<ろ>つらい症状


#ろれつが回らない
⇒筋無力症。

#労瘧
=頑固なる間歇熱。

労怯(ろうきょ)
=虚損労傷のことで、病が長引いて体が弱るのが“虚”、久虚が回復しないものが“損”、虚損が長引くと“労”となる。虚損労とは病状の進展でもあり、また相互に関連している。  

【処方名-】(ろうきょ)
■清肺湯《万病回春》


労倦(ろうけん)
<1>労力は気を弱めろ。汗があれば:[補中益気湯]
<2>心労は血を弱める。汗があれば:[参蓍建中湯]
<3>心と力が共に疲労するのは気血が共に弱るもの:[隻和湯]

【処方名】(ろうけん)  
■益胃升陽湯(内傷の諸症)
■升陽益胃湯(食欲なく、身体が重く、口渇・悪寒、大小便が不順)
■升陽順気湯(内傷の諸症で、春は食欲なく、夏は暑くても身体が冷え、胸腹が脹って、食べなくても腹が一杯の感じがする)
■清神益胃湯(内傷症で食欲なく、だるく、顔色が黄色い)
■調中益胃湯(内傷症で、大便に白膿が混じる)
■人参飲(労役過多でつらいとき、内傷・発熱を予防する)
■補中益気湯[1-3](過度の労役・食事の不規則で、熱が出・自汗・倦怠)

 


#労瘵(ろうさい)
(参照→骨蒸)
=肺労のこと。肺結核。
一名伝尸病というが、人が死んだ後、親族に伝染するので伝尸病と名付けられている。また伝症ともいうが、その病気は上から下に伝わり、病勢は前の人と同じなので症という。
瘵虫の形は蜣蜋に似、またはネズミにも似、又は紅絲馬尾に似て、その起因は血気の未定な少年時期に酒色におぼれ、その熱毒が積もって異物と悪虫を生成させ、臓腑と精血を喰われ、変化していろんな奇怪な物体になったもの。
<1>労瘵は陰虚と痰と血を主とする病で、[四物湯黄柏(炒)・竹瀝・童便・姜汁]を使う。
<2>労瘵と伝尸は咳嗽・咯血し、日ごとに痩せてくる・・・
まず[三拗湯]を飲み、次に[蓮心散]を使うと万に一は救われる。
<3>労瘵の殺虫に・・・[太乙明月丹][天霊盖散][紫金錠子][五枝散][神授散]
<4>虚を補ってその真元を回復させる・・・[瓊玉膏][紫河車丸][凝神飲子]   
  

【処方名】(ろうさい)  
■凝神飲子(寒熱・自汗・咯血のひどい者)
■遇仙丹(虫積を治す)
■瓊玉膏(労瘵を治し、滋血・補気に良い)
■下虫散(腹内の諸虫を殺す)
■五枝散(伝尸の労虫を治す)
■紫河車丸(腸熱には食前、膈熱には食後服用)
■紫金錠子(伝尸と労瘵を治す)
■七転霊応丹(諸般の血積を治す)
■神授散(伝尸・瘵虫を殺す)
■太乙明月丹(伝尸と労瘵を治す)
■追虫丸(虫積を治す)
■天霊盖散(瘵虫を治す)
■妙応丸(虫が積もった症を治す)
■木香三稜散(腹中に虫があって顔が黄色い)
■蓮心散(労瘵を治す)


#労作性狭心症
⇒肉体労働や精神興奮など、心筋酸素需要の増大時に生じる狭心症。
◎心筋虚血によって生ずる特徴的な胸部の圧迫感・絞扼感・狭窄感の発作。

#労傷(ろうしょう)
⇒過労・疲労によって起こる、内傷病。

【症状】

食欲不振・食事<無味淡白>、倦怠感など。   

【処方名】(ろうしょう)  
■黄蓍建中湯


労嗽
=結核性の咳嗽の総称。肋膜炎、肺結核のこと。

#労熱
=有熱性肋膜炎。

労復(ろうふく)
=労働することのより再発する病気
⇒労という症は、動く症であり、動は終わる症でなく、内外の血気に従う症である。もし、外症が現れると復病といい、労にならず、風寒を再感する症、即ちそれである。
復という症は、病がはじめのそれと同じようになるという症である。
◎食復=傷寒が治った後は胃気が弱まるが、この時もし飲食を恣食して、消化されないと再び前と同じように熱が発する。
  

【処方名】(ろうふく)  
■益気養神湯(気血を補って労復を治す)
■梔豉枳家湯(労復の発熱を治す)
■青竹茹湯(労復と陰陽易)
■鼠屎豉湯(労復の発熱)
■竹皮逍遥散(労復と易病)
■竹皮湯(陰陽易と労復)
■麦門冬湯[3](労復で気が切れようとする症)
■七味葱白散(労復と食復を治す)




#老化 (ろうか)
老化とは?
AGEが老化のもと

肌の老化 市橋教授
AGEが老化の犯人
骨の老化・・茶色になる この色がAGE
軟骨にも溜まる・・・腰痛・関節痛

目の老化・・・水晶体の中が黄色く(茶色く)・・・AGEがたまる


コラーゲン+AGE=茶色になり弾力が無くなる

どれくらい溜まっているのか?テストできる。

AGE測定器(AGEリーダー)同志社大学アンチエイジング
皮膚の中で計測(500例で)


おいしさの方程式=メイラード反応
アミノカルボニル反応
=タンパク質に「熱」を加えると茶色で美味になる

老化の方程式
AGE=赤みそ(タンパク質が3年)
大豆+熱
老化の原因物質 AGE


糖が入ると
*血中に多くなると→糖が血管外に染み出る(糖化)
*コラーゲンが有るところ:骨・内臓・血管・皮膚
(全身の細胞同士を繋いでいる)
*老化とはコラーゲンの糖化のこと。


人の軟骨の色
水晶体の色:だんだん茶色になる。血糖値が高くなると、全身の老化(AGEが増える)を早める。


糖化反応
*ストレス
*食後の高血糖でも糖化が進む

糖化ヘモグロビン「HbAic 」=赤血球が糖化した数字

◎6ヶ月で効果がでる食事
*“先に野菜(食物繊維)を食べる”
*生でなくても良い
*いも類は避ける
*海藻・キノコも野菜並みの効果がある。


人間では、時間が熱の代わりをしている
タンパク質×時間

(タンパク質+?)×時間?=糖
糖が入っているから


■細胞集団の老化に2種。
「ソニーコンピューターサイエン研究所は、慶応大学医学部と共同で、個々の細胞の老化が細胞集団全体の老化を引き起こす現象を、コンピューターを使ってシミュレーションすることに成功した。細胞集団の老化は、各細胞の『決定論的な老化』と『確率論的な老化』のふたつが同時に進行する結果だと言う。
研究グループは10万個の細胞から成る細胞集団を想定して各細胞の老化が集団全体にどんな影響を与えるかを多様なパターンで計算、実際の老化現象と比較した。その結果、細胞集団では2種類の老化が進んでいることが分かった。
そのひとつが『決定論的な老化』。細胞が2つに分裂するとどちらか一方の細胞には必ず老化の因子がもたらされる。これが積もり積もって限界値を超えると分裂出来なくなり、一気に死を迎える。
もう1つの『確率論的な老化』では、分裂した細胞の約1%が、周りの細胞の分裂を止める様な物質を少しづつ出すようになり、隣接する細胞の分裂を徐々に阻害、死に至らしめる。この2つの要因が同時に起こっていると言う。
細胞の老化が細胞集団の老化にどう結びつくかは、よく分かっていなかった。 1995.12.30《日本経済新聞》

■肌の老化を簡単に計測
「広島県立大学とソニー系化粧品会社などのグループは、歯ブラシ状の器具で皮膚をこすって採取した細胞のDNA(デオキシリボ核酸)を調べて肌の老化を簡単に計測する技術を開発した。DNAの末端を分析すると細胞の寿命が突き止められることが知られている。
細胞の寿命がどれくらい残っているかという実質的な老化度は、DNAの末端にある「テロメア」という部分の長さを計測すると分かる。人間の細胞は当初勢い良く分裂するが、30数回あたりを境に次第に分裂速度が落ちて衰えていく。
肌細胞の場合、この境が“お肌の曲がりかど”に相当し、30~35歳のケースが多い。ただ、単に年齢で決まるわけではなく、細胞分裂した回数、つまりテロメアの長さが重要で、これは細胞分裂がそれまで受けてきた[紫外線]や[寒暖]などの物理的な刺激や[栄養状態]などにより個人差が大きい。
肌の水分含有量などを計測する手法もあるが、曲がりかどの手前なら細胞分裂の勢いは変わらない。しかし、テロメアの長さを調べれば曲がりかどに近いかor遠いかというDNAレベルの肌年齢が分かり、将来の変化も予測出来るという。1999.5.15《日本経済新聞》

■脳の老化を進める物質発見
「米国立衛生研究所(NIH)は脳の副腎が分泌するホルモンの一種『コルチコステロイド』に脳神経の老化を進める作用があることを見つけた。ラットを使った実験で確かめた。このホルモンは人間の脳内にもあることがわかっており、分泌を抑える技術を開発すれば、老化によるボケや物忘れを予防できると研究者は期待している。
ラットの副腎を取り除いたところ、高齢になっても脳神経細胞の老化が進まず、若いラットと同じくらい成長していた。一方、人間でも記憶力に優れた高齢者は脳内のコルチコステロイドの濃度が低いという。研究成果は「ネイチャー・ニュロサイエンス」の10月号に掲載された。」1999.10.6《日経産業新聞》

■DHAが抑制(→#「DHA」)

■ホルモン剤で
「米国では、不老長寿をうたって、ホルモン剤の補充療法を行う「若返りクリニック」が次々に登場している。
成長ホルモンを使えば、シワが減って筋肉が増え、免疫力も高まるというわけだ。米カリフォルニア州のロバ^ト・ジョーンズさん(71)も、その利用者の1人で、定期的に成長ホルモンを自己注射し、男性ホルモンなど錠剤18種類を、毎日飲む。「100歳までは、健康に暮らしたいからね」という。

■ホルモンで若返り
「若い頃の肉体に近づくようにホルモンを補う治療法が注目を集めている。たとえば、ヒト成長ホルモン製剤。小人症に投与するヒト成長ホルモン製剤に、若返りの作用があるかもしれないと考えられるようになったのは1990年代の初頭だ。
成長ホルモンの分泌が思春期をピークに加齢と共に減少し続ける生理現象に着目。米国抗加齢医学研究会が本格的な成長ホルモンの補充療法に取り組んでいる。ここでは加齢が疾病であるという基本理念に基づいている。
加齢は疾病なので積極的に治療すれば、ホルモンレベルを若い頃のレベルに保つことができ、生活の質を向上させられるという理念だ。専門のクリニックでは成長ホルモンだけでなく、その他のホルモンも測定して、総合的なホルモンバランスを25~35歳の状態になるように補充していく。
ヒト成長ホルモンの若返り効果はどれくらいあるのか?米バージニア大学は、たるみなどの皮膚症状に加え、階段の昇降やバランス感覚などの運動機能や内蔵機能、心肺機能にヒト成長ホルモンが与える効果を総合的に調査研究した。
最も顕著だったのは皮膚と筋肉だった。皮下組織の膠原線維が増えることにより皮膚の弾力が回復。表皮のケラチン皮膚が戻ってくると報告している。
米国では女性ホルモンの分泌バランスが崩れることによって起こる骨粗鬆症や更年期障害などを治す目的で女性の適応患者の40%が女性ホルモンの補充療法が受けている。2003.1.5《日本経済新聞》

■老化を抑制(ネズミ)
「米テキサス大学の黒尾誠・助教授と東京大学、大阪大学の研究チームは老化防止ホルモンをネズミの体内で増やし、寿命を延ばすことに成功した。人間に換算すると、寿命は平均で約100才になった。老化や認知症などの医薬品開発に役立つ。成果は2005年8/26、サイエンスに掲載。
遺伝子操作で「クロトー」と呼ぶ老化防止ホルモンを通常の約2倍合成するネズミをつくったところ、通常に比べて寿命が2~3割延びた。
ホルモンが体内のエネルギー代謝をうまく調節し、長生きしやすくなったと見ている。
ただ、クロトーには血糖値を調節するインスリンの働きを抑える作用もある。クロトー遺伝子は約8年前に黒尾助教授らが発見。

【ハーブ】
○イチョウ(Ginkgo,Ginkgo biloba)
○アメリカニンジン(American ginseng,Pnanax quinquefolius)及び
〇アジアニンジン(Asian ginseng,Pnanax ginseng )
○エキナケア(Echinacea)、ムラサキバレンキク属(Echinacea)の各種。
○メマツヨイグサ(Evening primrose,Oenothera biennis)
○ニンニク(Garlic,Allium sativum)
○ゴツコーラ(Gotu kola,Centella asiatica)
○オオアザミ(Milk thistle,Silybum marianum)
○ペパーミント(Peppermint,Mentha piperita)
○スベリヒユ(Purslane,Portulaca oleracea)・・・・グルタチオン含有が多い。
○タイム
○ヤナギ(Willoe)ヤナギ属(Salix)の各種
○カモマイル
○スギナ(Hosetail,Equisetum arvense)・・・ミネラルのケイ素含有。

■加齢による免疫力低下
「日本女子大学の研究チームは、乳酸菌を摂取することで加齢によって低下した免疫力を改善できることを動物実験で確認した。細菌やウイルスの感染症や寄生虫症の患者数は60歳前後から急増し、死亡者も多くなる。食べ物などから乳酸菌を摂取すれば、腸内の善玉菌が増えて感染症の予防効果が期待できるという。
研究チームは、免疫力の低下した高齢マウスに乳酸菌を与え、腸管から分泌される『IgA』と呼ばれる抗体の量を測定した。乳酸菌を2週間与え続けたところ、この抗体の分泌量は摂取前の2倍以上に増加したという。
さらに食べ物を飲み込めないなどの理由で高齢入院患者に多く見られる栄養度が欠乏した状態をマウスで再現。このマウスに乳酸菌を与えると抗体の分泌量が増加することも確かめた。
人間の腸内に生息する善玉菌を増やして病気を予防する「プロバイオティクス」に関心が集まっている。乳酸菌は善玉菌の代表で、これまでに病原菌が腸管にくっつくのを妨げたり腸管からの抗菌物質の分泌を促したりする効果が確認されている。」2003.8.12《日経産業新聞》

■死なないクラゲ・・・ベニクラゲ




#老瘧 (ろうぎゃく)
=「慢性マラリヤ」
【処方名】
■参帰鼈甲飲《万病回春》


#老人の感冒
【処方名】  
■五積散

 

 


#老人のせき
【処方名】  
■桂枝加厚朴杏仁湯(かぜによる咳

#老人性円盤状黄斑変性症⇒(参照→黄斑変性症)


#老人性乾皮症
⇒冬期に皮膚生理(発汗・皮脂分泌)機能低下をきたし、角質が乾燥化する病態。


#老人性皮膚掻痒症 pruritus senilisラ
【処方名】  
■真武湯
■当帰飲子
■八味地黄丸
■六味丸

 


#老人性痴呆症 senile dementia
   (参照→痴呆症)
⇒種類:

①脳血管性痴呆症(→脳血管性痴呆)
②アルツハイマー型痴呆(→アルツハイマー)

■脳神経を再生させる遺伝子[bcl-2]
「ノーベル医学生理学賞を受賞した利根川進MIT教授のグループは、一度傷つくと再生しないとされていた脳神経を、再生させる遺伝子[bcl-2]を突き止めた。研究成果は、1997.1.30日付けの栄科学誌「ネイチャー」に掲載された。
脳神経の再生能力をマウスで実験。通常のマウスでは、受精後18日頃から網膜から伸びる軸索の再生能力がガクンと落ちるが、[bcl-2]遺伝子を導入したマウスでは、受精後の日数にかかわらず再生能力が落ちない、ことを確認した。
[bcl-2]は、ガンのなかでもリンパ腫瘍に関する遺伝子として発見された。最近では、[bcl-2]を欠損させた実験動物の研究により、正常細胞の細胞死(アポトーシス)を阻害する機能を持っていることが明らかになっている。今回の研究の神経細胞の再生も[bcl-2]が持つ細胞死を阻害するメカニズムによってもたらされたのか?
 利根川教授らは、これを検証するため、比較対照群を設けて実験したが、その結果、[bcl-2]の神経細胞の再生を促す機能は、細胞死を阻害する働きとは異なるであろうとしている。」Quark NO179

【処方名】(ろうじんせいちほう)  
■左帰丸
■当帰芍薬散(アルツハイマー型でラット実験~福岡大学藤原応用薬理学教授)
■八味地黄丸
■防已地黄湯



老人性難聴
   (参照→難聴) 
◎老人性難聴:

イ)耳鳴りを伴うことが多い。
ロ)内耳~聴神経までが傷んでいる。
ハ)65歳以上の1/2が罹っている。
ニ)感音性難聴である。
ホ)動脈硬化・脳血管障害・糖尿病などがあるとひどくなる。
ヘ)補聴器は耳鳴りを抑える効果がある。
ト)現代医療では治せない。

『老人性難聴』というのは、俗に「耳が遠くなる」と言われる症状だ。耳の最も奥にある内耳には「蝸牛」という、名前通りカタツムリのような形をした器官がある。この中には音の波を感じ取って神経に伝える有毛細胞があるが、この細胞の働きは年齢と共に衰えてくる。
人間の耳は、10代の頃には20~20000ヘルツの音を聞く事が出来る。20代以後、高い音を感じ取る部分から次第に有毛細胞の働きが悪くなり、おおむね中年期には10000ヘルツ以上の音は聞こえなくなる。しかしこの段階ではまだ、生活には支障がない。1100ヘルツあたりの音が聞こえなくなってくると人の声が聞き取りにくくなり、会話に不便を感じるようになる。女性の声が聞き取りにくくなったり、話しかけられて聞き返すことが多くなったと感じたら、注意信号だ。
老人性難聴は個人差が大きく、40代で補聴器が必要になる人がいる半面、80歳になってもほとんど不便を感じない人もいる。老化現象の一つである為、予防は難しく、回復させることも出来ないが、京大医学部耳鼻咽喉科の内藤秦講師は「耳の血行が悪くなると、老人性難聴は進むと考えられる。血行を悪くする喫煙や脂肪の多い食べ物は控えた方がいい」と注意を呼びかけている。。1996.11《朝日新聞》
老人性難聴が進むと、高い音が聞こえづらくなる。むしろ男性の声の方が 聞き取りやすい。

■原因遺伝子を特定
「2009年、東京大学の田之倉優教授と染谷慎一特任助教らのチームは、加齢に伴う老人性難聴の原因遺伝子を突き止めた。
細胞死を促す遺伝子で、マウス実験では抗酸化物質を摂取することでこの遺伝子の働きを抑えて難聴の発症を予防できた。
米アカデミー紀要電子版に発表
研究チームは、老人性難聴の発症には、エネルギー代謝を担う細胞小器官ミトコンドリア内の『Bak』遺伝子が必要なことをマウス実験で突き止めた。遺伝子組み換えでBakが無いマウスを作製してテスト。高齢になっても難聴にならなかった。一方、Bakがあると、加齢に伴い、内耳の細胞が細胞死(アポトーシス)を起こして難聴になった。
また、酸化物質を抑える酵素をミトコンドリア内でたくさん作る遺伝子組み換えマウスでは、Bakがあっても働きが抑えられて難聴にならなかった。
そこで、αリポ酸やコエンザイムQ10など、ミトコンドリア内で抗酸化作用がある物質をマウスに飲ませたところ、難聴にならなかった。
老人性難聴は加齢によって両耳に同時に起こる難聴で、内耳の感覚器の細胞や神経細胞の障害が原因と考えられていた。」




#老人性排尿障害
【処方名】  
■六味丸


#老人性膀胱萎縮
【処方名】  
■八味地黄丸
■六味丸


#老化予防(老人の保養・養生)
⇒「加齢」=年をとること。
「老化」=年をとると共に体の構造が脆弱になり、機能が衰退する現象。
動脈硬化は18歳から始まり、20歳を過ぎると、1日100000個の脳細胞が失われる。
(早期老化→Werner症候群)

■メカニズム(仮説)
「人間はなぜ老化するのか?老化を防ぐ方法は無いのか?」
<1>遺伝子変異蓄積説:
①細胞には遺伝子の複製ミスや化学物質などによる変異を修復する仕組み が備わっている。この修復機構がうまく働かなくなり、遺伝子異常が積 み重なって老化が始まると考える説。
②若年のうちに老化現象のような症状を起こす早老症の患者で遺伝子修復酵素の[ヘリカーゼ]に異常が起きていることが見たかったことから登場。
<2>テロメア説:
テロメアというのは、遺伝子DNAが折り畳まれている染色体の両端部のこと。意味のある遺伝情報は持たないが、鉛筆の芯を保護するキャップのような物らしい。十分に長いテロメアがある細胞は活発に増殖するが、細胞分裂を繰り返す度に短くなり、ある限度に達すると増殖が止まる。すると生体に必要な細胞が不足して老化につながると考えられる。
たとえば、血管内壁の細胞で増殖が止まると、何かの拍子に細胞がはがれても補充がきかない。そこに血栓が生じ動脈硬化を起こすというわけだ。
<3>クロトー遺伝子異常説(老化防止遺伝子説):
国立精神・神経センター神経研究所の黒尾誠研究員らが11月に学術誌に発表したネズミは、生後3週間にして以下の老化現象を一通り起こしてしまう。
(a)毛並みがまばら
(b)背中が曲がる
(c)動きが鈍い
(d)体が小さく
(e)不妊
(f)寿命が短い
このネズミが普通と違うのは、ある遺伝子が壊れているという一点だけ。研究チームは生命の糸を紡ぐギリシャの女神[クロトー]にちなんで『クロトー遺伝子』と名付けた。普通のネズミでは、クロトー遺伝子は主に腎臓の細胞で働き、細胞の表面に独特のタンパク質を作り出す。クロトーネズミは、それが出来ない。
この遺伝子が働かない影響は骨や血管、皮膚など全身に及ぶ。腎臓で出来たタンパク質が血液によって運ばれ、各臓器で若さを保つホルモンのような働きをしているのかも知れない。
ネズミのクロトー遺伝子に相当する人間の遺伝子もすでに分かっている。年齢を重ねるうちにクロトー遺伝子に異常が起き、それがきっかけで老化抑制機構が破綻する---------。
クロトー説の弱点は、普通のネズミは年を取っても、クロトーネズミのような老化現象を起こさないことだ。骨粗鬆症などは人間の老化では典型的な症状だが、ネズミではそうでは無い。この遺伝子は生体機能維持に極めて重要かも知れないが、老化の直接の引き金では無いこともありうるのだ。1997.11.30《日本経済新聞》

■人間細胞の長寿化成功
「生殖細胞で作られる特殊な酵素を与えることで、人間の細胞を通常よりはるかに長生きさせることが出来た。------米科学誌サイエンスの1/16号に、細胞の老化防止につながると見られる研究結果が掲載される。まだ実験室の段階だが、「若返りの薬になるのではないか」と、雑誌発売前から大きな話題を呼んでいる。
研究を発表するのはデキサス大学のジェリー・シェイク博士らのグループ。細胞の染色体の両端にはテロメアと呼ばれる遺伝子配列の部分が有り、細胞分裂する度に短くなっていく。ある程度以上に配列が短くなると、細胞はそれ以上分裂出来なくなり、脂肪の寿命である死を迎える。このため、この部分が細胞の死、ひいては体の老化のカギを握っているのではないかと考えられている。
このテロメアを再生させる働きをするのがテロメラーゼと呼ばれる酵素。通常の体細胞には無いが、生殖細胞の卵子や精子、ガン細胞にあり、こうした細胞が無限に分裂していくのを助ける役割を果たしていると見られている。
研究グループは体細胞である皮膚の細胞などを培養し、テロメラーゼを与えた。培養した細胞は通常、70回ほど分裂するが、テロメラーゼを与えた細胞はこれより20回多く分裂した。しかも、分裂した細胞には異常は見られなかったと言う。1998.1.15《朝日新聞》

【処方名】#ろうかよぼう
■異功散
■衛生湯
■却病延寿湯(小便の量が少ない)
■固真飲子
■増損白朮散(病後の虚弱)

◎茯神
◎益智仁
●牛乳粥=牛乳1升に米(少々)を入れて粥をつくる。
●人乳=病気のない婦人の乳汁2杯を清酒半杯に混ぜ、銀器or石器に入れておいて、毎日夜1合づつ温めて飲む。
    

労淋
<1>労淋:労苦、疲労倦怠による虚損が甚だしいと、小便は不通になり、小腹が痛い。心身の過労が原因で尿の淋瀝する者。
■「益元固真湯」(情欲を無理に抑制して)
■「四物湯知母・滑石・琥珀」(労傷・虚損)
■「補中益気湯」(酒色がすぎて膀胱の気を傷つけた)
■清心蓮子飲



弄舌(ろうぜつ)
= 舌をペロペロと出して。口の周りをなめまわすこと。《大塚敬節》
⇒舌肥大症。

【処方名】#舌が肥大
■梔子甘草豉湯《傷寒論》
■瀉黄湯《万病回春》
    

漏孔(ろうこう)
【処方名】  
■黄蓍建中湯(分泌物<薄くて多い>)
■排膿湯
■苓桂朮甘湯(めまい、小便不利)



漏斗胸
■30歳代、主婦。心電図の検査で、漏斗胸と診断されました。初めて聞く病名で心配です。現在は、子供もおり、体の支障は感じていません。(大阪府・S美)
「心電図はあくまでも電気生理的な所見でしかありませんので、それだけでご質問のような病名は診断できません。恐らく、担当医が視診によって診断されたのでしょう。
胸部の異常には漏斗胸や鳩胸、脊椎が後ろや横に曲がっている後側彎症などがあります。
漏斗胸は、胸骨の下部及びその周囲の肋軟骨部がくぼんだもので、特に固有の症状はありません。
一般に治療は不要で、むしろ心理的な面での考慮が必要とされています。
ただ、アメリカのリンカーン元大統領がそうであったことで知られる『マルファン症候群』やその他の筋・骨格異常、あるいは不整脈、非定型的な胸痛がある僧帽逸脱症候群の合併をみることもあります。
しかしあなたの場合は、結婚されて出産も無事に終えられていますので心配はいりません。
さらに、まっすぐな背中という意味からきた『ストレートバック症候群』では、心臓が圧迫されるために見かけ上の心拡大や心雑音を呈することがありますが、これもあなたのケースでは特に問題になるとは思えません。」

■みぞおちの上の骨が凹む
「4歳の男児。約1年前より胸の真ん中、みぞおちのすぐ上の骨が徐々に凹んできた。本人も気にし始めてきたので、小児外科を受診したところ、漏斗胸で手術が必要といわれた。
漏斗胸は、胸骨下部と之にくっついている肋軟骨が陥没して起こる胸の変形で、通常、乳児期には目立たない。
男児に多い。
たいていは無症状だが、変形が進むと肺や心臓を圧迫して、肺の感染症や喘息ようの発作、運動時の動悸、呼吸困難などを起こすことがある。診断は胸部X線とCT検査で確定する必要がある。気管の異常が疑われる場合は気管支ファイバー検査を行う。(和佐勝史・大阪大学院医学系研究科助教授)」2004.1.27《日本経済新聞》





漏風(ろうふう)
=「酒風」
⇒飲酒して風に当たり、風に理を傷られて外衛が空虚となり、汗が出て止まらないこと。《漢方用語大辞典》 
【処方名】  
■甘草乾姜湯
■補中益気湯+附子




瘻孔(ろうこう)fistula
⇒化膿性炎症、結核性リンパ節炎、放線菌症、野兎病などで見られる。


瘻瘡(ろうそう)
=瘻管を作る瘡。


狼瘡(ろうそう)lupus
=もともとは種々の皮膚疾患のよって起こる皮膚の局所的な破壊や退化につけられた一般名。
◎この名称は、かっては尋常性狼瘡、現在ではループス・エリテマトーデスに選定されているが、修飾語がない場合は特別な意味を持っていない。
◎種類:
凍瘡状狼瘡(chilblain lupus)
薬剤誘発性狼瘡(druginduced lupus)
紅斑性狼瘡:(lupus erythemato'sus、LE)

=エリテマトーデス(lupus erythemato'sus,disciod,)

=円板状エリテマトーデス
皮膚ループス・エリテマトーデス(lupus erythemato'sus,cutaneous,)
凍傷ループス・エリテマトーデス(lupus erythemato'sus,chilblain,)
全身性エリテマトーデス(lupus erythematosus,systemaic, SLE)
汎発性紅斑性狼瘡(全身性紅斑性狼瘡)
肥大性紅斑性狼瘡
肥厚性狼瘡
ヒドラジン狼瘡
喉頭狼瘡
顔面播種状栗粒性狼瘡
新生児ループス・エリテマトーデス
狼瘡腎炎(=ループス性腎炎)
扁平狼瘡
深在性ループス・エリテマトーデス
尋常性狼瘡
肥大性狼瘡
疣贅状狼瘡

【処方名】
■当帰四逆加呉茱萸生姜湯


肋間神経痛 intercostal neuralgia
⇒男子よりも神経質な若い女性に多い。
【処方名】(ろっかんしんけいつう)  
■括楼薤白白酒湯
■括楼薤白半夏湯
■橘皮枳実生姜湯
■九痛丸
■桂枝生姜枳実湯
■血府逐瘀湯
■柴陥湯
■柴胡桂枝湯
■四逆散
■小陥胸湯
■小柴胡湯
■小青竜湯(咳嗽、喘、鼻水、)
■赤丸
■大黄附子湯
■大柴胡湯
■当帰湯
■人参湯
■茯苓杏仁甘草湯
■薏苡附子散 
■良附丸


肋膜炎(ろくまくえん)
【色彩療法】
<1>緑色(急性)
<2>青色(急性)
<3>藍色(急性)(慢性)
<4>赤紫色(急性)
<5>すみれ色(急性)
<6>レモン色(慢性)

【処方名】(ろくまくえん)  
■越脾湯
■越婢加朮湯
■括楼薤白桂枝湯
■括楼薤白白酒湯
■括楼薤白半夏湯
■荊芥連翹湯
■柴陥湯
■柴胡陥胸湯
■柴胡桂枝乾姜湯
■柴胡桂枝湯
■三物黄芩湯(乾性肋膜炎)
■滋陰降火湯
■四逆散
■十棗湯
■小陥胸湯
■小建中湯
■小柴胡湯
■小青竜湯
■小半夏加茯苓湯(湿性肋膜炎)
■真武湯
■大柴胡湯
■当帰芍薬散
■二陳湯(湿性肋膜炎)
■人参湯
■人参養栄湯
■補中益気湯
■薏苡仁湯(湿性肋膜炎、運動障害、だるい、疼痛)
■苓甘姜味辛夏仁湯(栄養失調、小便不利、胃内停水)
■苓甘姜味辛湯
■苓桂味甘湯




轆轤転関(ろくろてんかん)
=眼睛が中に帰する能わざるを名づけて轆轤転関と言う。
◎目の玉が傍に倚り他所を見て真中に居らぬこと。
◎やぶ睨みに似て非なる病。

【処方名】
■天門冬飲子《医学入門》