第3の液体・・・・イオン液体

第3の液体
「『水』『油(有機溶媒)』に次ぐ“第3の液体”とも言われる『イオン性液体』が注目されている。

イオン液体は陽イオンと陰イオンからなる常温で液体のイオン性化合物。

プラスの電気を帯びたイオンとマイナスの電気を帯びたイオンからなる液体の化合物、

食塩などの固体のイオン性化合物は水に溶けて導電性が生じるが、イオン液体はそのままで導電性がある。

イオン液体は液体でありながら、食塩のように陽イオンと陰イオンだけで出来ている不思議な液体。

“これだけ性質の分からない未知の液体がこの時代まで存在していたのは奇跡。
可能性はますます広がっていくだろう”イオン液体を長年研究する浜口宏夫・東京大学教授は語る。

 

イオン性液体とは、常温でも固まらない「塩」のこと

「常温溶解塩」とも呼ぶ。


「塩」とは酸性物質の水素イオンを金属イオンで置き換えた構造の化合物で、塩酸の水素イオンをナトリウムイオンで置き換えた食塩がおなじみだ。

食塩は常温では固体で、液体にするには100℃近くまで加熱する必要がある。それは、常温では食塩中のナトリウムイオンと塩素イオンが規則正しく並んで強固な結晶構造になっているからだ。プラス(陽)イオンとマイナス(陰)イオンの結合を解いて自由に動き回れる液体にするには、相当な熱エネルギーを与えなければならない。
だが、塩を構成するイオンを非対称な分子構造にすると、常温でも液体のまま安定する場合があることが分かってきた。

 

非対称なので、キレイに結晶構造を作れず、低温でも動き回れる。これがイオン性液体だ。

スポーツ飲料などは水という溶媒の作用でイオンがバラバラになっているが、イオン性液体ではイオンだけで自由に動き回る。
常温でも液体の塩が存在することは40年以上前から知られていたが、大気に触れると分解しやすいなど工業的には注目されなかった。
1990年代に窒素化合物からなる陽イオンとフッ化物の陰イオンを組み合わせると、大気中でも安定的なイオン性液体になると分かり、研究が活発になった。

2016年06月25日