<す> つらい症状・病名


【病状す】

Stein-Leventhal症候群
 =「卵巣多嚢胞症」

=「多嚢胞性卵巣症候群」=「PCO」
◎症状:無月経
    不妊
    多毛・男性化
    肥満   
    両側卵巣腫大
◎検査:テストステロン
    LH、FSH、LH-RH負荷試験
    HCGテスト
    超音波検査



Stevens-Johnson病

(SJS)
   (参照→「皮膚粘膜眼症候群」)
◎抗生物質や解熱剤の副作用で発症する。症状は全身が火傷のように焼けただれ、やけど様の症状は治るが、目に後遺症が残る疾患。患者の1/5は死亡する。原因となる薬物は1100種類以上あると言われる。


 

Sudeck病
⇒打撲、骨折、神経射創などの外傷。
◎骨関節の急性炎症などの後に、比較的短時日に起こる(その部分の)骨萎縮を主徴とした一連の症候。

 

スチューデント・アパシー
⇒「学生の無気力症」
「A君は21歳の大学生。入学した当初は順調に通学していたが、専門課程の始まる2年の秋頃からやる気が起きなくなった。それ以来自室に閉じこもり、テレビゲームをしたり、ビデオを見たりしながら毎日を過ごしていた。心配した両親がいろいろな所へ相談に行ったが、内科で心理的な問題であろうとアドバイスされ、精神科に本人を連れてきた。出来れば大学を卒業させたやりたい。と深刻そうに語る両親のそばで、A君は他人事のような顔をしている。しかし、初回から本人が来院したこと、両親が比較的安定していることなどから外来治療は可能と考えられた。
A君のような症例は近年増加の傾向にある。彼らは、几帳面で、完全主義的で、同時にどこか弱々しい。又失敗することや負けることをひどく恐れるため、勝ち負けの入り込む状況(例えば試験・競技)を避ける傾向が目立つ。極端な場合には、現実から逃避し、自分だけの世界にこもってしまう。
さらに、周囲の心配をよそに、本人はそれほど悩んでいるように見えず、むしろケロッとしていることが多い。これは現実を強く否定することで、かろうじて自分を保とうとしている彼らの無意識的な努力の現れである。彼らは怠けているだけのように見られるが、そうではない。心理的な困難を抱えているのである。
典型的なアパシーの場合、彼らの乳幼児期における母親との心理的な距離が極端に近いことが多い。だからといって、母親の側に問題があると非難している訳ではけっしてない。もろもろの事情があって、結果として子供が母親と心理的に密着せざるを得なかったと言っているのである。例えば、父親が仕事のあまりにも忙しく家庭を顧みる暇が内場合などである。
アパシーの青年たちは温かくて優しい母親像を心の中に保つのだが、一方、必然的に生じてくる怖くて厳しい母親像を心の外へと切り捨て、父親像のなかに投げ込む。その結果、彼らは父親像(それが象徴する社会)をひどく恐れ、温かい母親像の懐(それが象徴する自室)に避難するのである。
そして、温かい母親像に避難した結果、怖い母親像を父親像の中にさらに投げ込むという悪循環が起こることもある。もちろん、これらのことは無意識的な心の動きであり、はたからやすやすと観察出来ることではない。(賀陽濟・北山研究所顧問)1997.9.29《日本経済新聞》


スタミナがない
◎菜食で
「マラソンやトライアスロンなどのスタミナが必要なスポーツでは、エネルギー源として炭水化物が重要であるとされ、試合前日にご飯やモチやパスタなどを食べる選手が多い。炭水化物は分解されてブドウ糖となって吸収され、グリコーゲンとなって細胞内に貯蔵されるが、その貯蔵量は体重のわずか1%と少ない。そのため競技前に筋肉や肝臓にそれを大量に貯蔵しておくことが、持久性スポーツのスタミナ持続に役立つとされる。
又、1gのグリコーゲンがブドウ糖となり、さらに燃焼してエネルギーになると、3.3gの水が発生するから(1gの脂肪では約1gの水しか発生しな い)、グリコーゲンを高めることは体内に水分を貯留することになって運動中の脱水の予防になるという。
このようなことから、スタミナ向上のためには、脂肪やタンパク質を減らして炭水化物を多食することが有効であり、その食べ方は「グリコーゲン・ローディング」とか「カーボ・ローディング」とか呼ばれる。
また、グリコーゲン合成に必要とされるカリウムは、[バナナ]や[キウイフルーツ]などの果物に豊富なため、それらを炭水化物と一緒に摂ることはグリコーゲンの合成に有利だし、カリウムはまた運動中に起こりやすい筋肉のケイ レン(痙攣)を予防してくれる。
ドイツの栄養学者のニコライ・ウォルムは、スポーツ選手を対象にした研究の結果、炭水化物を70%含む食事により筋肉に貯蔵されるグリコーゲン量は通常の食事の2倍であったとし、「スポーツ選手が最大限の能力を発揮するためには、エネルギーの60%以上を炭水化物の形で摂取する必要がある」と報告している。特に、[ジャガイモ]や[バナナ][パン]は脂肪分が少なく、炭水化物が豊富である上に、必要量のタンパク質も十分に含まれている理想的な食品であるとしている。
しかし、グリコーゲン・ローディングという栄養処方は、トレーニング期を含めて炭水化物食を摂り続けるというものではない。体作り(筋肉や骨)の時期 や練習の多い時は高タンパク・高脂肪食を摂り、試合前に炭水化物食に切り替えることによって、運動前のグリコーゲン貯蔵量を大きくするというものである。決して菜食だけでスタミナの向上が約束されるというわけではない。(井上勝六著「成人病を防ぐ現代人の食事学」参照)
■持久力
「江崎グリコがスポーツドリンク市場への参入を目指して、研究所で問うの研究を進めていると聞いた。何でも従来のスポーツドリンクとは違って本格的アスリート向けの陰症になる模様だという。日頃運動とは縁のない隊員だったが、興味をそそられて研究拠点である大阪市西淀川区の生物化学研究所に出かけてみた。
●運動前に糖分高すぎ
「通常のスポーツドリンクは運動後の水分補給ということならいいのですが、運動前だと糖分が高すぎて、摂取するとかえって疲労を招く可能性もあります」。こちらの認識とは全く違った話を最初にしてくれたのは研究所の米谷俊課長である。
米谷氏によると、人の運動エネルギー源は筋肉中のグリコーゲン、血液中の血糖、体内の脂肪に大きく分けられる。持久力を引き出すには絶対量の多い体内の脂肪を利用することが望ましいが、脂肪を燃焼させるにはグリコーゲン、血液中の血糖を一緒に燃焼させる必要があるという。
通常、スポーツドリンクに含まれているブドウ糖は分子1つで出来ているために、腸内での吸収が早い。このため、摂取後すぐに血糖値が上昇、それに伴いインスリンが分泌されて、余分な血糖をグリコーゲンなどとして蓄えてしまう。
エネルギーとして使わなければいけないのに逆に蓄える行動に出てしまい、持久力を伴う運動の継続が困難になる。このため、マラソン選手などが運動中に飲むドリンクは通常のスポーツドリンクを何十倍にも薄めたものを使用しているという。
●ブドウ糖分子900個
そうした点に着目、同研究所が開発し、いま実験に取り組んでいるのが『クラスターデキストリン』というブドウ糖の分子が約900個集まって出来た糖質だ。分子が900個さけに腸内での吸収がゆっくり長く進むのが特徴。その結果、血管無いの血糖値もゆっくり上昇し、インスリンを誘発する事もない。
●飲む時間選ばず
動物実験でも効果は出ているようだ。運動前に普通のブドウ糖の入った飲料をマウスに飲ませて水泳をさせると、通常の水を飲ませたマウスよりも3割持久力で劣るという。疲労困憊した時点ではブドウ糖でも効果はあるが、運動前、運動初期では効果は期待しにくいと言う。これに対してクラスターデキストリンは、運動前、そして運動中でも一定の体力維持効果があり、飲む時間を選ばないのが特徴という。
研究所では研究員が毎日クラスターデキストリン、ブドウ糖などを飲み、超音波診断装置で胃の大きさを測定し、胃から腸への排出スピードを測っている。」1999/11/9《日経産業新聞》




ステロイド皮膚炎
   ■1998.3.29《朝日新聞》
「46歳の女性です。数年前、頭皮の痒みや発疹に塗っていたステロイド剤が効かなくなりました。やめて漢方に切り替えようとしたとたん、顔が真っ赤に腫れ、ひび割れてジクジクしました。ストロイド皮膚炎との診断でした。2ヶ月ほどで治ったのですが、その後も初夏になると顔が赤くかゆくなります」。
●どんな病気ですか?
ステロイド外用剤は血管を収縮させ、皮膚の炎症を抑えますが、長期間漫然と使い続けると、皮膚が薄くなったり、免疫機能が弱まったりします。また、慣れを起こして、だんだん効きにくくなり、強い薬に切り替えても、血管が開きっぱなしになります。顔が赤く腫れ、ピリピリしたり、ひどいときはジクジクしたりします。
●薬を止めたとたんに顔が腫れたということですが?
それまである程度は収縮させられていた血管が、薬切れで一気に開いたのです。リバウンドと呼ばれる症状です。
●なぜ頭皮に塗った薬で顔が腫れるのでしょう?
顔は頭や首、外陰部、わきと並んで人の皮膚の中で最も薬物を吸収しやすいところです。頭に使っていたステロイド剤が汗で顔にたれてくることもあります、身体の他の部分ではこういった皮膚炎はまず起きません。
●どうやって治すのですか?
一番いいのはステロイド剤などを含まないワセリンなどを塗って保護し、我慢することです。テトラサイクリンというニキビの炎症を抑えるのに使われる内服薬をへいようすることもあります。ただしどうにも耐えられないという場合は、短期間だけ少量のステロイド内服剤を飲み、皮膚への負担を避ける形で症状をコントロールします。いずれにせよ、皮膚は2~3ヶ月で薬慣れの状態を脱しますから、その期間がたてば自然と治ります。
●もともと頭皮がかゆく、発疹があったということですが?
皮脂の多い頭に菌が繁殖して起こりがちな『脂漏性皮膚炎』でしょう。こうした場合、シャンプーで原因となる菌を洗い流すくらいにとどめたほうがいいのです。この方に処方されたステロイド剤は、一番強い方の部類に入ります。ひどいウルシかぶれなどに使われるので、ハトに大砲を打つようなものです。
●再発?
ステロイド皮膚炎は一度治れば再発しません。初夏になると症状がでるということなので、光線過敏症など別の原因があると思われます。(田上八郎・東北大医学部教授」)1998.3.29《朝日新聞》





ストレス stress   
(参照→「チオレドキシン」「インターロイキン18」)
■「ストレス」って何のこと?
「ストレスに悩んだのは現代人ばかりでないらしい。たとえば「はらわたが煮えくり返る」「肩の荷が下りる」といった表現はストレスそのものだろう。英語でも、心配でドキドキすることを、“I have Butterflies in the Stomach”(胃の中に蝶がいる)と表現する。
 ●ストレスを感じやすい性格
責任感が強い 
世話好き
完全主義者
独りよがり
感情を表に出さない人も、ストレスをためやすい。
●体に潜んでいたストレスのもと
心配事があったり、強い恐怖を感じたとき、体の中では何が起きている化を調べるために、おもちゃのピストルに小麦粉が入った風船をセット。ロシアンルーレットの要領で引き金を引く。もし弾が発射されれば風船が割れ、頭に小麦粉をかぶってしまう実験をした。
結果は、血液中にカテコールアミンという物質が通常の2倍以上の量になっていた。カテコールアミンは心臓をドキドキさせたり、瞬発力を発揮する時に必要なホルモンで、強心剤としても使われる。例えば、火事の時に思わぬ力が出て、思いものを持ち上がられるのはカテコールアミンのおかげ。カテコールアミンが血管をギュッと収縮させ、手足の筋肉に大量の血液を送り込み、すごい力を発揮させてくれるのだ。ただし、カテコールアミンには血小板を凝固させる働きがあり、脳梗塞や心筋梗塞の原因ともなる。」
●活性酸素が犯人だ>
カテコールアミンは血管を収縮させるが、細胞を傷つけはしない。カテコールアミンが血液中出ただけでは、ストレス性の胃炎や胃潰瘍など、体が傷つき、出血する症状には至らない。では、何故ストレスで胃壁が傷つくのだろう。ストレスで体を傷つける、もう1人の犯人は活性酸素なのだ。
①ストレスを感知した交感神経がカテコールアミンを放出し、血管が収縮する。
②血管の収縮で変化した血管壁の細胞は性格が変わり、赤血球から与えられた酵素を活性酸素に変えてしまう。
③その活性酸素が血管壁を傷つけると、次は白血球がやってきて、本来は最近を撃退するための攻撃力で細胞を傷つける。
以上の過程が胃で行われれば胃潰瘍、脳であれば脳出血などが起きる。」
(NHKためしてガッテン)
◎種類:
物理的・科学的ストレス:----暑さ寒さ、騒音など。
生理的ストレス:----------------疲労、病気。
社会的・心理的ストレス:----職場や学校での人間関係
仕事の不満、挫折感
老後の不安
   ◎ストレスを受けると
「セリエのストレス学説によって、ストレスが自律神経系とホルモン系の2つのシステムに大きな影響を及ぼしていることが明らかにされましたが、最近ではストレスが免疫系にも強い影響を与え、悪いストレスが免疫系の正常な働きを狂わせることも分かってきました。」
「ストレスを感じると、その情報は大脳辺縁系を通して視床下部を刺激し、視床下部は交感神経を興奮させるとともにホルモン系を活性化して、ストレスに対する身体の適応性を高めます。ところが、まんせいてきなストレスが続くと、自律神経系とホルモン系、免疫系が正常に機能しなくなり、それは心の不安や恐れ、あるいは身体症状となって現れてきます。」
①NK細胞が減少する。
②遊離脂肪酸が増加して、食欲を刺激する-----“やけの大食い”
③交感神経を刺激させすぎて、副交感神経とのバランスが崩れる。
④「愛情遮断性小人症」
ピーターパンの創作者であるJ.Mバリンがそうだった。

◎ストレスを測る
「過剰なストレス状態を疑います」
送られてきた「ストレスドック結果報告書」には、意外な判定が書かれている。「ストレスゼロでしょう」とからかわれているこの私が、である。
「ストレスがない、といっている人の方が危ないんですよ。身体症状が出て初めて気づくことになる。ストレスはあくまで主観で、感じ方は性格によって違いますから、客観的な指標をまじえて総合的に判断しなければなりません。
大阪府立こころの健康総合センター(大阪府住吉区)の野田哲朗石(精神科)はこう話す。
ストレスがどれだけあるか、その原因は何かを見極めて上手に対処すれば、ストレスからくる病気の早期発見と治療に役立つはずだと、1995年に開設された。
私の場合、「過剰なストレッサー(ストレス源)を疑います」とあるにもかかわらず、それを感じまいのは「明るく、のびのび振る舞い、むら気な面も出やすい自由奔放な性格」(エコグラム)からの、たんなる脳天気のせいらしい。しかも、「ストレスを増加させるような悪い対処をする傾向があります」という。見通しや計画を立てないで突っ走る「悪循環対処行動」が問題のようだ。
野田さんからは、「緊張していないと思っていても。筋電図でむると、体が緊張していますよ」と指摘された。脈拍も早かった。総合判定をふまえたコメントは。「リラックスセミナーをおすすめします」だった。
「風船を押さえるとへこみますね。外から加わる力がストレスの原因です。適度だと元の形に戻ろうとする力、つまりやる気が出ますが、押す力が強すぎるとはじけてしまいます。私たちは過剰なストレッサーのせいで高血圧になったり、眠れなくなったりという反応を示します。性格や社会的サポート(人間関係)、日常生活習慣、ストレッサーへの対処法などで反応は変わりますが、この一連の過程がストレスです」、と説明する。
ストレッサーを調べるのは、ライフイベント法と日常のいらだち事調査、離婚・失業など、過去1年間にどれだけストレスの原因となる出来事があったか、慢性的にどれだけストレッサーがあるかを聞く。
性格傾向と行動パターンは東大式エゴグラムとA型行動パターン調査でみる。頑張りすぎたり、環境に過剰に適応しようとする性格は、ストレスに弱い傾向がある。とくに、達成意欲が強くて競争心旺盛なタイプはA型といわれ、高血圧や狭心症、心筋梗塞になりやすい。
困ったとき、落ち込んだときに援助してくれる人がいるかを聞くソーシャル・サポート満足度も重要だ。ストレス反応は精神健康調査票で身体症状、不安と不眠、社会的活動の障害の程度、ウツ傾向を調べる。
さらに客観的な指標そして取り入れたのが、生化学的、精神生理学的検査だ。慎重・体重を測ってBMIによる肥満度を出す。プラスマイナスを10越えたら要注意。20を越えたら問題あり。「太りすぎていても痩せすぎていても過剰なストレス状態になりやすい」のだ。
次いで、血圧、高血圧の原因は様々だが、ストレスが原因になることも多い。またストレス反応として一過性の高血圧症状が出ることもあるという。
血液の検査項目はγ-GTP、総コレステロール、HDLコレステロール、尿酸、血糖、ヘモグロビンA1c。たとえば、コレステロール値や尿酸値は、ストレスによる過食や飲み過ぎで高くなる。過去4~6週間の血糖のコントロール力(耐糖能)を示すヘモグロビンA1cは、糖尿病やストレスで上昇する。血糖値が正常範囲なのにヘモグロビンA1cが高い人はストレス過剰が疑われると言う。
電磁波などをシャットアウトした1坪ほどの検査室では、頭や額、こめかみ、あご、耳たぶ、腕などに端子を貼りつけて脳波や眼球運動、表情筋筋電図、心電図を同時計測し、集中力や意欲などを反映する大脳電位(事象関連電位)である後期陽性波と随伴陰性変動、自律神経機能を反映する心電図R-R感覚変動係数を測る。
それぞれの検査はストレス自体をを測る手段ではないが、たとえば、脳波に速い波(ベーター波)ばかりが現れるようなら緊張が高く、眼球の動きにも落ち着きがなかったり、顔がこわばるようなら過剰なストレス状態が疑われる、という。(東嶋和子著「死因事典」p161~)
■唾液で計測
「2010年、産業技術総合研究所の脇田慎一研究チーム長とロームなどのチームは、ストレスの度合いを唾液から簡単に計測するガラスチップを開発した。
自動式なので専門知識は不要。
計測時間は26分。
ストレスがかかると、唾液中の免疫物質「s-IgA」が下がることが知られている。研究チームは特定のタンパク質にくっつく抗体でs-IgAを検出する技術を開発した。
直径12cm、厚さ2mmのガラスチップで、直径37cm、高さ30cmの遠心分離器と組み合わせて使う。チップの中心に唾液を入れ遠心分離器で成分を大まかに分離する。(3/3産業)

■ストレス度チェック (財)日本ウエルネス協会
この1ヶ月の間で自分にあてはまる項目に○を付けて下さい。
*頭が重くてすっきりしない
*眼が疲れることが多い。
*鼻づまりや鼻の具合がおかしいことがある。
*何となく胃の具合がおかしい。
*下痢や便秘を交互にする。
*好きだった食べ物が欲しくなくなる。
*めまいを感じることがある。
*耳鳴りがある。
*立ちくらみがある。
*肩こりがしやすくなった。
*背中や腰が痛くなるようになった。
*疲れがとれにくい。
*体重が減った。
*疲れやすくなった。
*朝気持ちよく起きられない。
*口内炎が出来やすくなった。
*のどが痛むことがよくある。
*舌が白くなることがよくある。
*仕事への集中力がなくなった。
*寝つきが悪くなった。
*夢を見ることが多くなった。
*夜中に目が覚めて寝つけないことがよくある。
*急に息苦しくなることがある。
*心拍数が急に多くなる。
*胸がしめつけられ痛くなる感じがある。
*手のひらや脇に下に汗をかくことが多くなった。
*手足が冷たくなることが多くなった。
*よく風邪をひくようになった。
*イライラすることが多くなった。
*人と会うのがおっくうになった。
《診断》
*の数が5以下・・・・・正常。
*の数が6~10・・・・軽いストレス。
*の数が11~20・・・ストレス状態。
*の数が21~30・・・重度のストレス状態。

■アミラーゼ
唾液に含まれるアミラーゼ値で測定。ストレートを感じると、唾液中のアミラーゼ値が高くなる

 

◎[むっつり]しているのと、[スマイル]しているのを比べると、同じストレスを受けていても、[スマイル]の方がダメージが少ない。  
◎ストレスを感じやすい場所は、鼻のあたまです。サーモグラフィでその場所の温度を測ると、ストレスを感じているほど、温度が下がる。
◎ストレスが無い時は、脳波は[α波]になっている。
◎ストレスを感じている時に、「言って欲しい言葉」
      <1>“わかるわ”
      <2>“がんばって”
      <3>“なんとかなるわよ”
◎ストレスを感じている時に、「言って欲しくない言葉」   
      <1>“がんばって”
      <2>“くよくよしないで”
      <3>“あなたらしくないわよ”
      <4>“たいしたことないわよ”
      <5>“やめちゃえば”
◎ストレスを感じている者には、「激励よりも理解を>」
◎ストレスと汗:
「ストレスを感じているときには「足の裏」に汗が出る。すなわち、冷や汗とは足の裏の汗のこと」

◎ストレスと金属:
「ストレスは化学反応をとても起こしやすい活性酸素という物質を発生させる。活性酸素は遺伝子にダメージを与え、血管を傷つけ、血栓を作る。遺伝子のダメージはガンを発生させ、血栓は心臓病は脳溢血の原因になる。」

〇亜鉛:
「ストレスで、血液中の亜鉛濃度が減少し、銅濃度が増加する。」
「ストレスが強いほど、血液中の亜鉛は減少して肝臓へ向かう。」

〇セルロプラスミン:
「ストレスで血液中に、銅を輸送するタンパク質である『セルロプラスミン』が 放出される。セルロプラスミンは、1400個のアミノ酸から出来ている巨大なタンパク質です。
①セルロプラスミンは肝臓で合成される。
②セルロプラスミンは、活性酸素やフルーラジカルを消去する能力を、弱いながらも持っている。

〇メタロチオネイン:
「ストレスで、メタロチオネインが増加する。メタロチオネインは 肝臓で合成される。そのためには亜鉛が不可欠の因子である。従って、亜鉛は血液中から肝臓へと移動する。
ストレスが強いほど、血液中の亜鉛は低下して肝臓へ向かうこと になる。一方、肝臓で合成されたセルロプラスミンが、ストレスによって血液中に放出される。このタンパク質は銅を結合するため、血液中の銅濃度は増えることになる。

■ストレス死の原因はMg不足。
「米国の健康雑誌『レッツ・リブ』4月号は、ライターのマーティン・ズッカー氏の「過度のストレスとマグネシウム(Mg)摂取不足は深刻なトラブルを招く」とした記事を掲載した。
Mgは体内での300種類以上の酵素反応に必要不可欠な役割を果たし、細胞のエネルギー生成、筋肉弛緩や脂肪・タンパク質・核酸の合成・骨格の維持を行っている。これが不足すると、筋肉マヒ・月経前症候群・腰胸の疼痛を引き起こすことはもちろん、生命の危険が高まる心臓発作などの循環器系疾患まで発展する。
農務省は米国人の75%以上がMg不足だと報じた。これは精製加工食品を摂取する食生活が大きく影響している。又、脂肪は腸内でMgと結合し、吸収させずに排泄される。脂肪を多く摂る偏食やアルコール、燐酸塩を含むソフトドリンク、又、軟水もMg欠乏の原因となるようだ。
Caの多量摂取はCa対Mgのバランスの失調を招く。1996.5.16《健康産業新聞》第840号」
■食事とストレス
「小中学校の子供たちの食事を調べると、豆類はむしろ給食に多くて、家庭では少ない。野菜も、魚も、家庭であまり食べていない。代わりに、塩味と油味の強いスナックが多い。こんな食事ではストレスにさらされた時に持ちこたえられない」(家森幸男・WHO国際共同研究センター長)
■不安な気持ち、ストレス生む
「会社の経営者から次のような質問うける。「私は毎日まことに多忙に過ごしているが格別具合の悪い所はない。ストレスなどは気持ちのもちようだ」と。 まさに其の通りである、以前米国で会社の重役は忙しいし、責任をおわされ ているからストレスによる体の不調を訴える人が多いのではないか?、と調べたことがある。ところが会社の経営が順調の時はどんなに忙しくてもストレス症状を見せなかった。つまり血圧上昇とか胃潰瘍などは見られなかったのである。それどころか忙しさも楽しんでいるような様子さえ見えた。しかし会社の経営、社内の人間人間関係に問題が起こると急にストレスの症状を呈す人が多くなったのである。
  このことはサル山のサルを見るとよく分かる。サルにはボスザルというのがいて、これはメスの支配、食物、住居のいずれも自分で勝手に決められる。これに対し、下っ端のサルは食物を食べていても、ときにボスにとられてしまったり、メスも支配出来ず、好きなメスをボスに取られたりする。
このような時には、ストレスはすべて下っ端のサルに集中する。ところがボスが弱ってきて政権交代の時期が来ると若手の元気のよいサルがこれに挑戦する。何匹かの若手ザルはときには協力してボスザルを追い払ったりするのであるが、そのあとすぐ若手ザルの間に戦国時代が来る。あるサルは数日間ボスの地位を奪うが又すぐ奪いかえされたりする。こうなると一時的にボスザルになったサルにストレスのすべての病状が現れる。
 もっと具体的な例としてはネズミに電気ショックを与える実験がある。この時ネズミに電気ショックを与える直前にブザーを聞かせ、ネズミに予告を与えると、予告なしにショックを受けたものよりストレスの症状が少ない。
 このような研究からストレスが人間に病を起こすのは未来に不安を持った時に最もよく起こる。つまり、人間は不安を持つと血圧も上がり、動脈硬化にもなることが分かってきたのである。
 1956年アリゾナ州のナホバインディアン居住区で近代医学が健康にどんな影響を与えるかの徹底研究がなされた。この地はその時まで全く孤立した地域であった。6年後の調査ではたしかに結核の死亡は減少したが、全体として、感染症を除くと余命(寿命)にはあまり変化がなかったということである。
この中で乳児の死亡率は確かに減少した。しかし驚くことにこの地域以外で、この研究の対象として選ばれた未開発地域でも乳児の死亡率は減少してしまった。つまりこの地域へ行けば必ず治療を受けられ、治してもらえるという気持ちが病気を減少させたのである。
 このことは我々の病の多くが治療に対する不安から生じているということを示すものではないかと思われる。 (浜松医科大学・高田明和)
■ストレスを溜め込むと無気力に。
 “重ければ、脳卒中や心臓病、軽くても肩こりや腰痛といった疾患を生じる。病気や体の不調に表れてなくても、怒りを溜め込めば、結果として感情の起伏の乏しい無気力な人間が出来上がる”(河野友信・ストレス科学研究所)1997.7.7     《日本経済新聞》
■海外旅行は休暇になるか?
「海外旅行が盛んだが、旅行の在り方に問題はないだろうか?。日本の気候環境と大きく異なる場所へ出かけることは、身体に急激な環境適応を強いることを意味するからである。
 最近人気のオーストラリア。時差が気にならないことも手伝って1週間ばかりの短気旅行が目白押しだ。しかし、季節は全く逆。8月の平均気温は東京の27℃に対して、シドニーではわずか10℃。身体は急激な環境変化に対応するが、ようやく慣れ初めた頃には帰国。海外で「休暇」という意図とは逆に、身体はストレスを重ねることになる。
欧米のビジネスマンは、海外出張中に身体の調整のために休暇が与えられるという。イギリスのある商社マンは、東京での2週間のビジネスの後で香港で2日は何もしない。異なる環境による身体のストレスを和らげる為の休暇だそうだ。
 いずれにせよ、身体に負担をかける急激な環境の変化は避けるのが望ましい。疲れて帰ってくる旅行でなく、本当の意味での休暇を求めるべきである。」(加賀美雅弘・東京学芸大学教育学部助教授)1996.8.24《日本経済新聞》




■病気の芽つむ細胞も元気失う。
  「阪神大震災を経験した人は、今も、心のどこかに傷跡が残っている。大阪大学医学部の森本兼嚢教授(環境医学)は昨年、神戸市の105人に精神状態をアンケートした。同時に血液を提供してもらい、リンパ球の一種「NK(ナチュラルキラー)細胞」の活性度を検査。心と免疫の関係を探ってみた。
「精神状態は安定している」と答えた人のNK細胞の活性度が40%だったのに、「不安定だ」と答えた人の活性度は20%しかなかった。「精神的ストレスは、NK細胞の活性を落とすのです」と森本さん。
NK細胞の活性が弱まると、病気にかかりやすくなる。また、かかった際の症状も重くなるという。なぜだろう?
血液中のリンパ球の7、8割は、特定の敵をねらい撃つ特殊部隊(T細胞やB細胞)で、面倒な手順を踏まない限り働いてくれない。残りの約2割のNK細胞は、好中球と同じように、通常部隊の一員として常に最前線をパトロールしている。「生まれるつきの殺し屋」(ナチュラル・キラー)というだけあって、異常な細胞を見つけては殺し、大事に至る前に病気の芽をつみ取ってくれているのだ。
ノーベル賞を受けたオーストラリアの学者、バーネット博士の試算では、人間の体内で1日に数千個ものガン細胞が生まれていると言う。NK細胞が小さなガン細胞を叩いてくれかなったら、今より多くの人がガンになるのかも知れない。
この他、NK細胞は、ウイルスに感染した細胞をいち早く攻撃する性質も持っている。「こうした働きを自然免疫といいます。T細胞やB細胞のような獲得免疫の陰に隠れて目立ちませんが、かなりの病気を未然に防ぐ働きをしています」20年ほど前、NK細胞を世界で初めて見つけた山形大医学部の仙道富士郎教授(免疫学)は強調する。
最近になって、NK細胞がガン細胞やウイルス感染細胞を見分ける方法も、徐々に解明されつつある。順天堂大医学部の竹田和由・助手(免疫学)は「ガン 細胞の表面には、普通の細胞にはない特有の糖類や糖蛋白質が突き出ています。こうした目印をNK細胞のアンテナが感知すると、ガン細胞を敵と見なして攻撃するようです。目印とアンテナの細かい解明が進めば、治療に役立つかもし     れません」と話してくれた。1997.11.9《朝日新聞》

■ストレスたんぱく質(熱ショックたんぱく質・HSP)
「熱や紫外線などストレスを受けた時に体内の細胞で作られるストレスタンパク質。リウーマチなど自己免疫疾患や脳梗塞・ガンなどの治療の手掛かりになると期待されている。エイチ・エス・ピー研究所はストレスタンパク質の効率的な生産や治療薬のための基盤技術の開発を目指している。
ストレスたんぱく質はすべての生物が持っている。温度上昇や酸素欠乏・紫外線の放射など周辺環境の変化が生物にストレスとして作用すると、特有のタンパク質が体内に多く出来る。このタンパク質にはストレスで壊れかけたタンパク質を修復したり、壊れるのを防ぐ機能などがある。
エイチ・エス・ピー研究所は疾患に関係のありそうなストレスたんぱく質を発見するとともに、その現れ方や働きの解析などの力を入れている。
同研究所はヒト細胞が低酸素状態になると活発に合成されるストレスたんぱく質の遺伝子を分離することに成功した。脳梗塞などが起こると血液が通わなくなった部分の細胞は死んでしまう。分離した遺伝子はストレスたんぱく質を作り出すことで細胞が壊れるのを防ぐ役割がある、とみられている。1996.5.10     《日経産業新聞》」

■ストレスに強くなる法
「活性酸素本来の役目は、外的から体を守ることだ。そのため血中には活性酸素を無害化するSODという酵素が含まれている。ストレスで活性酸素が発生しても、このSODを豊富に持っていれば安心。ではどうすればSODが多くなるのだろうか?
実は普段から、ある程度ストレスを感じている人の方がSODは多いのだ。つまり、ストレスから逃げず、軽いストレスに慣れておくことが大切なのだ。また、人間関係や仕事の嫌なことについては、「馬耳東風」(ケセラセラ)で受け流すことも大切だ。          
現代はストレスの多い社会と言われている。どうせ逃げることが出来ないのであれば、日常生活の中でストレスと仲良く暮らしながら、ストレスに強い体を育てたい」(NHKためしてガッテン)

◎ストレスを解消するために:
<1>体から抵抗物質が放出される:
    ①β-エンドルフィン
    ②コルチゾール
<2>笑う門に福来る:笑うことでNK細胞の活性度が上昇する。
<3>自律訓練法
<4>光フィードバック法:α波を増やしてストレス解消。

■唾液からストレス測定
「人が感じているストレスの大きさを唾液の成分から測る新技術を富山大学、ヤマハ発動機、医療機器メーカーのニッショーの共同グループが開発した。ストレスを数値で表せ、健康診断の他、使用者に負担をかけないデザイン開発にも期待されている。
ストレスを感じると血液中で特殊なホルモン(グルココルチコイド)が増え、これを引き金に唾液中にα-アミラーゼという酵素が分泌される。新技術はこの酵素の量を調べストレスの大きさを推定する仕組み。」2001.3.23《日本経済新聞》
■唾液で測定
「診断薬関連のプリベンション・インターナショナル(03-5451-3461)は27日、医療検査の矢内原研究所(静岡県富士宮市)と共同で、唾液に分泌する物質の量で精神的ストレスを診断するサービスを始める。
唾液中の『クロモグラニンA』という物質の分泌が精神的にストレスを感じると増大する点に着目。簡易検査キットで安静時とストレス負荷時に唾液を採取し、クロモグラニンAの分泌量を比較する。ストレスを定量的に測定できる。受託検査料は1回3000円程度。」2002.8.28《日経産業新聞》
■唾液で
「産業技術総合研究所とヒューマンストレスシグナル研究センターは、人間が感じているストレスの大きさを微量の唾液で短時間(4分以内)に測定する技術を開発した。2003.11.21《日本経済新聞》
「産業技術総合研究所・関西センターは、2005年11/2、唾液を使って手軽にストレスの程度を測定することが出来るタンパク質チップを開発した。唾液と試薬を反応させ、樹脂製のチップ上にのせる。唾液に含まれる『分泌型免疫グロブリンA』と『コルチゾール』というストレス指標物質の量をレーザー光で測定する。」
■抗ストレスタンパク質→「チオレドキシン」
■ストレス遺伝子
「人がストレスを感じたときに働く遺伝子が特定されてきた。徳島大学ヒューマンストレス研究センター長の六反一仁教授は、“ストレスへの感受性や耐性は特定の遺伝子の働き方で左右される。DNAチップで病気の可能性も判定できる”と語る。さらに、
“怒りや不安・抑うつなどのストレス反応は[神経系]や[内分泌系][免疫系]が複雑に相互作用して起こります。血液中の白血球は原因物質を作るほか、ストレス反応に関わる神経伝達物質や免疫物質・ホルモンと結びつくタンパク質’(受容体)を持つ。私たちは血液中の1400以上の遺伝子を調べるDNAチップを使い、発現(活動)する遺伝子を調べています。その結果、ストレスの発現によってまるで異なる遺伝子が働くことを突き止めました”
“たとえば、心理的ストレスには、大勢の人前で話すときのように直前に不安が高まる急性反応と、難関の試験に挑む前のように何ヶ月も緊張が続く慢性反応があります。医学部大学院生の学位発表会(急性反応)と医師国家試験の受験勉強時(慢性)とで、遺伝子の発現をチップで調べました”
“興味深いことに、活動する遺伝子はまるで異なっていた。急性ストレス反応では70の遺伝子が働くのに対し、慢性では24種類で、重複する遺伝子は2つしかなかった。”
“運動など身体的負荷がかかった場合も、心理的ストレスとは別の遺伝子群が活動していた。ストレス反応には質の違いがあり、遺伝子が左右していることがハッキリしました”
“大勢の人前で話すことがイヤでたまらない人と、楽しんでパフォーマンスを披露する人がいて、ストレスへの感受性や耐性には個人差があります。DNAチップで調べると遺伝子発現の強度や持続時間に大きな差があり、耐性の違いを繁栄しています。”
“ストレス反応には誰にでも起きる正常な反応と、病的な反応とがあり、病的な反応は[うつ病]などストレス関連の発症に強く関わっています。”
“慢性反応に関わる24の遺伝子が病気の発症を鑑別する際に重要だと考えられます”
“特定の遺伝子が発現して病的な反応が起こしやすいかどうかは、遺伝的素因以外に、成育期の環境がより深く関わっているのではないか?・・・実際、大学生にアンケート調査をすると、ウツや不安を感じやすい学生は両親の愛情に不満を持ち、うるさく干渉されたと感じる割合が多い。”」
■疲労診断
「産業技術総合研究所と新潟大学は、血液・尿・唾液を調べることで、体が疲労しているかどうかを診断するための基礎技術を開発した。
ストレスや疲労によって[ドーパミン]や[アドレナリン]などの「カテコールアミン」と呼ぶ化合物が過剰に分泌される。新技術は銀と二酸化ケイ素の薄膜を重ねたチップ状のガラス基板を使う。この基板の背面から光を当てることで電場が増強されて、基板表面にある蛍光物質を刺激する。基板表面にはカテコールアミンと結合する蛍光物質を並べて配置した。
基板上に試料をのせ、背面から波長300~400ナノ㍍の光を当てると基板を介して励起され、カテコールアミンが光る。その光をCCDなどで撮影して検出する。」20086/25
  【芳香療法】
    <1>ベルガモット
    <2>カミルレ
    <3>クラリセージ
    <4>ジャスミン
    <5>ラベンダー
    <6>マージョラム
    <7>ネロリ
    イランイラン
  【色彩療法】
    <1>すみれ色
    <2>紫色
【宝石療法】
<1>ストレスを開放する
      アンバー
      サードオニキス
      サード
      ソーダライト
      ツリアゲート
      トルコ石
      バンデッド・アゲート
<2>心身の傷を癒す救助石
   ロードクロサイト
<3>心身のバランス
   シェル(バックル)
   ジャスパー(バックル)

【栄養療法】
ココア

【漢方療法】
■救逆湯
■桂枝加桂湯
■桂枝甘草湯
■茯苓飲合半夏厚朴湯
■奔豚湯
■苓桂甘棗湯





■姿勢と呼吸法
「ストレスに負けないためには、ストレスを感じたらすぐ、「自分は今、なぜストレスを感じているのだろう」と自問自答し、ストレスの発生原因を自分で見つけておくことです。
それによって、「自分は人間関係のストレスには弱いけれど、時間の迫った仕事を処理するストレスには強い」というような「自分のストレス傾向」を把握できるようになります。
・・・普段から心構え・・・
自分の得手不得手が分かるようになるほか、普段から心構えができていれば、ストレスへの耐性ができやすくなるのです。
・・・それでもストレスを感じたら・・・・突発的な対処法を紹介します。
プレゼンテーションの最中、ただでさえ緊張しているのに突然、厳しい質問を投げかけられてしまったとき。すぐに答えられず、口の中が渇いて、心臓がドキドキした経験がある方も多いでしょう。あるいは、朝のラッシュアワーの通勤電車のなかなどで若者が大声で携帯で話をしていて「他人の迷惑も考えろ」とイライラしたとき。
ほろ酔い気分で帰宅したとたん、妻に、「今何時だと思ってるの。飲んでるヒマがあったら家のことも手伝ってよ」と日ごろの嫌みをさんざん言われ、怒鳴られてムカッとしてしまったとき。絶対に取ってこなければいけない営業で、自分がミスして契約できなかったとき「どうやって上司に説明しよう・・・」と落ち込んで帰社するとき。


さて、あなたなら、こういった突発的ストレスに対して、それぞれどんな対処をするでしょうか。
どのストレスにもすぐに効果をもたらし、緊急対処法で最もよく使われる方法が、背骨と骨盤を意識した深呼吸です。「深呼吸」というと・・・「なんだ、そんなこと。自分だって深呼吸ぐらいはやっているよ。そんなまやかしでストレスは無くならないよ」という方がいらっしゃいます。そういった方は「正しい姿勢で」深呼吸をできていないことが多いようです。

正しい方法を身につけさえすれば、確かな効果が期待できます。
ストレス対処のための深呼吸は立位でも座位でもいいですが、
①背筋をグッと伸ばして骨盤の上に背骨を乗せているイメージをします。背骨をシッカリ伸ばすことで、おなかを大きく膨らまし、内臓全体に酸素が行き渡るようなイメージをします。
②そして、鼻から息を4つ数えるまで吸って、口からゆっくり8つ数えるまで吐きます。吸う数より2倍の数を数えながらゆっくり吐いていくことがポイントです。
③息を吸うときは、胸骨をゆっくり広げていき、まるで自分のおなかが大きな花瓶のようなイメージをして、吸っている酸素が底から徐々にたまっているようにイメージします。
④そして吐き出すときは、花瓶の上から徐々に酸素が流れていくよういにイメージします。こうした骨盤と背骨、そしておなかを意識した深呼吸は、正しく行うには練習が必要ですが、大事なことは、身体全体に酸素を送り込むことです。
⑤深呼吸が終わったら、うんとアゴをあげて、胸を張って空を見ましょう。そして背筋を伸ばして堂々と歩く。たとえば、どんなに落ち込んでいても、どんなにイライラしていても、ちょっと笑って、胸を張ってさっそうと歩く。深呼吸と姿勢の良い歩行。たったこれだけ。

これだけのことをしてどんなに変化があることか!
今、まさにこれを読みながら、「ふん、子供だましだなあ」と思われた方。どうか、だまされたと思って、1週間試してみてください。
トップアスリートも実践している対処法です。
こういった身体的アプローチでのストレス対処法は、習慣づけていけば、緊急対処には、最も効果的なものになります。これまでに説明したストレス整理やストレス仕分けといった心理的アプローチと併用して、試行していくことをオススメします。
ストレスに負けない思考法で最も大事なのは、・・・・・・「そもそもストレスはあってしかるべきもの」と割り切ることです。特に、がんばりやさんや、完璧主義者の方は、「ストレスなんて弱い人間にだけ起きることなんだ」なんて思いがちですが、そんな考え方をする人ほど、容易にストレスの力に負けやすいと言われています。



・・・・・自分を知る鏡・・・・・・
そもそも、ビジネスにおいて、自分の能力よりも上に感じる作業に挑戦しなければいけないときには、それはプレッシャーというストレスになるし、逆に、自分の能力に見合った仕事をふってもらえないと、それは不満という形のストレスになるのです。
「自分はどんなストレスには強くて、どんなのには弱いのか」という自己認知をすることで、人間は弱い、という根本を理解でき、それによって、他人への共感力も強まるのです。
これまで偉そうなことをづっと書いてきた自分自身、まさにストレスの固まりであった20代に、ストレスだということを認知することができず、悩んだ経験が有ります。メダリストという無駄なプライドによって弱い自分を隠し、その「あるべき自分」と「あるがままの自分」とのギャップに耐えられなくなったこともあります。
私がストレスの自己コントロールを通じて学んだことは、ストレスは「自分を知る鏡」であるということ。本当の自分の弱さを知り、そしてその弱さを強さに変えていくストレスコントロール法を習慣化できることによって、「自分が自分であること」に自身が持てるようになれば、こんなに楽しいことはないでしょう。
(田中ウルヴェ京・日大医学部講師)







ストロフルス
   Strophulus
=「蕁麻疹様苔癬」
⇒幼児期に特有な皮膚疾患で「小児ストロフルス」ともいう。

【処方名-五十音順】
■桂枝加黄蓍湯
■五苓散
■十味敗毒湯
■小柴胡湯
■消風散
■猪苓湯
■ 八味地黄丸
■白虎加桂枝湯
■白虎加人参湯


 スピロヘーターによる感染症
◎スピロヘーターは細菌と原虫の中間に位置する。
    リケッチアより大きく、細長いのが特徴。
◎主な感染症:
①梅毒(トレポネマ)
②ワイル病(ボレリア、レプトスピラ)
◎感染経路:
おもに皮膚から感染、一部は経口感染。
後天性の梅毒は、性行為で感染する。
レプトスピラ症のワイル病は、田や沼などに素足で入って感染。
(参照→ワイル病)


 スプルー  
  sprue
=「熱帯性下痢」ともいう。
⇒慢性無熱性栄養吸収不全症候群で、熱帯性地方に多い。
◎病因:ビタミン欠乏
    遺伝的素因
    グルテン(小麦粉に含有)の毒性。
◎症状:
自覚症状:
①舌炎(Hunter舌炎)、アフタ性口内炎
②胃腸障害:
   重症腸炎。
   消化障害(徐々に進行)
③下痢:高度の早朝の下痢。
    便色は白色
    脂肪に富み、刺激臭がある。
④羸痩(急速に進行)

その他の症状:
 貧血(葉酸欠乏)
 筋萎縮
 皮膚乾燥
 浮腫
 Plummer-Vinson症候群(ときに)
   テタニー(まれに)

◎検査所見:
        X線:腸粘膜異常
       高色素性貧血
        白血球減少
        核左方移動
        低酸症
◎鑑別が必要な疾患:
        アメーバ赤痢
        悪性貧血
        マラリア
        梅毒


スポーツ障害
⇒種類:
<1>熱中症:
体温が上昇して中枢神経に異常をきたす障害の総称で、重症の場合は死に 至る。
①熱疲労
②熱ケイレン
③熱射病(日射病)
[予防]---気温(T)と湿度(H)の1/10を合計して判断する。
[30未満]--安全域(水分補給の準備をする)
[30~35未満]-要注意域(計画的に水分補給)
[35~40未満]--危険域(計画的な水分補給と試合禁止)
[40以上]--禁止域(スポーツ活動は中止する)
  ex.気温28℃、湿度70%----28+70/10=28+7=35
気温25℃、湿度80%----25+80/10=33
気温33℃、湿度75%----33+75/10=33+7.5=40.5
<2>オーバートレーニング:
度を超した練習で、疲労が取れなくなる病気。
<3>野球ひじ:ひじの内側が痛む。
<4>テニスひじ:ひじの外側が痛む。
<5>腰痛:
<6>ジャンパーひざ:
ひざの膝蓋骨(皿)の下側が痛む。バレー、バスケットに多い。
<7>疲労骨折:骨にヒビが入り、痛む。

◎体重の3%の水分が体から失われると----------:
運動能力・体温調節能力が低下する。
マラソンなどの持久的な運動では、水分摂取で心拍数の上昇が押さえられ、       疲労しにくくなる。
ex.屋外で1~3時間行うスポーツでは、
競技前に250cc~500ccの水分を摂り、
1時間ごとに500cc~1000ccを少しづつ摂るようにする。
   水は0.2%の食塩水が良い。

■ウォームアップ入念に
「オーバーユース・シンドローム」ともいわれるスポーツ障害は、筋肉や関節への過度の負担が原因。普段使っていない筋肉を、突然酷使したり、温まってい ない状態で大きな負荷をかけることによるものだ。
 国際スポーツトレーナーとして、カール・ルイスやテニスのジョン・マッケ ンロウをサポートしてきた白石ひろし氏に、ウォームアップについて尋ねてみ た。
<1> ランニングに有効な方法:
①膝の関節を伸ばしきった状態で、かかとで20歩ほど歩く。膝の上に力を 入れるのがコツ。
②同様に、つま先だけで歩く。膝と足首に効果的な方法だ。
③片足を浮かせて、親指で「あ・い・う・え・お」と描くのは足首に有効だ。
<2>スキーに有効な方法:
①スキーブーツのまま、片足でゆっくり屈伸する。もう一方の足の位置を、 前・横・後ろと変えて、それぞれ10回ずつ行う。
②「ウォームアップはゆっくり」と、少しづつ温めることが大切。 そのためには軽く歩くのも良い。
<3>ストレッチ:
①筋肉を伸び縮みさせて温め、関節の稼働域を広げることが狙い。深呼吸し ながら、じっくりと行うと効果的。
②スポーツ後はクールダウンも大切。ウォーミングアップと同じ事をするの が原則。
      1996.12.19《日本経済新聞》

■偏る栄養、球児の体むしばむ
「伸び盛りで、自信がつき始めた矢先のことだった。昨年2月、鳥取県米子市の県立高校3年生、s君(18)は、「肩が妙に軽い。はずれそうだ」と思った。おかしい、と感じつつも、野球部のリリーフエースは春の選抜大会に向けて投げ込みを続けていた。
 その瞬間------。

「肩ごとすっぽり抜けた気がした」。うずくまるs君の周り に、駆け寄るチームメートたち。痛みはなかったが、怖くて仕方がなかった。
医師の診断は、肩の関節の亜脱臼。タンパク質不足のため肩の靱帯が伸びて切 ってしまい、「投手を続けるのは難しい」と宣告された。「ちゃんと食事の管理をしていましたか?」「部活の後、買い食いなどしてませんでしたか?」。医師の矢継ぎ早の質問に、プロまで目指していたs君はうなだれるしかなかった。
 タンパク質は筋肉の原料。以来。練習後にラーメン・菓子などで空腹をしのぐのを止め、牛乳にプロテインを溶かして飲むようになった。リハビリの末、夏にはライトでレギュラーの座を獲得した。「大学ではスポーツ科学を勉強します。将来、指導者の立場から自分の経験を伝えたい」とs君。2月には東京の大学を受験する。
 昨年の夏の甲子園の全国高校野球大会で、脱臼や筋肉の断裂などの不承の為7人の選手が試合に出られなくなった。例年の倍以上の数字で、日本高校野球連盟の田名部和裕事務局長は「子供たちの不規則な食生活がたたっている」とみる。カルシウムやタンパク質だけでなく、鉄分の不足が原因で試合中に貧血になる球児も多い。
 三重県の四日市工業高校野球部の尾崎英也監督(38)は、けがや疲労を省みずに試合や練習に明け暮れる“名門チーム”に批判的な目を向ける。同校野球部では、部員たちがその日食べた食事のリストを毎日提出するのが決まりだ。尾崎監督はリストを見て個別に食事の指導をする。昔なら、水を飲むことすら許されない猛練習が当たり前だったが、尾崎監督は練習中でも、バナナやチョコレートといった疲労回復、エネルギー補給に役立つものなら、食べることを許可している。
 高校の部活動は学校教育の一環なのか、それとも“プロの予備軍”の役割を担うのか-----。毎年、甲子園にあと一歩で届かない同校野球部。監督として「勝ちたい」と思う気持ちは強いが、生徒に押しつけるつもりはない。「食事についてアドバイスしているのは、今の甲子園でなく将来のための体作りを今しなければならないと思っているから。そうした指導が大事なんだと、最近感じているんです」1997.1.30《日本経済新聞》

■運動のしすぎは危険
「スポーツ障害による子供の来院数が増加している。私たちの小学生時代にはスポーツと言えば、学校が終わった後、どこからともなく集まって野球をすることが多かった。特にコーチがいるわけでなく、見よう見まねで技術を拾得したものである。これに対して最近は、運動部に所属して技術の向上や勝敗を目的として日夜練習を重ねることが多い。
スポーツによる障害は靱帯付着部における炎症、関節内での軟骨片の離脱、疲労骨折などに大別される。靱帯付着部における炎症では膝蓋腱靱帯が脛骨に付着する部位に発生する[オスグッド病]が最も多い。靱帯の力が脛骨結節に繰り返しかかることによるもので、全力疾走や跳躍を主とする競技の場合に発生しやすい。
関節内での軟骨片の離脱の代表は上腕骨小頭に発生する[野球肘]である。疲労骨折は下肢に圧倒的に多い。骨盤、膝蓋骨、脛骨、腓骨、中足骨などで、長距離ランナーの故障の大きな原因である。脊椎にも見られ、慢性的な腰痛を訴える中高生運動部員は意外と多い。
成長期の子供に見られるスポーツ障害のほとんどは運動のし過ぎによるものである。体格は大きくても、骨が成長するための骨端成長板は残存しており、関節を支えている靱帯などに無理がかかりやす。
痛みや腫れが何日も続くような場合は練習を控える、同じ種類の運送を長時間繰り返さない。地面の状態や靴に配慮する、などの注意が必要である。小さいうちから鍛えようとする傾向や、根性を第一とする考えは、運動器官の正しい発育を妨げることがある。(坂巻豊教・国立小児病院整形外科医長)1999.2.22      《日本経済新聞》
   

スポーツで結果が出ない
⇒スポーツの動力源はグリコーゲンである。試合前に体内のグリコーゲンの量を増やし、試合で効率よく燃焼させればOK。オリンピック選手に取り入れられている。
◎成績を上げる食事:(グリコーゲンローディング)
 5日前~3日前まで:
  「体内のグリコーゲンを無くす」のが目的。
①糖分・炭水化物を食べない。
②ハードトレーニングをする。
③脂肪中心の食事
④ビタミンB2B6をたくさん摂る。(乳酸の分解に3日間必要)
⑤食べたら良いもの:
肉類・乳製品・サンマなどの青魚・小松菜・ほうれん草・ダイコンの葉・わかめ・卵・麦・インゲン・大豆
⑥メニューの例:
 朝食(麦ご飯・サンマ1匹・小松菜・カブラのみそ汁)
 昼食(麦ご飯・海藻サラダ・卵スープ・豚焼き)
 夕食(パン100g・ステーキ200g・焼き鳥・アボガド・野菜スープ)
2日前~当日まで:
「炭水化物中心の食事」をする。炭水化物がグリコーゲンの原料になる。
 グリコーゲンが溜まるまで2日必要。
当日の食事:
 「食べたものがエネルギーになるのに最低3時間かかるので、当日は試合の3時間前までに食事を終わること」
①肉類はダメ:消化に24時間、エネルギーになるのに6時間必要。
②食物繊維はダメ:繊維に含まれるオリゴ糖がガスを発生させる。
③炭水化物を食べる。ex.ウドンおにぎり。
試合直前:
<1>瞬発力が必要なスポーツ:
ハチミツを食べる----パントテン酸が血中の糖分を細胞へ持ってい         く。
<2>持久力が必要なスポーツ:
100%のグレープフルーツジュースを飲む。(クエン酸)


スポーツの疲労
■環状の糖----持久力増す効果。
「京都大学と江崎グリコの共同研究グループは、環状の糖『クラスターデキス トリン』に動物の持久力を高める効果があることを見つけた。ネズミを使った 遊泳実験で、環状の糖を飲ませたネズミはジュースなどに含まれるブドウ糖を 飲んだ場合に比べ2倍近く長く泳ぐ事が出来たという。
クラスターデキストリンは小さな糖分子が約900個つながって出来た巨大な糖の環状分 子。特殊な酵素で作る。体内で分解されにくい為、摂取後の血中濃度の上昇が ゆっくりだと考えられている。この為血糖値を下げる働きを持つ酵素のインシ ュリンがあまり分泌されず「(持久力の指標になる)体脂肪を効率的に燃やすこ とになるのではないか」と京都大学の伏木亨教授はみている。
共同グループは、ブドウ糖とクラスターデキストリンを使ってネズミの遊泳 能力を調べた。5%の濃度のブドウ糖溶液を0.3ccずつ9匹に飲ませてから1 0分後に実験用プールで水流に逆らってネズミを泳がせたところ、平均35分 しか泳げなかった。同じ濃度のクラスターデキストリンの水溶液を同量飲んだ 別の9匹は平均70分と2倍長く泳いだ。
      疲労の目安となる筋肉中の乳酸値を測定したところ、ブドウ糖を飲ませたネ ズミの方が乳酸値が約25%高かった。清涼飲料水などに使うブドウ糖などを 運動する前に飲むと血中の糖濃度が急激に上昇し、血糖値を下げる為酵素のイ ンシュリンが分泌される。この現象は持久的な運動のエネルギー源となる体脂 肪の分解・消費を妨げになるため、ブドウ糖を摂取してもすぐにバテてしまう ことが知られている。1996.5.21《日経産業新聞》」
■積極的な休息
「スポーツの疲れを速く取るには?・・・・・静かに横になっていれば確かに体は休まるが、ジョッギングなどで軽く体を動かすと血流が良くなり、疲労の回復を早めることが出来る。『アクティブレスト(積極的な休息)』と呼ばれ、スポーツ界で広がりつつある。
・ジョッギングやサイクリングなどの有酸素運動と、筋力トレーニングなどの無酸素運動を組み合わせる。
・疲労の度合いや体力に応じて運動量を変える。
・軽めのリラックスして出来る運動量。
・有酸素運動では最大心拍数の60%で30~40分ぐらい。
・無酸素運動では筋トレを15~20回できるぐらいの負荷で3セット。
・プロ選手の場合、違うスポーツの運動でリラックス。
筋肉に溜まった疲労物質(乳酸など)を血流が追い出してくれる。
自律神経を休めてオーバートレーニング症候群の防止になる。
欧米に比べて日本は遅れている。スキージャンプのカリ・ユリアンティラ日本代表ヘッドコーチは2005年7月、初参加した欧州合宿で田尾克史チーフコーチにたづねた。「なぜ、選手は休みを取ろうとしないのか?」。練習後や休日に動こうとしない選手の姿が「休んでいない」と見えたのだ。




スモン SMON
   =「亜急性脊髄視神経障害」
⇒下痢・腹痛・緑便を伴い、シビレが下肢先端から順次上部へ移り、知覚異常、視 力障害、錐体路障害による運動障害、緑色舌苔などを呈する。
◎キノホルム中毒。


スローウイルス性脳炎
◎種類:
Creutzfeldt-Jakob病
クル病
進行性多巣性白質脳症
亜急性硬化性全脳炎
風疹による慢性進行性全脳炎


すぐにお腹が空く
■参苓元(胃中に熱が溜まって良く食べ、消化しても血肉にならない)

 

水ガン
■三黄瀉心湯(精神不安、顔面紅潮、吐血衂血<鮮紅色>、心下痞、胃部膨満停滞感、便秘、脈有力)
■当帰芍薬散(貧血、冷え性、疲れやすい、月経不順、神経症状)

 

水気
◎10種の水気
<1>青水=先に左右の脇骨に腫が出来る。肝い根元があり[大戟]を使う。
<2>赤水=舌に出来る。心に根がある。[葶藶子]を使う。
<3>黄水=腰腹から腫が起きる。その根は脾にあり[甘遂]を使う。
<4>白水=足から腫が出来る。その根は肺にあり[桑白皮]を使う。
<5>黒水=外腎から腫が出来る。その根は腎にあり[連翹]を使う。
<6>玄水=顔から出る腫で、その根は外腎にあり[芫花]を使う。
<7>風水=四肢から出る腫で、その根は骨にあり[沢瀉]を使う。
<8>石水=腎から腫が出来る。根は膀胱にあり[藁本]を使う。
<9>高水=小腹から腫が出来る。根は小腸にあり[巴豆]を使う。
<10>気水=大腸から来る[赤小豆]を使う。

◎敗血ながれて水気に変じる者----治鼓腸一方
◎産後の敗血より----------------琥珀湯《山脇東洋》
  

【処方名-五十音順】
■温白元(積聚・癥瘕・黄疸・鼓脹、十種の水気、八種の痞塞、五種の淋疾、九種の心痛、遠年の瘧疾、七十二種の風邪、三十六種の尸疰、癲狂、邪祟、一切の腹中の諸疾を治す)
■琥珀湯《山脇東洋》
■十水丸(10種の水気を治す)
■壮原湯
■治鼓腸一方
■治水腫鼓腸一方
■分消湯
■補中治湿湯
■万病元(七種の癖塊、八種の痞病、五種の癲癇、十種の疰忤、七種の飛尸、十二種の蠱毒、五種の黄疸、瘧疾、十種の水病、八種の大風、十二種の湿痺)


水胸hydrothorax
⇒胸膜疾患の1つ。

◎症状:
呼吸困難
チアノーゼ
浮腫:原疾患による


水銀中毒
【民間療法】
○牛蒡子

水瀉
=漢方の病名。
⇒水様性の下痢のこと。多くは湿瀉・熱瀉・寒瀉などでみられる。
◎主薬:水瀉には、滑石を主薬とすべし《万病回春》
 

水腫
   edema
=細胞外液の異常に多量な蓄積。通常は皮下組織に体液が蓄積した状態をいう。
⇒体内に必要以上の水分が停留して、浮腫(むくみ)を起こす病証。   
◎原因:
     <1>心性水腫(心臓性水腫)
     <2>腎性水腫
     <3>肝性水腫
     <4>栄養不良性水腫 
     限局性水腫
     本態性水腫
     食事性水腫
     血管神経性水腫(遺伝性・)
     人為性水腫
     ベルリン水腫
     青色水腫
     脳水腫
     褐色水腫
     膀胱水泡性水腫
     カラバル水腫
     炎症性水腫
     鬱血性水腫
     細胞中毒性水腫
     依存部水腫
     飢餓性水腫
     寒冷性水腫
     ガス水腫
     高地性肺水腫
     ユグナン水腫
     ヒステリー性水腫
     特発性水腫
     インスリン性水腫
     リンパ性水腫
     悪性水腫
     遊走性水腫
     ミルロイ水腫
     新生児水腫
     神経障害性水腫
     リウマチ性水腫

【漢方療法】
=水液が体内に停留して生じる病症を指し、普通、脾腎が陽虚であるため気湿を運化出来ずに病気になるのを水気といい、《金匱要略》でいう水気とは主として水腫を指す《古今方彙》

◎水腫の証、小便多く通ぜざると雖も腫気減ずる者有り。けだし水の湊るところ気も亦湊る。気一度散ずれば水亦減ずるなり。もし内陥する者は、その気振るわず、故に水流るる能わず、以て裏に陥るなり。その気を振わんと欲する者は「真武湯」「壮原湯」の類に擬し。《先哲医話》

◎異常な水分貯留が起こった状態。(→顔面浮腫)(→クインケ浮腫)
◎腫は鐘の意に通ずる。寒熱の気が鐘聚、つまり一ヶ所に集まったもの。
◎三陰がつまった症を「水」という。
◎主薬:水腫には、猪苓・沢瀉を主薬とすべし《万病回春》 
◎腰から下は利尿させ、腰から上は発汗させるのが基本。
◎陽水症:[八正散][人参敗毒散麻黄・防風・黄芩・梔子]
◎陰水症:[実脾飲][胃苓湯][復元丹]

【民間療法】
    ○キササゲ・ツユクサ・ハラン。

【処方名-五十音順】
■胃苓湯
■加減胃苓湯《万病回春》
■加味枳朮湯《医学入門》
■加味五加皮散《医方考》
■加味腎気丸《厳氏済生方》
■加味八正散《古今方彙》
■加味補中益気湯《寿世保元》
■金匱腎気丸《古今方彙》
■潔矩三和湯《医学正伝》
■行湿補中湯《寿世保元》
■牛車腎気丸
■五皮散(他の病より変じて水腫になり浮虚した者
■柴胡加竜骨牡蛎湯
■柴苓湯(食欲不振、尿利減少、口渇、浮腫、胸脇苦満)
■実脾散《万病回春》
■実脾散《厳氏済生方》
■消河餅(水腫で膨らんだ症を治す)
■消腫調脾順気湯《万病回春》
■神助散(全身が水腫で喘息し、小便が出ない)
■参附理陰煎加白朮《景岳全書》
■赤小豆湯《済世全書》
■蘇子降気湯《和剤局方》
■疎鑿飲子《厳氏済生方》
■疎鑿飲子《医宗必読》
■続断飲《医学入門》
■大橘皮湯《宣明論》(心腹が脹って水腫を発し、小便が不利で、大便が滑泄する者を治す
■沢漆湯《証治準縄》
■沢瀉散(水腫で二便が渋い)
■葶藶木香散(水腫で腹が脹って小便が赤く、大便の出ない症
■導水茯苓湯《奇効良方》
■塗臍膏(水腫による、小便が少ない症を治す)
■復元丹[2]
■茯苓湯《証治準縄》
■分心気飲《万病回春》
■補中治湿湯《古今方彙》
■木香流気飲《万病回春》
■苓桂朮甘湯(小便不利、めまい、)


水痘 chickenpox、varicella、waterpox
   =「水ぼうそう」
⇒水痘帯状疱疹ウイルスの感染によって、発熱とともに全身に水疱性の発疹が現れ る。
◎急性ウイルス性感染症の1つで、発赤を伴う小水疱から始まり、すぐに混濁して、 痂皮化するため、新旧の皮疹が混在することが特徴である。
◎検査項目:年齢を問わない
◎好発時期:特になし。
◎症状:
<1>発疹:発熱と同時に発疹出現。
①部位:顔面・頭部・体幹より四肢に広がる。
    体幹に最も多い。
②性状:初期丘疹、次いで水疱化し、化膿する。
    紅斑á丘疹á水疱á痂皮
    新旧混在し、瘢痕を残さない。
③発疹の出現:
  発熱と共に発疹する。発熱は1~3日、発疹は数日で消失。 
<2>発熱:中等度で、全身症状軽微。

◎血液像:著変するものなし。
◎検査項目:
血中白血球数・像
ウイルス抗体価測定
  

【芳香療法】
<1>ティートリー
<2>ベルガモット
<3>ユーカリ
◎ローション:
①(ティートリ3滴、ベルガモット・カミルレ・ラベンダー各1滴)
②(ティートリ6滴、ベルガモット・カミルレ・ラベンダー各10滴)をそれぞれ50‹のウィッチヘーゼルエキスと水orバラ水と合わせたもの。

【漢方療法】
■升麻葛根湯




水頭症
■特発性正常圧水頭症(iNPH)
「京都市にある洛和会音羽病院の正常圧水頭症センターは、脳脊髄液が過剰になり脳を圧迫する水頭症の一種の治療を通じ、認知症を手術で治す取り組みに力を注いでいる。
2008年4月、音羽病院は国内で初めて特発性正常圧水頭症(iNPH)を専用医に治療する正常圧水頭症センターを設置した。
[iNPH]は脳脊髄液が脳を圧迫し、認知症状を引き起こす病気。国内に160万人居るとされる認知症患者のうちの約5%がこの病気とみられている。
センターでは診療所からの紹介を受けた患者を診察している。
水頭症と診断された患者には、余分な髄液を体内の空きスペースに流す「シャント」と呼ぶ手術を施す。頭蓋骨に穴を開けて、脳から腹腔までカテーテルを皮膚の下を通し、途中に髄液の排出量を調節するバルブを取り付ける。
[iNPH]は1960年代に発見され、シャント手術が1970年代に始まった。ところが、術後に髄液が流れ過ぎ、手足のマヒや言語障害など深刻な合併症を引き起こした。90年代に入って、磁力を使ってコントロールするバルブが登場し改善された。



 水毒
    消水毒飲子(水毒から救う)


 水病
   =循環器の障碍による病気。


水疱(すいほう)blisters
破れた水疱(blisters)
水疱関連(blisterine)

■自己免疫性も
「皮膚の疾患の中には水疱、いわゆる水ぶくれができるものがある。原因は様々で、中には自己免疫疾患の1つで悪くすると命に関わるものもある。こうした病気の患者は必ずしも多くはないが、慶應義塾大学医学部の西川武二教授(皮膚科学)は「診断法も確立しており、発見と治療の見通しがたつ病気の1つといえる」と語る。
水疱と言えば、水痘、いわゆる『みずぼうそう』がよく知られています。
「水痘は子供によく見られる皮膚疾患で、水痘・帯状疱疹ウイルスによる感染症です。発熱と小さな紅斑(赤いブツブツ)ができ、これが水疱になるのが特徴で、普通は10日ぐらいで治ります。ただ、ウイルスは体内の神経節に潜伏し、加齢や過度の疲労などに伴って帯状疱疹となって再び現れます」
「水疱形成性の病気としては、水痘と帯状疱疹が最も多い。このほかに遺伝性の水疱や自己免疫性の水疱、糖尿病などの代謝異常による病気や重症の薬疹の水疱などがあります。肌をちょこっとこすっただけで水疱が出来る『先天性表皮水疱症』は遺伝性の代表でしょう」
「遺伝性のものはこの10年で原因遺伝子の特定が進み、遺伝子診断が可能です。近い将来、発症を抑制する遺伝子を活性化するなど遺伝子治療が出来るようになるでしょう。」
自己免疫性水疱の症状は?
「皮膚科の」医師の間では「天疱瘡」と「類天疱瘡」として知られている病気です。両者を併せて日本での患者数は1万人くらいと推定されます。表皮成分に対する自己抗体が出来、これが表皮の細胞に結合し、その結果水疱ができるのです。なぜ自己抗体が出来るのかは不明です」
「いくつかのタイプがありますが、症状としては皮膚に水疱が繰り返し現れるのが特徴です。また、口の中など体内の粘膜に痛みを伴う糜爛(ビラン)が出来ます。粘膜の病変を伴わないで背中や胸・顔などに水疱やビランを生じるものもあります。ひどくなると全身のあちこちで皮膚が痛々しく剥け、命に関わることもあります。」
「自己免疫性の水疱を発症するのは50~60歳代が中心です。類天疱瘡では70歳代で発症することが多い。ある日突然に、皮膚に水疱ができ、放っておいても引かないので専門医を訪ねるというケースが多いようです」
「ほとんどの自己免疫病がそうであるように、天疱瘡でも決まった治療法はありません。ステロイド剤や免疫抑制剤などの薬を使ったり、血漿交換法などが用いられます。ステロイド剤が登場する前までは、この病気の死亡率は25%くらいでしたが、現在は10%以下になっています。」
「西川教授たちは、血液中にある自己免疫水疱症の自己抗体の有無を迅速に検出できる方法を開発し、この検査キットは2003年7月から健康保険の対象になりました。」2003.8.19《日本経済新聞》
  

【芳香療法】
<1>水疱を完全殺菌した針で刺し、そこにラベンダー油を希釈せずに塗布。
<2>予防:安息香チンキ

【ハーブ】
「まず1つかみの新鮮タイム(thyme)あるいはホースバーム(horsebalm)から始めます。これらのハーブにはチモール(thymol)を含んでいるからですが、この化合物は市販のうがい剤であるLISTERINE中に見られる活性成分と酷似しています。
次に、有効なハーブ消毒薬をいくつか選び加えます。それらはシネオール(cineole)を含むユーカリノキ(euealtptus)あるいはローズマリー(rosemary)、メントール(menthol)を含むチェリーバーチ(cherry bieth)あるいはヒメコウジ(wintergreen)です。
これらのハーブを破砕し、ガラスビン中にすべてを入れ、ウォッカを加えて浸けてください。数日後に、濾過して保存します。切り傷や膿瘍に用います。」



水様性下痢
    啓脾湯(発酵性、泡状のこともある)


 衰弱
■帰脾湯
■十全大補湯
■人参養栄湯
  

【芳香療法】
    <1>アンジェリカ
    <2>バジル
    <3>ブラックペパー
    <4>シナモン
    <5>クローブ
    <6>ゼラニウム
    <7>ジンジャー
    <8>ラベンダー
    <9>レモン
    <10>マージョラム
    <11>没薬
    <12>ナツメグ
    <13>ローズマリー
    <14>タイム


吹乳
⇒吹妳(すいだい)=乳腺炎。
妬乳(とにゅう)=産後に乳汁を良く通しいないと、蓄積し中で悪汁が詰まって壮熱が起き、固まって掣痛して渇き、乳腫が痛んで手もふれられないような状態を言う。

◎主薬:婦人の吹乳には、白芷・貝母を主薬とすべし《万病回春》

【処方名-五十音順】
■葛根湯(陽実証、頭痛、発熱、無汗、項背のこわばり、脈浮緊・数)
■橘皮散(吹妳・妬乳・乳癰)
■柴胡桂枝湯
■柴胡去半夏加括楼湯
■芷貝散(吹乳に)
■勝金丹(吹乳)
■小柴胡湯(胸脇苦満、往来寒熱、食食欲不振、舌白苔、微熱、神経質)
■逍遥散
■皀蛤散(吹乳・妬乳)
■赤小豆末の塗布(妬乳に外用)
■大黄牡丹皮湯
■竹葉石膏湯
■竹皮大丸
■当帰建中湯(貧血、食欲不振、虚弱体質、腹痛、腰痛<牽引痛>、)
■当帰芍薬散(貧血、冷え性、疲れやすい、月経不順、神経症状)
■乳病一方《寿世保元》
■排膿散
■排膿散及湯(部分的な化膿症)
■排膿湯
■白丁散(吹が起き始めたときに飲む)
■薏苡附子敗醤散
■立効散(吹妳)
■連翹湯(妬乳に)


 

膵炎
  pancreatitis
⇒膵臓炎 (参照→「慢性膵炎」「急性膵炎」)
◎慢性と急性があり、急性が多く、中年の脂肪太りの男性に多い。
原因・・・胆石とアルコール摂取がおもなもの
○急性膵臓炎は、肥満した中年の人がかかりやすく、突然に激しい腹痛を起こし、顔面蒼白、冷汗、嘔吐などがみられる。腹膜炎を続発したり、膵臓壊死を起こせば、重篤な症状を呈する。
この病気は胃潰瘍、胆石症、イレウス、虫垂炎、腎石などに紛らわしいが、疼痛は上腹部でやや左によった部位に起こり、血液を調べると、膵臓から分泌される酵素が多くなっていることによって診断がつく。
ところで、漢方の治療では、漢方流の診断によって、治療方針を決めるので、膵臓炎という診断がハッキリしなくてお次のような処方を用いて良い(漢方診療医典)
■「大柴胡湯」
膵臓炎の患者には、肥満した人が多く、この処方を用いる場合がある。
胸脇苦満、心下痛、便秘などがあれば、これを用いる
■「柴胡桂枝湯」
大柴胡湯証よりも虚証で、腹直筋が緊張し、便秘せず、腹痛の激しいものに用いる
■「小建中湯」
腹痛が激しく堪えがたいものに用いる。大柴胡湯を用いるような腹証を呈しているものでも、疼痛劇甚のものに用いてよい。
   ◎膵臓の疾患には以下のものがある:
      急性膵炎
      慢性膵炎
      膵ガン
      膵嚢胞

◎症状:突然激しい腹痛を起こして、顔面蒼白となり冷や汗が出たり吐いたりします。
慢性化すると、体全体が痩せてきたり、ヘソの当たりが時々痛むこと以外、目立った症状はありません。
◎診断:胃潰瘍や胆石症・腎結石・虫垂炎・イレウスなどに似た症状ですが、痛みが上腹部の左に寄った部分や左の肩へ放散することと、血液検査で膵臓から分泌される酵素量を調べることで分かります。

◎膵機能検査:
酵素を測定:
<1>アミラーゼ
<2>リパーゼ:
   トリグリセライドを分解する酵素。
   血中リパーゼ活性の上昇はアミラーゼより遅れる。
<3>エラスターゼ:腱・動脈壁を構成する硬蛋白であるエラスチンの分解酵素。
  種類:

[膵エラスターゼ・1]---診断に用いる。
[膵エラスターゼ・2]
  血中α1AT、α2Mと結合している。
  高値を示す疾患:急性膵炎・膵ガン・慢性膵炎
<4>トリプシン:
 トリプシンは血中α1AT、α2Mなどの阻害物質やトロンビンなどと共存しているために酵素活性を特異的に測定できない。(→IRT)

セクレチン試験:
<1>パンクレオザイミンおよびセクレチンは膵液の分泌を促進する一種のホルモンで、パンクレオザイミンは膵液中の酵素量を増加させ、セクレチンは水及び重炭酸塩分泌を増加させる。
Bentiromide試験
糞便検査
糖同化機能検査:高血糖・糖尿をチェックする。
脂肪消化試験
MRCP検査・・・MRIを使う
ERCP検査・・・内視鏡で
■酒止められず、慢性化
■栄養指導受け脂肪制限
「東京女子医大病院に入院していた埼玉県のCさん(50)は、退院直前の今月はじめ、管理栄養士の立松英次さん(49)から食事の指導を受けた。
「刺身が好きなんですが、食べられるでしょうか?」
「新鮮なホタテ・エビなら脂肪が少ないから大丈夫ですよ」
うなづくCさん。「栄養ドリンクは?」と尋ねると、立松さんは「カフェインやアルコールが含まれているものもあるので、勧めません」と加えた。調理法なども含めて、指導は1時間45分にも及んだ。
Cさんは先天的に膵管が細く、膵液がうまく流れない。このため4年前から酒を飲んだ後など、みぞおち周辺の激痛発作を起こし、地元の病院に5回も入退院を繰り返した。
膵炎の痛みは、膵酵素を含む膵液が正常に十二指腸に流れず、周囲に漏れだて膵臓を溶かすために起きる。脂肪は膵酵素の分泌を促すため、膵炎患者は基本的に、脂肪を1日30g以内に制限される。
Cさんも、地元の病院で、栄養士から脂肪の摂取を制限するように言われていた。だが、15分ていどの説明では、何をどれだけ食べていいのか分からない。「いつまた痛くなるか心配で、くたくたに煮た野菜とほんの少しのお粥しか口に出来なかった。まるで離乳食のようだった」と振り返る。
その結果、病気前には55kgあった体重が、昨年暮れには37kgに減少。地元の病院から、東京女子医大を紹介されて言ったところ、『栄養失調状態』と言われたほどだった。
女子医大の栄養指導は、膵炎に限らず糖尿病などの患者にも、1人30分~1時間はかけて入念に行っている。その人の生活の様子、好きな食べ物なども細かく聞いていくためだ。
「食べ物は好みや週間の問題だから、一般的タン説明で不十分。簡単には納得してもらえない」と立松さん。
たとえば、膵炎患者の場合、肉なら霜降りは止めて鶏肉のささみ、魚はタラ、カレイなどに白身なら大量で無ければ問題はない。油を極力使わないようにするため、煮たり、蒸し中心の調理法にする。味付けはあんかけにしたり、脂肪の少ないスキムミルクでクリーム煮にしたり、それを患者の好みに合わせ、具体的に説明する。
立松さんは「和食を中心に、油を使った料理や脂肪の多い肉、魚を控えれば、30g以内はそんなに難しくない。気にしすぎて、満足に食べられない方が問題」とも言う。」
■膵臓細胞を増やす
「2008年、東北大学の片桐秀樹教授と岡芳知教授らのグループは、肝臓から脳に伝わった刺激を介して、インスリンを分泌する膵臓のβ細胞が増殖することを明らかにした。
成果は11/21のサイエンスに掲載。
肥満になってインスリンの効き目が悪くなると、膵臓のβ細胞が増殖する。その際に肝臓からシグナルが出ているという報告がすでにあり、それを手掛かりに、糖尿病のモデルマウスに肝臓で情報伝達を活性化する遺伝子を導入した。すると、膵臓のβ細胞が2倍に増えたという。」
  【色彩療法】
    <1>青緑色(急性)
    <2>青色(急性)
    <3>藍色(急性)
    <4>赤紫色(急性)
    <5>レモン色(慢性)
【処方名-五十音順】
■安中散
■茵蔯蒿湯 
■茵蔯五苓散
■烏頭桂枝湯
■括楼薤白白酒湯
■九痛丸
■柴胡桂枝乾姜湯
■柴胡桂枝湯
■柴芍六君子湯
■芍薬甘草湯
■十棗湯
■清胰湯
■清熱解欝湯《万病回春》
■大建中湯
■大柴胡湯
■附子粳米湯

 

膵臓ガン
   =「膵ガン」
回虫がエネルギー源にしているのがコハク酸。膵臓ガンもフマル酸→コハク酸に換えるときに出るエネルギーを使っている可能性がある。
   ⇒60才以上の男性に多い。
    膵頭部ガンが多い(2/3)。
◎自己診断リスト:以下の症状が2週間以上続く。
早期膵臓ガンに見られる症状:
○みぞおちのあたりに、重苦しい不快感・痛みがある。
○ダイエットもしないのに、急に体重が減ってきた。
○肩胛骨の下あたりが痛い。
○両方の目が黄色っぽい。
○肌が黄ばんできた。
○これと言った理由もないのに、下痢が続く。
○油っぽい食事の後に、みぞおちや背中が痛み出す
頻度は少ないが、要注意な症状:
○からだを動かすのがおっくうになった。
○朝食が食べたくない。
進行ガンor他の疾患も考えられる症状:
○ヘソ~みぞおちの中心に、シコリがある。
   ◎原因遺伝子:[MEN][VHL]
   ◎腫瘍マーカー:
     <1>CEA
     <2>POA(70~80%)
     <3>CA19-9(80~90%)
■検査キット
「これまで膵臓ガンは早期発見が難しいとされてきた。食欲不振などの初期症状の段階で検査可能。
 膵臓ガンの発症には『Kーras』と呼ばれる遺伝子の変異が密接に係わっているとされる。住友気属とBMLが共同で開発した検査キットでは、採取した膵液をもとに、6通りある変異のうち、どのタイプが起こっているかを特定出来るほか、全細胞に占める変異細胞の割合が測定出来る。 1997.2.28《日経産業     新聞》
■血液1滴で
「国立がんセンターの山田哲司・化学療法部長らは、難治がんの代表格である膵臓ガンを1滴の血液から9割以上の精度で判別できる技術を開発した。2006年9/28から開かれる日本癌学会で発表。」
■血液で発見
「国立がんセンターは、血液1滴で膵臓ガンを発見できる診断法を開発した。診断精度は90%以上で、従来難しかった早期がんも見つけることが出来る。2005年9/14の日本癌学会で発表。
同センター研究所は、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一・島津製作所フェローらが開発した高精度のタンパク質解析技術を応用。膵臓ガン患者の血液を調べたところ、4種類のタンパク質の含有量が微妙に変化していることを突き止め、ガン診断の指標にした。
78人から採血して調べた結果、大きさが2cm以下の早期がんも含めて90%以上の高精度で膵臓ガンの有無を判定できる。腫瘍マーカーと組み合わせると診断精度は100%だった。]2005.9.14《日経》


■高齢者中心に発症増加
「Mさんは68歳の自営業を営む中肉中背の男性。たまたま友人に勧められて夫婦で始めて一泊二日の人間ドックに参加した。何回かの採決やレントゲン撮影、腹部のエコー検査、コンピューター断層写真の撮影などをこなし、久しぶりで夫婦水入らずの夕食を摂るまでは快適だったというところが、翌朝の医療相談で、膵臓を調べ直した方がよいと診断され、来院された。
コンピューター断層写真やエコー検査で膵臓に陰があり、膵ガンが疑われたのである。さらに核磁気共鳴画像や膵管造影などの検査を重ねたところ改めて腫瘍が確認され、手術の運びとなった。一般に膵ガンは早期診断が難しいので有名な病気だが、Mさんの場合はたまたま初めて参加した人間ドックで見つかったのである。
膵ガンはあまり多く見られる腫瘍ではない。人口10万人当たり10人程度とされているが、発症は1960年代からみると6~7倍に増えている。これは高齢化現象と診断技術の進歩によるところが大きいと理解されている。男性は女性よりもやや多く、1.5倍である。高齢者に多く見られ、特に70~80歳に多い。
Mさんは「糖尿病もないのに」と不思議がったが、膵ガンに糖尿病は必要な症状ではなく、1~2割の人に見られるのみである。最も膵ガンが発見される以前に糖尿病にかかっている人もおり、膵炎や胆石の人と同様に注意が必要である。
生活習慣と膵ガンの関係もしばしば論じられている。[喫煙]や[飲酒][コーヒー][紅茶]、死亡や肉類の摂りすぎなどである。しかし相対的な危険度はあまり高くなく不明確な点も多い。アルコール飲用は消化管のガンの発症に関係があることは実験で確かめられている。おそらく、繰り返される粘膜上皮の障害や膵炎が関係するのであろう。一方、生野菜や果物は膵ガンの危険率を下げるとの報告もある。
最近では分子遺伝子学的研究により膵ガンとガン遺伝子の関連性も見いだされており、生活習慣への発症奇効の探索や早期診断、治療への応用が期待できる時代になってきた。(西沢良記・大阪市立大学医学部教授)1999.11.1《日本経済新聞》
■「あなた、目が黄色いわよ」
「東京都杉並区のYさん(68)は昨年10月、妻の言葉で、初めて黄疸に気付いた2、3日前から風邪気味で、下痢が続いていた。尿も茶色に濁り、驚いて近くの総合病院を受診すると、「即入院。」
検査後、医師から「胆管が閉塞しており、膵臓ガンの疑いがある」
すでに独立した近所に住む長女と長男を病室に呼び、「ガンかもしれない」とうち明けた。膵臓ガンは発見しにくい上、進行が早く、見つかった時は手遅れの場合も多い。職場の先輩に膵臓ガンで亡くなった人もいた。「1年持つかどうか--------」。手術の覚悟を決めたが、病棟が改築工事中で受け入れられず、翌月、やくなく退院。
知人を通じ、東大病院(東京・本郷)の消化器内科を消化され、転院した。腹部超音波、CTなど様々な検査を受けたが、腫瘍は見つからない。このため、口から入れた内視鏡で、膵臓から分泌される膵液を採取し、遺伝子を調べる検査を受けた。
膵臓に腫瘍が出来た場合、『K-ras』という変異遺伝子が膵液に現れる確率が高い。これを利用し、膵液に流れ出る細胞中の変異遺伝子の割合を調べれば、ガンなど腫瘍性の病気か、そうでないかが分かる。
東大病院消化器内科助手の多田稔さん(40)によると、膵臓ガンの47例中26例、膵臓に袋状の良性の腫瘍が出来る「膵臓胞」では、58例中20例に見つかった。膵炎などその他の膵臓病で、同程度の変異が見つかったのは、64例中1例だけ、その1例は胆管ガンで、膵炎では見られなかった。
多田さんは、「慢性膵炎と膵ガンは画像での見分けが難しい。以前は迷ったときには開腹手術をし、膵臓の組織を切り取らなければならず、患者の負担が大きかった。この遺伝子診断が進めば、ガンとの見分けが難しい膵臓病で、開腹しないですむ例が増える。膵臓ガンの早期発見にもつながる可能性がある」と話す。
この遺伝子検査は、全国の多くの大病院で行われている。ただ保険適用はされない。
膵液採取の際に、それが原因で膵炎になる場合がまれにある。」
■背中と腰の痛み
「50歳のAさんは時々、背中から腰が痛みようになり、特に夜、みぞおちの後ろあたりが痛む。ただ、体重の減少もないので放っておいた。しかし、夜中に痛みで目が覚めるようになったので、近所の委員で内視鏡や超音波検査、血液検査を受けた。医師はうつむき加減に「ご家族はご一緒ですか?」と告げた。
「いいえ、どんな状態なのでしょうか?」とAさんが言うと、「至急、大学病院を受診しなさい」とのこと。
大学病院ではCT検査などを受け、膵臓ガンと告げられた。肝臓に転移している可能性もあると言う。気丈なAさんだが、その日はどうやって家に帰り着いたのか覚えていない。
膵臓ガンは比較的稀なガンで、過度の飲酒や喫煙、糖尿病が発症に関連しているとされる。診断の難しさから早期発見は困難。体重の減少や黄疸が出てからは、すでに手術も不能のことが少なくない。」
■甘い物
「甘い食べ物や飲み物を過剰摂取すると膵臓ガンにかかるリスクが高まることが、スウェーデンのカロリンスカ研究所が突き止めた。
1997年~2005年にかけて約8万人の健康な男女を対象に食生活を調査した。炭酸飲料など砂糖を多く含む飲み物を1日に2杯以上飲む人は全く飲まない人に比べて発病リスクが1.9倍だった。
コーヒーなどの飲み物に1日5回以上砂糖を加える人は全く加えない人と比べて発病リスクが1.7倍だった。」200611/15《産業》
■転移を抑制
「東京医科歯科大学と米バーモント大学は共同で、膵臓ガンの転移に関するタンパ質を突き止め、このタンパク質に結合するタンパク質断片(ペプチド)を投与することで転移を抑制することに成功した。
膵臓ガンは発見が難しく、転移しやすく、5年生存率が10%以下。
東京医科歯科大学の田中真二特任助教授らは「Grp7」と呼ぶタンパク質が、ガン細胞の転移などに関わっていることを見つけた。さらにバーンモント大と共同で共同でGrb7のSH2ドメインという部分に結合して働きを阻害するペプチドを開発した。
■遺伝子「Pim-3」
「金沢大学の向田直史教授と石橋弘行教授のグループは、膵臓ガンなど10種類以上のガン細胞の増殖を抑える治療薬候補物質を開発した。
向田教授は2006年に膵臓ガンや大腸ガン患者の体内で、ガン細胞の増殖を活発にしたり、ガン細胞が死なないように働く遺伝子『Pim-3』が発現していることを解明。
その後、Pim-3の働きを測定する方法を開発。化合物の合成を繰り返し、試験管内でPim-3の増殖や活性化を抑制することに成功。
開発した化合物の副作用を確認するマウス実験を始めた。」
■遺伝子療法
「2008年、米バージニア健康福祉大学などの研究チームは、膵臓ガンの遺伝子療法を発見した。悪性腫瘍の分化に関する遺伝子を働かせる高分子物質を食べ物にくっつけて、ヒトがん細胞を持つマウスに与えたところ、抑制効果が得られた。
高分子物質はサイトカインと呼ぶもので、腫瘍が増殖するのを防ぐインターロイキン24の放出を促進する。
研究チームはこのサイトカインを柑橘系植物などに多く含まれる『ペリリルアルコール』(POH)にくっつけて経口摂取を試みた。」
■ゲムシタビン+JP1201
「2010年、米UTサウスウエスタン大学のチームは、膵臓ガンの薬物療法の効果を上げる物質を見つけた。細胞が強いストレスにさらされたときなどに細胞死を導くタンパク質と同じ働きをする化合物を合成し、従来の治療薬と併用すると、劇的にガン細胞が小さくなった。(ラット実験)
人の膵臓ガンの細胞をネズミに移植し、膵臓ガン治療に使われる薬剤「ゲムシタビン」と化合物の「JP1201」を投与すると、2週間でガン細胞は半分の大きさになった。
JP1201は、細胞死に関係するとされるタンパク質Smacの機能をまねてつくった。
■がんワクチン
2010年、東京慈恵会医科大学の本間定准教授ラのチームは、患者の免疫を強めるがんワクチンに抗ガン剤を組み合わせて治療効果を高める手法を開発した。
膵ガンの治療に使うがんワクチンと塩酸ゲムシタビン(抗ガン剤)の組み合わせ。
膵ガン表面に出ているWT1という抗原のペプチドをワクチンとして注射した後に、体内で増えるTリンパ球がインターフェロンγという物質を分泌することに着目。
インターフェロンγが、膵ガン治療で使う抗ガン剤の塩酸ゲムシタビンの働きを活発化すろことを発見した。
塩酸ゲムシタビンは、ガン細胞がゲムシタビン活性化酵素で細胞を増やすときに必要なDNAの材料として取り込まれ、ガン細胞の増殖を阻む。インターフェロンγがゲムシタビン活性化酵素の働きを高めれば、ガン細胞を死滅に追い込める。
膵ガンの培養細胞で実験
インターフェロンγの投与量を増やすとゲムシタビン活性化酵素の量が増えた。
  

【漢方療法】
■十全大補湯
「徳島大学の池本哲也医師のグループは、膵臓ガン患者に投与すると免疫力を高める可能性がある漢方薬を見つけた。15人の患者に試したところ、血液検査の結果である程度の変化がみられた。
今回使ったのは「十全大補湯」という病後の体力低下に使われる漢方薬。膵臓ガンで手術が出来ないと診断されたkなじゃ15人に、抗がん剤や放射線療法を始める前の7~10日間に飲んでもらった。
ガンが転移しやすくなると増える「調節性T細胞」という免疫機能の値が下がった。200610/7《産業》



 膵嚢胞
■病態:
内面が上皮に覆われた真性嚢胞と、内面に上皮が無く膵炎や外傷により浸出液や壊死物質が膵内や網嚢内に貯留して生じる偽性嚢胞がある。」
■検査
腹部超音波
CT
アミラーゼ
CA19-9
CEA



 膵嚢胞性線維症
=先天代謝異常の1つ。常染色体性劣性遺伝。
◎病因:不明。
       外分泌腺の異常がある。
◎症状:
      新生児イレウス
      栄養不良
      腹部膨隆
      やせ
      肺炎・肺気腫
      気管支拡張



 錐体外路症候群 
   hypertonic-hypokinetic syndrome
⇒錐体外路系の異常によって現れる症候は筋のトーヌスの異常と不随運動で、筋緊張亢進と運動減少を主とする症候群とに大別される。
<1>筋緊張亢進、運動減少を主とする症候群(hypertonic hypokinetic syndrome)
1.パーキンソン症候群=黒質が侵される。
2.マンガン中毒
3.ウイルソン病の末期・・・羽ばたき運動。
4.ハラーホルデン・スパッツ病
<2>筋緊張低下、運動過剰を示す症候群(hypotonic hyperkinetic syndrome)
1.舞踏病
2.アテトーゼ
3.バリスム=視床下核が侵される。

(英 extrapyramidal symptom)は
大脳基底核が主として関与する神経学的症状である。錐体外路症候群とも呼ばれる。頭文字をとってEPSと略す場合がある。 錐体外路症状は一般に、筋緊張亢進‐運動減退症候群(英 hypertonic-hypokinetic syndrome)、筋緊張低下‐運動亢進症候群(英 hypotonic-hyperkinetic syndrome)の2つに大別される。

①筋緊張亢進‐運動減退症候群は、主に淡蒼球、黒質の障害で、筋緊張は亢進し、寡動、固縮が見られる。例として、パーキンソン症候群、ウィルソン病の末期、マンガン中毒、ハラーホルデン・スパッツ病(ハレルホレデン・シュパッツ病)がある。

②筋緊張低下‐運動亢進症候群は、主に視床とも関連する新線条体(尾状核、被殻)の障害で、筋緊張は低下し、多動状態が見られる。例として、舞踏病、アテトーゼ、バリスムス、ミオクロニー、ジスキネジア等がある。疾患としては、リウマチ性舞踏病(小舞踏病)、ハンチントン舞踏病、脳性麻痺、脳血管障害等がある。 また、クロルプロマジン、ハロペリドール、アモキサピンといった抗精神病薬等の副作用としてみられる錐体外路症状は、ほとんどがこちらのことを指す。
  【処方名-五十音順】            
■真武湯







 睡眠覚醒リズム障害
=「睡眠相後退症候群(DSPS)」
◎睡眠時間が前後にずれてしまう。

■起きられない眠れない
「名古屋市の郵便局員(34)は、2年ほど前にインターネットを始めてからずっと睡眠不足を感じている。休みの前日は朝まで熱中。翌日は午後遅くに起き、夜はなかなか眠れない。休み明けには出勤すると、午前中はボーッとして仕事が進まない。
半年して「体を壊す」と思い、徹夜は止めたが、今も週4、5日は午前零時過ぎになる。「すぐには治らない。インターネットは趣味だからやめません」
リズム障害が不登校につながると、事態は深刻だ。
      愛知県内の男子高校生は1年ほど前から、朝起きられなくなった。友達と遅     くまで遊ぶことが増え、睡眠時間帯が後ろにずれたらしい。この春、学校に行     けなくなった。母親に起こされると無意識に払いのけ、暴れた。
親が病院を訪ね、リズム障害と分かった。夏休みに10日余り入院して投薬     治療を受けた。9月に入って1日は普通に登校。だが、喜びの余り寝付けず、翌朝は起きられなかった。
「なんで僕だけなの」
      失望から、今は病院にも行っていない。
「人間は約25時間の周期で睡眠覚醒リズムを示す。普通は朝日や朝食といった     要因で調整し、24時間周期で生活しているが、リズム障害になると、通常の生活環境ではこれに同調出来ない。精神科的疾患がない場合、ビタミンB12を3週間飲み続け、毎朝、起床時に3000ルックス以上の強い光を浴びる生活を2ヶ月ほど続けると約6割が回復する。寝つきの悪い人は睡眠薬を併用することもある。

■寝付き悪く、朝つらい
「宵っ張りの朝寝坊といっても度を越していた。東京都内の会社員Aさん(35)は3年前から朝すぐに起きることが出来ず、週1度は30分以上の遅刻をし始めた。少しずつ悪化して、遅刻が週2回になり、時には昼過ぎの出社となることもあった。
目覚まし時計をセットし、妻にも起こしてもらうが、目は開いても起き上がられない。
「体が目覚のない感じで、動けないんです」
仕事に差し支えるので、鬱病など心の病の可能性も考えて精神科を受診し、診断がついた。
『睡眠相後退症候群』
人の体は体内時計で覚醒と睡眠のリズムを調節しているが、周期は1日約25時間と長い。生活の中で24時間に調整している。この症候群では、調整がうまくいかなくなる。
Aさんの場合夜なかなか眠れず、明け方になることもしばしば。朝は起きられないが、睡眠は7時間程度きっちりとれる。体が求める睡眠の時間帯が、社会と合わないのが問題なのだ。
睡眠障害外来がある国立精神・神経センター武蔵病院長の梶村尚史さん(43)は「怠けているように見えるが、自分では治せない睡眠。覚醒リズム障害という病。不登校の子供の一部にも見られる」と指摘する。
米国では不眠症の5~10%が睡眠相後退症候群と言われる。睡眠・覚醒リズム障害にはこのほか、毎日1時間程度睡眠時間が後にずれていくタイプや、規則性の無いものもある。
Aさんは当初、睡眠薬を処方されたがよくならず、昨年春、同病院に10日間入院し、直腸の温度を5分ごとに24時間計測した。体温は毎日1℃程度の差で規則正しく上下のカーブを描く。最低温から上消カーブに入り、1時間半程度で目覚めるのが健康人のパターンだ。リズムが崩れた体温のグラフを見たAさんは「変温動物みたい」。
梶村さんは、「もともと夜型タイプの人が不規則な生活によって発症することが多い。体内時計の機能不全によるものと考えられる」と言う。
治療法は、直視するとややまぶしい2000ルクス以上の光を、起床すべき時間帯に2、3時間浴びる、高照度光両方の効果が高いとされる。網膜を通して体内時計に関係する脳の視床下部に光の刺激を受けることで、リズムが整えられていく。
Aさんは、高い照度の照明器具を天井に据え付けた光治療室に入院。退院後も蛍光灯のような光治療器を借りて、毎朝1時間光を浴びてから出勤する。「光治療を受けていれば大丈夫という自信もついてきた。夏場は外光もいい」と言う。
そのほか、メラトニンや光への感受性を高めるビタミンB12などに夜治療も行われている。梶村さんは「眠れないと言っても、様々な理由がある。心地よい睡眠は健康の基本。不眠の現任が何なのか、分かれば対処できる」と話す。
「睡眠・覚醒リズム障害」に受診にカンする相談は、
〒187-8551東京都小平市小川東町4-1-1
「国立精神・神経センター武蔵病院」(睡眠・覚醒リズム障害受付)
TEL042-341-2711まで。
■高校生
「粥川祐平・名古屋工業大学保健管理センター教授らが8年ほど前、愛知県の高校生18万人から無作為に選んだ7500人を対象に青少年の睡眠状況を調査した結果、学校がある平日の睡眠時間は約6時間、休日は約8時間であり、両者に100分ほどの差があることが分かりました。しかも遅寝遅起きの傾向があります。午前0時頃に就寝し、平日は朝7時頃に起床、休日は9時か10時ごろまで寝ているのです。この年頃では1日8時間の睡眠がほしいので、平日は慢性的な睡眠不足の状態だと言えます。このため高校生の約30%が授業中に寝る、という結果もあります。
入眠・起床時間が遅くなる睡眠リズム障害である睡眠相後退症候群(DSPS)の可能性がある高校生は、調査対象の0.4%いました。ノルウェーの調査では18~22才の0.25%に見られましたが、日本でもほぼ同じ結果だった。
DSPSは都市部と農漁村部などとの地域差はなく、理由は分かりませんが、男女差が大きい。男子は0.6%、女子は0.3%です。
十分な睡眠をとった子供は元気が良く、概して性格が穏やかです。逆に寝不足だと不機嫌なことが多い。深い睡眠が足りないと学習能力の低下や情緒不安定になりやすい。」2003.1.28《日本経済新聞》




睡眠障害
■米国睡眠学会の分類

<1>睡眠異常:
「時差症候群」(=時差ボケ)
「周期性四肢運動障害」
「睡眠時無呼吸症候群」
「ナルコレプシー」
「反復性過眠症」
「夜勤症候群」

<2>睡眠時随伴症:
「睡眠時遊行症(夢遊病)」
「睡眠夜尿症」
「寝言」
「歯ぎしり」
「夜驚症」
<3>内科的・精神科的障害を伴う睡眠障害:
「睡眠関連喘息」
「精神病」
「痴呆」
<4>提案検討中の睡眠障害
「短時間睡眠者」
「長時間睡眠者」
「妊娠随伴睡眠障害」

◎交代勤務で乱れる
「人間には固有の生体リズム(体内時計)がある。睡眠や活動などの日常生活はこれに従っている。しかし、交代勤務などで本来眠るべき時間帯に仕事をすると、生体リズムと生活時間がずれて様々な障害が起きる。生体リズムの乱れによる障害に取り組む伊藤洋東京慈恵会医科大学助教授(精神医学)に、そうした障害に陥らない方策を聞いた。
●海外旅行をするとしばしば時差ボケを経験します。
「時差ボケとは医学的には時差症候群といいます。飛行機に乗り、生体リズムと生活時間に4~5時間以上のズレが生じることで起きます。交通機関の運転者や医療関係者などでは昼夜が逆転した勤務をする人もいます。コンビニの従業員など夜の勤務や活動が増えています。全労働人口の30%近くは交代勤務者だと言われています。こうした人には夜勤症候群と呼ばれる障害がみられます」
「パイロットで時差症候群の症状を調べたところ、最も多かったのは不眠などの睡眠障害、次いでにっちゅ眠気に襲われるという訴えでした。寝るべき時に眠れない、起きていなければいけない時に眠いとといった回答を合わせると80%を超えます。精神的な作業能力低下や疲労感、食欲低下、胃腸障害などもみられます。
「夜勤症候群では、睡眠障害や慢性的疲労感、食欲不振・胃腸障害が3大症状です。年齢と共に体内時計の周期が早まり睡眠時間が短くなります。睡眠相前進症候群といいますが、これは病気ではありません。」

「交代勤務は毎日時差を体験しているようなものです。夜勤なら夜勤と長く続くパターンならいいですが、多くの人は家族など普通の社会生活をしていると人と一緒にいます。これだと生体リズムが乱れて不安定になります。時差症候群より背景は複雑で治療も厄介です。」
●パイロットは体内時計に従って生活するなどの解決法が考えられています。
「日本から欧州への西行きの飛行だと時差ボケが少ないように、一般的に1日が長くなる方向に移動するのは生体リズムへの負担が少ない。ですから交代勤務も日勤、準夜勤、深夜勤といったように次第に後ろに時間をずらす形をとるのが良いでしょう」
「体内時計は光によってリセットされるので、夜勤時に明るい光を受けるのも効果があるようです。普通の家庭は500~600ルクスですが、夜中に3000ルックス以上の明るい照明を与えると作業能率が高まるという実験結果も出ています」
「一般に2500ルックス以上の明るさがあると人間の生体リズムが動くと言われます」2002.12.24《日本経済新聞》
   ■眠れない心配が不眠招く
「精神的な不調が引き金になる睡眠障害がある。眠れないことによる過度の心配が不眠を招く『精神生理不眠』はその1つ。久留米大医学部の内村直尚助教授(精神神経科)は「眠れない苦しみを医師がじっくり聞くことが一番いい。時間をかけれて治療すればそれほど心配することはない」と言う。
●久留米大は1981年に日本で初めて睡眠障害クリニックを解説しました。最近の傾向はなんでしょう?
「10秒以上の呼吸停止が1晩の睡眠中に30回以上起きる睡眠時無呼吸症候群の人が増えています。高カロリー食と運動不足で肥満の人が増えたのが一因ですが、この病気に対する一般の認識が高まったこともおおきいでしょう」






睡眠時随伴症
⇒睡眠障害の中で、夜間の睡眠時に起きる症状。
<1>夜驚症

=幼児期の眠り始めの深い睡眠時に起きる。
  本人は覚えていない。
<2>睡眠時遊行症

=幼児期の眠り始めの深い睡眠時に起きる。
  本人は覚えていない。
<3>悪夢障害

=眠りの後半、比較的浅い睡眠中に起きる。
  本人は覚えている。



睡眠時無呼吸症候群
(SAS) SLEEP APNEA SYNDROME
    (参照→傾眠症)
◎1978年、Guilleminault Cらの診断基準
夜間7時間以上の睡眠中に、10秒以上の無呼吸が、少なくとも30回以上出現する。
それらは、rapid eye movement (REM)期およびnon-rapid eye movement (NREM)期の双方に認められる。
NREM期のものも、出現は反復する。

◎3タイプ:
中枢型:胸腹壁の換気運動の消失とともに鼻及び口での気流も停止する。
閉塞型:上気道の閉塞により鼻及び口での気流は停止するが、換気努力はあるため、胸腹壁の奇異性運動がみられる。
混合型:中枢型から閉塞型に移行するもので、閉塞型の亜型と考えられる。
   

◎睡眠薬は使用不可-----弛緩作用があるため。
<1>いびきと関係が深い:
①不規則な高周波の振動のいびきで、時々引っかかる様な高音
②引きつるような音をたてるいびきに多い。
<2>睡眠中に軟口蓋の先端(口蓋垂)や舌根などが垂れ下がって、空気の通路である上気道をふせぎ、呼吸が出来なくなることで起きます。
<3>原因:
①肥満:上気道を形成する咽頭の粘膜下に脂肪がつき、その分、組織が全体に張り出し、上気道全体を狭くする。
②筋力低下:気道の周囲の呼吸に関係する筋肉の弾力性が加齢と共に低下する。
<4>診断:
①7時間を超える睡眠中に、10秒以上続く無呼吸が30回以上繰り返される。又は
②7時間未満の睡眠では1時間あたり5回以上の無呼吸がある。
<5>検査方法:
①夜間の自然な睡眠時に行う終夜検査。
②精神安定剤で患者を短時間で眠らせて行う薬剤検査。
③患者を睡眠状態にして、いびきの音・脳波・呼吸(鼻or口)の有無・咽頭や食道内圧などを検査し、ポリグラフに記録して分析する。
 

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、医学的には「就寝中に10秒以上の無呼吸が1晩に30回以上起きるか、同じく10秒以上の無呼吸が1時間に5回以上起きること」と定義されています。

①閉塞性SAS:

鼻の病気とか扁桃肥大、大きめの舌を持っていることなどによって気道がふさがれてしまうタイプ。

②中枢性SAS:

脳の呼吸中枢から肺などに対し「呼吸しなさい」という指令が出なくなるもの。
 
   
■第1の治療法は減量
「Hさんは25歳の会社員で、睡眠中のイビキのために来院された、家族の話では最近特に、イビキがひどくなり、睡眠中に呼吸が止まることもあるという。彼は高校時代に過食気味になったが、運動をしていたこともあり、体重はさほど増えなかった。しかし就職後に肥満傾向が目立つようになり、来院時の体重は92kgもあった。
睡眠時にイビキが起こるようになった頃から、射干に尿に行く回数が増え、悪夢でよく目が覚めるようになったという。
イビキとは睡眠中に息を吸うときの異常な呼吸音を指す。この音は息を吸うときの空気の流れにより、軟口蓋から咽頭蓋に至る上気道が振動するため発生する。睡眠時は上気道の狭窄が生じやすく、生理的にもよく見られる。
ただ、無呼吸が見られる場合は睡眠時無呼吸症候群と呼ばれ、問題になる。これは睡眠中に肺でガス交換が十分出来ないため、二酸化炭素が血液に滞留して呼吸が一時的に停止してしまうからだ。7時間の睡眠中に10秒以上の呼吸停止が30回以上見られる。兆候としては重症のイビキや不眠、睡眠時の不自然な体の動き、起床時の頭痛などがある。100人に1人ぐらいに見られ、男性の方が女性よりはるかに多いが、閉経後には女性でも増加する。
この肥満者で無呼吸が起きる症状はディケンズの著書に出てくる肥満で傾眠のある少年にちなんで『ピックウィキアン症候群』と名付けられている。この症候群では睡眠時の無呼吸だけでなく、日中の傾眠やチアノーゼ・多血症が見られる。さらに筋ケイレンや心不全に至ることもある。
睡眠時無呼吸症候群の第1の治療法は減量である。睡眠時の呼吸を補助するために経鼻陽圧軌道圧器や軌道角補陽の器具を使う。外科的な手術が実施されることもある。Hさんは食事療法と運動で85kgまで減量出来て、イビキと無呼吸を改善し、睡眠中の悪夢からも解放された。「自分でも気づかなかったけれど、肥満がこんなに怖いとは思いませんでした」とHさん。(西沢良記・大阪市立大学医学部第2内科教授)1999.11.29《日本経済新聞》
■「毎夜のいびき」
「いびきがうるさい」と家族に言われたり、昼間から睡魔に襲われたり。こんな覚えがありませんか?。眠っている間に息が止まり、しばらくすると再開する--------これを何度も繰り返す『睡眠時無呼吸症候群』のサインかも知れません。呼吸が戻らないという心配はまず無いのですが、生活習慣病になる危険性が高まると指摘されています。
名古屋市に住むAさん(47)は、ひどいイビキを毎晩のように繰り返した。昼間は体がだるく、とても眠いことがたびたびあった。
過去10年間で、起こした交通事故3回のうち2回は「居眠り運転」が原因だった。大切な会議の途中に寝てしまい、上司に注意されたこともある。
悩んだ末、愛知県豊明市の藤田保健衛生大学病院で「終夜睡眠ポリグラフ検査」という検査を受けた。脳波や呼吸状態などを測るセンサーをつけて病室で一晩寝ると----。
睡眠1時間当たり34回の無呼吸があり、最も長い時は68秒も止まっていた。診断は、睡眠時無呼吸症候群。それもかなり重い。深く眠れず、昼間の眠気の原因になっていたのだ。
睡眠時無呼吸症候群は一般に、「10秒以上の無呼吸や、(呼吸の量が少ない)低呼吸が睡眠1時間につき5回以上あり、昼間の眠気などの自覚症状を伴う」ことと説明される。
ノドの部分で空気の通り道(上気道)が詰まって窒息状態になる『閉塞型』、呼吸中枢や神経などの異常で呼吸が止まる『中枢型』、両者の『混合型』がある。
ほとんどが閉塞型で、同大学の榊原博樹教授によると95%以上を占める。Aさんもこのタイプだった。
同大学の調査では、この閉塞型は、9割以上の人が毎晩いびきをかく。狭くなった上気道を空気が無理に通る時に音が出るのだ。
男性に多く、顔の骨格に比べて舌が大きかったり、口の奥の「軟口蓋」という部分が厚くなって垂れ下がり、睡眠中に気道が塞がりやすいという。
仰向けになって眠ると気道が閉塞しやすい。太っても上気道を囲む組織に脂肪がつき、発症につながる。喫煙や飲酒も良くない。睡眠薬も発症を促すという。
「よく誤解する患者さんがいますが、睡眠中に窒息死するケースはまれです。ただ、様々な生活習慣病の危険因子になる可能性があります」と榊原さん。
欧米の調査では、この閉塞型の患者で,高血圧になっている人は、健康な人の約2倍。狭心症などの虚血性心疾患は2倍~3倍、脳梗塞などの脳血管疾患は3倍~5倍も多い。
血液中の酸素が少なくなり、よく眠れずにストレスが溜まったりして様々な合併症が起きるのではないかと考えられている。
Aさんは、マウスピースのような形をした専用の「歯科装具」を口に入れて、気道を保つ治療を受けた。
最初の3日間は顎の関節に軽い痛みを感じたが、その後は普通に眠れるようになった。無呼吸はすっかり消え、昼間の眠気も軽くなった。
治療法は他にもある。一般的なのは、眠るときに鼻を覆うマスクをつけ、機械で空気を送り込んで上気道がつぶれないようにする「経鼻的持続陽圧呼吸療法(CPAP)。肥大した軟口蓋や、扁桃の一部を切り取る手術もある。」

●自己チェック(榊原教授)
☆3つ以上該当していると可能性が高い
<1>家族や周囲の人から、“ほとんど毎晩イビキをかく”と言われる。
<2>“睡眠中に呼吸が止まる”と言われる。
<3>日中に眠気が強く、目を覚ましているのがつらいことが多い。
<4>肥満している。
<5>体がだるい。
<6>寝汗をかくことが多い。
<7>朝、目覚めた時にすっきりしない。(熟睡感がない)
<8>夜中に2回以上、排尿のために起きる。
<9>しばしば、首を絞められているような窒息感で目が覚める。
<10>血圧が高い。
2000.7.9《朝日新聞》
■肥満の中高年に
「無呼吸とは睡眠中に10秒以上呼吸が止まる状態のこと。60秒以上止まる人もいます。無呼吸が1時間に5回以上、一晩に30回以上あることが1つにお診断基準になります。米国の調査では男性で2割程度いるということで多すぎるので、1時間に10~15回の無呼吸状態があって、なおかつ日中の眠気などがある場合に睡眠時無呼吸症候群と診断することが多い。
●自覚症状は?
激しいイビキ
日中に著しい眠気があります。
朝、起きたときに頭が痛い。
夜中に3~4回トイレに行く。
重要な会議なのについ眠ってしまう
●どんな人が?
首が太くて肥満の中高年の男性が圧倒的に多い。女性は女性ホルモンが筋肉の緊張を強める作用があるため、イビキや睡眠中の無呼吸を防いでいると言われています。そのため、更年期以降は女性も増えて来ます。
下顎が小さく、口蓋扁桃が大きい人も無呼吸になりやすい。舌の根元が気道を塞いで呼吸が出来なくなるためです。
アルコールや精神安定剤など薬の影響もあります。
子供の場合、口蓋扁桃が大きくなっている場合に見られます。また、痩せている場合が多く、すぐに疲れやすい。眠気は訴えないのですが、不機嫌になる。また、6~7歳児の夜尿症の原因にもなります。
●治療法は?
最も多いのは、鼻にマスクをつけて空気をノドに送り込み、ノドを開かせる装置(経鼻的持続陽圧呼吸療法装置)を使った治療です。」
■力士も
「今までに経験したことがない目覚め。稽古の疲れも残らなくなった」・・・大相撲十両力士の栃栄関(28)はうれしそうに語る。昨年10月、眠っている間に一時的に睡眠が浅くなる睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断された。中学時代から母親に睡眠中の無呼吸を指摘されていたが、病気だとは知らなかった。ただ、疲れやすい体質でバスに座るとすぐ眠くなり、朝はだるくて立ち上がるのに30分もかかっていた。
 早速、寝ている間に鼻から空気を送り込む「CPAP」と呼ばれる呼吸器治療法を始めた。なれるまで1ヶ月かかったが、その後、体調は激変した。快眠は成績にも官営、3月の大阪場所に10勝5敗で十両優勝。5月場所も右ふともものケガで一時休場したが10勝4敗1休と来場所の再入幕を視野に入れた。
JP横浜駅近くのSAS栓も《日本経済新聞》両機関、横浜呼吸器クリニックは、夜6時をすぎると不眠の悩みを抱えた会社員が次々に吸い込まれていく。昨年4月に東海大学の研究医だった小野容明院長が開業し、これまで1600人を診察した。患者はクリニックに一泊して呼吸や脳波を検査する。」2003.5.31《日本経済新聞》



 
 

髄膜炎
   Meningitis(脳脊髄膜炎)
⇒普通は、急性の軟髄膜の炎症を意味する。
<1>化膿性髄膜炎
<2>流行性髄膜炎
<3>結核性髄膜炎
<4>無菌性髄膜炎がある。

■髄膜炎菌性髄膜炎(流行性髄膜炎)Neisseria meningitidis
 「これは脳と脊髄をとりまく膜が炎症を起こして激痛を伴う流行性の病気である。1974年から75年にかけてこれがブラジルで猛威を振るい、ことにサンパウロやリオデジャネイロその他の都市で、ごみごみした居住区に住む最貧困層の市民に容赦なく襲いかかった。犠牲者の多くはあっと言う間に危篤状態に陥って、頸部の硬直・高熱から出血・昏睡状態が始まり、1日で死に至った。軍事政権はワクチンの推進活動を展開し、約8000万人に予防接種した。これは前代未聞の離れ業であり、このような巨大な社会でそれが出来たのは将軍らの命令があったればこそと言えよう。だが、それでもすでに髄膜炎菌は25万人を発病させ、11000人以上の生命を奪い、生き残った患者の1/3は神経を冒されていた。」
(A Field Guide of Germs by Wayne Biddle)春日倫子訳より。

■アメーバで死亡
「我が国では報告例のないアメーバ『ファーラネグレリア』による髄膜炎のため、1996年に佐賀県内の女性(当時25歳)が死亡していたことが、28日分かった。病原体を特定した久留米大医学部寄生虫学教室によると、脳内に進入、増殖するアメーバによる髄膜炎での死亡は、国内では過去4例あるが、ファーラネグレリアによるものは初めて。
女性が発病したのは1996年11月。発熱や頭痛、嘔吐などの症状が出て、意識が混濁。10日後に死亡した。脳内で増殖していたアメーバのDNAを調べた結果、ファーラネグレリアと断定した。感染経路は悲鳴。
ファーラネグレリアは沼や河川、プールなどにすみ、オーストラリアや米国の一部に多く、世界で少なくとも100人の死者が報告されている。同教室などの説明では、日本でも90年、関東地方で類似のアメーバの生息が確認されている。水温40℃前後で繁殖しやすいが、水道水でも生存するという。」

【処方名-五十音順】
■黄連解毒湯
■犀角地黄湯
■清営湯  
■清瘟敗毒散
■当帰四逆加呉茱萸生姜湯(髄膜炎に伴う精神異常に) 

【西洋医学】
  ◎疼痛に:
(1)Sedes-G 1.0g 頓用。
(2)Codeine Phoshate 20mg 頓用。




頭瘟 (ずおん)
=頭部丹毒。
■芎帰調血飲


頭蓋骨が柔らかい
   ◎チェック:「くる病」

 

頭汗(ずかん)
  ⇒首から上に汗が多いことで、心臓疾患などを考えましょう。
◎カレーや温かい汁物を食べて、汗が出てタオルでふくような状態で以下の症状がある方は要注意。
  <1>肩こりー特に左側ーがある。
  <2>ゲップがよく出る。
  <3>背中のけんびきが凝る
  <4>風呂上がりは、からだが非常に軽くなる。
  <5>肋間神経痛がある。

【漢方処方】
■茵蔯蒿湯
■桂枝人参湯
■柴胡桂枝乾姜湯
■梔子柏皮湯(身黄、発熱、腹満なし)
■炙甘草湯
■小半夏加茯苓湯
■消風散(頭部からの発汗が多い)
■升麻葛根湯(首から上の汗)
■走馬湯


 

頭眩
  【漢方療法】
◎六経弁証
*少陽病:■苓桂朮甘湯
     ■五苓散
     ■沢瀉湯
     ■小半夏加茯苓湯
     ■葵子茯苓散
*陽明病:■茵蔯蒿湯
*太陰病:

■桂芍知母湯
■朮附湯
*少陰病:

■真武湯
■甘草乾姜湯
■桂芍知母湯(四肢疼痛、関節腫脹、知覚麻痺<下肢>、身体枯燥、羸痩、呼吸困難、乾嘔)

 

頭重(ずじゅう)
   ⇒あたまが重く、不快。
【鍼灸】
「筋縮穴(第9椎の下)」《沢田流聞書鍼灸眞髄》
「天髎」《沢田流聞書鍼灸眞髄》

【処方名-五十音順】
■葛根湯加川芎辛夷
■桂枝茯苓丸
■香蘇散
■柴胡加竜骨牡蛎湯
■柴胡桂枝乾姜湯
■柴胡桂枝湯
■三黄瀉心湯
■酸棗仁湯
■七物降下湯
■小青竜湯(咳嗽、喘、鼻水、)
■消風散
■真武湯
■大柴胡湯(後頭部の不快感)
■通導散
■当帰四逆加呉茱萸生姜湯
■当帰芍薬加附子湯
■当帰芍薬散
■女神散
■人参湯
■半夏白朮天麻湯
■苓桂朮甘湯
 
【臨床例】
◎59歳、女性。
「高血圧症の婦人で、めまいがあり、頭を動かしても、悪心、嘔吐があり、頭が重い。顔は上気して紅潮しているが、足は冷えると言う。耳鳴りがある。大便は2、3日に1行。瀉心湯を与えたところ、2週間の服用で以上の症状は消散した。」《大塚敬節-症状による漢方治療の実際p17》

 

頭瘡(ずそう)
⇒頭部に出来る吹き出物。 頭部水泡疹。
◎《張氏和》曰く、凡そ頭瘡腫瘍の発する処、水気必ず湊(アツ)まる。故に下剤に宜しと。余、その説にもとづき、頭瘡者に「蒼朮」を加える。即ち水気を去る為なり。その実する者は「牽牛子」を用い、能く奏功する。亦同趣旨なり。《先哲医話》

◎頭瘡に葛根芎黄荊防蕘を使用する。初め滲出物が多くなって、それから治る。患者に予め注意せよ。《勿誤方函口訣》

【処方名-五十音順】
■葛根湯+反鼻
■清上防風湯
■土骨皮湯[3]《本朝経験》
■治頭瘡一方
■馬明湯[2-2]《本朝経験》
■防風通聖散

【民間療法】
<1>ヘチマ。
<2>ウツボグサ・ゴマ・バショウ・ハチ。

【臨床例】
    ☆頭瘡の例
「京師東洞街の賈人、大和屋吉五郎は、毎歳発生の時、頭面必ず熱す。頭上に瘡を生じ、痒盛んにして之を掻くときは即ち爛れ凋落の侯に至るときは 則ち薬せずして自ら已ゆるもの数年來。診治を求む。
《吉益東洞》先生之を診す。心下微動す。胸脇支満して上気殊に甚だし。柴胡姜桂湯及び芎黄散をつくりて之を飲むこと一月所(ばか)り。諸證全く已ゆ。爾後、復發せず。と」《建珠録》



 

頭痛(ずつう) headache
=頭部に発生する疼痛。

◎脳は痛みを感じない
「すべての痛みは、脳で感じる。例えば手を切っても、手で痛みを感じるのではなく、手を切ることで手の細胞が傷つき、そこからブラジキニンやヒスタミンなどの『痛み物質』が放出される。それらの痛み物質が知覚神経の受容体に結合すると痛みを感じさせるための神経シグナルが発生する。そしてその神経シグナルは(プロスタグランジンで強化されて)脊髄を上がって脳に入り、中継点である視床を通過して大脳皮質に入る。ここで始めて私たちは痛みを感じる。
ところが脳には痛み物質の受容体がない。そのため脳内で出血や炎症が起こっても痛みを感じることはない。
それなのに、どうして頭痛が起きるのだろうか?
脳には確かに痛み受容体は無いが、脳の周りの血管・髄膜・骨膜・皮膚・筋肉には痛み受容体がある。これらが刺激を受けることで痛みの神経シグナルが発生し、それが視床から大脳皮質に届いて頭痛が発生する。」

■「頭痛」って、何が痛むの?
「会社を休む理由の1番は頭痛なのだそうです。では、頭痛で痛むのは具体的にどの部分なのだろう。「頭」といっても脳や頭蓋骨が痛みを発している訳ではなく、実は頭の筋肉や血管の痛みなのだ。頭痛の診察をする医師は、患者さんの痛みの表現で、頭痛のタイプを判断するという。そして、ほとんどの頭痛は次の2つのタイプのいずれかになるらしい。
①緊張型頭痛:
「ジンジン・ズーン・グー・ギュー」
②片頭痛:
「ズキズキ・ズキンズキン・ドクドク・ガンガン」
(NHKためしてガッテンより)

◎頭痛の種類:(西洋医学)
<1>急性頭痛
        1.クモ膜下出血
        2.脳出血
        3.急性硬膜下血腫
        4.その他
<2>亜急性頭痛
        1.脳腫瘍
        2.髄膜炎
        3.慢性硬膜下血腫
        4.側頭動脈炎
        5.その他
<3>慢性頭痛
  1.片頭痛(古典型・普遍型・群発)
  2.筋収縮性頭痛
  3.混合性頭痛(血管性筋収縮性)
  4.心因性頭痛(うつ病・ヒステリー)
  5.非片頭痛型血管性頭痛(高血圧・感染・薬物)
  6.牽引性頭痛(頭蓋内占拠疾患によるもの)
  7.頭部神経痛
  8.頭部・顔面の慢性疾患による頭痛。

◎頭痛の分類(国際頭痛協会1988年)

片頭痛(血管性頭痛):
 ①典型的:前駆症状としての閃輝性暗点や神経症状を有する。
  女性に多い。
 ②普遍型:気分が悪い、胃部不快感などが先駆する。女性に多い。

緊張性頭痛(収縮性頭痛):
  持続性、後頭部の重圧感、締め付け感、頸部や肩こりを伴う。
  吐き気やめまい感もある。

 

群発性頭痛:
  流涙、眼球結膜充血、顔面紅潮、発汗、鼻閉を伴う。
  睡眠中に起こる。
  男性に多い。
  アルコール、ヒスタミンなどで誘発される。

血管障害による頭痛:
  脳出血、クモ膜下出血、悪性高血圧

頭蓋内疾患からの頭痛(牽引性頭痛):
頭蓋内圧変化(静脈圧亢進、腰椎穿刺後、水頭症)
脳腫瘍
脳炎、髄膜炎
硬膜下血腫

頭部外傷にともなう頭痛

◆頭痛の分類(メルクマニュアル第17版、1999年)
原発性疾患による頭痛:
☆ 片頭痛
☆群発頭痛
☆緊張性頭痛

二次性頭痛:
<1>頭蓋内:
動静脈奇形
良性頭蓋内圧亢進
脳膿瘍
脳内血腫
髄膜炎
閉塞性水頭症
クモ膜下出血
硬膜下出血
脳卒中
血管炎
<2>頭蓋外:
頸椎疾患
歯疾患
巨細胞動脈炎
緑内障
視神経炎
副鼻腔炎
顎関節症
<3>全身性:
☆貧血
☆カフェイン離脱
☆発熱
☆高炭酸ガス血症
☆高血圧
☆低酸素症
☆血管作動性科学物質
☆ウイルス血症
   

◎頭痛を引き起こす疾患:
      アルコール中毒
      ガス中毒
      高血圧症
      感冒
      中耳炎
      動脈硬化症
      尿毒症
      ニコチン中毒
      蓄膿症
      日本脳炎
      脳腫瘍
      脳膜炎
      脳出血
      流感
      扁桃炎
      緑内障
   

◎検査:
「CBC(全血球計算)、血清学的梅毒反応、血清化学プロファイル、赤沈、髄液検査が有用である。特異症状には眼科的検査また副鼻腔のX線がある。もし最近発症し、持続的・再発性・増悪傾向の頭痛で、原因がよく分からない場合、特に異常な神経病学徴候が存在するときは、MRIやCTが必要である」(メルクマニュアル第17版、1999年)
■頭痛のタネ--------緊張やストレスが原因
「筋緊張型頭痛と片頭痛の両方に悩む看護婦さんに協力してもらい、1日の生活のなかで頭痛を起こす痛み物質と片頭痛の原因となるセロトニンを測定してみた。痛みの感じ方は人により異なるが、この人の場合は痛み物質が420を超えると頭痛が起きる。
実験の結果、片頭痛は寝起きと会議の時で、筋緊張型頭痛は赤ちゃんをお風呂に入れたときとワープロ作業の時だった。
こうしてみると、筋緊張型頭痛は体を緊張させたり、同じ姿勢を続けた時に起き、片頭痛は寝不足(又は寝過ぎ)やストレス・緊張から解放された時に起きることが分かる。したがって筋緊張型頭痛の解消には、方やクビに負担のかからない姿勢や軽いストレッチが有効だ。また、片頭痛は、原因となるセロトニンの活動を抑制するための軽い運動で血流を良くしたり、ストレスへの抵抗力をつけるビタミンCやEを含む食事が必要だ」(NHKためしてガッテン)
【鍼灸】
  「天髎穴」《沢田流聞書鍼灸眞髄》

【漢方療法】
◎たちまち病むを“頭痛”と為す。癒ゆる後に発するを“頭風”と為すと《易簡方論》に云う。
◎頭痛、外症ならざるも「桂枝加葛根湯+川芎+香附子」を用いて治する者常に多し。
◎婦人持病に肩張り頭痛する者は属に血の道と云う。専ら下焦の開閉に心を付けて治を施すべし。
◎世に痰飲頭痛と称する者は半夏白朮天麻湯なり。此方は頭痛、眩暈、足冷ゆるが目的なり。脾胃力なく、手足倦怠などの虚候ありて、この3的あれば、此の正面なり。《通俗医法捷径》
◎承気湯に頭痛と曰い、呉茱萸湯に頭痛と曰う如きは、則ちみな胃に属す。而して熱実と実飲とに因り、之が治法を異にする者なり《傷寒雑病弁証》
    

◎主薬:《万病回春》
*傷寒の頭痛には、羗活・川芎を主薬とすべし。
*頭の左痛むには、芎帰を主薬とすべし
*頭の右痛むには、参蓍を主薬とすべし
*頭風痛には、藁本・白芷を主薬とすべし
*諸頭痛には、蔓荊子を主薬とすべし
    

◎漢方では原因を以下のように分類する。
<1>外感
        1.風・寒・湿の邪が原因。
        2.疫癘の気を感受したのが原因。
<2>内傷
        1.風性頭痛
        2.湿性頭痛
        3.寒性頭痛
        4.熱性頭痛
        5.気虚頭痛
        6.血虚頭痛
        7.痰性頭痛
        8.七情頭痛
        9.食滞頭痛
   
■精神ストレス
「精神的ストレスが引き金になって頭痛が生じるときがある。これらは緊張型頭痛に分類されるが、治療に当たっては、まずストレスの原因を取り除くことが柱になる。当時に「自律訓練法などによって心をリラックスさせることも大切」と東邦大学医学部の坪井康次教授(心身医学)は話している。
●原因にはどのようなものがありますか?
「肉体的な負担に精神的なストレスが加わったときに頭痛が起きることがよくあります。これには性格もかかわります。緊張型頭痛の人はまじめで、いわば完璧主義者が多い。頭痛が起きたらなんとかしなければ、という焦りがかえって精神的負担を増しがちです」
「頭痛と関連した精神的な障害としてはウツ状態・不安障害・身体表現性障害の3つが主な者です。それぞれが特徴的な症状をもっていますが、共通するのは強い不安や心配などが引き金になっているということです」
『ウツ状態』頭がすっきりしないという「頭重」を含めると48~89%の人に現れるというデータもある。
『不安障害・パニック障害』頭痛と言うよりは頭の中がフワッと白っぽくなり、自分の頭でなくなる感じがする。その後に軽い頭痛に襲われる。
●ウツ状態の人が増えていますが?
「気分が落ち込んで憂鬱な気分になり何かをする気力が無くなるというウツの典型的な症状が強く表れる人では、肩こりや腰痛といった肉体的な症状はあまり目立ちません。問題は軽いウツです。集中力が無い、何をやっても楽しくないといった精神的症状はそれほどではないが、疲れやすいとか食欲がないといった肉体的な症状が目立つ人です。頭痛もよく出ますが、鎮痛剤を服用してもなかなか良くならない。やはりきちんと診断して、頭痛の原因になっている鬱状態を治さなければなりません」
「不安障害のなかで、頭痛がよく表れるのは全般性不安障害と呼ばれるものです。どこにいても1日中不安な状態であり、気分が落ち着かない。常に緊張状態にあるわけですから、筋肉が収縮して肩こりや頭痛がよく起きます」
●3つの精神的な障害のうち、身体表現性障害はあまり聞かないが?
「心への負担を体の症状として表すものです。頭痛や肩こり・手足のシビレ・腹痛などが見られます。診察してもウツや不安障害が原因とは思われない。しかし、よく聞くと仕事上の悩みがあったり、職場や上司が変わったりしている。本人はそうしたものを負担とは認めないでいますが、無意識のうちに重くのしかかってきている。それを頭痛など体の症状で表しているのです」
●効果的な治療法は?
「抗ウツ剤などの薬物療法で、原因になっている精神的な障害を治療するのが柱になります。肉体的な症状の背後には精神的な負担があることを患者自身が理解し、それを解決することがまず必要である事を知ることも大切です。特に身体表現性障害の場合は重要でしょう」
「精神的ストレスが引き金になっている頭痛を治すには心身ともにリラックスすることが効果的です。自己暗示で自分がリラックスしあ状態を作り出す自律訓練法や、筋電図や皮膚温度などの変化を見ながらリラックス状態に入っていくバイオフィードバック療法などがよく使われます」
「こうした治療に向かない人もいます。たとえば、きまじめすぎたり、神経質な人は、体の力が抜けたり、手のひらが温かくなるといったリラックスした状態がいけないことのよに思ってしまいがちです。でも、うまく合えばずいぶん効果はあります」2002.10.1《日本経済新聞》
   
■姿勢とストレス
「どうも最近、頭痛がする。薬を飲んでも効かない。肩もこっている。こんな覚えはありませんか?長時間、同じ姿勢でパソコンに向かう。いつリストラされるか分からない----------。肉体的・精神的なストレスが頭痛を引き起こしていることが少なくない。緊張型頭痛。最も多いのがこの頭痛だ。温泉に入ったり、マッサージを受けたりして緊張している筋肉をほぐし、ストレスを取り除くのが何よりの薬だと言う。「ストレスのない生活」の実現は難しい。薬に頼らない治療の取り組みを紹介する。
「薬はあまり効かない。結局、ハリしかないんです」大阪府のB子さん(31)は、ずっと、頭痛と肩こりに悩まされている。週に2~3回は、ハリに通う。
高校を卒業してまもなくの頃から痛み始めた。あまりのつらさに、たびたび仕事を休んだ。職場も変わった。昨春から週3回、スーパーでアルバイトしている。
最初に受診した病院。「旅行で気分転換したら治る」と言われ、鎮痛剤しかもらえなかった。「頭痛が怖くて外出も消極的になり、友人につきあいが悪いと思われる。旅行に行けるくらいなら病院に行かないのに」とB子さん。
筋肉をほぐす薬や不安を和らげる薬を使っている。
緊張型頭痛はB子さんのように、肩こりを伴うことが多い。ハリで治まりやすいのも特徴だ。多くは、不自然な姿勢や精神的ストレスで、頭の後ろから首筋にかけて筋肉が緊張し、血液の流れが悪くなって起きる。
痛みに毎日悩まされる人も多い。鎮痛薬は比較的効きにくい。毎日使えば却って頭痛を起こすこともある。
ハリが効くのは流れを良くするため。入浴やマッサージにも同様の効果があり、症状は改善する。片頭痛と合わせて起きることもあり、治療には注意が必要だ。
日赤医療センターの作田学・神経内科部長は「鎮痛薬は“くさいものにふた”でしかない。緊張型頭痛は根本的な原因を取り除くのが第一です」と指摘。姿勢を正しく直すように勧める。
理想は、頭の上に本を載せても落ちない姿勢。うつむきがちだと首に負担をかける。特に気をつけたい。長時間机に向かう人は高めの机や肘掛け付きのいすを選び、時々姿勢を変える。アイロンがけでは高めの台を使うなどの工夫も必要だ。
朝から頭痛が起きる人は、就寝時に頭が高くならないよう、バスタオルを折って枕代わりに使うといい。
適度な休息や運動で、心身共に緊張を和らげたい。それでも頭痛に苦しむ場合はB子さんのように薬を使う。
神戸大学医学部保健学科の山口三千夫教授は「頭痛を受け入れることも大事です」とアドアイスする。
学生を対象に、頭痛の有無と心理テストの関係を調べたことがある。頭痛のある人には周囲に適応しにくいタイプが多い傾向が見られた。適応しにくいので頭痛が起きやすいのか、頭痛のために適応しにくいのか分からないが、「治らない」と悩むことが痛みを悪化させることがある。
山口教授は「受診して不安が解消すると痛みもなくなる人がいる」。医師が患者の訴えを埋め止め、十分に説明することが必要と指摘する。
群発頭痛も、薬が効きにくい。とても激しく痛み、一時間ほどでおさまる。薬を飲んでも効果を表す頃には治っている。片頭痛のように、血管の拡張が原因とされるが、よく分かっていない。
血液中の酸素濃度の変化に関係があるらしく、酸素吸入が効果的だという。100%の濃度の酸素を毎分7リットル程度、数分吸うといい。
スポーツ用の市販の小さなボンベでは足りない。かといって、痛みの度に病院に行くのも現実的ではない。
静岡県清水市の市立病院は一昨年から、自宅や職場に置き、すぐに酸素を吸える装置を使う試みを始めた。
胚などの病気に使われる在宅用の液体酸素装置と携帯ボンベを改良してもらい、供給業者と連携体制を作った。保健は適用されず、痛みの起こる範囲が1、2ヶ月と限られているとはいえ、レンタルで月5万円ほどかかる。
今井昇・神経内科医長は「外出先でもすぐに痛みを治めることができ、生活の質が大きく高まる。広く普及させたい」と話している。2000.2.13《朝日新聞》
■頭痛がみられる主な心療内科領域の障害
「うつ状態」:
頭がスッキリしないという「頭重」までを含めると48~89%の人に表れるという統計もある。
「不安障害」・「パニック障害」:
頭痛と言うよりは頭の中がフワッと白っぽくなり、自分の頭ではなかうなる感じがする。その後に軽い頭痛に襲われる。
「身体表現性障害」
「慢性疲労症候群」:
原因が分からない全身の倦怠感・脱力感とともに頭痛がみられる。
「不定愁訴」・「自律神経失調症状」:
めまいや全身の倦怠感などとともに頭重・頭痛がある。

【予防に使う西洋薬】
○カルシウム拮抗薬
「カルシウムイオンが細胞に入るのを防いで血管収縮を防ぐ。片頭痛の発作はほぼ一定の間隔で襲ってくるのが普通なので、予防的に使うとができます。代表的な薬はロメリジンです。脳の血管に作用して血流量を改善し、頭痛の回数や発作を軽くします」
○抗ウツ薬
「精神的ストレスが大きくて気分が暗くなっている人に」
○エルゴタミン製剤
「発作の前に飲むのが効果的で、閃輝暗点といって視野にギザギザ型のまぶしい光が現れるなど片頭痛の前兆を伴う人や、そろそろ頭痛が出てくるかな?といった予感がある人に適します。
ただ、全身の血管を収縮させるので、心臓疾患などのある人や高齢者には避けた方がいいでしょう」
○β遮断剤
「血管壁にあるβ受容体に働き、血管の拡張を防ぐ」
○抗セロトニン薬
「血管を収縮させる生体内物質であるセロトニンの作用を抑える」
【発作の治療に使う西洋薬】
○筋弛緩薬
「頭全体が締め付けられるような慢性頭痛の緊張型頭痛では、首や肩こり(筋肉の収縮)が主因の場合が多いので、筋弛緩薬を使います。」
○非ステロイド系消炎鎮痛薬
○エルゴタミン製剤
○抗不安薬
「精神的ストレスが大きくて気分が暗くなっている人に」
○セロトニン受容体作動薬
「脳にあるセロトニン受容体に働き脳血管の拡張を抑制、トリプタン系の薬を使う。トリプタン系内服薬は発作を予防できませんが、頭の血管だけを収縮させ、片頭痛発作を和らげます。早く効くので頭痛が襲ってきてからでも間に合います」
  

【芳香療法】
<1>ラベンダー:稀釈せずにコメカミにすり込む。
<2>ペパーミント
<3>ラベンダーペパーミント:著効あり。
<4>ローズマリー:頭をすっきりさせ、一定期間、頭脳労働したあとの頭痛に有効。
<5>副鼻腔炎などが原因で頭痛:ラベンダー、ペパーミント、ローズマリー、ユーカリで吸入する。

【色彩療法】
    <1>すみれ色
    <2>紫色
【民間療法】
<1>ウサギ。
<2>コブシ。
<3>ダイコン。
<4>アケビ・イチヤクソウ・ウスバサイシン・ウド・ウマ・ウマノスズクサ・ウメ干し・オオバコ・オケラ・オトギリソウ・オナモミ・カギカズラ・カワラヨモギ・キク・クズ・クチナシ・クワ・ゴシュユ・サフラン・サラシナショウマ・サル・サンショウ・シシウド・シャクヤク・セミ・タツナミソウ・タムシバ・トウキ・ドクダミ・ニガキ・ニッケイ・ネギ・ノイバラ・バショウ・ハッカ・ハチク・ハマゴウ・ハマボウフウ・ハラン・ヒオウギ・ヒマワリ・ヘチマ・ベニバナ・ミシマサイコ・ミミズ・モモ・ヤマモモ・ヨモギ。
<5>[オニノヤガラセンキュウ]
<6>[オトギリソウカンゾウ]
  

【宝石療法】
<1>アメシスト
<2>キャッツアイ-----頭痛と神経系を和らげる。
<3>タイガーズアイ---
  

【処方名-五十音順】
■安神湯《医学入門》
■一字軽金散
■黄蓍益気湯《万病回春》
■黄連解毒湯
■加減葳蕤湯
■加減芎辛湯
■加味四物湯[3]《万病回春》
■加味逍遙散
俗に言う「血の道症の頭痛」で、真の片頭痛ではないが、婦人で月経不順があり、肩こり、頭痛を訴えるものによい。患者は桃核承気湯の患者のような頑丈な体格ではなく、冷え症で神経質である。(漢方診療医典)
■加味調中益気湯
■藿香正気散
■葛根湯
■葛根湯加川芎辛夷
■藿朴夏苓湯
■括楼桂枝湯
■菊花茶調散
■芎烏散
■芎帰調血飲
■芎朮除眩湯《易簡方》
■芎朮湯《厳氏済生方》
■芎辛導痰湯
■芎辛湯《医学入門》
■羗活勝湿湯
■羗活附子湯
■羗呉湯《医学入門》
■玉真丸
■玉壷丸(痰厥頭痛のめまい)
■袪風清上散《証治準縄》
■銀翹散
■九味檳榔湯
■桂枝湯
■桂枝加葛根湯   
■桂枝加桂湯
■桂枝加厚朴杏仁湯
■桂枝加竜骨牡蠣湯
■桂枝人参湯
■桂枝茯苓丸
■桂芍知母湯
■桂麻各半湯
■荊防敗毒散
■厚朴三物湯
■香蘇散
■香薷飲
■呉茱萸湯
はげしい発作を繰り返す片頭痛には、この処方の応ずるものが多い。発作のときには、痛む側の項部の筋肉が収縮するから、肩から頸にかけてひどこうこる。発作時に腹診すると、心下部が膨満し、患者も胃がつまったようだと訴えることが多い。これは心下逆満と呼ぶかたちで、胸脇苦満と間違うことがある。発作時には、足がひどこく冷え、脈も沈遅になることが多い。まら一種の煩躁状態があって、安静にしておれないで、起きたり寝たりして苦悶する傾向がある。発作の激しいときには嘔吐を伴い、しばしば胆汁を吐く、このような状態があれば呉茱萸湯を用いる。これで発作を抑制するばかりでなく、長期にわたって連用しているtp、発作が起こらなくなる(漢方診療医典)
■五苓散
これも片頭痛に用いられ、呉茱萸湯を用いる場合と、区別のつきにくいことがある。五苓散は口渇と尿利の減少があって、頭痛する者に用いることになっているが、口渇があまり激しくないこともある。
理論上では、呉茱萸湯は陰証に用いられ、五苓散は陽証にもちいられることになっているので、呉茱萸湯では、脈沈遅、五苓散では脈浮数になるハズであるが、これにも例外がある。そこで呉茱萸証と診断して、呉茱萸湯を用いたが効がないというような時には、五苓散を考えてみるがよい(漢方診療医典)
■柴胡桂枝乾姜湯
■柴胡桂枝湯
■再造散
■三黄瀉心湯
■三五七散
■三生丸
■三陽湯
■三物黄芩湯
■酸棗仁湯
■四逆散
■四神散[2]
■七物降下湯
■七生丸
■十棗湯
■小建中湯
■小柴胡湯茯苓・山梔子《薛立斎十六種》
■小清空膏
■小青竜湯
■小半夏湯
■上清飲
■上清白附子丸
■消風散《和剤局方》
■升麻葛根湯(激しい頭痛)
■升麻湯《万病回春》
■順気和中湯[2]《衛生宝鑑》
■如聖餅子(気厥・痰厥の頭痛)
■辛夷清肺湯(鼻づまり、鼻汁<膿性>、口渇、舌苔黄、舌質紅乾燥)
■神聖散(首と背筋が寒く、脳戸(穴名)が極端に冷える=脳風を治す)
■参蘇飲(頭痛発熱、無汗、食欲不振、悪心嘔吐、胃部膨満感、脈沈数)
■清空膏
■清上蠲痛湯《寿世保元》
■清上瀉火湯《蘭室秘蔵》
■清上防風湯
■清暑益気湯
■選奇湯《蘭室秘蔵》
■川芎茶調散《和剤局方》
■葱豉湯
■桑杏湯
■続命湯
■大柴胡湯
■ 大承気湯
■大青竜湯
■大川芎丸[川芎、天麻]
■太陽丹[石膏、川芎・川烏・白芷・甘草、竜脳]
■調胃承気湯
■調中益気湯《万病回春》
■釣藤散
■鎮肝熄風湯
■追風散[2](偏・正頭痛)
■通導散
■定風餅子(痰厥頭痛と嘔吐・めまい)
■天香散(新・久の頭風が発し、しびれ・嘔吐・食欲不振)
■天麻釣藤飲
■桃核承気湯
婦人で月経不順、月経過少などがあって、ときどき、片頭痛に悩む者がある。もし体格がよくて、肉のしまりもよく、便秘の傾向がり、腹診によって少腹急結の状を認めたなら、本方を用いる(漢方診療医典)
■当帰四逆加呉茱萸生姜湯
■当帰四逆湯
■当帰芍薬加附子湯
■当帰芍薬散
■当帰補血湯[4]《万病回春》
■陶氏平胃散
■二陳湯《万病回春》
■女神散
■八味地黄丸
■半夏白朮天麻湯《脾胃論》
■白虎加桂枝湯
■白虎湯
■白芷丸:[白芷]
■白芷散:[白芷]
■白附子散[1]:[白附子・麻黄節・川烏・南星・全蝎・乾姜・朱砂・麝香]
■不臥散:[延胡索、青黛、猪牙皀角]
■防風通聖散
■防風湯[4][羗活・防風・当帰・大黄・梔子・薄荷・蝉退・甘草・燈心・苦竹葉]
■補虚飲《医学入門》
■補中益気湯
■麻黄細辛附子湯
■麻黄湯
■射干麻黄湯
■養血羗風湯
■抑肝散
■抑肝散加陳皮半夏
■立効散
■竜胆瀉肝湯
■苓桂朮甘湯
■凉膈散
■六聖散:[乳香・没薬・川・雄黄・白芷、芒硝]
■六君子湯黄蓍・当帰・木香・炮姜《薛立斎十六種》    
■六味丸料-山茱萸沈香《医宗必読》
 

【臨床例】
   ☆30歳、女性。
「ある日、田園で仕事中に、突然激しい頭痛を訴え、2、3回吐いた。それとともに体温は39℃にのぼった。私(大塚)が診察したのは、発病7日目で、体温は37℃代に下っていたが、意識は混濁して朦朧としている。後頭部は激しく痛む様子で、この部分の筋肉は強く緊張している。ケールニヒ徴候は陰性である。腹診するに、腹壁は一般に緊張し、少腹急結を証明する。7日前、発病してから1回も大便が出ない。家人の言うところではいつも月経が不順であると言う。漢方の診断では、瘀血の上衝による頭痛である。よって桃核承気湯を与えたところ、その夜から数回の便通があり、次第に意識も明瞭になり、頭痛も軽快し、1ヶ月で全治した」《大塚敬節》

☆10歳、少女。
「10ヶ月ほど前から頭痛を訴えるようになり、医療を受けている間に、次第に激しくなり、時々めまいがしたり、吐いたりするようになり、ある大学病院で、脳腫瘍を疑われたと言う。腹診してみると、右腹直筋が季肋下で堅く緊張している。腹が立ちますか?と言うと、気が短くて困りますと母親が言う。頭痛は午前中より午後の方がひどいと言う。私(大塚)はこれに抑肝散 を与えたが、2週間経つと頭痛が楽になり、2ヶ月の服薬で全治した。《大塚敬節》

☆38歳、男子。
「平素は頑丈で病気知らず。会社で執務中に、突然激しい頭痛を訴えたので、急いで自宅に帰って床についたが、その頭痛は翌日になっても止まず、医師は結核性髄膜炎を疑った。この患者の夫人は永らく肺結核を患っていたので、その医師は特に結核を考えたのであろう。
   私(大塚)が往診した日は、発病後4日目であったが、なお頭痛が激しく、ほとんど食事をとらず、時々果汁をのむ程度であった。項部の筋肉は緊張しているが、ケールニヒ徴候(.1)は陰性で、髄膜炎らしいところは無い。脈は浮大で、腹筋は一体に緊張している。頭は全体が締め付けられる様に痛むと言う。
  私(大塚)は過労と気苦労からきた脳の血管のケイレンによる頭痛であろうと患家に話し、抑肝散を与えたところ、2、3日で激しい頭痛は去り、7日目には座って食事が出来るようになり、1ヶ月後には会社に務めに出ることが出来た。
(.1):患者の下肢を伸ばしたまま、上にあげて躯幹に近づけると、痛みのため顔をしかめて、反射的に下肢が膝関節で屈折する現象で、髄膜炎に特有な症状。
☆50歳、女性。
「数年前から激しい頭痛を患い、臍のあたりの動悸が上に昇って、それが胸にまでひびき、頸項がとてもひどく強ばりひきつれ、一昼夜ほどたつと、今度は、頭に突き上げるようなひどい痛みがきて、堪えられない。このような発作が月に2回も3回も起こる。そこで漢方医も洋方医も、いろいろ手を尽くしたが良くならないので、私(西川)に治を乞うた。脈をみると、沈んで突っ張った脈で速い。腹をみると季肋下が膨満して腹部で動悸が亢進し、腹筋が少し緊張している。そこで柴胡加竜骨牡蛎湯を与えたところ、4、5日たつと、6、7年前から止まっていた月経があり、それきり頭痛が起こらなくなった。」《西川市令》和漢医林新誌。

☆63歳、女性。
「数年前、胆石症の時、大柴胡湯を与え、大小数個の石を排出したことがある。こんどの主訴は、のぼせと頭痛、足冷で、ひどい時は、眼が見えなくなる。顔は紅潮し、腹部はやや膨満している。私(大塚)はこれに瀉心湯を与えたが、2週間を飲み終わらないうちに、全快し、その後4年間再発しない。」《大塚敬節》

☆42歳、薬剤師。
「2~3年前から朝目が覚めると、肩がだるく、頭が痛い。そこでいろいろ の病院や診療所で診察を受け、鎮痛剤を用いているが一向に良くならないので来院したという。
  患者は子供の頃から“頭痛持ち”でよく車に乗ると酔ったとの事。胃はあまり丈夫でなく、食欲は普通で、酒とタバコはやらない。便通は1日1回、小水は日中5回、夜2~3回あり、足腰が冷えるタチである。
中肉中背のタイプで、脈は弱く、腹診すると腹直筋が緊張し、臍上で動悸をふれ、臍下は無力である。
 朝目が覚めると頭痛するという点を目標に、釣藤散を与えた。本方を35日分福与言うすると、肩のだるさがとれ、頭痛しなくなった。」《寺師睦宗》

☆36歳、大蔵事務官
「主訴はひどい頭痛で、s23年に蓄膿を手術したところ、4~5年前から、その手術の痕が季節の変わり目に痛むようになった。この6月に風邪を引き、40℃の熱が出て、それから2週間たつと頭痛が始まった。最初は手術の痕が痛かったが、だんだん頭全体が痛むようになった。
  9月になり、連日痛み、夜眠れない。通勤時間に痛んだり、タバコの煙、また温度差によって痛む。痛むと目が充血し、頸が凝る。東京大学の精神科にも行ったが、良くならない。体格は中肉中背で栄養顔色ともに良好。胃腸は強く、食事は野菜でも肉類でもよく摂る。タバコは吸わないが、酒は少々 いける。しかし、飲むと頭痛がするので現在止めている。それから水を良く飲むタチである。便通は1日1回で、小水は5~6回ある。脈は浮いて細い。舌には白苔がついている。腹診すると臍上で動悸をふれ、臍下丹田に力がない。
  動悸、臍下不仁、水を飲むことから、水毒による頭痛と考え、五苓散+香附子川芎を与えたが効果がない。そこで、一切の頭痛によく効くと言われる清上蠲痛湯を投与した。本方を3週間分飲むと、頭痛が取れたので、あとは親類の漢方薬局から買って飲みたいから処方箋をいただきたいと申し出た。
その後、患者は本方を服用し、11月上旬にはすっかり頭痛が治ってしまった。が、翌年の1月中旬まで予防のため服薬した由。その後一度も頭痛は起こらない。と知らせてきた。」《寺師睦宗》

 

頭風
[頭風]=頭部に風邪を感受して起こる症状を総称する。
■[白芷散]

■[天香散]

■[加減芎辛湯]

■[菊花茶調散]

■[養血袪風湯]

 

頭冒感
   ⇒頭にものを被った感じがあること。
◎頭冒を治する処方に、当帰芍薬散の外に、苓桂五味甘草湯がある。足が冷えて、尿の出が悪く、頭に物をかぶっているようで、顔は酒に酔ったようになる。こんな症状の者にもちいてよい。《大塚敬節》
  【処方名-五十音順】
■呉茱萸湯
■四物湯
■当帰芍薬散
■苓桂五味甘草湯
■苓桂朮甘湯

【臨床例】
◎31歳、女性。
「6ヶ月ほど前に分娩し、その後いつも、頭に何かかぶっているように重い、食欲、大小便に変わりなく、夜は夢が多くて安眠が出来ない。足が冷える。当帰芍薬散を与え全治した。」《大塚敬節》



 寸白虫
   =サナダムシ。