケは針葉樹の根元などに葉ボタン状に生える白色のキノコ。直径20~30cmで生食でき、シャキシャキした歯ごたえとほのかな甘味が特徴。人工栽培では菌床が作れてもキノコ本体である子実体が栽培できなかった。福島教諭は1993年に培地の成分と温度、湿度管理で人工栽培に成功した。」2001.6.1《日経産業新聞》
「ミツワ興業は福島教諭と共同で量産技術を確立し、米国で製法特許を取得した」2003.1.10《日経産業新聞》
■βグルカンが最高
「ハナビラタケのβグルカン含有量はマイタケやアガリクス茸より多く、日本食品分析センターの分析では「越後花びら茸」100g中にβグルカンを32.8g含む。」2001.6.1《日経産業新聞》
■ユニチカが量産
「ユニチカは「幻のキノコ」とも呼ばれているハナビラタケを量産。2003年8月から出荷すると発表。
ハナビラタケはヒトの免疫機能を高めるとされるβ-グルカンを豊富に含むが、安定供給が難しかった。
ハナビラタケはβ-グルカンの含有量が100g中に40g以上あり、栄養補助食品などに使うアガリクス茸の3~4倍という。2002.12.13《日本経済新聞》




ハナヒリノキ LEUCOTHOE gRAYANA
⇒ツツジ科。
◎Xenophonの記録に

「その昔ギリシャの兵隊たちが蜂蜜で中毒し、少量で泥酔状態、多量を摂取せるものたちは狂乱し、そのあるものは死んだ。その蜂蜜はハナヒリノキの蜜に由来する毒蜜であった」
◎毒成分:グラヤノトキシンⅠ~Ⅲ
(講談社「天然毒」p28)


パパラッチャ
=鋼玉(Corundum)の一種。
「サファイアの特別な色というより、コランダムの変種のうち、ルビー以外で独立した色がつけられている唯一のもの。」
◎スリランカに産する。シンハリ語(スリランカ語)で蓮の花の蕾を意味する。
◎ピンクがかったオレンジ色。



 ハブ
=クサリヘビ科。
体長1m~2m以上。黒い斑紋がある。手足以外の場所に咬傷を受けると致命的となることがある。手足でも切断しなければならないことも多い。
「サキシマハブ」「ヒメハブ」は毒性弱い。
「トカラハブ」は毒蛇として扱われていない。

◎ハブの種類:
<1>ハブ(OKINAMA HABU, Trimeresurus flavoridis)
全長1~2.2m。樹上・地上に生息し、夜行性。
琉球列島中央部の奄美群島と沖縄群島の島々のうち、奄美大島、枝手久島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、伊平屋島、伊江島、水無島、瀬底島、古宇利島、屋我利島、沖縄本島、藪地島、浜比嘉島、平安座島、宮城島、伊計島、渡嘉敷島、渡名喜島、奥端島、久米島に分布。
<2>アイラッシュバイパー
全長60cm。樹上に棲む。
南アメリカ北部に分布。
尾先が赤く、目の上に角状の鱗がある。
<3>アオハブ
全長50~75cm。樹上に棲む。夜行性。性質荒く、攻撃的。
中国中部、東南部、ミャンマー、海南島、台湾に分布。
<4>アメリカハブ
<5>サキシマハブ
全長60~120cm。
<6>ジャララカ
<7>シロアゴハブ
<8>スリランカハブ
<9>タイワンハブ
<10>トカラハブ
全長60~115cm。
咬まれると痛みと腫れ、頭痛、めまい、吐き気、下痢などに症状。
死亡例なし。
<11>ヒメハブ(DWARF KANCE=HEAD SNAKE, Trimeresurus okinavensis)
全長30~35cmで太く、ツチノコのことかも?
咬まれて死亡例なし。
樹上には棲まない。
<12>フェルデナンス
<13>ムラサキハブ
<14>ヤマハブ
<15>ヨロイハブ
◎症状:咬まれた部分は皮下出血し、広い範囲で腫れあがる。吐き気や血圧低下を起こすことがある。

■治療が遅れると広範囲の筋肉が壊死する。
「夜行性の毒蛇で日中は薄暗い処に潜み、日没後に動き始める。頭部にピット器官という赤外線を感知する器官を持つのえ、暗闇でも動物の体から発する赤外線をキャッチして襲いかかる。極めて攻撃的で、日中でも人が近づくと音もなく飛びかかり、頭部をたたきつけるようにして毒牙を打ち込む。毒の作用はマムシより弱いが、毒液の量が多いため、すぐに治療を受けなければ、広範囲に筋肉の壊死を起こしたり、死に至ることもある。」

■脱水性ショック
「死因のほとんどが脱水性ショックによるので、輸液は大切。」

■凝血阻害作用を解明
「農業生物資源研究所と明治薬科大学は4日、ヘビの毒で血が固まらなくなる仕組みを解明した。毒のタンパク質が体内で血液凝固反応を担うタンパク質に取りついて働きを止めるという。
通常、傷口に血小板が集まり血小板の表面で血液凝固反応が始める。具体的には、血小板の表面に384個のアミノ酸で出来た特殊なタンパク質が結合。このタンパク質の働きでフィブリンという不溶性のタンパク質が出来て血液が固まる。ヘビ毒のタンパク質は特殊なタンパク質と血小板の結合部分をふさぎ、フィブリンの合成を妨げる事が分かった。」2001.7.5《日経産業新聞》

■雑種
「沖縄県の名護市や糸満市では見慣れないハブの出現に“噛まれたら治療できない恐れがある”と不安が広がっている。八重山諸島に生息するサキシマハブが展示施設などから野外へ逃げ出して、在来種のハブとの間で交配し雑種が生まれていつことが判明。琉球大の太田助教授は「雑種は毒の成分が普通のハブとは違うため、既存の血清が効かないかもしれない」と語る。2003.6.29《日本経済新聞》
  

◎ハブの生き血の[効能]
1.疲労回復
2.強精
3.造血作用

ハブ<蒸し焼き>[効能]
1.強壮
2.強精
3.虚弱体質・美肌
4.高血圧・低血圧
5.脳血栓
6.イライラ・ストレス・不眠・精神安定
7.肩こり・腰痛
        

ハブ胆<乾燥>[効能]
1.強精・精力増強・スタミナ
2.肝機能障害・疲労回復・強肝
3.リウマチ
4.神経痛・むくみ(浮腫)
5.咳止め
6.視力回復

<1>ハブ胆の中には

約52%のタウロコール酸(タウリン)が含まれている。

タウリン

a.タンパク質の分解
b.胆汁の分泌促進
c.肝臓の解毒作用を亢進させ、乳酸の増加を防ぐ。
d.鎮痛・消炎作用。
e.疲労回復
f.ストレス解消

<2>強精成分が含まれている。
「カルノシン」=末梢血管(特に下半身の血管)を拡張し、全身の血行を促進し、性ホルモンの分泌を高める。

「スペルミン」=男性の精液に含まれている成分で、スペルミンが多いほど精力が強い。
exスペルミンの多い精子が最初に卵子に到達する。
前立腺・睾丸の発育が早くなる(ハツカネズミの実験)。

<3>必須アミノ酸が豊富に含まれている。
<4>副腎の働きが活発になる。


ハブ酒の効能
1.血流を改善して不眠症・冷え性に著効。
2.精神を安定させる。
3.肝機能を改善~普通アルコールの入ったものは肝臓に負担をかけるが、ハブ酒は改善する。

ハブ酒[作り方]
1.泡盛に浸ける。
2.ラム酒に浸ける。

ハブの黒焼きの効能
1.化膿性疾患
2.悪性腫瘍の組織を壊す。~骨の鉱物質から放射性物質が出てくる。



ハーブ
ハーブ ・・・アルカリ性を好む・・石灰を入れる

ローズマリ ・・・
挿し木・・・1時間水揚げしてから「鹿沼土」パーライト」に切り口を壊さないように挿す。切り口が乾くと発根組織が出来る。しおれかけたら、水をタップリやる。そのあと培養土に植え替える。
セージ
ミント
日本の土地は・・・弱酸性
魚介類に合うハーブ・・・[ディル][イタリアンパセリ]




パプリカ
■野菜苗(サントリー)
◇フランスのパプリカ
[グリーンホルン]果肉が厚く、甘味が強い
[ライムホルン]生食・加熱。収量が多い
[ホワイトホルン]色が白く、果肉が柔らかい



パープルルースストライフ
  【学名】Lythrum salicaria
  【英名】Purpule loosestrife
【和名】エゾミソハギ
  【分類】ミソハギ科、多年草
  【参考】
Lythrum=止血作用


 パープルセージ
  【学名】Salvia offinalis var.purpurea hortまたはS.o.var.purpurascens
  【英名】Purple sage(パープルセージ)、Red sage(レッドセージ)
  【和名】アカバセージ
  【分類】シソ科、草本的低木
  【原産地】地中海沿岸


 バーベイン
【学名】Verbena oficinalis
【英名】Vervain
【和名】(クマツヅラ)(バベンソウ馬鞭草)
【分類】クマツヅラ科、多年草
【使用部位】地上部。
香りが無く、薬草医療とホメオパシーで使う苦みのある植物。
【成分】

配糖体:ベルベナリン
    ベルベニン
アルカロイド
苦味質
精油
タンニ

【効能・効果】(クマツヅラ)
<1>神経系の強壮薬
<2>抑鬱状態を解消させる
<3>神経疲労を軽減する
<4>片頭痛
<5>神経質・怒りっぽい
<6>肝臓疾患
<7>胆石
<8>母乳の分泌を促す
<9>月経開始の促進
<10>歯肉炎:洗浄剤として使用

【注意】妊娠中は避ける。


バーベナ verbena
【学名】Lippia citriodora
【英名】lemon verbena(レモンバーベナ)
【精油】花の咲いた茎を水蒸気蒸留して抽出する。美しい緑黄色。
・高価です。

【効能・効果】
◎精油には、
・消化刺激剤
・健胃剤
・鎮痙剤
・緩和な鎮静剤:不眠症(1回の沐浴に1~2滴)
◎葉のハーブティ(浸剤);解熱剤(おいしい夏の冷たい飲み物)
【参考】
Andropgpn citratus は「レモングラス」



バーベリー
=イランがこのバーベリーの最大の産地で、一般的にサフランと同じ場所で栽培されているようです(収穫時期も同じ)。
【学名】Berberis vulgaris
【英名】Barberry、jaundice berry、pepperidge bush
【使用部位】樹皮、果実。
【成分】

アルカロイド:

   □ベルベリン:
      ①抗ウイルス性
      ②動脈を拡張させる
      ③抗ケイレン作用
      ④血圧降下作用
      ⑤リューシュマニア症の治療。
    □ベルバミン
    □オキシアカンチン
    □ヤテオルリジン
    □コルンバミン
    □パルマチン
    □イソテトランジン
    □ベルブルシン
    □マグノフロシン
タンニン
樹脂
油脂
デンプン

【効能・効果】
<1>陣痛
<2>分娩痛
<3>血圧降下作用
<4>コレラ
<5>脾腫

【注意】
妊娠期間中は、ベルベリンが子宮を刺激させるので、不可。


ハマグリ(蚌蛤)(蛤)

【効能・効果】(はまぐり)
○酒毒を消し、酔いを醒ます。
「姜・醋で味付けし生で食べる、or焼いて食べる。」
○反胃と吐食を治す。
「粉を米飲で1~2銭呑み下す。」
○消渇を治す。
「煮ても生でも良い。」

■血液
「ハマグリを解剖すると、血液はバナジウムを含む体液で赤くなかった。」(中村方子・動物生態学研究者)




ハマゴウ
  【生薬名】蔓荊子
  【効能・効果】
     ○疏散風熱・清利頭目。
     ○かぜ:5g~10g/1日、煎服する。
     ○眼病:5g~10g/1日、煎服する。
     ○口渇:5g~10g/1日、煎服する。    
     ○頭痛:5g~10g/1日、煎服する。
     ○疝気:5g~10g/1日、煎服する。
     ○中耳炎:5g~10g/1日、煎服する。
     ○乳癰:果実を作末し、米酢で練って塗布する。
     ○のぼせ:5g~10g/1日、煎服する。
     ○鼻づまり:5g~10g/1日、煎服する。
     ○婦人病一般:
        5g~10g/1日、煎服すれば、血を去る(著効)
○扁桃炎:5g~10g/1日、煎服する。




 ハマスゲ=ムスター

 ハナビシ=ゴークシュラ


 ハマボウフウ
  【学名】glehnia littoralis
【別名】ヤオヤボウフウ、ボウフウ
  【分類】セリ科、多年草
  【原産地】日本各地、アジアの温帯地方
  【特徴】日当たりの良い海岸の砂地に生える。
  【効能・効果】
     ○かぜ:
根を5~15g/日煎服する。
     ○肩こり:
根を5~15g/日煎服する。
     ○関節痛:
根を5~15g/日煎服する。
     ○頭痛:
根を5~15g/日煎服する。
     ○中風:
根を5~15g/日煎服する(著効)。
     ○脳溢血:
根を5~15g/日煎服する。
     ○発疹:
根を5~15g/日煎服する。
     ○リウマチ:
根を5~15g/日煎服する。
  【参考】
     根は防風の代用品とされる。



 ハム
   ◎クラテルロ
     イタリアのハムの王様



 バーム(balm)
    =ハッカ類の総称。特にレモンバームを指すことが多い。


 パームヤシ→アブラヤシ
(参照→「トコトリエノール」)
■パーム油
「食品原料や軽油代替エネルギーになるパーム油をめぐり、世界生産の90%を握る東南アジアで関連企業が連合。
シンガポールの大手パーム油メーカー「ウィルマー・インターナショナル」はマレーシアの華人系複合企業クオック・グループ(KG)のパーム事業などを買収することを提案。
パーム油は中国とインドの成長で需要が急拡大。」


 はも(鱧)
■徳島県近海のはも・・・瞬間冷凍した「巴はも」
http://www8.plala.or.jp/tomoehamo/shouhin_shousai_set_01.html


 ハヤブサ
■難燃剤
「スペインと」カナダの研究チームは、繊維やプラスチック製品が燃えるのを防ぐために使われる難燃剤を、絶滅が危惧されているハヤブサの卵から初めて検出した。工場などから外部環境に漏れ出た難燃剤が、魚などを通じた食物連鎖でハヤブサの口に入ったとみられる。
難燃剤が含まれる卵はスペイン、カナダ両国で見つかった。水生動物が多く生息する地域にあった卵の方が、それ以外の地域よりも難燃剤の濃度が高かった。
■インコの仲間
2013年、鳥の世界で異変が起きている。日本鳥学会は、外見などが鷹やコンドルに近いとしていた猛禽類のハヤブサを「インコ、スズメの仲間」と変更。
特別天然記念物のトキも、コウモトリ目からペリカン目に変わった。
DNAの研究が進み、大きさや性格が異なる鳥たちの意外な間柄がわかってきた。


 バヤラッカル


 バラ(薔薇)
  【学名】Rosa spp
  【英名】Rose
  【使用部位】実・花・葉。
  【成分】ビタミンC(1.7%以下):バラの実(ローズヒップ)に多い。
      ビタミンB・E・K
      ニコチン酸アミド
      有機酸
      タンニン
  【精油】蒸留でなく「アンフラージュ(冷浸法)enfleurage」で。
     [ローズオットー]:とても濃縮された精油で、室温では個体化しています。 両手で温めると初めて濃厚な精油に変わる。           濃い赤褐色。「アター」
  【効能・効果】 (参照→バラ水)
    ◎鎮静・鎮痙作用がある。(精油)
     緩下作用(葉)
     収斂作用(葉)
    ◎精油を使った芳香療法:
      (1)月経上のあらゆる障害に有益。
      (2)月経の量やその頻度を内因的に減らしたり増やしたりせず、月経周期を 調節する効果があります。
      (3)子宮を強壮にする。
      (4)月経の周期が周期が不規則で予測がつかない女性に、予測出来るリズム をつくりあげます。
      (5)流産予防
      (6)精液の生産を増加させる。
      (7)抗ウツ作用がある:
①産後の抑鬱症
          ②男女関係が破綻して
           ③生理周期と結びついた
           ④赤ちゃんとの新しい関係から生じる緊張感をほぐす。
      (8)冷感症
      (9)インポテンツ
      (10)循環系・消化器系・神経系にも強力な強壮作用があるが、あまり使用さ        れません。もっと安価な精油で可能だから。
      (11)スキンケア:乾燥肌・敏感肌・老化肌。
   ■抗アレルギー作用
      「ニッカウイスキーと順天堂大学医学部の螺智靖講師の共同チームはバラの花の       抽出液に抗アレルギー硬化があることを突き止めた。
   実験では白や黄色など10種類のバラの花弁を用いた。抗アレルギー作       用を調べるため、チャイニーズハムスターの細胞に人間のタンパク質を作       る遺伝子を導入し、ヒトの細胞に似せた機能を持たせて使った。導入した       遺伝子は抗体の一種である『IgE』と結合する受容体タンパク質を作り、       アレルギーを引き起こすスイッチの役割を果たす。
    粉末状のバラの花弁を熱水に通して成分を抽出。これを細胞に与えたと       ころ、IgEと受容体の結合を阻害し、抗アレルギー硬化を確認した。ヒ       ト白血球の1つである好塩基球に直接加えても、アレルギー性鼻炎などの       原因になるヒスタミンの放出を半分程度に抑えたという。1997.7.1.5《日       経産業新聞》
   ■バラの成分がアレルギー抑制?
      「順天堂大学の羅智靖講師とニッカウヰスキーは、バラの成分に『花粉症』       や『アトピー性皮膚炎』といったアレルギーを抑える効果がありそうなこ       とを突き止めた。まだ粘膜細胞を使った基礎実験の段階で、患者による検       証はこれからだが、アレルギーに効く入浴剤などの開発につながる可能性       もあると見ている。
花粉症などのアレルギー病の多くは、原因物質に反応する[IgE]と呼       ばれる抗体が体内に生じ、それが粘膜細胞の「レセプター」と呼ばれるタ       ンパク質に結合して発症する。
羅講師らは、バラの葉や花に含まれる化合物の一種がこのレセプターに       結合してしまい、IgEとの結合を防ぐことを見いだした。試験管内に粘       膜細胞を入れてIgEを入れると、細胞は鼻水や涙目を起こすヒスタミン       を分泌する。しかし、バラの成分を一緒に入れておくと、ヒスタミンはほ       とんど分泌されなかった。1998.2.21《日本経済新聞》
   ■抗アレルギー成分抽出
      「ニッカウヰスキーと順天堂大学医学部の共同研究グループはバラの花びら       に含まれる抗アレルギー成分を突き止めた。『オイゲニイン』と呼ばれる       物質で、丁字などの植物にも含まれるという。
オイゲニインは、花びらを熱水抽出し、液体クロマトグラフィーを使っ       て精製したもので、以下の効能がある。
        <1>血小板が凝集するのを抑制したり、
        <2>腸で糖が吸収されるのを阻害する作用がある。」1998.5.7《日経産業       新聞》
■有害物質を浄化
「奈良先端科学技術大学院大学などの研究チームは、魚など生物への悪影響が指摘される有害物質を、バラが持つ酵素を活性して、ほぼ無害化することに成功した。下水処理場でこのバラを水耕栽培すれば、そうした有害物質を浄化できる。
開発したのは奈良先端大の吉田和哉准教授と大阪大学の平田収正教授らのチーム。園芸用のバラの一種であるミニバラ『マリナ』に注目。有害物質のノニルフェノールの水溶液を満たしたフラスコにバラを挿し常温で蛍光灯を当てると、ミニバラの持つ酵素が、ノニルフェノールの分子を別の物質に変化させた。
自然界の約1000倍の濃度のノニルフェノールを24時間後に約95%、48時間後にはほぼ完全に無害化。
さらのオクチルフェノールという別の有害物質も48時間で95%無害化した。
一定濃度以上のノニルフェノールとオクチルフェノールは、魚など生物の男性モン分泌機能を低下させるという。」200710/19産業
  【参考①】
    <1>精油はバラの変種である
[ダマスクバラ(R.damascena)][セイヨウバラ(R.centifolia)][アポテカリーズロ ーズ(R.gallica)]から抽出される。
これらの種類の違いから、抽出された精油の色合いは少しずつ異なり、緑が かったオレンジ色~濃赤褐色です。
<2>品質が最良で、一番高価なバラ油は「ブルガリアローズオットー」です。
  <3>『バラ水 rose water』
      ⇒バラの花びらから蒸留で得られる。
      ◎効能:緩和な殺菌消毒剤
          マイルドな収斂剤
          抗炎症作用:結膜炎(点眼)
      ◎バラの芳香を楽しみ、スキンケアと眼治療で精油を補助します。
精油は眼の近くで使用不可。眼には精油ではなくバラ水を選ぶ。
  【参考②】
    <1>アポテカリーローズ(R.gallica officinalis):
       アロマセラピー(芳香療法)に使われる。
<2>スイートブライヤー(R.rubiginosa):香りがよい。
    <3>ダマスクバラ(R.damascena trigintipetala):香りがよい。
    <4>セイヨウバラ(R.centifolia):香りがよい。
<5>ドッグローズ(R.canina):
       中世に狂犬病の治療に使われた。
栄養分が豊富
    <6>ハマナシ(R.rugosa rubra):ドッグローズの代用品。
  【漢方療法】
    ○口舌に瘡が出来たとき。
      「根を濃く煎じて、うがいする。」
    ◎口瘡を治す: [薔薇花、桔梗、甘草」=「薔薇湯」《浅田家方》
◎白薇は総べて血症(血による症状)を治す。「白微湯」《普済本事方》


 パラー(パーラー)
   =フトモモ科バンジロウの果実。ザクロに似た果実、紅黄色に熟すとジャコウのような    香りがある。
 根は禁欲剤となる。古くから僧侶の間で使用。



 バラフ
=スワヒリ語
バラフは、アフリカ原産の多肉植物で、産地は佐賀県です。バラフは、ツルナ科マツバギク属に属する野菜で、通称はアイスプラントと呼ばれています。
塩分を含んだ土地でも育つ


 ハラン
   =「葉蘭」「蜘蛛抱蛋チシュホウタン」
   ◎根茎・葉・花・種子(果実)を、煎服すれば、
     強心作用
     利尿作用
     鎮咳作用
     去痰作用
     解熱作用
     強壮作用
     止血作用
  【効能・効果】
     ○潰瘍による出血:
        根茎・葉・花・種子(果実)を、煎服する。
     ○ガン性出血:
        根茎・葉・花・種子(果実)を、煎服する。
     ○血便:
        根茎・葉・花・種子(果実)を、煎服する。
     ○水腫:
「以上の話を、矢那村の玄真に話したところ、玄真は水腫の症を治する薬        と聞き、水腫の症にハラン1味を煎剤にして用いて、難治の水腫を20        服ばかりでさっぱりっと治したという」。《津田玄仙》
     ○頭痛:
        葉を煎服する。
     ○小児のひきつけ:
        果実を焼いて食べる。
     ○喘息:
        根茎・葉・花・種子(果実)を、煎服する。
     ○吐水:
       「先年、備中の吉備津から道甫と言う医者が来て、余の門人になった。こ        の人は京師の大医、三角良察先生の門人であったという。その頃、河内        の国に吐水の症を病んで7、8年も色々と治療したが治らない病人があ        って、良察の高名を聞いて、河内の国に迎えて治療を乞うた。良察は葉        蘭1味を水煎して100服ばかり呑ましめて。この難治の症をサッパリと        治した。その時の御礼として50両を得たという。」《津田玄仙》
     ○肺結核:
        根茎・葉・花・種子(果実)を、煎服する(著効)。
     ○肺出血:
        根茎・葉・花・種子(果実)を、煎服する。
     ○腫れ物:
        果実(種子)を煎服する
        根茎を黒焼きし作末してゴマ油で練って塗布する。
     ○腹痛:
        葉を煎服する。
     ○淋病:
        生の根茎をすりおろし酒で飲む。
○肋膜炎:
        根茎・葉・花・種子(果実)を、煎服する(著効)。


 ハランボ
■ホタルジャコ
「宇和島でハランボ、学名をホタルジャコという魚は、長さ8cmぐらい。鯛に似たピンク色で透明感がある。頭と内臓、ウロコを取り除いてミンチにし、つなぎにデンプンを加えて天ぷらにする。色づけにみりんを入れるが、味付けは基本的に塩だけだ。
宇和島の「じゃこ天」だ。


 ハリセンボン
■アバサー汁
「ハリセンボンという魚は、体表のほぼ全面にウロコが変形したトゲがある。普段は折りたたまれているが、興奮すると腹をふくらませて、そのトゲをいっせいに逆立てる。
フグ目ハリセンボン科の魚で、暖かい海ならどこにでもいる。フグ目だが毒は無い。
沖縄ではこの魚は、『アバサー』と呼ばれていて、大切な食材となっている。食べ方は煮物、から揚げ、汁の実で、中でもみそ汁の実にした「アバサー汁」は絶品。
観光客が一番食べやすい所は那覇市公設市場2階の食堂街だが、玄人気分でジックリ味わいたいなら那覇空港からタクシーで15分で行ける糸満市工業団地の中にある「マグロ基地」という店だ。(小泉武夫・東京農業大学教授)2005.9.22《日経》




ハリータキー Harītakī
=チベットの仏像が片手にこの果実を持っている。
◎和名:ミロバランノキ
◎種類:タベルナモンタナス173年版
・大ミロバラン(褐色ミロバラン)・・・・重要
・インドミロバラン(黒色ミロバラン)
・黄色ミロバラン
【学名】Terminalia chebula Retzius ミロバランノキ
【科名】Conbretaceae シクンシ科
【英名】Chebulic Myrobalon,True Myrobalan,Gall-Nut,Ink-Nut
【独名】GroβまたはSchwarx-Rraume Myrobalanen
【中国名】Ho-tzu (訶子)
◎ア・ベーダで
「6味中5味を有している。鹹味のみ欠けている。そのため、ヴァーユ・ピッタ・カパの過剰による疾病を治療。
★鹹味のみが欠けている植物
[ミロバランノキ(Harītakī)]
[ニンニク(Laśuna)]
[マラッカノキ(ǍmalakĪ)」
効能:
強壮薬として。
延命や若返りに有効。
通路(チャンネル)に障害がある場倍に酵素作用を促進させる。
【処方例】アガストヤが考案。
「アガストヤ・ハリータキーAgastya-Harītakī」有名な強壮剤。
熟したハリータキーを、収穫後乾燥させ、1000個を布に包み、他の20種類の生薬を入れて甕で煮る。
次に、ハリータッキーの種子と繊維状のものを取り除いて、残りの液汁に少量のリーを加えジャム状にする。
◎中国医学で
Ho-tzu(ミロバラン)は温性で、酸味・苦味・辛味を有する。
腸管を刺激し、肺を強くし、過剰のエネルギー消耗を抑える。
慢性の咳
嗄声
慢性下痢
脱腸
鼓腸
帯下
遺漏
発汗過多
◎西洋医学で
「タベルナモンタナスは身体に対する浄化薬とし、強心作用・健胃作用・強肝作用があり、実際にはすべての臓器に対し強壮作用があるとしている。
・濃い黒色胆汁系を刺激し、憂鬱状態やうつ病を治癒する。
・ガン
・各種皮膚病
・憂鬱状態
・心臓発作
浄化作用から、痰や粘液は大便をとおして排出荒れる。視力ばかりでなく感覚器官すべてを敏感にする。
大脳やその他の神経系の感度を上昇させる。
ハチミツと併用すれば強心作用」


 ハリドラー Haridrā (ウコン)
=背の高い多年生草本。
【学名】Curcuma longa L.
【科名】Zingiberaceae ショウガ科
【英名】Turmeric
【独名】Gelbwurtz,Gilbwurtz,
【中国名】Vu-chin,Kiang-hoang(Mand),
◎適応
・皮膚病
・アレルギー反応
・喘息(少量のバターで炒めて)
・痒疹
・痔核
・肝疾患
・糖尿病
・リウマチ
・骨折の痛み
・感染症
・腸内寄生虫
・結節性リンパ腺炎
コレステロールを減少させる
   





 ハリネズミ(蝟)
  【効能・効果】
     ○反胃と吐逆に使う。
       「肉に味を付けて煮て食べ、皮は焼いて酒で調服する。」

 ハリヨ
■環境で
田んぼや遊水池で見かけるハリヨのオス。青みがかった派手ないでたちで、繁殖活動が盛ん。
ところが渓流に生息するハリヨは見た目の印象が違う。
同じ種で大きな違いはなぜ?
進化の原動力を解く手がかりは、繁殖行動に深く関わる男性ホルモンを作る酵素の遺伝子研究から分かった。
“湧水池にすむハリヨの遺伝子の働きは、渓流にすむ個体に比べて強かった”と小北智之・福井県立大学准教授。
脳や精巣で働く遺伝子をマイクロアレイという解析の手法で調べた。
男性ホルモンがよく働くと、いつでも繁殖し、メスを引きつける体色が派手になる。


 パール PEARL
   =「真珠」
   ⇒天然の真珠は、カキやムラサキイガイなどの軟体動物が作ります。
    化学的成分は、白亜の炭酸塩と少量の有機物質。
    硬度:[3.5~4.0]
   ◎最高級品は「花珠(ハナダマ)」と呼ばれる。
   ◎月の支配を受ける。
   ◎月と同じオレンジ色の光線の集中したもの。
◎古代ローマでは、若い女性は、純潔を守るために真珠を身につけた。
    真珠は女神ディアナと月の持つ聖なる宝石とされていたからです。
   ◎ヒンドゥー教徒の花嫁は、結婚の儀式に真珠の鼻輪をつけるのが習わしです。
   ◎古代ヒンドゥー教ではヴィシュヌ神の首飾りに魔力を持つ他の4つの宝石ととも    に、真珠が使われていた。4つの宝石とは、ダイアモンド・ルビー・エメラルド    ・サファイアです。
   ◎真珠は冷たい宝石で、橙色の冷波を放ち、熱に関係する病気を治します。
   ◎真珠から放たれる光線は、水の元素に属し、人体の分泌液と関係をもちます。
   ◎常に女性にために。
   ◎心をリラックスさせ、よりバランスのとれた愛情関係に向かわせる。
   ◎真珠はとても敏感で、そのエネルギーの過敏性によって使い切ってしまう(光沢    を失ってしまう)ことがあります。(D・L・メラ)
      「わたしは、祖母から小さなピンク色をした三連パールの指環を譲り受け、       とても大切にしていました。若い芸術家だった私は、当時ある有名なイタ       リアの画家の個人教授を受けていました、その先生は絵の具の使い方とス       タイルについてとても厳しい人で、私の画法を改めようと手厳しく当たり       ました。当時はまだ純情であいたので、私は自分と先生の両方が喜べるよ       うに画法を改めようと、気持の面でずいぶん苦しみました。数ヶ月後、ま       ず初めに、中の1つが台からはずれて落ち、3つ真珠があったところに2       つだけを残すだけになっていました。私は同じ色の真珠を苦労して探し出       し、欠けた所を補いました。ところが、次ぎに2番目の真珠が今度は色を       失ってしまったのです。色が完全に抜けてしまったのです。この真珠も交       換しました。最後に、私は指環をつけるのを止めて、宝石箱にしばらく戻       しておきました。個人レッスンはさらに続いたものの、先生の厳しい教え       方で、私は画家の仕事にすっかり絶望を感じ始めていました。前進する見       込みはあるのでしょうか? 私は 好きだった真珠の指環を友達にして、       たびたび指にはめては慰めてもらいました。ある朝、着替えをしていると       きに宝石箱を開いた私は、驚きの声をあげました。3つの真珠がすべて色       を失っていたのです> 自分が真珠の生命力を使い切ってしまったことは       明らかでした。その日、先生は私を誉めてくださり、カンバスに自由に絵       をかいてよろしいとの許可をくださいました。」
   ◎真珠は石鹸や洗剤に浸けないようにしましょう。
   ◎純粋、誠実、貞節の象徴。
   ◎結婚13年目を司る。
   ◎真珠の輝きは様々です。バラ色に光るものほど良い。
     イ)金色の真珠:富の象徴。
     ロ)白色の真珠:理想。
     ハ)ピンク:美。
     ニ)灰色:思想。
     ホ)赤色:健康力。
     ヘ)黒色:哲学。
   ◎ほかの宝石と同じく、死に瀕した人が身につけると、輝きを失うと言われていま    す。
   ◎アユルヴェーダ医学
    真珠の灰は冷たく、湿り気があり、目に力をあたえ、女性の顔色を良くし、寿命    を延ばします。
      肺結核
      やつれ
      慢性的熱病
      動悸
      息切れ
      高血圧
      心臓病
      消化不良
      手足のほてり
   ◎治療効果
     ◆オレンジ色の冷たい波長を放つので、熱い光線や熱による病気を治す。
      イ)糖尿病
      ロ)結核
      ハ)発熱
      ニ)水腫
      ホ)疝痛
      ヘ)膀胱の疾患
      ト)眼病
      チ)精神障害
      リ)短気:
         一粒の真珠を細かく砕いて新鮮な牛乳に混ぜて飲む。
   ◎抗体を増して伝染病と戦う(D・L・メラ)
   ◎応用:人の世話が出来ない時。
女性的、物質的な性質を刺激する。
◎筋肉や血液、骨が湿気を必要としているなら、真珠が使えます。
   ◎暴力や怒りを取り除いて、忍耐と精神の安定をもたらす。
◎欠陥のある真珠を身につけてはいけない。
イ)穴のような輝きのない真珠:ハンセン病をもたらす。
     ロ)魚の目のような斑点がある:子供を失う。
     ハ)輝きのない真珠:寿命を縮める。
   ◎真珠は[2][4][6]か[11カラット]のものを、月曜日or木曜日に銀の台にはめるのが    良い。
◎真珠の指輪は、陰暦に従って、月の明るい半月のあいだの月曜日に、最初にはめ    て下さい。
   ◎リーディング(エドガー・ケイシー)
      「真珠は直接地肌につけるべきである。治療と創造の波動を持っている。そ      れは母貝の防衛手段として、苦痛の中から生み出されたものだから、そのた      めに抵抗力を養う力がある」
   ◎リーディング(レノーラ・ヒュイット)
      「真珠は個性の奥底にまで届くところに価値がある。真珠が粘膜の絶えざる      摩擦と痛みによって成長するように、人の魂もまた痛みを通して成長するこ      とが出来る」
「真珠は指先で絶えずこすっていると光沢を増し、これは瞑想用として使う      のに格好の石となる。こすっている内に人間の方の光沢も改善されて来るだ      ろう」
「真珠は肉体には働きかけをせず、精神力と霊力とをつな合わせる助けをす      る。体の多くの領域を結びつけるが肉体的性質でではない。感情と知性とを      丸くし、柔らかにするのに使うことが出来る」
「真珠は下垂体を鎮静させる。体にひどいストレスがある時には、台に付け      た真珠を下垂体の上でも前でもつけるのが良い」
      「真珠を持つ人は、それを磨いて自分のために使うのが大切である。こうす      ることによって、自分の思考と感情、フィーリング、想念と霊魂を特定の領      域に集中させることが出来る」
◎リーディング(ラマ・シング)
      「その球形の形状は人間の底位三中枢(性腺、ランディッヒ腺、副腎)に幾      らか重要な意味を持つ。」
「真珠が体からエネルギー又は波動を吸収して、体内のカスを吸収する」




 バルサミコ酢
   ⇒伝統的製法はこうだ。ワインにもなるブドウをつぶし、煮詰めて、濃縮液「サー    バ」を造る。サーバを木製の樽に詰め、空調設備のない部屋に置く。樽の中でア    ルコール発酵と酢酸発酵が進むのは、鹿児島県の「黒酢」と同じだ。
熟成の段階で、独特の作業が待っている。1年ほどたつと別の樽へ移し替える。    一定の期間が過ぎたら、また別の樽へ移す。3個~10個の樽を並べ、順に移し    替えていく。樽はだんだん小さくなる。
   ◎イタリア北部のモデナ、醸造元ジュゼッペ・ジュスティ社
   アチェートバルサミコ酢 1750年ものもある。
熟成には・・・木の種類(5種類)が違う樽に入れ替える。各家庭の秘伝で            木を選んでいる
◎バルサミコ酢は当初、薬品として使われた。
      ①咽頭炎
      ②歯痛
      ③消化不良




 ハルサメ(はるさめ)
緑豆はるさめ
      重さ:45g カロリー:155kcal
      (ゆでると、200gになりました。)


 パルマローザ palmarosa
【学名】Cymbopoggon martini
【利用】バラ油の偽和剤として。
  【効能・効果】(精油)
     <1>スキンケアに:スイートアーモンド油
<2>細胞の更新を刺激する。(ラベンダー、ネロリと同じ)
     <3>殺菌消毒力が強い:皮膚感染症
  【参考】
    <1>レモングラス(Cymbopoggon citratus)やシトロネラ(Cymbopoggon nardus)と同     じイネ科です。

 バルモニー
  【学名】Chelone glabra
  【英名】Balmony、turtlebloom、snakehead、shellflower
  【使用部位】葉。
  【成分】未詳
  【効能・効果】
     <1>苦味強壮薬:食欲を増進させ衰弱した消化機能を刺激する
     <2>肝臓や胆嚢の機能を正常化する
     <3>胆石
     <4>回虫・蟯虫の駆除
     <5>軟膏:乳腺炎・潰瘍・痔

 バレリアン
【学名】Valeriana officinalis
【英名】Valerian、all-heal、setwall
【和名】(セイヨウカノコソウ)
  【分類】オミナエシ科、多年草
  【原産地】ヨーロッパ、西アジア。
【特徴】
山地のやや湿った、チッソが多い草地に見られます。草丈40~150cmで、根は開出し根茎に芳香があります。茎は直立して、浅い溝があり、葉は対生で披針形、小葉は全縁鋸歯状です。耐寒性があります。
【使用部位】根。
【成分】<1>バレポトリアツム:①中枢神経系を鎮静させる。
               ②抗痙攣作用
      <2>配糖体
      <3>精油(2%以下):
        酢酸エステル
        酪酸エステル
        イソ吉草酸エステル:乾燥中にイソ吉草酸になり、バレリアン特                  有の香りを与える。
      <4>アルカロイド
      <5>アクチニジン
      <6>バレリン
      <7>コリン
      <8>タンニン
      <9>樹脂
  【効能・効果】
<1>神経過敏:
気持ちの動揺している患者に対して鎮静効果がある一方、           疲労している者に対しては刺激作用があり、疲労回復に効果がある。
     <2>不眠症
     <3>頭痛
     <4>不安
     <5>神経性消化不良
     <6>胃痙攣
     <7>過敏性腸症候群
     <8>生理痛
  【注意】
    多量・長期間の連用は以下に副作用がある。
        頭痛
        筋肉のケイレン
        動悸

 パロアズル
■保湿成分
「資生堂は乾燥肌をほぼ解消できる新しい保湿剤を開発した。水分保持に重要な役割を果たす皮膚内部のアミノ酸を増やす植物成分を発見。これを利用する。既存の保湿剤は少なくなったアミノ酸を外部から補充していたが、、新物質は皮膚にある保湿能力を高めて乾燥を防ぐ。
パロアズル抽出物液を濃度0.01%で配合した化粧水を乾燥肌の人に連続使用してもらう実験をした結果、肌の最も外側にあり保湿機能を持つ角質層の水分量が上昇した。保湿成分は既存の保湿剤と同等レベル。
角質層ではフィラグリンというタンパク質が分解されて出来るアミノ酸が保湿成分となり、10~15%の水分比率を保っている。乾燥するとフィラグリンが減ってアミノ酸量も低下、肌がかさついてヒビ割れし、これがさらにフィラグリンの減少をもたらすという悪循環に陥る。老人性乾皮症や阿智ピー性皮膚炎の患者の肌でも同じような現象がみられる。
資生堂はパロアズルの保湿機能について特許を出願している。」2001.11.13《日経産業新聞》


 パワーリーフ
=大正時代に漢方薬として輸入されたツルムラサキ科の多年生植物。
苗を植えると2ヶ月弱で収穫できる。
15cm至宝に育つ肉厚の葉はカルシウム、マグネシウム、亜鉛などを含み、おひたし・天ぷら・味噌汁の具になる。
価格は18枚で\150。トマトと寄せ植えすると害虫が寄りつきにくくなる事が分かり、メカニズムを解明中。
2005年農業指導に訪れた中国でホテルに同宿した漢方薬メーカーの社員から「今はないが、戦前に味が良くて野菜として九州で栽培していた漢方薬がある」と気化され、八方手を尽くして探し回り、大分嫌悪山中で野草化していた南米産の植物を発見。寒さに弱かったが1年半かけて品種改良して北海道でも育つようにした。2009年2月に「パワーリーフ」の名で商標登録。

1598年、豊臣秀吉が家臣の溝口秀勝を石川県加賀市(花芽大聖寺)から新潟県新八田市(越後蒲原郡)へ、奉公人などすべてを移封した。その中に種権種苗店の初代・仁木権七がいた。
株式会社種権種苗店 本店
     ■住所 : 新潟県新発田市御幸町1丁目 2−18
     ■TEL: 0254-22-2481



 パン
■雑穀パン
「雑穀パンという表面は白いゴマに覆われ、ざっくりとした素朴なパンだ。これは山梨県にあるパン工房「プラテーロ」の天然酵母パンの1つで、ライ麦や無漂白小麦粉の生地に、クルミや鳩麦、大豆などがびっしり詰まっている。
この店は、広大な敷地内で2つのレストランを経営するオーナーが、料理に合わせたおいしいパンを作りたいと8年前に始めた。使う酵母は「楽健寺酵母」といわれるもの。(料理研究家・石原明子)2001.10.20《日本経済新聞》
山梨県北巨摩郡桑葉町竜地3452
0551-28-6055
■胚芽入り食パン-------高濃度の残留農薬
「小麦の胚芽部分を一緒に製粉し、健康志向の人に好まれている胚芽入り食パンから、普通のパンより残留農薬が高い複数の有機リン系殺虫剤が検出されたことが、環境ホルモン全国市民団体テーブル(東京)の調べで分かった。
この調査は4月、東京・神奈川などの店頭で「小麦胚芽入りなどと表示されている主要メーカー12ブランドの食パンを購入。東京の検査期間に依頼して、収穫後のポストハーベスト農薬として散布されている有機リン系殺虫剤の『クロルピリホスメチル』『ニトロチオン』『マラチオン』の含有量の有無を調べた。
その結果、10銘柄のパンから10種類以上の殺虫剤が検出された。平均値は
クロルピリホスメチル-----5.1ppb
ニトロチオン-----------------0.3ppb
マラチオン--------------------3.1ppb(1ppb=1/10億)
北海道消費者協会が昨年行った普通の食パン13ブランドの検査の平均値は
クロルピリホスメチル-----1.8ppb
マラチオン--------------------1.7ppb
と普通の食パンに比べ胚芽パンの方が高値だったのは、「胚芽は、小麦の表面に近いので農薬が残留しやすいため」とみている。
この結果について、厚生省は「いずれも国内外の残留基準を大きく下回っており、問題は無い」との見解だ。ただ、「今回の残留レベルでも、ごく微量の化学物質に過敏に反応する化学物質過敏症の人に症状が現れるとの研究報告があり、注意が必要だ」と、同テーブルは強調している。2000.5.17《読売新聞》
   ■白神こだま酵母
「白神山地で見つかった、パン作りに使う酵母。合成保存剤や改良剤を加えなくても高品質のパンが作れる




 ハンガリー水 Hungary water
   =「ハンガリー王妃の水」
   ⇒若返りと痛風とある種の麻痺に有効。
    スキントニックとして使用。
   ◎処方:ローズマリー油[4滴]
       レモン油[6滴]
       オレンジ油[2滴]
       3倍濃度のオレンジ花水[5‹]
       3倍濃度のバラ水[5‹]
       90度アルコール[40‹]
①以上の3種類の精油をブレンドし、アルコール(ウオッカでも可)に入れてか      き混ぜ、最後にバラ水・オレンジ水を入れてシェイクする。
     ②2ヶ月間は、2日おきにシェイクします。その後1回/週にシェイクしてい      きます。6ヶ月以上してから使用します。
   ◎中世は、[ローズマリー・シダーウッド・テレピン油]


 パン酵母
■アトピー性皮膚炎
「オリエンタル酵母工業はパン酵母に含まれるβ-グルカンにアトピー性皮膚炎を抑制する効果があることを確認した。
薬品によってアトピー性皮膚炎を起こすように遺伝子操作したマウスに88日間、ベーターグルカンを投与した。25日目から36日間、薬品で皮膚炎を発症させたところ、ベーターグルカンを与えたマウスは与えていないマウスより症状の進行が遅く、悪化の程度も軽かった。
薬品で症状を起こさせるのを止めた後の改善も早かった。
アレルギー症状の指標となる血中のIgEの濃度が低下していることも分かった。」2005.12.15《産業》


 パンダ
■第7の指
なぜジャイアントパンダは人間のように物をつかめるのか?
上野動物園にいたフェイフェイとオアンホアンなどの解剖をして手の構造を解明したのが遠藤秀紀・京都大学霊長類研究所教授。定説だった「第6の指」以外に「第7の指」を発見した。


 バンデッド・アゲート BANDED AgATES
=「縞めのう」。
   ⇒明るい帯~ストライプ模様の、めのう化した石英の層をもっています。
   ◎(D・L・メラ)
      「強い守り手であり、敏感名あなたをサポートします」。
      「ビタミンBを余分にとるのに似ています」。
      「あなたがストレスに対処するため余分な勇気やエネルギーを必要としてる       時におすすめ出来ます」。
      「体内からくるケイレン性の不快感ばかりでなく、外部からのケイレンも鎮       めてくれます」。
      「ストレスを取ると同時にケイレンを鎮める」


 ハンペン
◎江戸時代から、アオザメ・ヨシキリザメなどの肉から作られた。



 バンレイシ
    現地名:(Srikaya)
学名:(Annona squamosa)
   ○西インド諸島原産。インド・タイ・キューバなど広く熱帯で栽培。
    高さ5~6cmの小高木で、葉は15~20cmの楕円形で細長く、花は黄緑色    で分厚い。果実は直径7~8cmで、小さな実がたくさん集まって亀甲状を呈し    ており、成熟すると灰色かベージュ色になる。果肉は甘く、生でも食べられる。    中には卵形の黒い種子が40個内外入っている。
用途
    果実:生食、シャーベット、サイダー原料。
    葉:家畜の寄生虫駆除、薬用。
    根:薬用
    木材:箱用。
 

 敗醤(はいしょう)
  【処方名】:[敗醤][敗醤草]
  【基原】山野に自生する多年草、オミナエシ科オミナエシの根もしくは全草。
      キク科Compositae 苣菜Sonchus arvebsis L.(タイワンハチジョウナ)
      オミナエシ科Valerianaceae黄花敗醤Patrinia scabriosaefolia Fisch.(オミナエシ)の根を      つけた全草。
     ◎おみなへし(女郎花)、又はおとこへし(男郎花)の根《奥田謙蔵》。
     ★黄色の花を栗飯にみたて、オミナメシ(女飯)と呼んだのが、オミナエシ(女      郎花)となった。
  【性味】味は苦、性は平、無毒。
  【帰経】胃・大腸・肝経。
  【分類】清熱解毒薬。
  【効能・効果】 (参照→オミナエシ)
       <1>多年の激血を散らし
       <2>膿を出させ
       <3>産後の諸病を治し
       <4>暴熱・火瘡・瘡瘍・疥癬・丹毒・赤眼・耳を治す。
     ◎急性虫垂炎
     ◎産前産後の腹痛、産後の肥立ち
       「根を1日10g煎服」
     ◎目の充血
       「膿煎液で洗浄」
     ◎利尿・解毒・排膿・消炎・浄血剤として(煎服する)
       「浮腫、瘰癧、吐血、衂血、血の道症、月経閉止、子宮内膜炎、胆嚢炎」
  【薬理作用】
     <1>抗菌作用
     <2>肝細胞の再生を促進
     <3>トランスアミラーゼ値を低下させる:(果実と枝)
  【薬能】
    《神農本草経》
      “暴熱火瘡、赤気、疥疽痔、馬按熱気を主る”
    《薬性提要》
      “鬱熱を解し、宿血を破り、腸癰を治す”
    《和漢三才図会》
      “気味、微しく苦くして甘を帯ぶ。善く膿を排し、血を破る”
    《古方薬品考》
      “能く水を利し、腫を消し、能く腸中の癰毒を治す”
    《古方薬議》
      “膿を排し、血を破る”
    《中薬大辞典》
      “清熱解表し、排膿破する”
      “腸癰、下痢、赤白帯下、産後の滞腹痛、目赤腫痛、癰腫疥癬を治す”
  【薬対】
    『敗醤+金銀花』
    『敗醤+赤芍薬』
    『敗醤+白頭翁』
    『敗醤+薏苡仁』=消炎排膿作用。化膿性の疾患で、すでに化膿したものに。            苡附子敗醤散
  【配合処方】
    苡附子敗醤散


 敗天公
   ⇒長い間かぶっていた竹笠で、焼いて粉にして酒で服用。《本草》
   ○鬼と精魅を主治する。


 貝母(ばいも) FRITILARIAE BULBUS
  【基原】中国原産、日本でも栽培される多年草。ユリ科アミガサユリの鱗茎。
      「浙貝母」=浙江省象山県の原産なので、「象貝」と称せられた。
            (参照→浙貝母)
      「川貝母」:(参照→川貝母)
      「平貝母」=チョウセンバイモ。
      「生貝」=「伊貝母」
     ★日本産貝母は:ユリ科アミガサユリ
     ★同属の植物に、高山植物の「クロユリ」がある。
■人工交配で容易に結実
「別名テンカイユリともアミガサユリとも呼ばれています。中国原産で、「延喜式」に貝母と記載されて古くから知られていましたが、渡来したのは江戸時代といわれ、漢方薬としてせき止め、止血、解熱、催乳などの目的に鱗茎が利用されていました。バイモ(フリティラリア)属は、北半球温帯に広く分布。早春に芽を出し、茎を伸ばしながら花をつけ、関東以西の暖地では、早いものは2月下旬から咲き始めます。昆虫によって自然に結実することがありますが、人工交配で良い有為に結実します。
春に芽を出してから3ヶ月ぐらいで成長を終え、地上部が枯れて休眠に入りますので、この短い期間に肥料を与えて球根を太らせます。
地植えでは水はけ、日当たりが良ければ土質は選びません。10月上旬に球根を植え付け、年内に1度、肥料を与えておきます。球根はよく分球するので、春の芽が出てからも薄めの肥料を施して球根を太らせます。」(山田貴義・大阪テクノ・ホルティ園芸専門学校)2001.3.7《読売新聞》
  【性味】浙貝母:苦寒 寒瀉潤降散
      川貝母:苦甘微寒
  【帰経】浙貝母:肺、小腸・胃・肝経。
      川貝母:肺経。
  【薬性歌】“微寒痰嗽宜 開鬱除煩肺癰痿”
       貝母、微寒。嗽を止め、痰を化し、肺癰、肺痿に。鬱を開き、煩を除く。       《万病回春》
  【効能・効果】(鎮咳・痰・排膿・消炎)
       <1>痰をなくし
       <2>心肺を丈夫にする
       <3>肺痿咳嗽と肺癰を治し
       <4>煩をなくし
       <5>渇を止め
       <6>金瘡と諸瘡を治す
     ◎消痰と胸膈の痰気を治す。
       「貝母丸の貝母を童便に3日間漬けて、洗って晒し、粉末にし糖霜で調合        して服用。」
     ◎肺を潤す。
       「末にして砂糖で丸剤、又は煮て服しても良い。」
  【修治】
     ◎心を去る。《万病回春》
     ◎新鮮充実のものを択ぶ《重校薬徴》
  【薬理作用】
     <1>気管支拡張作用
     <2>平滑筋拡張作用
     <3>呼吸抑制作用
     <4>血圧降下作用
  【薬能】
    《神農本草経》
       “傷寒の煩熱”
       “喉痺、乳癰、金瘡、風痙を主る”
    《薬性提要》
       “肺を清し、痰を化し、結を散じ、熱を除く”
    《古方薬品考》
       “煩を除き、結気を渙散す”
    《重校薬徴》
       “胸膈の欝結、痰飲を主治す”
「胸膈の欝結」=胸中のふさがりつまること《大塚敬節》
       “その効は桔梗と大同小異なり”
(処方)桔梗白散
    《古方薬議》
       “欝結を開き、淡水を行らす”
    《中薬大辞典》
       “浙貝母:熱を清し、痰を化し、結を散じ、毒を解す”
       “風痰咳嗽、肺癰喉痺、瘰癧、瘡瘍腫毒を治す”
       “川貝母:肺を潤し、結を散じ、嗽を止め、痰を化す”
       “虚労の咳嗽、吐痰、喀血、心胸欝結、肺痿、肺癰、瘤、瘰癧、喉痺、        乳癰を治す”
【薬対】
『貝母+陳皮』=鎮咳去痰作用。主として熱性症状を伴う咳嗽に用いる。
久咳や咽燥の者には「川貝母」を用い、
うつ熱顕著な咳や黄色の痰を喀出する者には浙貝母を用いる
括蔞枳実湯
『貝母+桔梗』=排膿作用。癰腫などに対し消炎・解毒・排膿作用を示す。
急性気管支炎、急性上気道炎などに川貝母をMP値いる
桔梗白散
  【配合処方】
     帰母苦参丸
     桔梗白散証=時に濁唾・腥臭を出し、久久にして膿を吐す。
[濁唾・腥臭]=濁唾は汚い喀痰、腥臭はその痰がなまぐさい臭味をもつ。


 梅肉
   =うめのしおづけ(梅実の塩漬け)。
   ◎梅肉は、酸味強烈にして、止渇、清涼、解熱、収斂、止痛、殺蟲、殺菌等の作用    あるが如し。《奥田謙蔵》
   ◎梅肉(黒焼)+山梔子(黒焼)=能く悪肉、悪血を解す。
  【配合処方】
    梅肉散


 蓴(ハク)=みょうが
   ○不眠に良い。
   ○反胃・嘔吐を治す。
     「鮒を入れ汁をつくって食べる。」

 巴戟天
  【薬性歌】“巴戟辛甘補虚損 精滑夢遺壮筋本”
巴戟、辛甘。大いに虚損を補い、精滑、夢遺に。筋を強くし、本を固くす。
  【修治】
     ◎(酒浸)し搗いて骨を去り、晒し乾燥《万病回春》

   


 白芥子
     しろがらし(白芥)の種子。
  【薬性歌】“白芥子辛化脅痰 瘧蒸痞塊皆可戡”    戡=(カン,かつ)
白芥子、辛。専ら脇痰を化し、瘧蒸、痞塊に之を服して能く安し。《万病回春》
     ○胸膈の痰冷を治す。
       「粉末、煎薬」
  【薬能】
    《薬性提要》
      “辛温、気を利し、胃を開き、痰を豁(ヒラ)く”
  【修治】
     ◎炒る《万病回春》

 白花蛇
【薬性歌】花蛇、温。毒あり。、斜、大風、癩疥に。諸毒にいよいよ佳なり。      《万病回春》
  【効能・効果】
     ○暴風の掻痒と白癜風・癧瘡風・斑点に。
       「白花蛇肉を作末し1~2銭づつ調服。」
     ○一切の風と斜とと疼痛に。
       「蛇を酒に浸して飲み、又、肉を作末して酒に入れて飲む。烏蛇はもっと        良い。」

 白金 (はっきん)
192Pt, 194Pt, 195Pt, 196Pt, 198Pt 製造用剤 Platinum
■耐熱性UP
「金属粉末製造の日本アトマイズ加工(千葉県野田市)は、1200℃の高温下でも性能が落ちない白金粉末を開発した。とけら金属に高圧の水を吹き付けて金属粉にする特殊技術(水アトマイズ法)を改良した。
白金粉末(1マイクロ~10マイクロ㍍)を高温で溶かし、容器に流し込んで、底から落とす。1本の線になって流れ落ちてくる白金に高圧力のノズルで横から水を吹き付けると、冷却されて微細な金属粉末になる。
粉末の耐熱性は結晶の大きさに左右される。
日本アトマイズの結晶は直径50~500ナノ㍍で、従来のガスセンサーなどに使われている白金粉末の結晶の10~20倍の大きさ。
白金は金や銀などに比べて、酸化などの変化に敏感に反応する。」2005.8.30《産業》
■細菌の体内で
「大阪府立大学工学研究科の小西康裕教授らと独立行政法人の石油天然ガス・金属鉱物資源機構の研究グループは、細菌の体内で[白金]や[金][パラジウム]など貴金属のナノ微粒子を作らせる基礎技術を開発した。
使用する細菌はドロなどに生息する『シワネラ・アルゲ』。
まず試験管の中に10ccの水を入れ、約2mgの白金をイオンの形で溶かし込んだ上で1cc当たり1億~10億匹の細菌を入れた。約30分後、細菌の働きで白金イオンが還元され、細菌の体内に直径10ナノ㍍前後の微粒子が大量に作られていた。
これまでこうした金属のナノ粒子を作製する際には、高熱を加えて蒸発させた後で再び冷やす工程が必要だった。」2006.2.24《産業》
触媒







































■微細化
「2009年2/18日、日本原子力研究開発機構などは、微生物を利用して、白金などの金属を微細粒子化する技術を開発した。金属イオンを含んだ余液に特殊な微生物を加えると、表面に直径数ナノ㍍の粒子ができる。微細化で触媒反応の効率が約6倍高まる。」




 白蒿
   ○性は平、味は甘く、無毒。
       <1>五臓の邪気と
       <2>風寒湿痺
       <3>少食を治す。

 白棘
   ○性は寒、味は辛、無毒。
      <1>男子の虚損
      <2>陰痿
      <3>精液がもれるのを治す。
      <4>腎気を補う
      <5>精髄を充たす。
      <6>心腹痛
      <7>癰腫の潰膿を治す。

 白磁屑
   ○性は平、無毒。
      <1>帯下・白崩を治す。
      <2>癜痕をなくす。


 白鮮
   ○性は寒、味は苦、無毒。
      <1>一切の熱毒・風・悪瘡・疥癬の赤爛・眉髪の脱皮肌急・解熱・黄酒・黄       急・黄殻・黄労と
      <2>一切の風痺・筋骨の屈伸出来ないのを治す。

 白葱
   ○上・下の陽気に通じる。
     「青いところを捨て、白いところを根のまま煎服。」


 白鳥鶏
   ○傷寒の発黄で、胸と心臓が昏悶し、人事不省に陥り、まさに死なんとするときに    使う。

 白頭翁(はくとうおう)PULSATILLAE RADIX
  【処方名】:[白頭翁][北紫草]
【基原】日本各地の山野の日当たりの良い所に自生する多年草。
      キンポウゲ科Ranunculaceae白頭翁Pulsatilla chinensis(Bge.)Rgl.
      (ヒロハオキナグサ)
      「北紫草」=バラ科Rosaceae委陵菜Potentilla chinensis Ser.
      日本産白頭翁:オキナグサP.cernua Spreng.の乾燥根。
  【性味】味は苦、性は寒、小毒。
  【帰経】胃・大腸経。
  【分類】清熱解毒薬。
  【効能・効果】
       <1>赤痢・毒痢
       <2>血痢
       <3>ホクロ
       <4>イボ
       <5>頭癩
     ◎清熱解毒、涼血止痢
       <1>細菌性赤痢
       <2>アメーバ赤痢
       <3>衂血
       <4>痔出血
     ◎消炎・収斂・止血・止瀉剤として
     ◎熱性下痢に著効:オキナグサの根を煎服。
     ◎タムシ:オキナグサ根の煎汁or生葉汁を塗布。
     ◎しらくも:オキナグサの生根汁を塗布。
  【薬理作用】
    <1>抗アメーバ原虫
    <2>抗トリコモナス
    <3>抗真菌作用
  【薬能】
    《薬徴》
      “熱利、下重を主治する也”
「熱利下重」=熱性症状のある下痢で、大便が気持ちよく出ずにしぶりばらである。
    《古方薬議》
      “味苦温、血を逐い、痛を止め、毒痢を療す”
  【配合処方】
     白頭翁加甘草阿膠湯《金匱要略》
     白頭翁湯《傷寒論》
(3両)
白頭翁湯証=熱利下重。又曰く、下利、水を飲まんと欲す。
白頭翁加甘草阿膠湯証=下利。
☆「夫れ仲景の白頭翁を用ふるや、特に熱利を治し、他に見るところなし。為則按ずるに、もし熱利、渇して心悸(=動悸)すれば、則ち白頭翁湯を用ふるなり。之に加ふるに血証及び急迫の証あらば、則ち加甘草阿膠湯を用ふべし。」



 白梅
  【効能・効果】
     ○口臭。
       「いつも口に含む。」

 白礬
  【薬性歌】白礬、味酸。善く諸毒を解す。治症多能なり。以て尽く述べ難し。《万病       回春》
  【効能・効果】
     ○胸中の痰飲を治す。
       「水2升に白礬1両を入れ、1升になるまで煮て、蜜半合を入れて飲む。」
     ○粉刺を治す。
       「粉末を酒で炒って塗る。」
     ○と努肉を治す。
       「栗粒くらいにして目に入れる。」
     ○膿水が耳から出る症。
       「作末して麝香少々入れ、綿でくるんで耳をふさぐ。」
     ○鼻中の肉を治す。
       「枯礬末を猪脂で炒って、つつんで鼻をふさぐ。」
     ○口瘡を治す。
       「熱水半杯に白礬一握りを入れ、温いうちに口をゆすぐ。」
     ○牙歯の腫痛を治す。
       「枯白礬・露蜂房を等分に作末し、毎回2銭を水煎し、熱いのを痛むとこ        ろへしみ込ませるようにし、冷えたら吐く。」
     ○咽喉閉を治す。
       「明白礬末1銭・巴豆肉1粒を蒸して乾燥、礬を選って作末し、喉中に吹        き入れる。」
     ○心痛に。
       「細末し茶清して1銭調服。」
     ○陰中に瘡が出来たとき。
       「白礬・麻仁を等分に作末し、まず槐白皮煎湯で瘡を洗ったあと、猪脂で        調合して貼る。」
     ○痰を吐いた後、水をなくす。→稀涎散。
     ○小児の臍瘡と臍の中の汁が出て止まらない症を治す。
     ○狂犬に噛まれたら。
       「白礬の末を瘡口に入れると痛みが取れ早く治る。」


 白薇
   ○性は平、味は苦、無毒。
  【効能・効果】
       <1>百邪・鬼魅・狂惑・邪気・寒熱・瘟瘧などを治す。
  【薬能】
《勿誤薬室方函口訣》
     “白薇は虚熱を治するの効憂とす。故に附子にも伍し、石膏にも伍するなり”


 白茯苓⇒「茯苓」

 白百合
  【効能・効果】
     ○胆を定める。
       「水煎服」

 白楊樹
   ⇒「白楊樹皮」
   ○性は冷、味は苦、無毒。
  【効能・効果】
       <1>すべての風
       <2>脚気・腫
       <3>風痺
       <4>打撲による血
       <5>折傷の血瀝痛
     ○口瘡を治す。
       「枝を漿水で煎じて塩を入れて、うがいする。」
     ○牙痛を治す。
       「樹皮を醋で煎じて、うがいして吐き捨てる。」
     ○で石のようになったとき。
     ○打撲傷による血によって痛む症を治す。
       「樹皮を酒に漬けて飲む。」



 白蘿菖
  【効能・効果】
     ○久痢。
       「汁を絞って蜜を入れ煎服。」

 白歛(びゃくれん)
   ○性は平、無毒。
  【効能・効果】
       <1>癰疳
       <2>瘡腫
       <3>発背瘰癧
       <4>腸風
       <5>痔瘻
       <6>顔面疱瘡
       <7>打撲傷
       <8>刀傷
       <9>肌をきれいにする。
       <10>歯痛を止める。
       <11>腫毒に塗る。
       <12>火傷に塗る。

 白(はくろう)
  【効能・効果】
      <1>生肌
      <2>止血
      <3>止痛
      <4>接骨
      <5>続筋
  <6>補虚
      <7>潤肺
      <8>腸胃を丈夫にする
      <9>労虫を殺す。 
     ○外科の要薬。肉が出、血を止め止痛する。骨と筋脈を治す。
       「合歓皮と使うと良い。」


 巴豆(はず) CROTONIS SEMEN
  【基原】トウダイグサ科ハズの成熟種子。
  【性味】味は辛、性は熱、大毒。
  【帰経】胃・大腸経。
  【分類】攻下薬
  【薬性歌】“巴豆辛熱治痰崇 胃寒積大通利”
       巴豆、熱辛。胃の寒積を除き、を破り、痰を消し、大いに能く通利す。        《万病回春》
  【効能・効果】 
       <1>五臓六腑をきれいにする。
       <2>閉塞したのを通す。
       <3>水穀の道を通す。
       <4>
       <5>積聚
       <6>痰癖
       <7>留飲をなくす。
       <8>水病を治す。
       <9>鬼
       <10>蠱毒
       <11>悪瘡を治す。
       <12>腹臓の虫を殺す。
     ○寒積を瀉し、を破り、痰を逐い水を去る。
       <1>胸腹脹満急痛
       <2>溜飲痰癖
       <3>水腫
       <4>悪瘡疥癬(外用)
     ○大小便を通す:
       「熱多き者には大黄をもって之を瀉し、寒実の者には巴豆を用う。即ち胃        中寒積ありて利するものに巴豆を反って下痢を止むるを以て明なり。」
「非炎症性のものに対する下剤は巴豆を用い、
        炎症性の対する下剤には大黄を用いる。」
     ◎耳聾・久聾・耳痛を治す。
       「巴豆肉1両、松脂3両をともに搗いて、棗核大にし綿でくるんで耳をふ        さぐ。」
     ◎牙疼を治す。
       「巴豆1粒を熱したものを殻を取って、大蒜1弁を中をえぐって巴豆を        入れ、うすい綿でくるんで患部に埋める。」
     ◎胃中の寒積を除去し、水穀の道を利す。
       「皮と油を捨て、作末し丸・散服。」
  【修治】
     ◎皮、心膜を去る《万病回春》
     ◎或いは(生)、或いは熟を所用す。《万病回春》
  【薬理作用】
     <1>皮膚粘膜刺激作用
     <2>胆汁分泌促進作用
     <3>膵液分泌促進作用
  【薬能】
    《神農本草経》
       “傷寒、瘟瘧、結聚、堅積、留飲、大腹の痰癖を破り、五臓六腑を蕩滌し、        閉塞を開通し、水穀道を利す”
“悪肉を去り、鬼毒、蠱蟹、邪物を除き、蠱魚を殺す”
    《薬性提要》
       “大毒あり、大燥大瀉、竅を開き、滞を宣べ、臓腑沈寒癖積を去る”
    《古方薬品考》
       “味辛辣、大熱にして毒有り。故にその能、痞閉を破り、腸胃中の癖毒を        蕩滌す。或いは肌膚に貼するときは、則ち悪肉、瘡毒を去る”
       “痞を破り、腸胃を蕩滌す”
    《続薬徴》
       “心腹胸膈の毒を主治し、心腹卒痛、脹満、吐膿を兼治す”
    《古方薬議》
       “味辛温、、結聚、堅積、溜飲、痰癖、大腹の水脹を破り、閉塞を開        通し、水穀道を利し、悪瘡、臭肉、及び疥癬、疔腫、喉痺、牙痛を治す        ”
       “性猛烈、寒を攻め、毒を逐う”
       “巴豆は「桔梗」に配すれば則ち気を下し、膿を排す。「杏仁」に排すれ        ば則ち心胸の毒を駆る”
    《中薬大辞典》
       “寒積を瀉し、開竅を通じ、痰を逐い、水を行らせ、虫を殺す”
       “冷積凝滞、胸腹脹満急痛、血、痰癖、瀉痢、水腫を治す”
       “外用:喉痛、喉痺、悪瘡、疥癬を治す”
  【薬対】
    『巴豆+杏仁』:=温下作用。急性中毒で心痛腹脹し大便不通の者に用いる。た            ろえば、疫痢、自家中毒、肺炎などで高熱便秘、尿毒症、尿              閉。腎性浮腫などに。
            走馬湯
           心胸の毒を駆る。
    『巴豆+桔梗』:気を下し、膿を排す。
  【配合処方】
    走馬湯
    治卒死而張口反折者方
  【常用量】0.15~0.4g



 馬銭子
処方名:馬銭子、番木 、ホミカ、マチン



 柏子仁(はくしにん)
    栢子仁
   ⇒「柏実」コノテガシワの成熟種子。
  【性味】性は平、味は甘く、無毒。
【薬性歌】栢子、味甘。心を補い、気を益し、汗を斂め、陽を扶け、更に驚悸を除く。      《万病回春》
  【効能・効果】
       <1>驚悸を治す。
       <2>五臓を安らげる。
       <3>益気
       <4>治風
       <5>皮膚を柔らかくする。
       <6>風湿の痺虚
       <7>陽道を起こす。
    [薬性歌]“柏子味甘河可閉 扶虚定悸補心剤”
   ○腎臓を潤し、冷えを治す。
     「丸剤、薬にいれて服用。」
   ○膀胱の冷えと、膿宿水を除去する。
     「末・丸剤」

 柏白皮
   ○やけど・ただれを治す。
   ○毛髪を育てる。

 柏葉
   ○性は渋、味は苦辛。
  【効能・効果】
       <1>吐血・衂血
       <2>痢血
     ○長く服用すると、百病を治し、延年長寿となる。
       「葉を陰干しして粉末、小豆大の蜜丸。81丸づつ酒で飲む。」
   


 麦芽(ばくが)
  【性味】 平補平平散
    [薬性歌]“麦芽甘温消宿食 行血散滞腹脹息”
  【効能・効果】(健胃・消化・滋養)
     ○補脾・消化剤になる。
       「煮ても末でもよい。」
  【薬理作用】
    <1>健胃作用
    
   

 麦飯石
花こう斑岩   麦飯石
不溶性鉱物性物質 花こう斑岩を洗浄、粉砕したものを、乾燥後、滅菌して得られたものである。 製造用剤 Granite porphyry



 麦門冬(ばくもんどう)OPHIOPOgONIS TUBER
  【処方名】:[麦門冬][麦冬]
【基原】ユリ科Liliaceae沿階草Ophiopogon japonicus(Thunb.)Ker-gaw.(ジャノヒゲ)の 塊状根。
        ジャノヒゲ=「小葉麦門冬」
        ヤブラン=「大葉麦門冬」
  【性味】味は甘微苦、性は微寒。 寒補潤降散
  【帰経】心・肺・胃経。
  【分類】補陰薬。
  【薬性歌】“麦門冬甘寒除虚熱 清肺補心煩渇撤”
       麦門、甘寒。渇を解し、煩をり、心を補い、肺を清しくし、虚熱自から       安んず。《万病回春》
  【効能・効果】(滋養・潤燥・鎮咳・痰) (参照→「ジャノヒゲ」)
     ○肺を潤し心を清くし、胃を養い津を生ず
       <1>咳嗽吐血
       <2>口乾燥渇
       <3>便秘
     ○鼻の病気に効く《大塚敬節》(参照→麦門冬湯)
     ○心熱をなくし、心気の不足を補う。
       「芯を去って煎服。」
     ◎肺の熱を治す。
       「麦門冬・人参・五味子の3味が生脈散である。」
     ◎乳汁を出させる。
       「芯を取って作末して2銭に酒磨犀角1銭と調服。」
     ◎燥病を治す
     ◎五労・七傷を治し、五臓を和らげる。
       「作末し酒で煮て食べ、又蜜丸。」
     ◎消渇・口乾・燥渇を治す。
       「煎服。」
     ◎冠動脈硬化症・狭心症
       心臓痛の絞扼感を軽減する。
  【薬理作用】
     <1>血糖降下作用
     <2>浮腫を抑える
     <3>抗菌作用
  【修治】
     ◎温水に漬し心を去れば人をして心煩せしめず。《万病回春》
  【薬能】
    《神農本草経》
      “心腹結気し、傷中傷飽胃の絡脈絶し、羸痩し短気するもの”
    《薬性提要》
      “心を清め、肺を潤し、熱を除き、咳を定め、を止む”
    《古方薬品考》   
      “中を補い、上衝を降瀉す”
    《古方薬議》
      “味甘平。熱を瀉し、燥を潤し、咳を止め気を下す。その効五味子と相近し。  而して五味子は上焦の燥熱を潤し、麦門冬は泛く血分に走る。蓋し麦門冬 は性滋潤、血脈を清利するなり”
    《中薬大辞典》
      “陰を養い肺を潤し、心を清し煩を除き、胃を益し生津す”
      “肺燥干咳、吐血、喀血、肺痿、肺傷、虚労煩熱、消渇、熱病津傷、咽干口 燥、便秘を治す”
  【薬対】
    『麦門冬+阿膠』
    『麦門冬+杏仁』
『麦門冬+地黄』=生津作用。発熱性疾患による津液の消耗、胃陰の損傷にともなう口燥咽乾、大便不通、食欲不振に。麦門冬飲子
    『麦門冬+玉竹』
    『麦門冬+五味子』
    『麦門冬+炙甘草』=滋養強心作用。陰虚による心臓病、炙甘草湯。
    『麦門冬+沙参』
    『麦門冬+竹葉』=鎮咳作用。肺の陰虚による肺結核、慢性気管支炎、慢性咽頭            炎に。竹葉石膏湯
    『麦門冬+知母』
    『麦門冬+半夏』
    『麦門冬+百合』
    『麦門冬+芦根』
    《宗》
     “地黄、阿膠、麻子仁と共用することにより経を潤し、血を益し、腹を復し、      心を通ずる”
     “五味子、枸杞子を共に用いれば脈を生ずる”



 破故紙(はこし) PSORALEAE SEMEN
  【処方名】:[補骨脂][破故紙]
【基原】インド原産の1年草。
      マメ科(Leguminosae)オランダビユPsoralea corylifolia L.の成熟種子を乾燥。
     ◎実は麻子に似て丸く、うすい。色は黒く9月に採って使う。
     ★《開宝本草》で収載。
     ★別名:「破故紙」《開宝本草》、婆固脂《薬性論》、胡韭子《日華子》
  【性味】味は辛、性は大温、無毒。
  【帰経】脾・腎経。
  【分類】補陽薬
  【薬性歌】“破故紙温塩酒炒 腰膝痛及固精力”
     破故紙、温。腰膝の酸痛に。陽を興し、精を固くす。
  【効能・効果】
       <1>労傷と骨髄傷
       <2>腎臓の悪いのと腰痛
       <3>膝の冷え
       <4>湿を治し
       <5>小便の通りを良くし
       <6>腹の冷えを治し
       <7>性欲を起こさせる
     ◎腎臓を温める。
       「薬気を腎に引き入れる作用。炒って薬に入れるか、粉末でもよい。」
     ◎腰痛の妙薬。
       「炒末にして2銭を酒で飲む。」
     ◎脾腎陽虚の要薬。
       <1>五更瀉
       <2>頻尿
       <3>夜間多尿
       <4>早漏
       <5>呼吸困難
       <6>寒冷時の腰膝疼痛
     ◎骨髄の傷敗に。
       「丸・末服。」
  【修治】
     ◎塩酒にて炒る《万病回春》
  【薬理作用】
     <1>corylifolinin。
イ)冠状動脈を拡張する
        ロ)心筋の酸素消費量には影響が少ない。
        ハ)心拍数は増加する。
     <2>メラニン新生を促進する。
        イ)白斑(白癜風)に有効。
        ロ)乾癬に有効。
  【薬対】
    『補骨脂+山茱萸』
    『補骨脂+桑寄生』
    『補骨脂+菟絲子』
    『補骨脂+杜仲』
    『補骨脂+肉豆』
  【配合処方】
     四神丸
     二神丸
     補骨脂丸



 馬牙硝
  【効能・効果】
     ○目の赤腫・渋涙・疼痛を治す。
       「作末し点眼する。」
     ○重舌を治す。
       「作末し舌下に1日3回貼り付ける。」


 馬歯(ばしけん)
  【効能・効果】 (参照→スベリヒユ)
     ○諸虫を殺す。
       「汁を絞って飲み、又煮て塩醋を入れて空腹時に服用。」
     ○大小便を通す。
       「米と五味を入れ汁を作って食べる。」
     ○産後の血痢を治す。
     ○小児の疳痢に使う。


 馬頭骨
  【効能・効果】
     ○枕中に入れて置くと、眠れなくなる。



 馬兜鈴
   ⇒ウマノスズクサの成熟果実。(→ウマノスズクサの根=「土青木香」)
   ○性は寒、味は苦、無毒。
  【薬性歌】兜苓、苦寒。能く痔瘻を薫ず。喘を定め、痰を消す。肺熱の久嗽に。《万       病回春》
  【効能・効果】
       <1>肺熱
       <2>咳嗽
       <3>喘息
       <4>気を下す
     ○肺の補強、熱を冷ます。
       「煮て服用。」
     ○咳嗽:喘促・気急・息の困難なとき。



 馬剥児=王瓜
   ○噎膈・反胃を治す。
     「焼いて作末し、毎回1銭を棗肉平胃散2銭に混ぜ温酒で調服。」

 馬蹄
   ○瘟疫を予防する。(赤馬蹄)

 馬尿
   ○を治す。(白馬の尿)



 馬糞
   ○毒熱で手足が腫れて痛むとき。
     「煮て汁を取って温漬けにする。」
   ○暑病に。
     「臘月の馬糞の乾いたのを煎じて飲む。」
   ○杖瘡に風が入って疼痛したのを治す。
     「ぬれた糞をかぶせて、その上を熱く保たせること50回するとよい」

 馬鞭草
   ○性は寒、味は甘く、無毒。
  【効能・効果】 (参照→「クマツヅラ」「バーベイン」)
      <1>癖
      <2>血
      <3>久瘧
      <4>月経不順
      <5>虫を殺す。
      <6>下部の


 馬勃(ばぼつ)
   ○性は平、味は辛、無毒。
  【効能・効果】
       <1>喉閉
       <2>咽痛
       <3>悪瘡
     ○喉閉と咽痛を治す。
       「蜜を混ぜて食べる。」


 馬蘭
  【効能・効果】
     ○咽喉閉。
       「根を搗いて汁を取り、少しづつ呑み下す。口噤には灌下させる。」
   ○痔瘻に。
       「根を削って貼り、肉があがると取って捨てる。」

 馬藺子(ばりんし)
  【効能・効果】
     ○水痢を治す。
       「黄色になるまで炒って作末し、白麺と等分にして米飲で2銭服用。」


 芭蕉(ばしょう)
  【効能・効果】 (参照→バショウ)
     ○遊風・風疹・丹毒。
       「芭蕉油を塗る。」
     ○婦人の抜け毛。
       「芭蕉油を塗る。」
     ○一切の打撲:
       「茎葉ともに刻み、煎服or主方に加えて用いる」《津田玄仙》

 芭蕉根
   ○性は寒、味は甘く、無毒。
  【効能・効果】
      <1>天行の熱狂
      <2>煩悶
      <3>消渇

 薄荷(はっか) MENTHAE HERBA
【基原】日本に自生し、又は栽培される多年草。
      シソ科(Labiatae)ハッカMentha arvensis L.var.piperascens Malinv.の地上部全草ま      たは葉を乾燥。
     ★《新修本草》に収載。
  【性味】味は辛、性は涼。涼・瀉・燥・降・散
  【帰経】肺・肝経。
  【分類】辛凉解表薬。
  【薬性歌】“薄荷味辛清頭目 風痰骨蒸倶可服”
       薄荷、味辛。最も頭目を清す。風をり、痰を化す。骨蒸に宜しく服すべ       し。《万病回春》
  【効能・効果】(発汗・駆風・鎮痛・止痒・透疹)
     ◎汗を発し風熱を散ずる。
       <1>外感表証
       <2>頭痛目赤
       <3>咽痛
       <4>疹
     ◎毒汗を発し頭や目をすがすがしくする。風熱に出汗させる。
       「水煎服。」
     ◎心の熱をなくす。
       「薄荷水」
     ◎頭風・風熱頭痛を治す。
       「煎・末服。」
     ◎水が耳の中に入ったとき。
       「汁を少し入れると良い。」
     ◎中風の失音不語と熱風で煩悶する。
       「生の汁を取って飲み、又煎じて汁を飲む。」
     ◎傷寒の除陽毒に。
       「葉を煎じて服用。」
     ◎骨蒸の熱労を治す。
     ◎小児の驚風の熱を治す。
  【薬理作用】
     <1>中枢抑制作用
     <2>血管拡張作用
     <3>粘膜刺激作用
  【薬能】
    《薬性論》
      “憤気を去り、毒汗を発し、血を破り痢を止め、関節を通利する”
    《唐本草》
      “賊風、発汗を主る”
      “悪気、腹脹満、霍乱、宿食不消、下気を治す”
    《本草綱目》
      “咽喉、口歯の諸病を利す。”
      “瘰癧、瘡疥、風疹を治す”
    《中薬大辞典》
      “疏風、散熱、辟穢、解毒”
      “外感風熱、目赤、咽喉腫痛、食滞気脹、口瘡、歯痛、瘡疥、疹を治す”
  【薬対】
    『薄荷+夏枯草』
    『薄荷+菊花』
    『薄荷+桔梗』
    『薄荷+荊芥』=(発表作用)。感冒や温病の初期にみられる頭痛、発熱に用い           る。銀翹散。
    『薄荷+牛蒡子』=(発表透疹作用)。麻疹の初期や、風疹、皮膚掻痒症などに。
防風通聖散。
    『薄荷+柴胡』
    『薄荷+赤芍』
    『薄荷+白蚕』
    『薄荷+連翹』=(清熱解毒作用)。目の炎症、、口内炎、咽喉腫痛など頭部の            炎症に用いる。涼膈散
  【配合処方】
     鶏蘇散
     清熱如聖散


 (ばっかつ)
  【効能・効果】 (参照→サルトリイバラ)


 蜂の子
     滋養強壮剤
     虚弱な子供
耳鳴り
   ■1997.10,19《朝日新聞》
     「ハチの幼虫は灰色っぽいが大きくなると餌の花粉のせいか黄色になり、頭だ     けが真っ黒で、鮮やかなコントラストを見せて手のひらでうごめく、どの成長     段階もうまいが、なんといってもツウなのはハチの姿になりかけで、シャキシ     ャキした歯ざわりがいいから、仲間と取りっこになる」(藤森照信・東京大学     教授)


 蜂の巣
     婦人病に煎服。



 髪菜(ファーツァイ)
    ■中国、栄養価高い藻類を栽培。
      「銀川発新華社電によると中国寧夏回族自治区で、栄養価の高い陸生性藻類      の髪菜(ファーツァイ)の人工栽培技術の研究に成功した。髪菜はタンパク      質を20%含み、糖質・脂肪・カルシウムの他、ミネラル成分も多く、消化      を助けたり、血圧を下げる効果などもあって、中国では唐時代から美味の一      つとされ、輸出もされている。寧夏では髪菜の生長と繁殖のメカニズムを明      らかにし、『内生胞子』を発見、繁殖のカギを見つけた。(中国通信)1996.1.22      《日経産業新聞》より」


 浜防風(はまぼうふう)gLEHNIAE RADIX CUM RHIZOMA
  【基原】セリ科(Umbelliferae)ハマボウフウglehnia littoralis Fr.Schmidt et Miquel.の根・根      茎。
     ★防風の代用品。
     ★若芽は、刺身のツマとして食用。
  【配合処方】
    十味敗毒湯
    清上防風湯
    防風通聖散

 玻璃(はり)
   ⇒ガラスのこと。
   =ガラス・ギヤマン。
   ○性は寒、味は辛、無毒。
  【効能・効果】
      <1>心を安らげる。
      <2>驚悸を止める。
      <3>目を明るくする。
      <4>目の障をなくす。



 半夏(はんげ)PINELLIAE TUBER
  【処方名】:[法夏][法半夏][姜夏][姜半夏][製半夏][清半夏][蘇夏]
【基原】畑地などの自生する多年草、サトイモ科カラスビシャクの塊茎(外皮を除く)
     ★一般に炮製する必要がある。生姜を加えて炮製した姜半夏を使用。
      <1>「法夏」「姜夏」「製半夏」=姜半夏を使用。
      <2>「清半夏」=明礬水に浸けてから水で十分に晒し、蒸して作る。
      <3>明礬で(炙)すと、痰飲を除く。
      <4>(麹)で(炙)すと、痰飲と食滞を除く。
      (参照→半夏)(参照→半夏(法製))
     ★「凡そこれを用いるには、10回ばかり湯で洗って滑なものをことごとく無      くする。そうせねば毒があって咽喉を刺激する」《陶弘景》
  【性味】味は辛、性は平、有毒。温補燥降散
  【帰経】脾・胃経。
  【分類】温化寒痰薬。
  【薬性歌】“半夏味辛咳嘔縄 健脾燥湿痰頭疼”
     半夏、味辛。脾を健やかにし、湿を燥かし、痰厥の頭疼に。嗽嘔、入るに堪え     たり。《万病回春》
  【効能・効果】(鎮・痰・平喘)
       <1>傷寒による寒熱を治す。
       <2>心腹の痰熱
       <3>咳嗽による上気
       <4>開胃
       <5>脾を強くする。
       <6>嘔吐を止める。
       <7>胸膈の痰涎をなくす。
     ◎湿を乾かし痰を化し、逆を降ろし吐を止める。
       <1>痰飲積聚
       <2>痰厥眩暈
       <3>吐
       <3>腫痛(外用)
     ◎痰喘と心痛を治す。
       「半夏香油を炒って作末し、粥で梧子大の丸剤。姜湯で30~50丸服用」
     ◎痰喘と心痛を治す。
       「半夏香油を炒って粉末にしたものを粥で梧子大の丸剤。姜湯で30~50        丸服用。」
     ◎頭痛・めまいを治す。
       「煎服。」
     ◎胸痞を消磨し、痰と心下の急痛と堅痞を治す。
       「半夏を作末し香油で炒熟し、姜浸蒸餅で丸め、姜湯で30~50丸呑む。        又、心痛喘息にも良い。」
     ◎眉の抜けるとき。
       「生姜片を3回摩擦し、半夏生を作末して麻油で調合して塗る。」
     ◎嘔とに半夏を使うのは、水をなくすためで、半夏(製)1両、生姜2両を切      って2貼に分けて水煎服用。」
     ◎痰嗽で上気し、顔が冷たく、肺を害して咳をする症を治す。
     ◎痰瘧を治す。
       「1両を煎じて姜汁に混ぜて食べる。」
◎扁桃炎・口唇の荒れ・のどの腫れに著効
       「半夏末を飯粒で練って、土踏まずに貼る。」
  【修治】
     ◎生姜湯に泡し透し切片とし、再び姜汁を用いて浸し炒り用いる。《万病回春》
     ◎風痰を治するには:「牙皀・白礬・生姜」の煎湯を用いて泡し透し炒り乾か      し用いる《万病回春》
     ◎水泡:水に浸すること5日、毎に水を換えて皮滑(ナメリ)を洗い去る。
     ◎唯み用う《重校薬徴》
○半夏、和漢別なし。み用ふ。世医姜汁にて之を製す。此れ本草、毒草の部に入るに因って、その毒を恐畏して、遂にその能を殺すものなり。従ふべからず。《薬徴》
  【薬理作用】
     <1>制吐作用
        イ)“胃寒による嘔吐には半夏が最適である”
     <2>催吐作用
        イ)“生半夏は人をして吐せしむ”  
        ロ)生半夏末を高温処理すると催吐成分が消失し、制吐作用が残る。
     <3>鎮静作用:煮沸濾過した水溶液は、呼吸を抑制(軽度)する。
<4>眼圧低下:煮沸濾過した水溶液は、内服で眼圧を下げる(軽度)。
     <5>痰作用
     <6>鎮咳作用
     <7>利尿作用
     <8>唾液分泌促進作用
  【薬能】
   《神農本草経》
      “傷寒、寒熱、心下堅く、気下し、咽喉腫れ痛み、頭眩、胸脹、逆し、腸       鳴し、汗止むを主る”
   《薬性提要》
      “小毒あり。湿痰の主薬とす。”
      “水飲を利し、逆気を下し、吐を止む”
   《古方薬品考》
      “喉を利し、逆、を除く”
《薬徴》
“痰飲・嘔吐を主治するなり”
“旁ら心痛・逆滿・咽中痛・咳・悸・腹中雷鳴を治す”
[逆滿]=下から胸腹にむけて突き上げるように膨満する
[腹中雷鳴]=腹がゴロゴロと鳴る
“半夏は痰飲・嘔吐を主治するや明らかなり。その余の諸証、嘔して痰あるもの、一に是れ皆半夏これを治す”
[痰]=水のこと。今日の喀痰のことではなく、広く喀痰も含めて水をさす《大塚敬節》
“嘔は生姜之を主る。嘔して痰ある者は半夏之を主る。小半夏湯・五苓散、その治するところ大同にして小異。小半夏湯(=半夏・生姜)は嘔吐して痰飲あるものを治す。五苓散は嘔吐して小便不利するを治するなり。”
“余嘗て本草綱目の半夏条を読むに曰く、孕婦は半夏を忌む、その津液を燥かすためなりと。思はざるの甚だしき。古語に之ありて曰く、故あれば殞(おと)すことなしと。此の証にして此の薬を用ふ。夫れ何ぞ之を忌むことあらん。後人妊娠のために、その薬の禁忌を建てしより、終にその証ある物にも、その薬を用ふるを得ざらしむ。悲しいかな。夫れ妊娠は、人為にして天賦なり。故に仲景氏に養胎の薬あることなし。免身の後も亦然り。故にその疾あるに方(あた)って薬するや、禁忌を建てず。故に妊娠嘔吐止まざる者に、仲景氏、乾姜人参半夏丸を用ふ。余も亦嘗て孕婦の溜飲・掣痛の者に、十棗湯を用ふること数剤、期に及んで免し、母子に害なし。”
[津液]=体内の液体
[故あれば殞すことなし]=それなりの理由があれば、どんな薬を用いても、流産するようなことはない。素門六元正紀大論にみえる
   《重校薬徴》
      “痰飲、吐を主治す”
      “兼ねて心痛、逆満、腹中雷鳴、咽痛、咳悸を治す”
      “する者は生姜之を主る。痰飲あって吐す者は半夏之を主る”
      “《本草綱目》の半夏の条に別録を引いて堕胎と曰う。劉元素は孕婦は半夏       を忌むと曰う。思わざるの甚だしきなり。素問に婦人の身重は之を毒す。       故あり殞なしと曰う。此の証にして此の薬を用うれば夫れ何んぞ忌む所之       あらん。後の妊娠を療ずる者皆此の義を知らず、遂にその証ある者に其の       薬用うるを得ざらしむ、悲しいかな。夫れ妊娠とは人為にして天賦なり。       是を以て仲景氏胎を養うの方あることなし。免身の後亦然り、若し其の疾       ありて薬を用うるには唯其の証に随うのみ、禁忌あることなし故に妊娠嘔       吐止まざると曰う者は乾姜人参半夏丸を用う。余亦嘗て孕婦の留飲胸脇引       痛する者を治するに十棗湯数剤を用う、期に及んで免じ、母子に害なし、       所謂故あり殞なしとは確かに明徴あり、孕婦の半夏を忌むとは虚語に従う       のみ。”
   《古方薬議》
      “その効大要四あり。一、吐、二、痰飲、三、腹脹逆満、四、咽喉腫痛”
   《中薬大辞典》
      “湿を燥し、痰を化し、逆を降ろし、を止め、痞を消し、結を散ず”
“湿痰、冷飲、吐、反胃、咳喘、痰多く、胸膈脹満し、頭暈、不眠を治す       ”
      “その他に癰腫を消す”
  【薬対】
    『半夏+黄』=「半丸」
    『半夏+黄連』
    『半夏+夏枯草』
    『半夏+香』
    『半夏+括楼仁』
    『半夏+乾姜』=「半夏乾姜散」(半夏・乾姜各等分)《金匱要略》
        心下の飲を目的とするなり。《勿誤薬室方函口訣》
    『半夏+桔梗』
    『半夏+桂枝+甘草』=「半夏湯(半夏散及湯)」《傷寒論》
    『半夏+厚朴』=鎮咳去痰作用。神経症状による咽中の異物感、咳嗽に。半夏厚             朴湯
    『半夏+生姜』=「小半夏湯(半夏1升、生姜半升)」《金匱要略》
「生姜半夏湯」(半夏半升、生姜汁1升)《金匱要略》
鎮嘔作用。嘔吐、悪心に。小半夏加茯苓湯
『半夏+生姜+茯苓』=「小半夏加茯苓湯」
『半夏+生姜+茯苓+大黄』=「半夏生姜大黄湯」
『半夏+生姜+附子+呉茱萸』=「半夏湯」《備急千金要方》
『半夏+人参+白蜜』=大半夏湯《金匱要略》
『半夏+石膏』=破飲鎮墜の効あり。《勿誤薬室方函口訣》
            「越婢加半夏湯」「小青竜湯石膏」
    『半夏+沢瀉』
    『半夏+陳皮』
    『半夏+麦門冬』
    『半夏+茯苓』=去胃内停水、並治悪心・嘔吐、且可調整体液的循行。
『半夏+麻黄』=「半夏麻黄丸」《金匱要略》
【考徴】
(2升)
大半夏湯証=嘔吐
(1升)
小半夏湯証=嘔吐、穀下るを得ず  (半夏・生姜)
小半夏加茯苓湯証=嘔吐。又云う、眩悸。(半夏・生姜・茯苓)
半夏厚朴湯証=咽中炙臠あるが如し
(半升)
半夏瀉心湯証=嘔して腸鳴る。
生姜瀉心湯証=脇下水気あり、腹中雷鳴。
甘草瀉心湯証=腹中雷鳴。又云う、乾嘔。
小柴胡湯証=嘔。又云う、咳。又云う、心下悸。
大柴胡湯証=嘔止まず
小青竜湯証=心下水気あり、乾嘔、発熱して咳す。又曰く、涎沫を吐す。
葛根加半夏湯証=嘔。
黄加半夏生姜湯証=乾嘔。
越婢加朮湯証=咳。
苓甘姜味辛夏湯証=嘔。
括蔞薤白半夏湯証=心痛。
黄連湯証=嘔吐せんと欲す。
附子粳米湯証=腹中雷鳴。又云う、逆滿・嘔吐。
小陥胸湯証=結胸病、正しく心下に在り、之を按ずれば則ち痛む
(14枚)
半夏苦酒湯証=咽中傷れて瘡を生ず。
甘遂半夏湯証=心下続いて堅滿。


 半夏
  【作り方】半夏を多少に関わらず末にし、生姜汁・白礬汁を等分にして混ぜ、楮葉で       くるんで風に晒して乾燥した後使う。
      風痰には~角の煎汁を、滓を去り膏を煉って混ぜて使う。
      火痰・老痰~竹瀝に姜汁を入れて混ぜて使う。
      湿痰・寒痰~生姜を煎じたのに、枯白礬1/3を加えて使う。
      痰積・沈痾~霞天膏に白芥子2/3を加え、姜汁・礬汁・竹瀝で粥にして食べ            る。
   ◎清半夏と小麦粉を発酵させて作る。
  【性味】味は辛微甘、清は平。
  【効能・効果】
     ◎温胃化滞・解欝の効能がある。
       <1>腹が張る
       <2>吐き気がある脾胃気虚
     ◎痰病の治剤。
       「半夏が主でを作ってから使う。」

 半夏(法製)=法製半夏
   ⇒大半夏1斤を石灰1斤に水7椀を混ぜ、盆に入れてふるって滓を去り、半夏を漬    けて昼には日向に出し、夜には露に当てること7日間、そして水できれいに3~    4回洗って3日間漬けて泡を抜くが、毎日3回ぐらい水を変えて、乾燥させた後    白礬8両・皮硝1斤を盆に水7~8椀を注いで、半夏と漬け7日間、昼は晒し夜    は夜露にぬらし、水出洗うこと4回、3日間泡を抜いて毎日3回水を変え取り出    して乾燥後、甘草・薄荷各4両、丁香・枳実・木香・白姜・陳皮・書皮・枳殻・    五味子・縮砂各5銭、白豆・肉桂各3銭、沈香1銭を切って、水15椀に混ぜ
    半夏を一緒に入れ14日泡出しして晒し、夜は夜露に当て、頻繁にふるい日が来    るとすくい出して、白布でくるんで熱い部屋に安置して容器でかぶせ、線香2~    3本燃え尽きる時間ぐらい経った後、半夏を選んで出して乾かして使う。


 半天河水
  【効能・効果】
     ○白を治す。
       「半天河水で洗い、桂屑につけて唾に混ぜて白の上に1日2回塗りつけ        る。」
     ○鬼精と癲狂を治す。


 半辺蓮
  【基原】キキョウ科Campanulaceae 半辺蓮Lobelia chinensis Lour.の根付き全草を乾燥した      もの。
  【和名】アゼムシロ、ミゾカクシ
  【効能・効果】
     ○血圧降下を伴う顕著な持続的利尿作用がある
     ○蛇毒を解消する。
     ○呼吸を興奮させる。
        飲み過ぎると、興奮状態となり、呼吸麻痺を起こす。
     ○止血の効能がある。
        外傷性出血に外用する。
     ○痢疾:煎服


 反鼻(はんぴ) AgKISTRODON JAPONICAE
  【基原】クサリヘビ科(Viperridae)マムシAgkistrodon halys Pallasの内蔵を取り出し、皮を      剥いで長く伸ばして乾燥(天日干し)。
     ★《名医別録》:「蝮蛇」で収載。
  【性味】味は甘、性は温。    
  【効能・効果】
         1.強壮
         2.強精
         3.腰痛
         4.冷え症
         5.虚弱体質の改善
     ◎滋養強壮剤
       <1>虚弱
       <2>肺疾患
       <3>冷え性
     ◎夜尿症:「反鼻10g、丁香0.2g」作末し服用。
     ◎《山脇東洋》、反鼻を善く使用す、故に「赤小豆湯」及び「琥珀湯」、「再造      散」に伍して、最も効あり。余もまたそれに倣い、「真武湯」に反鼻を加え      て、諸瘡内攻、虚腫に変じたる者に用いて効を得たり。《勿誤薬室方函口訣》
  【薬理作用】
     <1>乳酸菌増殖効果がある。
  【薬能】
    《名医別録》
      “蝮蛇肉は醸して酒にし、癲疾、皮膚の頑痺、諸瘻、心腹痛を療じ、結気を       下し、蠱毒を除く”
    《薬性論》
      “五痔、腸風瀉血を治す”
  【参考】
    ◎毒は血液毒で、
     内臓血管障害による中枢性呼吸麻痺(急性致死の原因)
     諸臓器の機能障害(慢性致死の原因)

 反鼻霜=反鼻の黒焼き
     原価(ミセ/1g)。200g\150000

 斑アゲート
    ◎応用:旅行者の安全。


 斑猫(はんみょう)
■道しるべ
「体長2cm、翅の斑紋がよく目立つ。ハンミョウは幼虫、成虫とも肉食性。口には鋭い大きな顎がある。成虫は夏の終わり頃から秋に発生し、アリを主に獲物にする。寒くなると土の中に潜って集団で越冬し、翌春、地上へ出て再び活動を始める。オスはメス探しを始める。メスを見つけたオスは体を低くしてそっと近づく。エサを獲るときと同じ姿だ。この動きが獲物に忍び寄るネコの様なので「斑猫」。斑のある猫のような仕草をする虫という意味だ。オスは大きな顎でメスを押さえ込んで交尾する。
その後メスは土中に1個づつ卵を産み付けていく。孵化した幼虫は地上に出て、場所を選んで縦穴を掘り始める。大顎で土の粒をくわえ、頭を振り回して遠くへ投げて巣穴をつくっていく。巣ができると幼虫は入り口で頭を蓋をするようにして獲物を待ち伏せる。アリやクモなどの小さな虫が近づくと体をひっくしかえして飛びかかり、大顎で巣の中に引きずり込んで食べる。
寒くなるとその巣で越冬し、春になるとまた獲物を待ち伏せる。エサをたくさん食べた幼虫はやがて蛹から成虫となる。しかしエサを十分に獲れなかった幼虫はもう一冬越してエサ獲りをする」野平昭雄・自然学総合研究所
■ツチハンミョウ
「毒虫と呼ばれている昆虫の中で、昔から知られているのがツチハンミョウの仲間だ。体から出す毒は強烈で、わずか数匹分で人間の致死量に達する。
ツチハンミョウの幼虫のすみかは[ハナバチ]類の巣。しかしハナバチの巣にたどり着くまでの道のりは厳しい。
成虫は春に姿を現す。メスは腹部が大きくふくれ、中には無数の卵。飛べないので歩くだけ。身の危険を感じると死んだふりをし、体から毒液を出して身を守る。卵は土の中に固めて産む。その数約5000個。
孵化した幼虫は一斉に近くの植物に上り、花の中に潜り込んで、昆虫が飛来するのを待つ。花のない植物や、ハナバチが飛来しない植物に上った幼虫はここで死亡。昆虫が飛んでくると幼虫は競って乗り移る。しかし、大部分がハナバチ以外の昆虫。すみかとなる巣にたどり着けないので、ここでも多数が死ぬ。
巣に運ばれるのは乗り移った昆虫がハナバチ、しかも巣作りするメスと、オスに乗り移ったもののうち交尾の時にうまくメスに移動できたものだけだ。
ツチハンミョウの幼虫をくっつけたメスは花から蜜や花粉をあつめて巣に運ぶ。これを繰り返す間に、ツチハンミョウの幼虫は卵に乗り移るチャンスを窺う。メスが卵を産む瞬間に乗り移るのだが、失敗すると蜜の中に落ちて溺死する。
その後、幼虫は変わった過程を経て成長していく。幼虫はまずその卵を食べる。食べ終わると脚の無い幼虫に変身し、蜜を食べ始める。たくさん食べて大きくなると動かなくなり、蛹に似た擬蛹に変わる。しばらくすると擬蛹の中で芋虫のような幼虫となり、その後、また姿を変えてサナギとなり、成虫へと変化する。(野平照雄・自然学総合研究所)

  【薬性歌】“斑猫有毒主破血 請蒼瘰癧水道決”
     斑猫は毒あり。血を破り、経を通ず、諸瘡、瘰癧に。水道能く行る。《万病回     春》
  【効能・効果】
     寒熱鬼痰・虫毒によって破潰された皮膚に用いる。
     利尿作用があり、石淋を治す。
     瘰癧諸瘡に用いる。
     堕胎作用がある。
  【修治】
    ◎糯米炒:糯米(もちごめ)と拌ぜて炒り、米が黄黒色になった時取り出す。
  【参考】
   ◎昔から毒殺に使われる代表的な毒(トリカブト、砒素、斑猫)。
   


 番瀉葉
  【処方名】番瀉葉、瀉葉、センナ (参照→センナ)


 礬石
   ○性は寒、味は酸渋、無毒。
  【効能・効果】
      <1>痰をなくす。
      <2>下痢を止める
      <3>陰
      <4>悪瘡
      <5>鼻中の肉
      <6>急喉閉を治す。
      <7>歯を丈夫にする
      <8>瘰癧
      <9>疥癬を治す。