薬物<ま>



マウンテングレープ
【学名】Mahonia aqnifolium or Berberis aquifolium
【英名】Mountain grape、Oregon grape root、Rocky Mountain grape、 holly (ヒイラギメギ)
◎根、根茎。

【成分】

アルカロイド:ベルベリン
       ベルバミン
       オキシアカンチン
       ヘルパミン

【効能・効果】              

◎血液浄化薬、解毒薬、老廃物の浄化薬。
<1>肝臓病
<2>胆嚢病
<3>慢性の皮膚病:

・乾癬
・湿疹
・にきび
・口唇ヘルペス

【注意】妊娠中は要注意。




マイタケ
■抗ガン作用
「米ニューヨーク医科大学の研究グループは、マイタケから抽出したβ-グルカン複合成分が前立腺ガン細胞を死滅させる働きがあることを見つけた。試験管内でガン細胞の核酸の酸化を促し、デオキシリボ核酸(DNA)を分解してアポトーシス(細胞の自殺)を引き起こした。
人間の前立腺ガン細胞を培養してβ-グルカンと反応させたところ、24時間後に95%以上のガン細胞が死んだ。前立腺ガンは米国の高齢者男性の間で最も多い病気で死亡率も高い。
β-グルカンは現在米国でその他の進行ガンに対して臨床試験が実施されているが、これまで悪性の前立腺ガンに対するデータは無かった」2000.5.11《日経産業新聞》」

■酵素で血圧抑制
「新潟県農業研究所食品研究センターはマイタケから抽出した酵素を使って血圧上昇を抑制する機能性食品を開発、このほど特許出願した。新潟県はマイタケの主要生産県だが、生産工程で切りくずや茎など不要部分が大量発生し、その有効利用が課題になっていた。
マイタケはタンパク質を分解する働きが強いエンドペプチダーゼと呼ばれる酵素を含んでいる。酵素のタンパク質分解によって出来る物質は、血圧上昇を抑制するACE阻害活性という働きを持つことが確認されていた。この点に着目してマイタケの酵素で大豆タンパクを分解すると、他のタンパク質を分解した場合よりも強いACE阻害活性が得られることを突き止めた。」2000.7.25《日経産業新聞》



マカ
アブラナ科のレピディウム属で、インカ帝国の時代より、3,800~4,500mという高地で栽培されており"アンデス薬草の女王"とも呼ばれています。現在一般的に認められている機能としては、・活力増強、集中力・記憶力の向上、ストレス・疲労の軽減、性生活の円滑化・更年期障害の除去、月経不順の正常化、精子・卵子の増強など不妊症の解消を含む生殖能力の促進効果・免疫賦活作用、抗酸化作用、抗がん作用などがあります。



マーガリン
■添加物を使わない
「カネカは乳化剤などの食品添加物を使わないで菓子の軟らかさを保てる業務用マーガリンを開発した。油脂の配合比率の工夫で融点を下げ、常温で固まりにくくしたうえでマーガリンの固体部分の結晶の大きさを調節。
開発したのはフルーツケーキやバームクーヘンなど菓子用マーガリンの「ルガトーソフト」。パームや大豆由来の4種類の油脂を配合。ケーキ生地に練り込んで使う。」
■バター味
「ADEKAはフランス産バター味のマーガリン「アロマーデ」を発売。パンや菓子を焼く前に生地に練り込んで使う。
油脂の結晶を従来の1/10に細かくしてしっとりした食感になる。また、大量摂取すると心臓病の原因となるトランス脂肪酸も低減させた。」2008/5/15




マグロ
◎日本はマグロを生で食べる唯一の国。
大間
山口県萩市見島・・200kg以上のマグロを竿であげる。17年前まえから。
千葉県勝浦・・・延縄漁。

■「マグロ生食の発端となった江戸時代のヅケ。こらは赤身だ。その後もっとマグロといえば赤身の時代が続く。(中略)『トロなんざ寿司じゃねえ』トロはダサかったのである」(渡辺文雄編「マグロをまるごと味わう本」)
 マグロのように部位別に売買される魚は他に類がない。まず、赤身の背節と脂の乗った腹節。それぞれ頭の方から尾に向かってカミ、ナカ、シモと名付けられ、計6つの部位に分かれる。1996.5.23《日本経済新聞》」

■冷凍マグロにCO?
「インドネシアから輸入された真空パックの冷凍マグロに切り身に、食品衛生法で食品添加物に指定されていない一酸化炭素が使用されている疑いが強まり、厚生省が調査に乗り出した。
マグロの切り身に一酸化炭素を吹き付けると鮮やかな赤みが出て長期間変色しない。今年3月~4月中旬にかけ、大阪市と愛知県が店頭の切り身計24検体を検査したところ、2kg当たり2000~2800マイクロ㌘の一酸化炭素が検出されたため。厚生省に通報した。
厚生省によると、天然のマグロの切り身から検出される一酸化炭素は、通常200マイクロ㌘前後。」1997.5.29《朝日新聞》

■完全養殖
「近畿大水産研究所(和歌山県串本町)は5日、同県・那智勝浦港に近い実験場で人工孵化し成長したクロマグロが、このほど産卵に成功し、世界で初めてマグロの完全養殖にが実現した、発表した。マグロは天然資源の減少が心配されていた。」2002.7.5《日本経済新聞》
マグロの稚魚が食べるえさ
好みの味がある
アラニン(筋肉、甘味成分)・・・ダメだった
魚粉飼料を食べた(エサにうまみを感じる成分を加えた魚粉)→稚魚が大量死→消化されていなかった
消化不良による栄養失調。→消化酵素を加えた。→糞を分析
マグロもタイも消化能力が低い:消化酵素を加えている
人の手で触れるとマグロは火傷する
擦り傷に弱い

出荷時:急所を外すと、マグロの身が白焼けして市場価値が無くなる。そのため電気モリで捕まえる。
稚魚を取り出すときは、返しのない擬餌針で1本づりする。

■養殖
「マルハがマグロ類の中でも最高級とされるクロマグロの養殖事業を強化している。スペインのクロマグロ養殖会社「ヴィアンカ」に出資。」

■クロマグロ
「鹿児島県奄美大島の南端にある港から漁船に乗って5分。青々と輝く静かな海面にマルハ子会社の奄美養魚(鹿児島県瀬戸内町)の巨大な養殖いけすが並ぶ。その中を悠々と泳ぐのは“海のダイヤ”と呼ばれる高級魚のクロマグロ(本マグロ)。船からエサの冷凍サバが放り込まれると、黒銀色の魚体が跳ねる。
同社は熊野灘と高知沖で毎年7月に採取したヨコワ(マグロの養魚)を10月に奄美に移し、体重50kg~70kgに成長した3年目に「マルハ奄美マグロ」として出荷している。養殖物で国内トップシェアだ。
大分県佐伯市にある日水の中央研究所大分海洋研究センター。マダイ・ブリ・カレイ・カンパチ・ウナギ・フグなど養殖に向く魚を、卵から孵化させ成魚にして出荷する仕組みを研究する。「すでにサケ・マダイなどでは完全に一貫養殖するシステムが確立できた」(白須邦夫所長)成魚から卵を採取、孵化させて再生産すれば天然資源が枯渇する心配はなくなる。
宮崎県串間市にある日水の養殖子会社、黒瀬水産は510台のいけすでブリを幼魚から育てる。成魚は「黒瀬ブリ」のブランドで量販店に並ぶ。養殖場では病気を無くすためすべての幼魚に毎年1回、手作業でワクチンを摂取。与える固形エサも日水が独自開発し、佐賀県伊万里市の工場で生産している。
養殖ブリはしばしば“脂が強すぎる”と敬遠される。しかし、日水は水にトウガラシ粉などを混ぜて泳ぐ間に自然に体内の余分な脂肪を落とす手法を編み出した。2005.8.10《産業》

■DNAを判別
「九州大学などのグループは切り身になったマグロの種類をDNA(デオキシリボ核酸)から簡単に判別する技術を開発した。
国内で流通している太平洋産クロマグロ、大西洋産クロマグロ、ミナミマグロ、キハダマグロ、メバチマグロ、ビンナガマグロを判別できる。
開発したのは九大の後藤雅宏教授や科学技術振興機構の北岡桃子研究員らの成果。研究グループが開発した検査役と反応させると約6時間で結果が出る。
従来の技術では専門機関で1週間以上かかっていた」200610/21《日経》

■天草で養殖
「天草漁業組合が養殖漁業大手の「拓洋」を誘致して始める。国内ではマルハニチロに次ぐ規模になる

■アンセリン
2009年、マグロやカツオの筋肉に含まれるアンセリン(アミノ酸が結合した物質)に尿酸値を低下させる効果があった。焼津水産が原料提供。

■クロマグロの稚魚
「2009年、日本配合飼料は、クロマグロの稚魚販売を始める。人工的に卵から孵化させることに成功した。」
ゴングリ(マグロの胃袋)宮崎県、日南市
サツマイモと一緒に茹でてから、味付けする



 マグワート
【学名】Artemisia vulgaris
【英名】Mugwort、moxa、St john's herb
  (オウシュウヨモギ)
◎地上部。
【成分】精油
      苦味質(アブシンチンキ)
      フラボノイド
      タンニン

【効能・効果】(おうしゅうよもぎ)
●月経の正常化:
(西洋):月経の遅れ、無月経に。妊娠中の使用を避ける。
(中国):流産防止。
●月経期間の調節
●生理痛を緩和
●分娩時に出産を促進
  湿布する(ワームウッドと同じ用法)
●消化活動を刺激し、肝臓を刺激する
●リウマチ
●痛風




マコモ(菰コ)Zizania latifolia
⇒池・沼・河口などの水中に群生する大形の多年草。日本全土に分布。高さ2~2m。茎は太い円柱形で直径約2cm。葉は2~3cm。8~20月に茎の先に円錐状の穂を出す。
イネ科マコモ属。
黒穂病で肥大化したマコモを食料にしたものが「マコモタケ」
◎中国では、マコモの新芽が黒穂病菌の寄生で肥大したものを指し、食用とする。
◎北アメリカではマコモの仲間の実をワイルドライスと呼び。七面鳥のつめ物・スープに利用する。
◆原料:(→情報:マ)
台湾料理によく使われる。大きく真っ白いものが最上。生でも甘みがある。台湾プーリー(埔里)で栽培されている。

【効能・効果】(まこも)
○焼酒の毒を消す。
「や藤の汁を出して飲む。」

◎マコモの茎が好物の渡り鳥… オオヒシクイ
「白鳥」・・・・蕪栗沼に多数飛来。白鳥は水田(水がある)に飛来して来る。



マザーワート
【学名】Leonurus cardiaca
【英名】Motherwort、lion's tail、lion's ear
【和名】ヨウシュメハジキ
【使用部位】地上部。
【成分】

アルカロイド:

  レオヌリニン
  スタキドリン:出産促進作用がある。
苦味配糖体:レオヌリン
      レオヌリジン
タンニン
精油
ビタミンA
  

【効能・効果】(マザーワート)
●妊婦の神経を鎮める
●月経の正常化
●無月経
●月経困難
●機能的不妊症
●不安による動悸を鎮める。
  

【参考】
<2>近縁に『益母草L.heterophyllus』がある。
中国の研究データーでは益母草の煎じ液には、出産後に子宮を収縮させる薬品[エルゴタミン]と同様の効果を示した。


マジック・マッシュルーム(通称)
⇒幻覚キノコ。
「ヒカゲシビレタケ」など20種類前後ある。

日本国内のほか、東南アジア、メキシコなど温帯~熱帯地域にかけて自生する。
日本国内だけで13種類が自生している。「サイロシビン」「シロシビン」などの麻薬成分が含まれ、古代の中南米などでは宗教儀式に使用された。食後30分前後で、幻覚や興奮が始まるが、2~4時間でおさまる。しかし種類によっては、吐き気や呼吸困難などの中毒症状が続き、死に至る場合もある。

◎麻薬成分を含むが、麻薬及び向精神薬取締法の「麻薬原料植物」に当たらない。

■若者に急増
「幻覚作用があるキノコ『マジックマッシュルーム』による事故やトラブルが、若者を中心に増えている。大学キャンパスで錯乱したり、幻覚のため大けがをして救急病院に運ばれたりしたほか、6月には死者も出たという。17日に東京都内で開かれた日本中毒学会でも実態が報告された。乱用の背景には、インターネットなどで売買されていることがある。キノコの成分は麻薬に指定されているが、キノコそのものを持っていても違法でないため、規制が十分出来ないのが現状だ。厚生省は事態を重視し、規制を視野に入れて調査に乗りだした。(科学部・中村通子)
今年6月、東京都内の大学で、男子学生が急に錯乱する事件が起きた。繁華街で粉末状のマジックマッシュルームを買い、友人と学内で飲んだらしい。大学側は「都に相談したが、現在の法律では規制の対象外と言われ、どうしたらいいかわからない」。同月には関東地方でキノコ粉末を飲んだ男性がビル9階から落ち、死亡した。
慶応大学病院救急部には昨年、全身を強く打ってあちこち骨折した40代の男性が運び込まれた。患者は、担当医にこう話したという。「インターネットで買ったキノコの粉末を飲んで『空が飛べる』と思い、自宅2階の窓から飛んでみた」
インターネットでは、粉末の場合、1回分2000~3000円程度で買える。「合法ドラッグ」「天然なので安全」などとうたい、栽培法や体験談も掲載している。大半は、業者が海外から輸入したもの。
日本中毒学会での発表によると、日本中毒情報センターには1997年には1件だった幻覚キノコの相談が、昨年は10件、今年は6月末までに13件寄せられている。その4割が20代という。
幻覚を起こすのはキノコの中のシロシビンやシロシンという成分だ。この成分の量が種類や収穫の地域、季節で大きく変わる幻覚キノコは、同じ量を飲んでも効いたり効かなかったりする。効かないからと倍量を飲んで、急に激しい症状が出ることもある。慶応大学病院救急部の「天然物だから安全なんて、とんでもない。死ぬ恐れもある」と警告する。
厚生省麻薬課によると、成分自体は麻薬に指定されており、成分の製剤は持っているだけで罪になる。キノコそのものは自然物なので規制対象にはならないが、飲む、食べるといった用途を示して販売すると薬事法に触れる。医薬品の扱いになり、許可が必要だ。
昨年11月には、キノコ粉末をカプセルに入れて無許可で打っていた業者が大阪府警から薬事法違反で書類送検された。この事件をキッカケに、厚生省には「法に触れるのか」「どうすれば触れないのか」という業者からの問い合わせが増えている。同省の担当者は「販売は基本的に違法だと説明します。水面かで不法販売している業者はかなり多いのではないでぢょいうか」と懸念する。
厚生省は近く、専門家の協力で幻覚キノコの種類や成分の分析に着手する。アルコールや覚醒剤のような依存性を持っていないか、などを全国1000カ所以上の病院で情報を収集する。
●国内にも自生
マジックマッシュルームは国内にも自生。85年には山形県で『ヒカゲシビレタケ』を食べて、危篤状態になた人もいる。
7月上旬、ヒカゲシビレタケの発見者でもある滋賀大学教育学部の横山和正教授の案内で、自生現場を診た。近畿地方にある町の学校の自転車置き場の奥に、数本のヒカゲシビレタケが生えていた。人も血行亨場所だ。別のところの森でも散策路わきのヤブの中を少し探すだけで、群生も含めて何本も見つかった。
ヒカゲシビレタケは、梅雨時、馬糞の上などによく生えるキノコ。褐色で、傘の直径は1~2cm、高さ1~5cm程度のひょろっとした姿だ。横山教授は72年にこのキノコで中毒した経験がある。5本食べたら30分後に体がシビレはじめ、4時間以上続いた。その後、キラキラ光る噴水や極彩色の宮殿などの幻覚が見えたという。1999.7.18《朝日新聞》」

■健康被害の恐れ
「合法ドラッグが一部の若者の間で流行している。厚生省によると、合法ドラッグの主な含有成分は、昏睡や呼吸障害を引き起こす可能性がある「GHB(ガンマヒドロキシ酪酸)」、大量に服用すると不整脈や心停止の恐れがある「エフェドリン類」など数種類。ほかに麻薬成分である「シロシン・シロシビン」を含む幻覚きのこ(通称マジックマッシュルーム)なども出回っている。これらを含む製品は薬事法上、「医薬品」に該当し、無許可の販売は禁止されている。
米食品医薬品局(FDA)は昨年1月、合法ドラッグによる55例の健康被害(うち1例は死亡)を公表している。
合法ドラッグは新製品が野放しの状態で次々と出回る上、取引にインターネットが使われることも多い。2000.9.6《日本経済新聞》

■中毒急増
「食べると幻覚症状などを引き起こすキノコ「マジックマッシュルーム」の中毒被害が若者を中心に相次いでいる。「観賞用」などと称して売られている場合、、法的に取り締まる事が出来ないため、警察当局は被害の実態調査にの路出した。
今年4月、東京都世田谷区のコンビニに男性俳優(25)が苦しみながら駆け込んだ。救急車で運ばれる際、意味不明な言葉を発して暴れ始めた。マジックマッシュルームを食べたことによる幻覚症状だった。
6日にはインターネットで購入したキノコをスープにいれて食べた予備校生(18)が幻覚に襲われ、マンション3階ベランダの手すりから飛び降りたり、睡眠薬と一緒に服用した会社員が一時意識不明になった。
インターネットやアダルトショップなどで簡単に入手できる。ある販売業者のホームページには「少量でも強力」などをPRし、米国やカナダなど海外からの個人輸入の手続きなどを詳しく紹介。
キノコの麻薬成分を抽出し販売すれば、麻薬及び向精神薬取締法違反に問われるほか、「トリップできる」などの売り言葉で販売した場合は薬事法に抵触する。しかし、観賞用として販売したり、所持するだけでは違法とならない。」2001.8.1《日本経済新聞》

■輸入・栽培禁止
「食べると幻覚などの症状を引き起こすキノコ『マジックマッシュルーム』について、厚生労働省は6日、麻薬及び向精神薬取締法に基づき、輸入や使用、栽培などを禁止することを決めた。幻覚症状を起こす麻薬成分『サイロシン』と『サイロシビン』を含む「麻薬原料植物」として規制する方針で、来月中にも同法の政令を改正する。
現在、サイロシンとサイロシビンは規制対象外だが、両成分を含むキノコは規制の対象外で、「観賞用」などとしてインターネットや街灯で販売されるなど野放しだった。
幻覚キノコは国内で11種、世界で計52種が確認されている。一般名が異なるケースもあり、すでに麻薬原料植物として指定されているコカ(コカインの原料)やケシ(モルヒネの原料)のようい「種」を特定して規制せず、両成分を含む植物として広く規制することにした。
違反した場合、栽培や輸出人で1年以上10年以下の懲役、所持や譲渡で7年以下の懲役が科される。広告下だけでも3年以下の懲役刑の対象となる。」2002.3.7《日本経済新聞》

■5階から飛び降り
「裁判官・検察官・弁護士を養成する司法研修所(埼玉県和光市)で2001年6月、司法修習生だった男性が幻覚キノコ(マジックマッシュルーム)を食べて寮の5階(高さ15m)から飛び降り、大けがをしていた。
幻覚キノコは厚生労働省が2002年6月に麻薬取締法の麻薬原料植物に指定し、輸入や販売、所持などを禁じた。
埼玉県警や関係者の話によると、男性は同期の修習生らと寮の5階自室で飲酒した際、仲間の1人から幻覚キノコを手渡された。男性は好奇心から幻覚キノコを食べ、ベランダを乗り越えて飛び降りたという。」2002/11/26《日本経済新聞》




 マーシュウンドワート
【学名】Stachys palustris
【英名】Marsh woundwort
【使用部位】地上部。
【成分】未詳。
【効能・効果】
痛風
ケイレン
関節の痛み
痙攣性陣痛



 マーシュマロー
【学名】Althaea officinalis
【英名】Marshmallow
(ウスベニタチアオイ)(ビロードアオイ)
【使用部位】根・葉。
【成分】

粘液(根:35%以下、葉:20%)
アスパラギン
タンニン
  

【効能・効果】
胃炎
潰瘍

膀胱炎
  

【ハーブ】
「このハーブは植物エストロゲン(phytoestrogen)であり、月経促進薬でもあるベタイン(betaine)を4%まで含有しています。
 

★ベタイン(betaine)を含有する植物
「マーシュマロー」(Marshmallow)
「ビート」(beets)
「ニンジン」(carrots)
「フダンソウ」(chard)
「チコリ」(chicory)
「エンバク」(oats)
「オレンジ」(oranges)
「セイオウノコギリソウ」(yarrow)



 マシュマロ
温めると 飴になる。


 マジョラム

(マージョラム)marjoram
(参照→「オイゲノール」)
【学名】Origanum majorana
【英名】Sweet marjoram
【使用部位】葉。
【成分】

精油の活性成分:ボルネオール
       カンファー
       オリガノール
       ピネン
       サビネン
粘液
苦味質
タンニン酸
  

【利用】
調理用:ブーケガルニ、肉料理、サラダ、ソーセージ
精油は、花の咲いた先端部分を水蒸気蒸留して抽出。色は黄色ががっている。暖かみがあり、しみ通る感じの精油。

【効能・効果】(マジョラム)

●鎮痛・鎮静・鎮痙作用がある。

●血管拡張剤:

①動脈を拡張し、心臓の緊張を緩める。(マサージオイル)
②高血圧
③心臓障害

●筋肉痛・リウマチ:他の精油に加えてマッサージ。

●心と体にたいする加温作用:
①孤独な人
②悲嘆にくれている人をなぐさめる。

●制淫作用がある:
①性的神経衰弱
②宗教的施設で使われていた。

●呼吸の自由を妨げる胸部のあらゆる疾患に効果がある(カルペッパー)

●不眠症:ラベンダーで温浴する。

●消化を助ける:蠕動運動を強化する。

●疝痛の腸痙攣を抑える。
    
【注意】(マジョラム)
●感覚を鈍化させ、眠気を引き起こすことがある。
●大量に使用すると、麻痺を生じる。
  

【参考】
ラテン語「マヨル(大きい)」から来ています。人に長寿を与える


 マスタード
【学名】Brassica nigra
【英名】Black mustard
(クロガラシ)
【使用部位】種子・葉。
【成分】

配糖体(シニグリン)
酵素(ミロシン):水が加わると、ミロシンがシニグリンに反応してアリルイソチオシアン酸エステル(マスタード・オイル=からし油)を生し、これが香りの主成分。
不揮発性油(37%以下)
タンパク質
粘液
  

【効能・効果】(マスタード)
強力な抗菌作用
強力な抗真菌作用
鎮咳:治りにくい咳

   カタル性呼吸器疾患
風邪:体を温める
消化不良
種子:刺激性パップ剤となる。
関節炎
足湯にすると:しもやけ、
            
【応用】
肉料理、スープ、ドレッシング、ソース。


マタタビ (蓼)
⇒蔓性の落葉低木。夏に葉腋に白色の花をつけ、同時に葉の表面は白色に変わる。
木部はそのまま乾燥。
果実・虫瘤(木天蓼)はそのままor 5分間熱湯に浸けて乾燥する。
【別名】ナツウメ
【英名】silver vine
【仏名】actinide polygame
【中国】木天蓼、含水藤

◎木天蓼(果実・蔓を加えても可)を刻んで酒(43度以上)につけた、薬用酒を飲むと、血液循環を良くして、強壮・利尿作用がある。
◎葉・つるともにネコの大好物。食べるとほろ酔いになる。
  

【効能・効果】(マタタビ)
○脚気:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○高血圧:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○神経痛:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○腎臓病:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○疝気:
果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○頻尿:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○浮腫:
夏期に茎を切って出る液を飲む(著効)。
○腹痛:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○膀胱カタル:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○腰痛:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○リウマチ:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。
○淋病:
・果実・木天蓼3~10g/日煎服or作末して飲む。
・「蔓トウヒ末」煎服or作末にて飲む。




マチンStrychnos nux-vomica
【基原】マチン科マチン属
マチン科のマチンの種子である「馬銭子(まちんし)」は「ホミカ」とも称される。
マチンにはストリキニーネが含まれるのでストリキニーネとも称する。
⇒南アジア、インド、オーストラリアに分布。
スンダ島、フィリピン諸島のマチンは毒性が高い。
【学名】Strychnos nux-vomica
【英名】Strychnine Tree
【成分】アルカロイド:
・「ストリキニーネ」:原住民は毒矢(イポー)に利用していた。
致死量は体重1kg当たり0.3mg。
・「ブルシン」苦味が強く、ブルシンは苦味の基準物質として使われる。
・「ストリキニシン」

【作用】(マチン

ケイレン
呼吸マヒ
嘔吐
血圧上昇作用

◎愛犬家連続殺人
「平成5年1月、埼玉県で、発覚し、4人が行方不明になっていたが、実はその1年前に大坂で起きた同様の事件があり、失踪していた4人が遺体で掘り起こされた。大坂の容疑者は自称「犬の訓練士」だった。被害者はみな愛犬家で、塩化スキサメトニウムという筋肉弛緩剤を注射されて命を落とした。この薬は今でこそ化学合成されているが、もともとは南米のインディオが矢毒に使っていたクラーレノキ(ストリキノス・トキシフェーラ)という、マチンと同じ属の植物がもとになっている。
埼玉県の4人の被害者は消散ストリキニーネを飲まされた。ストリキニーネは飛び上がるほど苦い粉末だからカプセル入りで飲まされた。ストリキニーネがマチンの種子から初めて抽出されたのは1901年。

◎クラーレノキとの違い
「マチンは、インドから東南アジアにかけて分布し、学名をストリキノス・ノックス・ホミカ」という。南米のクラーレノキとは生育地こそ遠く離れているが、この2つは、ともにマチン科ストリキノス属の、いわば兄弟のような近縁植物だが、違いは毒の作用と死に方。
「クラーレノキの方は、血液に直接入らないと毒が回らない。だから、大坂の犯人は注射器を使った。血液に入った毒は筋肉を弛緩させ、やがて呼吸が出来なくなり窒息死する。意識があるのに不気味なほど静かに死んでいく。恐ろしい毒薬である。
一方、マチンの毒は、激しいケイレンを起こし、断末魔の苦しみをタップリ味わう。恐怖が張り付いた形相で背中をギューッと反らせ、四肢を突っ張らせた姿で死んでいく。そして、消化管からも吸収されるから、飲んでも、注射でも、毒尾は体内に回っていく。」

◎イヌ
「イヌ肉を食べる専門店があるベトナムでも、イヌを殺すとき、マチンをエサに混ぜる。だから、店の台所には、マチンの種子が山盛りにおいてある。マチンの種子は扁平で真ん中が少しへこみ、。堅くてつややかな灰色をしている。知らない人が見たら、灰色のボタンのように見える。」




マツ(松)
(参照→「タール」)
=生命力が強い木。世界中で特別な木として扱われてきた。
「カルシット」・・・フィンランドで死者の名と年月日を松の外皮を削って彫刻する。」

■虫に強い
「日本製紙は地球環境産業技術研究機構(RITE)と共同で、松食い虫に強いアカマツの大量生産技術を開発した。6ヶ月ほど必要だった発根までの期間を1/5に短縮。
新技術は細胞分裂を促す植物ホルモンの『サイトカイニン』をアカマツの針状の葉の付け根の「短枝」に散布。枝の先の茎頂を育成し、短枝を切り取り「挿し穂」にする。
挿し穂は高濃度のCO2を充満させた容器に入れ、糖分を含まない培地を使って培養。光の波長などを調整できる培養室で光独立栄養培養を施すと、糖分を生成するための光合成が活発になる。



マツカサモドキ  AMANITA SOLITARIA
◎有毒成分:
<2>[2-アミノ-4,5-ヘキサジェノン酸]:
モルモットへの200mg/kg投与で呼吸抑制、体温下降を示し、24~40         時間で死に至らしめる。



マッコウクジラ
◎サウンドチャンネル
1960年オーストラシアの海中で爆発。大西洋を回ってバミューダまでの2万㍍を爆発音が伝達した。水圧と水温が関係しているといわれ、マッコウクジラはその海域(100m~1000m)を利用してきた。
◎オス同士が戦う・・・そのオスだけがメスと交尾。



マッシュルーム AGARICUS BISPOROUS
◎有毒成分:
①4μg/‹でフォトヘマグルタニン(PHA)で刺激されたヒト末梢血リンパ球の幼若化を85%阻止する作用を示す。
②免疫機能抑制作用を有する可能性が示唆されている。

■静岡「長谷川農産」静岡県富士市出法1320-9 
「栽培室は6つ。栽培用の棚に種菌を含んだ菌床を敷いて腐葉土をかぶせ、富士山からの伏流水を、あいて菌糸を育てる。収穫まで4週間。コンピュータKN利するクリーンルームだ。
「日本食品大辞典」(医歯薬出版)によると、マッシュルームはハラタケ科のキノコで、フランスではシャンピニオン、日本では西洋マツタケという。厩の麦わらに自生し、欧州では17世紀半ばに洞窟での人工栽培が始まった。
白色種
クリーム種
ブラウン種がある。
長谷川さんは代々続くキャベツ農家だった。オランダに視察に出かけて、おいしさに惹かれ、1991年にオランダで本格的に研修を受けた。栽培設備と種菌を現地企業から購入。しかし、栽培は予想以上に難しかった。菌床をオランダから直接輸入することで解決。


マツタケ(松茸)
・普通はアカマツだが、まれにコメツガ(富士山)にも出る。コメツガタケ
スカートをはいて歩けるような里山にすれば、出る。落ち葉が溜まりすぎるとダメ。岩手県で里山を回復して始まった。岩泉町、吉村文彦博士
気温が19℃以下になる必要がある。
菌糸→菌根→マツタケになる。
菌根を人工的に作ることに成功。
菌根100本を30㌢四方に円柱状に植えると、短期間で可能。
◎産地:三田
長野県四賀村

■3代目・・・京都「かね松老舗」上田耕司
「秋の風物詩、マツタケが旬を迎えている。その独特の香りは、日本人の琴線をあやしく刺激する。徒然草でもコイ・キジと並び、比類がないものの1として称揚している。
京都の繁華街・錦小路で1882年(明治15年)から店を構える青果商の3代目に生まれた私は35年間マツタケの仕入れ日記をつけてきた。
味・香りともに一番なのは、手前味噌だが、やはり京都産だ。なかでも京都盆地の北西部の一帯で、北山という北区雲ヶ畑~右京区嵐山にかけた山沿い。この辺りで採れたものは白くて小さく、雅さをたたえている。祖父の頃は『都マツタケ』と呼び、「黒くて固い武骨ものの田舎マツタケ」と称していた丹波産と区別していた。
ところが都市化と共に、父の代になると丹波地方も一級産地に昇格。中国地方など他府県産と区別するようになった。時代が下がって、私の代。もはや高級品の代名詞は「国産」で、比較対象は外国産になった。
国産では8月半ばに北海道雌阿寒岳あたりで採れるものを皮切りに、岩手・会津・長野・佐渡島・能登半島・丹波・岡山・広島・四国へと南下していく。
採取量は台風の来襲回数にほぼ比例する。山が雨で潤のと、強風が木々の根を揺さぶるのが、生育を促すらしい。
そのマツタケも山が荒れて年々採取量は細ってきた。栽培こそ出来ないが、マツタケが好んで育つのはどんな所か、ほぼ分かっている。「傘をさして歩ける山」だ。灌木の枝が通行を邪魔しない程度にとどまる茂り具合。最近は「ハイヒールで歩ける山がいい」ともいう。
何のことはない。枯れ枝や落ち葉を集め、雑木を刈り取るなど、丹念に手入れすればいいのだ。200610/9《日経》

◎マツタケのある場所
「秋の味覚の王様、マツタケ(キシメジ科)が主に生育する場所は、樹齢30年以上のアカマツが生えている山や海辺。しかも水はけ、風通し、日当たりが良い場所とされている。
一見、掃除でもしたような綺麗な環境を好むそうで、落ち葉や枯れ枝がつもっている場所では生育しない人間が立ってみて心地よいと思う場所にマツタケも発生する。
こういった条件を備えていれば、何もアカマツだけでなく、黒松、シラビソ、コメツガなどの樹木の下に発生することもある。
狙い目は、台風の後。普通、マツタケの生長は3、4日とかかるが、たっぷりと雨が降った後は2日で生長する。」

■マツタケ風味のキノコ
「和歌山県串本町でマツタケに似た風味と歯触りを持つキノコが栽培され、『紀州黒潮茸』の名称で今月下旬から本格販売される。キノコの菌床製造・栽培の「ゼンマッシュ・三重県菰野町・大辻善一社長)の室内農園で、育成したもの。
このキノコは、同社が品種登録した「こもの茸2号菌」を使い他の菌がつかないように無菌室で育てる。「無農薬なので、生で食べられ2998.2.27《日本経済新聞》

■DNA鑑定
「農林水産省の森林総合研究所はデオキシリボ核酸(DNA)分析を使ったマツタケの判別法を開発した。マツタケのDNAの中に存在する特有の遺伝子に着目。これを手がかりに判別する。キノコの形に育つ前の菌体を探すのにも役立つ。食用価値が高いマツタケの生息地の保存や人工栽培法の確立につなげる狙い。
レトロウイルスなどと同じ増殖機能を持ち、宿主のゲノムに特異的に入り込む「可動遺伝子」のレトロトランスポゾンに注目した。マツタケのDNAだけに入り込むレトロトランスポゾンを特化、これを目印にする。菌類のDNAをPCR(ポリメラーゼ連鎖反応)を使って増やし、電気泳動にかけてマツタケと比較。目印のレトロトランスポゾンの有無から、種類を判別する。
バカマツタケやニセマツタケなどマツタケの近縁とされている12種類の菌類と比較、正確な判別が出来ることを確認した。
少量のDNAがあれば可能で、地方の林業試験場などでも簡単な同定法として使えるという。土壌中のDNAを調べれば、マツタケの菌体が存在しているかどうかも分かる」2000.7.11《日経産業新聞》

■中国産
「秋の味覚を代表するマツタケが出回り始めた。流通量の9割以上を中国産を始めとした輸入品が占めるようになり、香や鮮度のよい国産品は今や貴重品。猛暑の影響が心配されているが、作柄や価格はこれからの天候に左右される。
マツタケは松林に自生したものがほとんど。樹齢50年近い松でないと寄生しないと言われる。
輸入量のトップは中国産で、総供給量の半分を占める。これに韓国、カナダ、朝鮮民主主義共和国(北朝鮮)産が続く。
国産は例年、岩手産の出荷が9月中旬から本格化する。その後、長野、広島と産地が南下し、11月頃まで続く。収穫量を占う一番のポイントは、8月下旬以降の天候。気温が下がり、その際にまとまった降雨があれば、生育が進み豊作になる。」2000.9.2《日本経済新聞》
■中国産に農薬
「関西空港から輸入した中国産松茸から食衛生法で定める基準値の28倍の農薬が検出された。検出された農薬は殺虫剤「ジクロルボス」。2002.8.29《日本経済新聞》

■α-グルカンたんぱく質複合体
「呉羽化学がマツタケの成長過程の菌糸体から抽出した『α-グルカンたんぱく質複合体』は、体内で免疫をつかさどる細胞を刺激し、働きを活性化して体の免疫力を高めるという。呉羽は動物実験で腫瘍やストレス・感染症などに効果があることを確認。三共が2003年から発売する」2003.1.22《日経産業新聞》
■「菌根」づくり成功
「岩手県林業技術センターは、マツタケ発生の前提条件である「菌根」づくりの技術を開発した。これまで困難とされてきたマツタケの人工栽培に道を開く可能性がある。
菌糸から人工形成した菌根が増殖し、マツタケが実際に発生するかどうかの調査を続ける。菌根は植物の根に菌糸が入り込んで形成される器官。マツタケの場合、マツの根に菌糸が入り込んで菌根を作り、マツとの間で養分や水分をやり取りしキノコが育つ。」2003.2.4《日経産業新聞》

■人工栽培?
「人工栽培マツタケとして販売されていたキノコが、研究機関によって「シイタケ」と鑑定され、生産業者の東洋きのこ(広島県甲山町)は2003年6/18までに、出荷を当面停止することを決めた。同社によると、キノコは山口県の研究者がマツタケ菌とシイタケ菌を掛け合わせて開発。東京の築地市場で、1万円/1kgで売られている。親会社の大喜商事(広島県福山市)は「再鑑定結果がでるまで出荷と止めるが、マツタケと信じている」2003.6.19《日本経済新聞》

■里山
「里山の荒廃で姿を消したマツタケの復活を目指す京都市の市民団体「まつたけ十字軍」が、再生に取り組んでいる京都市左京区の松林でマツタケ1本が生えているのを確認した。
京都周辺の里山では戦前、マツタケが盛んに収穫され「都マツタケ」として珍重されたが、現在はほとんど採れなくなった。生態学者の吉村文彦代表は「2年以上かけて成育のジャマになる腐葉土を取り除き、雑木を伐採して環境づくりに取り組んだ成果だ」と喜んでいた。
吉村代表たによると、マツタケは高さ約5cm、直径5cmで、2007/10/30に見つかった。周辺に胞子が広がり、来年以降に多く生えてくる可能性があるため収穫せずに見守る。
マツタケ菌は、栄養分に乏しく、競争相手となる細菌が少ない土壌に育つ。戦前は雑木や落ち葉が燃料などに使われ、松林の土地がやせていたため、たくさん収穫できた。戦後になって里山に人が入らなくなり、腐葉土などが地表に覆い被さってマツタケの生息場所が奪われた」
■人工栽培に・・・
「2008年6/16、タカラバイオは成長すればマツタケになる直径1㌢㍍ほどの菌糸の塊を作る手法を開発。
京都丹波産のマツタケ由来の菌糸を独自開発の方法で2、3ヶ月培養。「子実体原基」と呼ばれる傘や柄を形成する一歩手前まで成長させ、遺伝子解析により確認した。

■松の根と共生
「マツタケは松の根に共生する「菌根菌」と呼ぶ種類のキノコ。マツタケの仲間には[ホンシメジ]や[トリュフ]がある。
シイタケ・・・・・腐朽菌
フクロタケ・・腐生菌
黒トリュフやホンシメジは人工栽培が可能になった。現在人工栽培が求められているのが、マツタケと白トリュフ。
森林総合研究所の村田仁・主任研究官は“松の根と共生する際にできるシロという特殊な環境が再現できない。そこでマツタケが何をしているかも全く不明”と語る。
菌根と菌糸の集合体であるシロは、樹齢20~50年の松林で松の木を中心に円形状に広がる。傾斜のやや厳しい山頂に近い場所にできやすい。下草を刈るなど地面を管理し土壌温度が19℃、秋のキンモクセイが香ることにマツタケが育つ。
タカラバイオは2008年6月、拘急シメジ類で培った人工培養技術を応用し、マツタケの成長初期に相当する「子実体原基」の発生に成功した。ガラス容器内の子実体原基にカサ(傘)や柄の部分はなく、見ただけではマツタケと分からない。




マドゥ Madhu  (蜂蜜)
=結晶化されていても性質は変化しない。
古くなった蜂蜜は特に価値が高い。

◎作用
「身体の組織の内部に浸透し、最も敏感な部分にまで到達する。」

◎適応(はちみつ)
・糖尿病:
(砂糖は使えないが蜂蜜は血糖値を下げる。ただし、蜂蜜を温めたり熱い飲み物にするのは不可。 )
・潰瘍
・気管支炎
・喘息
・シャックリ
・嘔吐(蜂蜜入りのレモンジュース)
・異常な口渇
・出血
・眼疾患(外用)




マムシ
=クサリヘビ科マムシ属。
ニホンマムシは体調40~60cm。頭部は三角形、尾は細く短い。体色は不定。
夜行性で日中は薄暗いところに潜んでいるが、人が近ずくと飛びかかる。
死亡率:0.2~0.5%。めったに命は落とさない。

◎種類:
<1>ニホンマムシ

(JAPANESE COPPERHEAD, Agkistroden halys blomhoffi)
全長45~60cm。琉球列島を除く日本全土、朝鮮、シベリア、中国などから中央アジアを経てヨーロッパ東部まで生息。
完全な出血毒。攻撃時には飛ぶ。
ハツカネズミでの実験では、死ぬ毒の量はハブの1/5だった。

<2>ヒャッポダ

(HUNDRED-PACE SNAKE, Agkistroden acutus)
全長1~2m。中国東部、海南島、ベトナム、台湾に分布。
動きは鈍く、人と出会っても動こうとしない。
咬まれると100歩も行かないうちに死ぬと言うところから名付けられたが、毒は血液毒であるから、死ぬとしても即死ではない。
<3>マレーマムシ
<4>ヒガシヌママムシ
=シロクチマムシ。
全長1~1.4m。北アメリカの南東部に分布。
水辺に多く、小動物の他に魚も捕らえる。性質は荒く、すぐ咬みつく。
<5>カパーヘッド

(COPPERHEAD, Agkistroden contortrix)
=アメリカマムシ。
全長70~95cm。北アメリカ南東部に分布。
アメリカでは本種による咬傷件数がもっと多いが、毒性が弱いため、死亡例は稀です。
<6>メキシコマムシ
<7>ブッシュマスター
全長3.75mに達する、世界で2番目に大きな毒蛇。
  

【効能・効果】
○胃ケイレン:
・マムシ酒を飲む。
○陰痿:
・マムシ酒を飲む。
○カリエス:
・黒焼き末を飲む。
○虚弱体質:
①乾燥粉末を3~6g/日飲む(著効)。
②黒焼き末を3g/日飲む(著効)。
③肉を生で食べるor付け焼きして食べる(著効)。
○切り傷:
黒焼き末を塗布or飯粒で練って貼る。
○神経衰弱:
・ 黒焼き末を飲む。orマムシ酒を飲む。
○神経痛:
・黒焼き末を塗布or飯粒で練って貼る。
○心臓病:
・マムシ酒を飲む。
○腎臓病:
・マムシ酒を飲む。
○喘息:
・黒焼き末を飲む。
○刺抜き:
・黒焼き末を飲む。
○中耳炎:
・黒焼き末を飲む。
○疔:
①「反鼻霜・桜の樹皮の黒焼き末」ゴマ油で練って塗布する(著効)。
②黒焼き末を飲む。
○肺疾患:
①乾燥粉末を3~6g/日飲む(著効)。
②黒焼き末を3g/日飲む(著効)。
③肉を生で食べるor付け焼きして食べる(著効)。
④黒焼き末を飲む。
⑤マムシ酒を飲む。(肺結核)
○腫れ物(化膿性):
・黒焼き末を飲む。
○冷え症:
①乾燥粉末を3~6g/日飲む(著効)。
②黒焼き末を3g/日飲む(著効)。
③肉を生で食べるor付け焼きして食べる(著効)。
○貧血:

・マムシ酒を飲む。
○不感症:

マムシ酒を飲む。
○不眠症:
・マムシ酒を飲む。
○婦人病:
・黒焼き末を飲む。
○膀胱カタル:

黒焼き末をゴマ油で練ってヘソの下に貼る。
○慢性胃腸炎:
・マムシ酒を飲む。
○夜尿症:
・「反鼻10g、丁香0.2g」混和して、作末し飲む(著効)。
○癰:
・黒焼き末を飲む。
○リウマチ:
・黒焼き末を飲む。
○瘰癧:
・黒焼き末を飲む。
○肋膜炎:
・ 黒焼き末を飲む。orマムシ酒を飲む。

■血清を使うと却って危険なときも
「マムシに咬まれると通常は2本の毒牙の痕が残る。咬まれたら毒が全身に回らないように、心臓に近い部分をしばり(この場合動脈の血流を止めるほどきつく締めすぎないこと)、毒液を吸引する。毒液は咬み痕を中心に、500円硬貨ぐらいの範囲内に、30~40分留まる。吸引器が無ければ口で吸う。虫歯などで毒の影響を受けることは少ない。」
「医療機関では抗毒素血清orセファランチンが投与される。抗毒素血清が以前のように使われなくなったのは、過去に咬まれた経験があると、アナフィラキシーショックを起こして、まれに死亡することがあるからで、輸液と腎不全対策だけで同等の治療効果が得られる」
   

■藤森照信・東京大学教授 2997.6.2.《朝日新聞》
「ヘビの中でマムシは格別の存在だった。一咬みで馬だって倒す。
村の子供たちは、出くわした時のため、マムシ対策について一通り教えられていた。まず、服装上のポイントはズボンのスソで、脚絆を巻くなりスソを靴下の中に入れるなりして、裸足の足首を咬まれないようにする。
出くわした時は、すぐ退がる。日本の野山では怖いものなしの毒牙を持つ上に、他のヘビと違ってジャンプ力があり、人間相手でも攻撃をしかけてくるからだ。
 子供はマムシのマから直ちに逃げなければならないが、大人は違う。マの部分に込められたパワーを得るため捕獲にかかる。道具は木の枝と腰の手ぬぐい。
先が二股に分かれた木の枝を探し、又を残し刃物で枝先を払い、捕物用の刺股をヘビ用に小型化したような棒を作る。この棒の又の先で素早く、扁平三角頭の首根っこを上から押さえる。こうすると、相手は胴から下をのたうたせ、棒に巻き付き、逃れようとするが万事休す。「首根っこを押さえる」という言い方が、マムシ取りから来たかどうか知らないが、言い方通りに事態は推移する。
おとなしくなったら、左手で蛇体を確保するが、このとき、絶対に尾っぽを持ってぶらぶらさせるような、他のヘビと遊ぶ時のやり方はあぶない。他のヘビなら、頭を持ち上げても手に届かないが、マムシは軽々と体をU字型に曲げて咬みつく。かならず首を押さえないといけない。怖さをこらえ、張ったアゴのすぐ下を握る必要がある。少しでも離れていると、頭を回し、側面で咬む。
 左手で確保した後、さて腰の手ぬぐいの出番である。
首根っこを握る左手の指で三角頭のアゴを両側からギュッと押さえ口を開かせると、鎌のよに白く冷たい牙が上下一対づつむき出しになる。その時、右手で口の中に手ぬぐいの端を入れ、上向きに引っ張る。すると、毒腺の通る上アゴの牙は布地に引っかけられてもぎ取られるのである。」

■まむし〈蒸し焼き〉 [効能]

1.強壮
2.強精
3.脳血栓
4.胃潰瘍
5.疲労回復
6.冷え症
7.神経痛

■まむし天日干し⇒反鼻 [効能]

1.強壮
2.強精
3.腰痛
4.冷え症
5.虚弱体質の改善

■マムシ胆<乾燥> [効能]

1.強精
2.肝機能障害
3.リウマチ
4.神経痛
5.咳止め
6.視力回復



マメ(豆)
■窒素を取り込む遺伝子
「かずさディーエヌエー研究所などの国際研究チームは、マメ科の植物が窒素を効率よく取り込むために必要ない遺伝子を突き止めた。
植物ホルモンを受け取る役目を担っており、変異すると根粒菌のすむかとなる根のコブが出来なくなる。肥料を使わずに育つ植物の開発につながる成果。2006年11/17付けのサイエンス電子版に掲載。
突然変異によって根のコブが作れなくなったマメ科植物ミヤコグサを調べた。根にコブができるには[サイトカイン]という細胞分裂を促進する植物ホルモンが必要で、突然変異したミヤコグサはさあ糸カインの受容体の遺伝子が働かなくなっていることが分かった。
同じ遺伝子が別の変異を起こすと受容体が常に活性化した状態になり、根粒菌がいなくてもコブができることも発見した。
根粒菌はマメ科植物にだけ寄生する。土壌の窒素を取り込む働きをあり、大豆などが荒れ地でも育つのは根粒菌のおかげと言われている。」




マメハンミョウ
=甲虫目チツハンミョウ科の昆虫。体長約20mm。
頭部は赤色、体は細長く黒色で、黄色い縦線がある。
大豆の葉などを食害する成虫は、体内に猛毒成分を含有。

◎有毒成分:カンタリジン(ヒトの致死量は、約0.03g)
◎誤って飲み込むと、

吐き気・嘔吐・腹痛・下痢などの消化器系の症状が現れ、血圧低下、尿毒症、呼吸不全なそを起こして死亡することがある。

*有毒成分は皮膚からも吸収される。

◎内服すると、尿路を刺激して男性性器の勃起を促すが、有毒成分が排出される時に腎臓炎や膀胱炎を誘発し、少量でも反復使用すると慢性中毒の危険がある。



マヨネーズ
■固形
「旭電化工業はサイコロ状の固形マヨネーズを開発した。加熱すると通常のマヨネーズと同じペースト状になる。」2003.8.1《日経産業新聞》



マラカイト MALACHITE
=「孔雀石」
⇒硬度:[3.5~4]
◎海王星と水が支配。
◎鑑定:色と塩酸によって発泡する。
◎色:あざやかな緑。
それは銅(水酸基を持つ炭化銅)が非常に多く含まれているから。
◎緑色の顔料として太古の昔から使用されており、クレオパトラ女王がアイシャドウに使った孔雀石はキプロスCyprus産であったらしい。
◎「マラカイト」という英語名は、ビロードアオイ(ゼニアオイ)のギリシャ名である「マラシェ Malakee」に由来している。石がこの植物のやわらかい葉に似ているからだそうです。
◎守護の石
◎ほとんどどのような力をも刺激する。
◎真っ二つに割れることで、持ち主に危険の切迫を知らせる。
◎治療効果
イ)コレラ
ロ)リウマチ
ハ)白内障
ニ)血糖値の異常
ホ)脾臓、膵臓の働きを良くする。
◎感染の阻止(D・L・メラ)
◎応用:内的平和の不足。
◎種類
<1>[アイストーン]
自分の外からくるマイナスの波動やハプニングを追い払う第三の目として使われてきました。
<2>[グリーンのマラカイト]
イ)好ましくない商取引を避ける。
ロ)ミネラル不足を補う

◎銅(Copper)を含有する石:
ローザ石(亜鉛孔雀石)Rosasite
アントレー鉱 Antlerite
青針銅鉱 Cyanotrichite
コンネル石 Connnellite
グローコセリン石 glaucocerinite
デビル石 Deviline
サーピエリ石 Serpierite
黒銅鉱 Tenoreite
赤銅鉱 Cuprite

◎リーディング(エドガー・ケイシー)
「人は多くの分野で人間の発展の一部を担っている銅鉱を必要としているばかりか、守護となるその元素の結合そのものも必要としている」
「この石は物質的恩恵を与えるだけでなく、肉体を通して恩恵を与えるのに必要な身体の力を与えてくれる。」
「霊と心を表現する通路である肉体の元素そのものが原子的性質を持っている。ラジウムの放射作用、金の強化作用、銀の活性作用が、そうした活動を通して波動力そのものの伝達を促す元素の一部を成している」
「ラピス・リグリウスは、身につけていれば守護の力と名づくべき多くの力 を与えてくれる」(2932-2)

◎リーディング(レノーラ・ヒュイット)
「状態の変化がある。積極的な時や消極的な性質を出すときもあり、身につける際には要注意。」
「エーテル体に作用する」
「常時身につけるのは得策ではない」

◎リーディング(遠藤昭則)
「マラカイトはツボの上に乗せるといい。ツボには余分な電気的エネルギーが溜まりやすいのだが、この石はそれをうまく皮膚の上に押し出す力の場を作ってくれる」
「陽性の人に適する」
「指先で挟むようにすると、ツボを通っていいパワーが手から肩、三叉神経へと流れる」顔面神経痛やチック症に効く。


マリーゴールド(カレンジュラ)
calendula、marigold=「キンセンカ」
キク科の1年草。
マリーゴールドの根にはネグサレセンチュウを退ける。(園芸)
【学名】Calendula officinalis
【成分】
α-テルチエル

○ダイコン
ダイコンの畑にマリーゴールドを混植すると、ダイコンの害虫であるネコブ線虫(ネマトーダ)に対して有効。



マリチャ Marica
=黒コショウ
多年生灌木で、葉には光沢があり、長さ約18cm、幅約12cmの細長い卵形で強い葉脈がある。
【学名】Piper nigrum L. (コショウ)
【科名】Piperaceae  (コショウ科)
【英名】Black pepper
【中国名】Hu-chiao,
Hu-tsiao(Mand.)
Wou-tsiu(Cant.)

◎適応:(黒コショウ)
・心疾患
・気管支炎
・扁桃炎
・副鼻腔炎
・食欲増進剤
・疝痛
・腸内寄生虫
・多くの頭部疾患
・冠動脈血栓症・・・・コショウを規則正しく1日茶さじ1杯ずつ、6ヶ月間摂取すれば、体内への脂肪蓄積を減らすことが出来る。そのため。心疾患・冠動脈疾患に有効。その作用機序は、ガスを身体の下方へと導き、心臓から遠ざける作用。

☆黒コショウは一種の去痰剤補助作用がある。また腸内寄生虫が寄生にくくし、浄化する。

◎西洋医学で
・コショウは身体を暖め、第3段階まで乾かす。
・脂肪を分解し蓄積を乾かす。
「浸透し、開き、分け入って、痰を取り除き痩せさせるであろう」(タベルナモンタナス)


マリモ
■日本が起源
2011年、北半球約220カ所で生息が確認されているマリモの起源が日本であることが釧路市教育委員会マリモ研究室の若菜勇学芸員らの研究で明らかになった。
マリモを食べた渡り鳥が広めたと見られ、釧路市の阿寒湖と、約8500㌔㍍離れたアイスランドのミーバトン湖のマリモが同じ遺伝子を持つことも確認された。
マリモは東アジアや欧州などの北半球の淡水湖に生息する緑藻類で環境省の絶滅危惧種に指定されている。球体で群生しているのは阿寒湖とミーバトン湖だけ。
オランダなどの研究者と共同で日本やドイツ、フィンランド、アイスランドなど33カ所の湖のマリモの遺伝子を調査。最も古いタイプの“祖先型”は日本に集中。祖先型のマリモが最も時間をかけて変異を重ねたものが琵琶湖にあることなどを理由に日本が起源と結論づけた。


マルバシタン
現地名:(Sonokeling)
学名:(Dalbergia latifolia)
○インド原産。ジャワなど各地で栽培。落葉性の中高木で、樹皮は灰色で薄く剥がれやすい。葉は羽状で小葉、幅の広い楕円形。枝先にたくさんの白い花を咲かせる。果実はふくらんだ長い形。材木部分は赤紫色で黒紫色の縞があり、緻密で光沢が美しい。高級木材として有名な紫檀(ローズウッド)の一種。

用途:
木材:高級家具、装飾用、キャビネット、楽器、器具柄。
2996.22.8《日本経済新聞》



マルバスイバ
【学名】Rumex scutatus
【英名】Bucklerleaf sorrel、French sorrel、garden sorrel
【利用部位】葉。
【成分】シュウ酸塩
      ビタミンC
【効能・効果】
・調理用
・体内を浄化する

【注意】
シュウ酸を含むので、関節炎・腎臓病には不可。
大量使用は避ける。

【参考】
    近縁種:「スイバ(R.acetosa)」


マルハナバチ
■羽ばたく空気の渦で
「ミツバチより一回り大きくずんぐりしたマルハナバチは欧米で人気が高い。太い胴体の割に羽根は極端に小さく、航空工学の理論では「飛べるはずがない」と考えられてきた。
マルハナバチはどのように不可能を可能に変えたのか?
科学を無視して飛んでいるわけではない。飛行機の流線型をした翼の上側は空気の流れが下側よりも速く、圧力が低くなる。この圧力差が良くを上に吸いよせる揚力を生み、機体が浮かぶ。だが、翼を小さくしていくと、その仕組みが機能しなくなる。空気の粘りで翼の周りに乱流が起き、圧力差が無くなるからだ。『粘性の壁』という現象だ。現在の技術では、この粘性の壁を越えて機体を小さくできない。」


マレイン
【学名】Verbascum thapsus
【英名】Mullein
(ビロードモウズイカ))
【使用部位】葉・花。
【成分】サポニン:去痰作用
      粘液:鎮静作用
      ゴム質
      精油
      フラボノイド
      配糖体(アウクビン)

【効能・効果】
     しわがれ声
     しつこい咳
     気管支炎
     喘息
     百日咳
     利尿作用


マロニエ
【学名】Aesculus hippocastanum
【英名】Horse chesnut
(セイヨウトチノキ)
【使用部位】果実・樹皮。
【成分】

サポニン(アエスシン):樹皮には含まない。
フラボノイド
クマリン
タンニン:収斂作用

【効能・効果】(まろにえ)
静脈壁を強化
静脈壁の透過性を下げる
前立腺肥大
痔(軟膏)


マンゴー
=ウルシ科
かぶれる人がいる。
■野菜?
「未熟なマンゴー。タイではそれを薄く切ったものに、トウガラシや塩辛のきいたタレをつけて、スナックとする。ご飯のおかずにもする。
未熟なマンゴーはカンボジアでもサラダになっていた。ベトナムでも。
熟する前のパパイアはもっとポピュラーな野菜。東北タイやラオスの代表的なおかずである、ソムタムになる。シャキシャキした歯触りの淡泊な味わいに辛さやうまみが絡まってクセになる。
沖縄では未熟なパパイヤは漬け物になる。」


マンダラゲ Datura stramonium
⇒水分の多い空洞の茎を持っており、2mにも達する。根は紡錘状、花は白く・大きく・漏斗状、上部のわきに2つずつある。実の色は最初は緑色で、熟すと褐色に変わる。
医療用には葉が用いられる。

【成分】
アルカロイド:
アトロピン
スコポラミン
ヒヨスシアミン

◎紀元前25世紀、古代エジプト人に知られていた。


マンダリン
【学名】Citrus nobilis、Citrus mandurensis
【精油の成分】

リモネン
メチルアントラニル酸メチル
ゲラニオール
シトラール
シトロネラール

【効能・効果】
胃と肝臓を強化する
鎮静作用
妊娠線の予防に:マッサージする。
 妊娠中にも安全な精油。

【参考】
中国のマンダリン(高級官僚)に贈り物にされた。



マンドレイク Mandragora officinarum
=マンドラゴラ。マンドレーク
【基原】ナス科マンドレーク属
【学名】Mandragora officinarum
【英名】Manndrake
【成分】スコポラミン
ヒヨスチアミン
アトロピン
「こうしたアルカロイドはマンドレーク固有の成分ではなく、[ベラドンナ][ヒヨス][チョウセナサガオ][ズボイシア][ハシリドコロ]といった、幻覚性ナス科植物が共通に持っている。違うのは含有量と比率である。」

【作用】

精神錯乱、譫妄

◎ナス科植物、アトロピン、スコポラミンを含有。

◎シェイクスピアの劇作品に登場する“魔法の植物”

■旧約聖書(創世記30-14)
「預言者アブラハムの孫ヤコブは、レアとラケルという姉妹2人を娶ったが、彼が本当に欲したのは妹ラケルのほうで、姉レアは姉妹の父親からムリやり押しつけられたのだった。しかし、身ごもるのは姉ばかり、妹はヤコブに愛されているにも拘わらず不妊だった。世継ぎの出来ない彼女は焦燥し、自分の女奴隷を代理妻として夫の子を産ませることまでした。一方、姉は夫から次第に相手にされなくなり、妊娠することも無くなった。
そんなある日、姉レアの息子が野原で恋いなすび(マンドレーク)を見つけてきた。それをほしがった妹に、“あげてもいいけど”と姉は言った。“ヤコブと私が寝るようにとりはかってくれればね”
一方、妹は、子どもが出来るなら夫を共有すること何でもないと二つ返事。そして、めでたく身ごもった。」



マンボウ
フグの仲間

■アカマンボウ
温血魚
2015年、冷たい深海にすむアカマンボウの一種が、全身を周囲の水温よりも高く保つ仕組みを持っていることを、米海洋大気局(NOAA)がサイエンスに発表した。
エラ近くの血管構造が特殊だった。
似た血管は、マグロやサメの体の一部に見られるが、アカマンボウは全身の血が通るエラの近くにあることで、体全体を暖かく保つことができる。





マンモス
■死骸から凍っていない液体
2013年、ロシア東シベリア・サハ共和国の首都ヤクーツクにあるマンモス博物館は北極圏の島で2013年5月、凍結状態で見つかったマンモスの死骸から、凍っていない血液とみられる液体を採取したと発表した
同博物館のグリゴリエフ館長は「まだ、断定は出来ないが、血液である可能性が高い」という。
「液体は採取時は-10℃で凍っていなかったが、-17℃の冷凍庫に入れると凍結した」


麻黄(まおう) EPHEDRAE HERBA
【処方名】:[麻黄]
【学名】Ephedra sinica
【英名】Chinese Ephedra
【基原】中国、内蒙古に自生する小低木。
マオウ科Ephedraceae草麻黄Ephedra sinica Stapf(シナマオウ)その他同族植物の地上茎。

<1>シナマオウ(川麻黄):山西省北部に自生。
<2>フタマタマオウ(山麻黄):東北部から内蒙古に自生。
<3>キダチマオウ(木本麻黄):内蒙古、陰山山脈の山岳部に自生する。
<4>エフェドラ・ゲラルディアーナ:パキスタン産。

★麻黄の名は、舌の先を麻痺し、黄緑色になるところからくる。北満では、フタマタマオウを「馬不食草」と呼んでいる。
放牧された家畜は、麻黄をよく知っていて、けっして食べない。
【性味】味は苦く、性は温、無毒。温瀉燥中散
【帰経】肺・膀胱経。
【分類】辛温解表薬
【薬性歌】“麻黄味辛能出汗 身熱頭痛風寒散”
麻黄、味辛。表を解し、汗を出し、身熱、頭疼に。風寒に発散す。《万病回春》

*汗を止むるには根を用う。(→麻黄根)

【効能・効果】(まおう)

(発汗・鎮咳・利尿)
<1>中風
<2>傷寒頭痛
<3>瘟瘧を治し
<4>汗を出させ
<5>邪熱の気と
<6>寒熱を治し
<7>五臓の邪気を除き
<8>理を通させ
<9>瘟疫と
<20>山嵐瘴気を治す。

◎風寒頭痛に良い。
「節を去り煎服。」
◎発表し、出汗して、根節はよく止汗する。人参で麻黄を添えると表の寒汗がない人は2服すればすぐ効果が現れる。
◎傷寒の解肌・発汗に良い。
「水煎服。」
◎温瘧で汗の出ない症を治す。
◎上半身の浮腫。

【作用】覚醒作用

【成分】(まおう)

<1>アルカロイド:
*エフェドリン:
・血管を収縮させて、血圧を顕著に上昇する。
・心臓を興奮させる。
・気管平滑筋の痙攣を緩解する。
*ノルエフェドリン
*メチルエフェドリン
*プソイドエフェドリン:
・心拍を抑え、血圧を下げる。
・利尿作用が顕著。
・気管平滑筋の痙攣を緩解する。

「プソイドエフェドリン」にプロスタグランジン生合成阻害作用が想定され、腎血流量を低下させて腎機能を悪化させる可能性があるので、高齢者や腎障害のある患者には麻黄剤は慎重に投与する。「臨床医のための漢方」
<2>タンニン
<3>サポニン
<4>フラボン
<5>精油:
 発汗作用
 インフルエンザウイルスを抑制する。

【薬理作用】
<1>ephedrine:adrenaline類似の交感神経興奮作用がある。
イ)少量投与で瞳孔散大、
ロ)多量では全身麻痺・血圧上昇作用。
ハ)発汗作用
ニ)気管支筋を弛緩する。
 a.持続的で緩和(adrenalineとの違い)
 b.経口投与でも分解されない。

<2>pseudoephedrine:
腎臓血管を拡張して、利尿作用。

<3>胆汁分泌促進作用
  
【薬能】

《神農本草経》
“中風、傷寒、頭痛、瘟瘧を主る”
“表を発して汗を出し、邪熱の気を去り、咳逆上気を止め、寒熱を除き、堅積聚を破る”

《薬性提要》
“汗を発し、風寒を去り、喘咳を治す”

《古方薬品考》
“壅を解き、湿を逐い、疼を除く”

《薬徴》
“喘咳・水気を主治するなり。旁ら悪風・悪寒・無汗・身疼・骨節痛・一身黄腫を治す”
「喘咳」=せきが出てゼイゼイとのどが鳴る。
「水気」=浮腫
「黄腫」=からだが黄色になってむくむこと。
“為則按ずるに、黄家にして兼ねて喘咳・悪寒・骨節痛の証ある者は、麻黄の主治するところなり”

《重校薬徴》
“喘咳水気を主治す”
“故に一身黄腫、悪風、悪寒、無汗を治し、頭痛、発熱、身疼、骨節痛を兼治する”
“甄権は根節は汗を止むと曰う。妄なり。根を去りみ用う”

《大塚敬節》
“陽を発する”

《中薬大辞典》
“発汗し、平喘し、利水する”
“傷寒の表実、発熱悪寒無汗、頭痛鼻塞、骨節疼痛、咳嗽気喘、風水浮腫、小便不利、風邪の頑痺、皮膚不仁、風疹痒を治す”

【薬対】
『麻黄+乾姜』=寒飲による喘咳に常用する。ex.小青竜湯
*「麻黄に乾姜の中焦を温めて湿痰を除く作用が加わる。」
『麻黄+杏仁』=(止咳、喘鳴) ex.麻杏甘石湯
『麻黄+杏仁+大黄』=「黒散」
『麻黄+桂枝』=発汗剤、(無汗、浮腫に摘要する)
*表実無汗の者に対する強い発表作用
*麻黄:大脳皮質を興奮させる。

*桂枝:大脳皮質を抑制する。
『麻黄+桂枝+石膏』=強烈な発汗剤。
『麻黄+細辛』
『麻黄+甘草』=「甘草麻黄湯」《金匱要略》
『麻黄+熟地黄』
『麻黄+赤小豆』
『麻黄+石膏(生)』=止汗剤、(肺中の熱を去る)
*「肺熱を清泄して喘咳を鎮める。熱邪が肺にある咳嗽・呼吸困難を治す」
『麻黄+白朮』=(滲湿利水作用。浮腫、尿不利に摘要)
*“麻黄、朮を得れば発汗すと雖も多汗に至らず、朮、麻黄を得れば裏湿を行らし、而して、並びに表湿を行らし止むべし。此の一味の加入は法中の方法なり麻黄加朮湯”《雑病論識》
『麻黄+附子』=(温経、散寒)
『麻黄+苡仁』
『麻黄+連翹』

【配合処方】
     葛根湯 
     五積散 
     小青竜湯 
     麻黄細辛附子湯 
     麻黄湯          
     麻杏甘石湯 
     麻杏薏甘湯 
(8両)
八味丸証=少腹不仁。又曰く、小便不利。
(6両)
芎帰膠艾湯証=漏下。又曰く、下血。
(4両)
三物黄芩湯証=草蓐に在って自ら発露して風を得、四肢煩熱に苦しむ。

【参考】
甄権曰く、根節は汗を止むと。之を試むるに効なし。従うねからず。仲景曰く、先ず麻黄を煮て上沫を去ると。今、漢舶の載せて来るところのものは、之を煮るに上沫なり。諸薬とともに之を煮て可なり。剤み用ふ。《薬徴》
<2>《陶弘景》
“これを用いるには節根を去り、水で煮て20回余り沸騰させるのだが、その時、竹片で上に浮かぶ沫を掠め取り去る。上沫は煩を生じ、根節は能く汗を止めるものだから”

【注意】

<1>以下の場合には、使用を避ける。
①高血圧
②緑内障
③甲状腺亢進症
④冠状動脈血栓症

<2>以下の者は使用出来ない。
①モノアミンオキシダーゼ阻害薬(抗うつ薬)使用者。

(アロマテラピー)の効能効果:
<1>喘息:ハーバリストは全草を用いる。
<2>花粉症
<3>アレルギーの治療
<4>関節炎に
<5>体液の停留に

 

●魔王
「麻黄は“魔王”とも言える植物であろう。裸子植物に属するこの植物、系統進化から眺めると、グツネム綱に分類される一群に属し、被子植物に近い形態を持ち、仮導管のほかに導管と木部繊維を有している。この綱は、3目に分類され、どの目も、みな1科1属である。
  「マオウ目」
  「ヴェルヴェィチア目」
  「グネツム目」
グネツム科には約30種ほどあり、高木・灌木となり、葉は双子植物に似て網状脈の広葉樹であり、蔓性でもある。この樹皮からは特定のところが酸素化されてステロイドが得られている。
ヴェルヴェィチアは、1種しか存在しない。別名「奇想天外」の名を持つ。砂漠地帯に分布し、ハマユウやオモトに似た葉は2枝で、木質で塊状植物。
 マオウも砂漠地帯に分布し、約40種が知られ、葉は小形で鱗片状、多くは細い茎の灌木・小高木であり、まれに蔓性が見られる。マオウが魔王になる歴史は、約3000年前までさかのぼれる。甲骨文の研究から、周の第5代王、穆王は前1002年~前947年まで在位していたことが知られている。穆王伝説として伝えられている話があり、西域交流に神仏のあることが知られている。「列子」周穆王第三に、西方から化人が来て穆王を薬物によって夢幻の世界に誘導したと推定できる逸話が登場する。夢幻にあって還らんこと請えば、“化人移すことにより王虚より殞つる如く寤める”とある。虚脱状態の中毒になりかけた症状である。当時すでに幻覚剤と覚醒剤の知識を持っていたことをうかがい知る。この薬物は麻黄植物自身の還元処理エフェドリンからつくられたヒロポン(β-フェニル・イソプロピル・メチルアミン)であったと推測できる。
 明治21年、長井長義は麻黄の研究に取り組み、エフェドリンの化学構造を明らかにし、β-フェニル・イソプロピル・メチルアミン、すなわちヒロポンの合成に成功。この物質に覚醒作用があることが分かるのはそれから半世紀後である。そのヒロポンがドイツのテムラー・ヴェルク社からパーヴェチンの名前で市販されたのが昭和13年(1938)である。」(一戸良行著p46)

■ヒロポン
「殺される側と、殺す側の、どちらがコワイだとうか?とちらも、脳にアドレナリンがカーと充満して、想像を絶する恐怖感に襲われるのだろうが、殺される側のほうがまだましかもしれない。
面と向かったひとりの人間を殺すのに正気を保つのは難しいだろう。そこで、第二次大戦中、日本では、恐怖心を手っ取り早く除くために、マオウの成分から作られた『ヒロポン』(覚醒剤)が利用された。それは、打ったとたんに気持ちが良くなり、やるぞ、という高揚感とともに集中力が高まり、人間性への抑制も取り除かれる。
明治18年、14年間のドイツ留学から戻った長井長義博士は、マオウからエフェドリンを分離した。さらに、エフェドリンの化学構造から[β-フェニル・イソプロピルアミン][β-フェニル・イソプロピル・メチルアミン]という化合物の合成にも成功した。それが、前者からゼドリン、後者からヒロポンという覚醒剤につながった。
戦争が起これば麻薬の需要は増える。負傷した兵士の痛み止めに[アヘン]や[モルヒネ]が、士気を高めるために覚醒剤が使われ、戦争が終わると、余剰品が街にあふれ出す。
エフェドリンからつくられた覚醒剤は、疲れが取れる、頭がスッキリするなどと流行になり、ヒロポン中毒者があふれ出した。
覚醒剤の禁断症状に苦しみ、精神病院まで入院した作家の坂口安吾は、療養先の伊豆にさえ、ヒロポン屋というものがおり。真っ黒い風呂敷包みを背負ってご用聞きにやってきたという。皮下注射と錠剤があり、注射を打ったあとにには、ビタミンBも打ち、救心という薬を飲んだ。そうすると、中毒にならないと信じられていたらしい。しかし、彼は、注射だと効き目は早いが長続きしないと、もっぱらゼドリンの錠剤を愛用し、1回に14mgも飲み、今度は眠れないと睡眠薬をあおるという生活を続けた。こうした中毒者になると、ひどく好色になって、女がやたらと美人に見えてくるのに、歩行困難になるという。“人につかまって歩きながら、アレだけは勃起しているというのは、怪談ですよ”(坂口安吾談)と、彼は語り、何よりも恐ろしいのは絶対的な孤独感だったという。」



麻黄根(まおうこん)
【効能・効果】
○自汗・盗汗を治す。
「水煎し服用するか、又は牡蠣粉を混ぜて粉にする
少し炒って細かくし、猪の上唇を煮た水2合を就寝時に飲む。

【薬理作用】
<1>血圧降下作用
<2>呼吸数増加
<3>末梢血管拡張作用


麻根
○打撲・落傷・手首が折れて、血痛でたまらないとき。
「根と葉を搗いて汁を取って飲み、又は煎服。」


麻子仁(ましにん) CANNABIDIS SEMEN
【処方名】:[火麻][大麻仁][麻仁]
【別名】苧実、火麻仁。
【基原】中央アジア原産。温帯地方各地で栽培される2年草、クワ科アサの果実。
アサ科Cannabinaceae大麻Commabis sativa L.(アサ)の成熟果仁。
★マリファナ=大麻の葉・花房の末に香料を加え、紙巻きにして吸う。
ハシッシュ=大麻樹液を固めて、パイプで吸う。

【性味】甘平 (平平潤降平)
【帰経】脾・胃・大腸経。
【分類】潤下剤。消炎性緩下剤。 
【薬性歌】“火麻味甘溲可泄 下乳催生潤腸結”    
火麻、味甘。乳を下し、生を催し、腸を潤し、結を通じ、小水能く行る。《万病回春》

【効能・効果】(ましにん)

(潤腸・瀉下)
*五臓を潤し、
*大腸の結渋を除き、
*大小便の出を良くする。
*乳汁の分泌を促進する。

◎大腸の風熱と便秘を治す。
「水でひいて汁を飲み、又粥を食べる。」
◎大小便の不通と風秘・熱秘・血秘を治す。
「汁を絞って粥を作って食べ、又は、蘇子のように汁を取って粥を作って食べるのを蘇麻粥という。」
◎胃腸の結熱を治し、大小便を良く通す。
「汁を出して粥を作って食べる。」
◎消渇を止める。

【薬理作用】
血圧降下作用

【薬能】
《神農本草経》
“中を補い気を増す”
《薬性提要》
“甘にして平、脾を緩め、燥を潤し、腸を滑らかにす”
《古方薬品考》
“脂多くして、味淡甘、性潤滑、故に脾胃を益し、腸中を潤し、便秘を滑通するの能有り”
《古方薬議》
“滑利して燥を潤す”
《中薬大辞典》
“潤腸・滑腸・通淋・活血する”
“腸燥の便秘、消渇、熱淋、風痺、月経不順、疥瘡、癬癩を治す”

【薬対】
『麻子仁+紫蘇子』
『麻子仁+杏仁』=瀉下作用。乾燥性便秘に。麻子仁丸
『麻子仁+当帰』
『麻子仁+冬葵子』
『麻子仁+柏子仁』

 

【配合処方】
炙甘草湯 
潤腸湯 
麻子仁丸


松(まつ)
「松脂(ショウシ)」を見て下さい。
「松葉(ショウヨウ)」を見て下さい。
◎松煙・・・線香花火の原料になる
線香花火の材料:「松煙・硫黄・消石」

松煙の作り方:
樹齢50年ぐらいの松の切り株を掘り出す
細かく砕いて、釜で燃やす(2時間ぐらい)
冷えてから取り出すと、フワフワした黒い粉末が出来上がる。

【効能・効果】
○水虫:
「松ヤニを焼いて、患部にその煙を当てる」《有持桂里》
○松白皮を蒸して食べると良い。

 

■ピクノジェール
「松の樹皮から抽出したピクノジェールは強力な抗酸化作用を持つ物質で、ビタミンCの20倍、ビタミンEの50倍の抗酸化作用がある。また、痛みや炎症の原因となるプロスタグランジンの合成を抑制する作用もある」2001.5.9《日経産業新聞》
■松ヤニ
「中国南部の広西チワン族自治区梧州に荒川化学工業が工場建設。各種化学品の主原料として大量に使用する生松ヤニ原料を精製する。梧州は世界最大の松ヤニ生産を誇る中国のなかでも有数の産地である。
生松ヤニは松に含まれる樹脂酸。」

■ロジン・・・
紙への水の吸収を調節するために使われる。印刷・情報用紙などの抄紙過程で使われる。
■顔料溶剤
「2010年、着物など伝統染織品を製造するかね井染織(京都市)は、模様つけなどに使う植物性の顔料用溶剤を開発した。
揮発性有機化合物(VOC)を一掃して職場環境を改善する。
マツの樹液(松ヤニ)」などの植物成分を、顔料を溶かす溶剤として利用する。この溶剤は顔料を繊維に定着させる固着剤の機能も併せ持つ。


蔓荊子(まんけいし)VITICIS FRUCTUS
【処方名】:[蔓荊子][京子][蔓荊実]
【基原】アジアに広く分布し、日本各地の海辺に自生する小低木、クマツヅラ科ハマゴウの果実。
クマツヅラ科Vervenaceae単葉蔓荊Vitex rotundifolia L.f.(ハマゴウ)の成熟果実を乾燥。
【性味】味は辛苦、性は微寒、無毒。
【帰経】肝・茅香・肺経。
【分類】辛凉解表薬。
【薬性歌】“蔓荊子苦頭痛痊 眼涙湿痺並拘攣”
痊(=セン,いえる)
蔓荊、味苦。頭痛能く医(いや)す。拘攣、湿痺に、涙眼除くに堪えたり。《万病回春》

【効能・効果】(まんけいし)
<1>風頭痛による涙と脳痛を治す。
<2>歯を丈夫にする。
<3>九竅を通す。
<4>抜け毛を防ぐ。
<5>湿痺によるしびれ・ケイレン。
<6>虫を殺す。

◎風頭痛と耳鳴りを治す。「煎服。」
◎瘀血を去る=各種の婦人病に:2日5~20g煎服。
◎解熱、強壮、清涼剤。
◎高血圧による頭痛。眼痛。
◎風湿によるしびれ・だるさ・運動障害。

【薬理作用】
<1>鎮痛作用
<2>鎮静作用

【薬能】
《李時珍》
“蔓荊は気を清く、味は辛く、体は軽くて浮であり、上行して散じる。故にその主治するものは頭面、風虚の証である”

【薬対】
『蔓荊子+菊花』
『蔓荊子+川』
『蔓荊子+人参』

【配合処方】
滋腎明目湯
助陽和血湯
頭風神方
蔓荊子散
蔓荊子湯(蔓荊子・菊花・薄荷・白・釣藤鈎)





蔓菁子(まんせいし)
【効能・効果】
○長く常用すれば、穀を断っても長生できる。
「9回蒸したものを、2日2回、2銭づつ粉末にして水で服用。」
○顔をきれいにする。
「油を絞って面脂に入れて使う。」
○青盲を治す。
「種6升を蒸して熱湯に入れてしめしたあと、すくって晒し乾かすこと3回、作末して2日2回づつ食後に2銭酒で服用。蔓菁子3升、醋3升を 煎じて乾燥して作末し、2日3回、2~2銭づつ服用。」
○乳癰の疼痛。
「根と葉を洗って塩を少し入れて裂いて貼り、温まったら貼り替える。」
○肥健に。
「作末し2~3銭を酒で調服する。」
○髪が黒くなる。「油を絞って塗る。」
○心・腹の脹症を治す。
○魚黄疸と内黄腹結して通じないとき使う。



鰻魚
【効能・効果】
○五痔と瘻瘡を治す。
「椒・塩・醤油に入れて煮て食べる。」
○伝尸・労瘵虫と諸虫を殺す。
「煮て五味であえ常食する。or乾かして焼いて食べても良い」


曼陀羅華
=和名『チョウセンアサガオ(朝鮮朝顔)』
【学名】ダツラ・アルバ
“ダツラ”はアラビア系ヒンズー語に由来する。“アルバ”はラテン語で“白い”花を咲かす。しかも朝咲いて昼には閉じるので朝顔といったようだが、朝鮮由来ではない。スコポラミンが主成分で、アトロピンやヒヨスチアミンも含有する。
中世、「魔女の薬」といわれたヒヨス葉をリンネは、属名“ヒヨスチアム”としている。ギリシャ語で“ヒヨス”は、豚、“チアモス”は豆を意味するという。この植物の主要塩基がヒヨスチアミンである。魔女の名のように、催淫剤として用いられたようであるが、欧州のある地方では今でもリウマチの塗布剤として用いている



ムカゴ(零余子)
■秋
「山芋や自然薯の葉の付け根にできる「ムカゴ」が旬を迎えている。俳句では秋の季語。
食材で出回るのは長芋や自然薯のムカゴが多い。
ムカゴを持つ植物はオニユリ、ノビルなど複数ある。」


ムカデ=【百足】
  (参照→「蜈蚣(ごこう)」) 
=唇脚綱に分類される節足動物のいつゲジ類を除いたもの。
体長50mm~250mm。夜行性。
日本には

トビズムカデScolopendra subspinipes(=オオムカデ)
アオズムカデ
アカズムカデ

◎有毒成分:ヒスタミン
      活性ペプチド
◎中毒症状:咬まれると激痛して、赤く腫れる。

【効能・効果】(むかで)
〇切り傷
○外耳炎の外用:
ゴマ油or菜種油につけてドロドロになったものを塗布する。
○月経閉止:
赤い大形のムカデを蒸し焼き、作末して飲む。
○中耳炎:
ゴマ油or菜種油につけてドロドロになったものを塗布する。
○毒虫の刺傷:
ゴマ油or菜種油につけてドロドロになったものを塗布する。
○ジンマシン:
ゴマ油or菜種油につけてドロドロになったものを塗布する。
○切り傷:
2升(2.8)のゴマ油の中に、生きたムカデを入れ、油がコバルトブルー色になったら、塗布する。著効あり。
○腫れ物:
ゴマ油or菜種油につけてドロドロになったものを塗布する。
○耳の痛み:
ゴマ油or菜種油につけてドロドロになったものを塗布する。
○やけど:
2升(2.8)のゴマ油の中に、生きたムカデを入れ、油がコバルトブルー色(ドロドロ)になったら、塗布する。著効あり。
○夜尿症:
赤い大形のムカデを蒸し焼き、作末して飲む。
○リウマチ:
「ムカデ1匹百合花30g」ゴマ油に漬け、その油を塗布する。



 
メギ
【別名】コトリトマラズ
◎葉・枝・根の煎汁には、
     収斂作用
     殺菌作用
     健胃作用
     整腸作用

【効能・効果】
○黄疸:
葉・枝・根5~10g/日、煎服する。
○肝臓病:
果実を煎服する。
○口瘡:
葉・枝・根5~10g/日、煎服する。
○神経痛:
葉・枝・根5~10g/日、煎服する。
○腎臓病:
果実を煎服する。
○腸炎:
葉・枝・根5~10g/日、煎服する。
○糖尿病:
葉・枝・根5~10g/日、煎服する。
○婦人病:
葉・枝・根5~10g/日、煎服する。
○目の充血・炎症:
葉・枝・根の煎汁で洗眼する(著効)。
○リウマチ:
葉・枝・根5~10g/日、煎服する。
○肋膜炎:
葉・枝・根5~10g/日、煎服する。


メシマコブ
⇒野生の桑の木や広葉樹に生えるキノコの一種。
ここ数年のうちに脚光を集め、優れた抗腫瘍効果があるとされるメシマコブ。スーパーオキシドアニオンラジカルを分解する強力なSOD様作用を発揮するとされている。医療機関や診療所でも用いられるようになり、各種データもそろいつつある。2000年の日本生物工学会でも、それを裏付ける研究成果が発表されている。研究はIBIと山梨大学・兎束保之氏らのグループによって発表されたもの。

研究テーマは「メシマコブ菌糸体の培養特性」。マウスの背中にがん細胞(Sarcoma180固形がん)を植付け、2週間にわたってメシマコブ菌糸体の熱水抽出物を投与した群と、アガリクスの抽出物を投与した群、さらには生理食塩水を投与した群の3パターンで比較検討し、腫瘍細胞移植後16日目にその腫瘍重量を測定した。

結果は、なにも投与しないマウスの腫瘍増殖率を100%とした場合、メシマコブ菌糸体の抽出物は33%、アガリクスは52%の増殖率だったという。

この抗腫瘍活性試験(マウスS-180固形がん細胞)では、腫瘍重量比率の平均値でメシマコブ菌糸体はアガリクスよりも高いポイントで抑制することが示されている。


   ☆メシマコブについて
「日本原産の薬用きのこ。メシマコブ<phellinus lenteus(Berk'et Curt) - Aoshima>は、タバコウロコタケ科キコブタケ属のきのこで、桑の木に寄生している。長崎県男女群島の女島(メシマ)に野生する桑の幹に野生するきのこであったことから、この名がついたとされている。また漢方では「桑黄(ソウオウ)」と呼ばれ、医薬品に使われており、その効能については『本草綱目』『中薬大辞典』『中国薬用真菌』『東洋医学大辞典』に記載されている。
このメシマコブの薬効に世界で始めて注目したのは、元国立がんセンター研究所の池川哲郎氏と東京大学の柴田承二氏の研究グループだ。1968年国立がんセンター研究所で行われた試験では、マウスに実験用のガンサルコーマ180を移植し、担子菌類や食用菌類の熱水抽出物十数種類を腹部に注射、5週間後のガンの増殖阻止率をみた。その結果、メシマコブは96.7%というきのこでは最も高いガン増殖阻止率を示した。 また1980年代には、西条中央病院(現東広島病院)の山名征三医師が、メシマコブ培養菌糸体の熱水抽出物を使って抗がん作用を確認、エールリッヒ腹水ガン、肝臓ガン、胃ガン、胆管ガン、肺ガン、結腸ガン、直腸ガン、子宮ガンの研究を行った。エールリッヒ腹水ガンのマウスの研究でメシマコブ培養菌糸体の熱水抽出とコントロール(生食水)、カワラタケ(クレスチン)を比較した結果、メシマコブがマウスの延命率、延命日数を著しく高めることがわかっている。
そのほか、ソウル大学薬学部のKim教授や忠南大学薬学部のJung教授、生命工学研究所Yoo教授らによっても、メシマコブのさまざまな抗ガン効果の研究が行われ、臨床試験もなされている。 このような優れた薬効が認められながら、メシマコブが一般に広まらなかったのは、その栽培・培養が難しかったためだが、近年その抗腫瘍効果に注目した(株)韓国新薬と韓国科学技術省とのG7プロジェクトの約10年にわたる研究によって、培養に成功。メシマコブに少量含まれる抗ガン成分が有効量に達するまでに培養する事に至り、10のグループに分類されるメシマコブの菌株の中から最も強力で人体に無害な抗ガン免疫増強効果を発揮する画期的な物質はPL2・PL5であることもわかった。1993年には、メシマコブ培養菌糸体の熱水抽出物から、制ガン免疫賦活剤「Meshima」を開発、一躍脚光を浴びた。 韓国新薬はこのメシマコブによって優れた工業製品に贈られる「韓国科学技術賞」を1997年に受賞し、個人賞としてもメシマコブの開発に関わった韓国生命工学研究所のYoo博士が受賞している。

メシマコブの作用機序
「きのこの多糖体を用いたガン治療には、カワラタケ(クレスチン),シイタケ(レンチナン)がすでに実用化されているが、植物由来の抗ガン性多糖体に共通しているのは、ガン細部に対して直接的な細胞毒ではなく、人間が本来持っている免疫システムを活性化させるということだ。メシマコブには多種類の多糖類、核酸、脂肪酸、アミノ酸、酵素などが含まれている。 現在迄に含まれている作用機序は、マクロファージの活性を介してT細胞を活性化し、インターロイキンを始め多数の免疫活性物質を放出する。メシマコブの培養菌糸体抽出物は、強力な抗ガン免疫増強作用を発揮、免疫機能を担うリンパ球のB細胞やT細胞、NK細胞などの働きを増大させ、サイトカイン産出を高める働きがある。その結果、人体の免疫機能が高まり、抗ガン作用を発揮、ガンに対しては予防効果があるほか、化学療法による副作用を減少させ、手術後に化学療法剤併用することでも抗ガン効果が著しく増強する。いうまでもなく直接生体に使用しても毒性は全くなく、長期間にわたって飲用してもその免疫機能は一定に保たれて低下することはない。また免疫機能そのものを活性化するのみでなく、外部から侵入してきたウイルスなどの抗原を遮断し、さまざまな疾病の予防にもつながる。

呼吸によって取り込まれた酸素と、食物から得た栄養素とを用いて細胞内のミトコンドリアでATP(アデノシン-三-リン酸)というエネルギーのもとをつくり、私たちの体はその蓄えられたATPからエネルギーを引き出し、活動しています。
この過程で、酸素はまずスーパーオキシドアニオンという活性酸素になります。次に、過酸化水素水、さらにヒドロキシルラジカルという活性酸素に変わってきます。
活性酸素の代表なものとして一番有名なのは、スーパーオキシドアニオンラジカルですが、ヒドロキシルラジカルのほが活性が高いと言われています。過酸化水素も活性の高い活性酸素の仲間です。そして、この攻撃性の高さから傷の消毒などにも使われています。
呼吸過程で消費した酸素のうち約2%は活性酸素になると言われています。
呼吸の他、酸素分子(水など)が紫外線などを受けたときなどに大量発生します。紫外線殺菌の原理は紫外線が直接細菌を攻撃するのではなく、紫外線により発生した一重項酸素などの活性酸素による攻撃(酸化反応)を利用しているのです。紫外線といえば、夏の日焼けを連想しますが、このときにも皮膚でものすごい量の活性酸素が生成されていることになり、これが、シワやシミ、さらには皮膚ガンの原因となるわけです。

 活性酸素をもう少し広く解釈して一酸化窒素(NO)、二酸化窒素(NO2)、オゾン、過酸化脂質なども活性酸素の仲間として数えられることもあり、過酸化脂質は細胞膜などを形成してる脂質が活性酸素によって過度に酸化されて生じる二次的に作りだされる活性酸素です。この過酸化脂質は、活性酸素の「時限爆弾」などと表現されることもあるとおり、体内で深刻な問題を引き起こします。

 しかし、普段の呼吸によって生じる程度の活性酸素は、体に備わったSOD(スーパーオキシドジスムターゼ)、カタラーゼ、グルタチオンペルオキシターゼ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼなどの酵素類、ビタミンC、E、カロチン(アルファー、ベータなどの種類あり)、尿素、グルタチオンなどの抗酸化物質(スカベンジャー)が消去(還元)してくれるため、大きな問題とならないと言われています。

 スーパーオキシドアニオンは、これから様々な活性酸素を作る素の様な働きをしますが、このスーパーオキシドアニオンへの作用の例は、まずスーパーオキシドジスムターゼ(SOD)という酵素が過酸化水素に変化させ、その直後、カタラーゼなどが水と普通の酸素に分解するという、いわゆる中和作用で、活性酸素を除去しているのです。

活性=酸化力=他の原子や分子から電子を奪い取ること。)活性酸素にはタイプの異なるものがあって、次の4種類のものがあります。反応力の強い順番に、

・「スーパーオキシドラジカル」

・「過酸化水素」

・「一重項酸素」

・「ヒドロキシルラジカル」の4種類です。脂肪分が酸化した「過酸化脂質」も他の物質から電子を奪って酸化させるという意味で、活性酸素の仲間として数えられる事があります。
 
活性酸素は万病のもととも言われており、ガン・心臓病・脳卒中・三大生活習慣病のいずれも、その原因物質となっています。心臓病も脳卒中も動脈硬化による血流障害が原因とされていますが、これもLDLコレステロールが活性酸素により、酸化されることに起因することが分かってきました。
 
抗酸化物質としては、ビタミンA・C・Eや、セレニウムのような抗酸化ミネラル、ポリフェノールやカロチノイドを多く含む抗酸化食物があります。私たちは多種多様な食べ物を通じて、体を作るのに必要な栄養素や、エネルギー源を取り入れますが、同時に体内で作られるだけでは不足する、これらの抗酸化物を食べ物から巧みに摂取しています。

 抗酸化物質は基本的に植物に多く含まれています。植物は太陽を浴びて光合成を行ってエネルギーを作り出しています。太陽光線に含まれる紫外線は、植物に含まれる細胞水と反応して強烈な活性酸素を発生します。この酵素毒から自己防衛するシステムとして、抗酸化物を多く含むようになったと言われています。

 それが緑黄色野菜や果物等に含まれるカロチノイドであり、ポリフェノールであるという訳です。動物性食品の抗酸化物質は、こうした植物から摂取したものが蓄積した結果だと言われてます。例えばサケ・体表が赤い魚(鯛、赤魚)や魚卵(イクラ、スジコ)などに多く含まれているアスタキサンチン(カロチノイドの一種)も食物連鎖による植物由来の物です。


メジロ
■ミツ吸う
「ミツを吸う動物といえば、ハチなどの昆虫が思い浮かぶ。トリのくちばしは花の奥にあるミツを吸い取りにくいが、メジロの舌はブラシ状になっており、器用に吸い取る。日本では蜜を吸う鳥はほかにヒヨドリくらいで珍しい。
メジロやヒヨドリの仲間はおもに、一年中花が多彩に咲く暖かい熱帯にいる。日本は生息地としては最北端だ。
メジロの巣は変わっていて、クモの糸などを使ってぶら下げる。市街地では、荷造り用のひもを使っている例もある。」


メダカ
■毒性評価
「メダカのような小型の魚類が、バイオ研究で注目を集めている。医薬品や化学物質の毒性評価や疾患遺伝子の探索に利用しようという研究が始まった。遺伝子機能解明には小型魚類を利用すれば
 ○ガンの活性や転移
 ○老化
 ○臓器の再生
 ○行動
 ○毒性評価
 ○病態遺伝子・・・・などの解析が、マウスなどの齧歯類よりも効率よく、コスト安く進められる。最大の利点は、小型魚類は身体が透明で、内部の臓器が生きたまま観察できることだ。マウスでは解剖しなくてはならない。」2002.12.6《日経産業新聞》
■性転換
「自然科学研究機構・基礎生物学研究所と科学技術振興機構などのグループはメダカの実験で、性転換に関わる遺伝子を見つけた。この遺伝子に変異があると、、オスなのに卵巣ができた。
ヒトなどのほ乳類も持つ遺伝子で病気の研究に役立つ。
成果は2007年5/28付けのアカデミー紀要電子版に掲載。」
■透明メダカ 若松祐子・名古屋大学教授が作製
     120系統のメダカ
腸や腎臓などの臓器が一目でわかる。 コストが安い
精子を凍結保存しやすい
いろいろな病気のメダカを作れる
最新の医学研究で使われている
■北と南に
「2009年、東京大学の西田睦教授らと千葉県立中央博物館のチームは、北日本に生息するメダカと南日本に生息するメダカが、約1800万年前に同じ祖先から分岐したことを最新の遺伝子解析手法を使って突き止めた。
従来は400万~470万年前と見られていた。
北日本に生息するメダカと南日本に生息するメダカは姿がよく似ており、交配も可能だが、遺伝的には大きく異なることが知られている。ヒトとチンパンジーでは遺伝子の差は約1%だが、北日本と南日本のメダカの場合は約3%も差がある。
研究チームは「ベイズ法」と呼ばれる解析手法を使い、メダカのミトコンドリアのDNAを解析した。その結果、約1800万年前に同一の祖先から枝分かれしたことが分かった。1800万年前は、日本列島が北半分と南半分が別々に分離し始めた時期にあたる。
■ガンを見る
「2009年、放射線医学総合研究所は生きたメダカの体内でガンが転移したり、増殖したりする様子を透かしてみる技術を開発した。
クラゲの緑色蛍光タンパク質をメダカ特有のガン細胞に組み込み移植した。
メダカの皮膚下や腹腔に移植したガン細胞は、緑色の蛍光を発し、ガンの増殖様子を2ヶ月間観察できた。
通常のX線検査の5万倍のX線をメダカに当てたうえ、尾びれにガン細胞を移植する実験も行った。数日後に目の周囲が緑色の光を放ち、ガン細胞の転移が確認できた。」
■卵巣に幹細胞
「2010年、自然科学研究機構・基礎生物学研究所の田中実・准教授らは成体のメスのメダカの卵巣内で、卵を作り出す幹細胞を発見した。
メダカが毎日継続して卵を作り続けられるメカニズムの理解につながる。
サイエンス(電子版)に掲載
オスの精巣にあることが知られている「Sox9」遺伝子が細胞内で働くと、蛍光で光るようにした遺伝子改変メダカを作製。すると、メスの卵巣にも光る細胞が見つかった。ここから、卵巣表面のチューブ状の構造の中に、卵の元となる幹細胞があることを発見した。
幹細胞から卵が継続的に作り出される過程も観察できた。
メダカのメスは春~秋にかけて毎日約50個の卵を産み続ける。




メドウスイート
【学名】Filipendula ulmaria
【英名】Meadowsweet、bridewort、queen of the meadow
(セイヨウナツユキソウ)
【使用部位】花・葉。
【成分】

サリチル酸塩:オピラエイン
       サリシン
       ガウルテイン
タンニン
粘液
フラボノイド
精油
ビタミンC
糖類

【効能・効果】(めどうすいーと)
*リウマチ
*解熱:発汗を促し、サリチル酸塩が熱を抑える。アスピリンの一種。
*子供の下痢
*利尿作用
*尿酸の排出を促す

【参考】
<1>「全草の効果は、その有効成分の和よりも優れる」というハーブ医学の原則の良い例をなっている。例えばこの植物に含まれるサリチル酸塩の抗炎症作用は、リウマチに有効であるが、単離したサリチル酸塩は胃の出血を引き起こす。     しかし、植物中のタンニンと粘液がサリチル酸塩のこうした作用を抑制する。
<2>1838年、イタリアのある教授が、ヤナギの一種(Salix alba)の樹皮から採れるものと同様のサリチル酸を、メドウスイートの蕾から初めて取り出した。
<3>1899年、バイエル社はサリチル酸からアセチルサリチル酸という新しい薬を合成し、これを「アスピリン」と呼んだ。



メナモミ
【生薬名】豨薟
【効能・効果】
○悪瘡:
全草5~15g/日煎服する。
○かぜ:
全草5~15g/日煎服する。
○ガン:
全草の黒焼き末を酢で練って塗布する。
○腫毒:
全草5~15g/日煎服する。
○中風:
①メナモミの葉をツボの中に置き、その上に酒・蜂蜜をかけ、更にメナモミを置く、これを交互に繰り返す。数日後発酵が起こり出すと、メナモミの葉を取りだし、乾燥させ、再び酒・蜂蜜で発酵を始めるまでツボに入れて置く。この操作を9回繰り返し、最後に乾燥粉末とし、蜂蜜で丸剤にする(豨薟丸)。
これを10~30g/日飲む(著効)。
②全草5~15g/日煎服する。
○手足の麻痺:
全草5~15g/日煎服する。
○動脈硬化:
全草5~15g/日煎服する。
○毒虫・ハチの刺傷:
生葉汁を塗布。
○乳腺炎:
全草の黒焼き末を酢で練って塗布する。
○脳溢血の予防:
全草5~15g/日煎服する。
○リウマチ:
全草5~15g/日煎服する。


メハジキ
=「益母草」「茺蔚子」
⇒10~11月に、地上部を刈り取り、刻んで乾燥(益母草)。
種子を採るには2~3日、天日乾燥し、棒で叩いて種子を落とす(蔚子)。
残りの茎葉は刻んで別々に乾燥する。茎葉は7~8月に採集したものが良い。

【効能・効果】
○虚弱児・腺病質の体質改善:
全草を乾燥し5~15g/日煎服。
○月経不順:
全草を乾燥し5~15g/日煎服(著効)。
○魚中毒:
全草を乾燥し5~15g/日煎服。
○子宮の病気:
全草を乾燥し5~15g/日煎服(著効)。
○子宮出血:
全草を乾燥し5~15g/日煎服(著効)。
○小児のひきつけ:
全草を乾燥し5~15g/日煎服。
○こしけ:
全草を乾燥し5~15g/日煎服(著効)。
○視力減退:
種子を煎服。
○神経痛:
全草を乾燥し5~15g/日煎服。
「益母草12g、忍冬12g」
○そこひ:
種子を煎服。
○めまい:
全草を乾燥し5~15g/日煎服。
○浮腫:
全草を乾燥し5~15g/日煎服。
種子を煎服。(利尿作用が強い)
○リウマチ:
全草を乾燥し5~15g/日煎服。
「益母草12g、忍冬12g」



メマツヨイグサ Evening primrose
【学名】Oenothera biennis
【英名】
【使用部位】抽出油。
・メマツヨイグサ油は精油ではありません。
【成分】

不飽和脂肪酸:
γ-リノレン酸(gLA):
 血液凝固抑制作用がある。
 ピロスタグランジンE2の前駆物質。

【効能・効果】(めまつよいぐさ)
<1>月経前症候群:
①1982年、ロンドンの聖トーマス病院の治験。
 62%----完全に症状が解消。
 23%----症状の一部が緩和。特に乳房痛が解消された。

<2>湿疹:1982.22月、ランセットに掲載。
二重盲検法で99名の患者。43%の改善。
<3>子供を落ち着かせる:2/3の子供に有効。
<4>アルコール酔いを中和する。
<5>アルコールで損傷を受けた肝臓を再生・活性化する。
<6>アルコールから逃避させ、飲酒後に起きる抑鬱状態を緩和する。
<7>乾きやすい目に有効。
<8>もろくなった爪。
<9>多発性硬化症に有効。
<10>冠状動脈疾患を予防する。
<11>高血圧:哺乳動物の血圧を下げる。
<12>減量(ダイエット):褐色脂肪組織を刺激して。
<13>慢性関リウマチ:2987年、グラスゴーのローヤル診療所で、60%の患者が治療薬物の服用を中止できた。
<14>心臓病
<15>精神分裂病からくる多動症
<16>アレルギー性皮膚障害:マッサージのキャリーオイルに加える。
<17>プロスタグランジンを生産する肝要な脂肪酸です:
プロスタグランジンは、苦痛と炎症と闘い、月経の周期を規則的にし、血液/コレステロールのレベルを調節する。

【注意】
<1>副作用:頭痛、 吹き出物、吐き気
<2>テンカン患者には不可。

【参考】
GLA(γ-リノレン酸)を含有する植物:

クロフサスグリ
ボリジ

老化予防
「この愛らしい宵咲性花の種子は、過去数年間に多くの研究発表があったガンマーリノレン酸(GLA,ganmma-linolenic acid)に富む油脂を含んでいます。このGLAは月経前症候群(PMS)、カユミのある赤い鱗片斑を生じる慢性皮膚症状である湿疹、糖尿病に起因する糖尿病性多発性末梢神経障害、アルコール症、肥満などの症状を緩和する」



メリッサ(レモンバーム) lemon balm、melissa
【学名】Melissa officinalis officinalis=「薬用する」意味。
◎すべての部分で精油を産出します。高価。

【効能・効果】(れもんばーむ)
◎鎮静・鎮痙作用がある:
①月経周期を規則的にする
②排卵パターンを規則的にする。
◎体と心の双方を緩和する。
◎高血圧
◎過度に早い呼吸と脈拍を鎮める。:ショックに有効。
◎アレルギーに著効:カミルレに反応しないときに、メリッサを用いるとドラマチックに反応することがあります。
◎心を陽気にし、楽しくさせ活力を強化する。
◎悪い考えを追い払う。

【注意】
マッサージオイルは、2%を越えないように。

【参考】
蜂蜜を意味するラテン語からきた。ミツバチが大好きな植物。




メロン
■ウイルス病
「中央農業総合研究センターは、メロンに感染するウイルス病を予防する新技術を開発した。従来、果実や野菜のウイルス病を予防する手段として『臭化メチル』という物質が使われていたが、地球温暖化の原因になる。
研究グループはメロン壊疽斑点病を引き起こすウイルスを運ぶカビがメロンの根に取り付くのを抑える土壌細菌を発見した。」2006.6.5《日経》



メンマ
■正体は麻竹の硬い節
「メンマの故郷は台湾の嘉義だ。中年以上の甲子園ファンなら強豪「嘉義農林」の名を憶えているかもしれない。市南部を北回帰線が通「熱帯台湾」の入り口、阿里田鉄道と阿里山交路起点で甘汞の拠点でもあり、夜は青果市場を中辛夷100軒もの夜店が並びにぎわう。その嘉義がメンマの原料の麻竹(マチク)の大産地である。
筍(タケノコ)というと日本人は朝堀りを大事にする孟宗竹を連想するが、麻竹は筍のうちはもう少しスマートだ。自生と栽培ものがある。2mぐらいに伸びたところで、刈り取る。刈り取りの最盛期は9月の上旬だが、5年前、私がメンマの取材で嘉義に出かけたのもそのころだ。
9月と言えば、残暑の真っ盛り、それも亜熱帯性気候の残暑はびっくりする暑さ。おまけに竹林にはヤブ蚊の大群が待ち受けている。生産農家の人たちは一家総出で、首にタオルを巻き、杞子に蚊取り線香をぶら下げ、籠をつるした天秤を肩に林に入る。
鎌で刈り取った麻竹は、その場で皮をむき、先端部分の穂先と節に近い部分とに分ける。先端部分は台湾の国内で消費する。節のいい部分が日本へ運ばれメンマになる。
●ゆでて発酵、独特の風味に
どちらもトラックで生産工場に運ばれ、下掃除をしてすぐに蒸しと茹でにかかる。
穂先は蒸し蝦蟆で2時間ほど蒸す。節の部分は硬いので特殊な鎌で3時間ほど茹でる。それから高さ1.2m、直径2mほどの桶に一つ一つ丁寧広げて名阿部、口切りいっぱいにびっしり詰め、上からふたをしてしっかりくくる。
そのまま1ヶ月。この間にマチクは乳酸発酵して飴色になる発酵の終わってマチクは天日に3日~7日干す。それを裁断機にかける。見た目は炙って裂いたスルメ。それをもう一度天日で干し。これが日本で言うところのメンマである。こうして出荷する。塩漬けにして出す場合もある。
台湾の家庭ではこの穂先を豚肉や野菜と炒めたり、スープの材料に持つ飼う。正月料理のお袋の味でもある。」(小菅佳子・食分化研究家)2000.1.28《朝日新聞》



瑪瑙(めのう)  AGATE
   =「アゲート」参照。
   ⇒(参照→カルセドニー「玉髄」)
    (参照→サード)
   ◎加工は島根が盛ん。
   


芽キャベツ
<1>アブラナ科2年生草本。
<2>ビタミンCが豊富。(250mg)
<3>カロチン:キャベツの20倍。
<4>食物繊維:キャベツの2倍。


飯(めし)
【効能・効果】
○噎膈を治す。
「長く置いた炊乾飯を水で煎じて汁を取って少しづつ飲む。」


綿実油(めんじつゆ)
◎重要な食品あるいは飼料として注目されているが、綿実からの製品には[ゴシポール]という黄色フェノール性物質が混入し、食欲不振、体重減少、低プロトロンビン症、下痢などの中毒症状を引き起こすことがある。

◎綿実の油粕:動物や鳥の飼料としては大変栄養価が高いため、ゴシポールによる家畜や鶏の中毒は大きな損害を与える事故として注目される。

◎ゴシポールの毒性:
実験動物による実験ではゴシポールの毒性はあまり高くなく、
<1>ラットに対するLD50は経口投与で----2.5g/kg
<2>長期にわたると強い毒性を発揮する。比較的抵抗性を示すイヌでも50mg/kgのゴシポールを20回投与することによって37日で死亡したという。最 大の死因は心不全で、肺浮腫もみられ、肝機能も障害された。 (講談社 「天然毒」p32)