<そ> つらい症状・病名


そばかすfreckles, ephelides
=後天性色素沈着症。

 

【民間療法】
<1>ネナシカズラ。
<2>モモ。
<3>アズキ・イチョウ・スベルヒユ・ニワトリ。

【漢方薬】(そばかす)
■桂枝茯苓丸

■柴胡桂枝乾姜湯

■小柴胡湯

■桃核承気湯

■当帰芍薬散

 


(そうこうこうわんしょう)
爪甲鉤弯症

■爪が盛り上がる
「足の親指の爪が剥がれてしまうことがある。その後に、新たに生える爪が厚く盛り上げってくる症状。
指先を上から抑えていた爪が無くなると足指の肉や骨が上に押し上げられ、新たに生えてきた爪が伸びるのを妨げる。前をふさがれた爪は上に盛り上がり、両側が皮膚から浮いてしまう。
治療法は、東皮フ科医院(堺市)の東禹彦院長がいったん爪を剥がし、指先の肉や骨の変形を治しながら正常にはやす治療法を発表。」


 

早期破水 premature bag rupture
■当帰芍薬散(貧血、冷え性、疲れやすい、月経不順、神経症状)


早産 premature delivery
■当帰芍薬湯(早産の予防に)


早打肩
=肩背強急して、言語する能わず、忽然として死する者。
「肩引肩を越す」と謂う様な狭心症様症状。


早老病progeria
(ウエルナー症候群)
■関連遺伝子発見
「ウエルナー症候群は20代から髪が白くなり、白内障・動脈硬化・ガン・痴呆症などが現れ、多くは40代後半で老いて死に至る難病。これまでの研究で病気のもとになる突然変異は8番目の染色体の特定領域に存在することは分かっているが、詳しい位置は突き止められていなかった。
遺伝子を発見したのは、エイジーン研究所と東京都立大塚病院・米バイオベンチャーのメルカトール・ジェネティクス社の共同チーム。1996.4.8《日本経済新聞》」
■早老病に伴う主な症状の発症年齢(平均、歳)
発育障害・・・・・・18.9歳
白髪化・・・・・・・30.1
白内障・・・・・・・31.2
声のしわがれ・・・・31.8
糖尿病・・・・・・・36.5
分裂病・・・・・・・37.8
免疫不全・・・・・・40.0
動脈硬化・・・・・・40.6
痴呆症・・・・・・・41.1
ガン・・・・・・・・41.3
死亡・・・・・・・・46.0
エイジーン研究所1996.4.30《日経産業新聞》」
「エイジーン研究所は94年3月に設立。出資は医薬品機構・日本ロシュ・エーザイ・キッセイ薬品工業・明治製菓の4社。日本ロシュの研究所の施設の一 部が本拠。」
■2倍速で進む
「実際の年齢は10歳なのに40歳の大人のように見える早老症の小児を描いたロビン・ウイリアムズ主演の映画「ジャック」。巨匠フランシスコッポラ監督が22歳で急逝した息子への追悼を込め、早老症の患者の短い一生を感動的に描いた名作だ。
通常の4倍の速さで老化が進行する小学校5年生ジャック。家庭教師の薦めで学校に通い始める。学校ではイジメや教師への初恋などを経験するが、動脈硬化が進み心臓発作を起こして病院に入院する。
普通は中年にならないと発症しない病気に襲われてしまうジャックの症状は早老症の中でもハッチンソン・ギルフォード症候群という最も老化するスピードが早いタイプに酷似している。小学校高学年で骨粗鬆症や、関節脱臼を患い、心臓病や脳卒中を起こして20歳まで生きられない病気だ。
早老症にはいくつかのタイプがある。この10年で最も研究が進んだのが、ウエルナー症という遺伝性の早老症だ。有る特定の遺伝子に異常が起き、2倍のスピードで老化が進行する病気で、ギルフォード症候群とは違い、思春期が終わってから発症する。30歳代で老人がかかるような動脈硬化症、脳卒中、骨粗鬆症などを発病し、40歳代で生涯を閉じる。40歳代の容貌はまさしく80歳の老人のようだ。
ウエルナー病の原因遺伝子が見つかったのは1996年。米国シアトルにあるワシントン州立大学のマーチン博士らの研究グループがウエルナー症を発症した家系の人たちの遺伝子を解析して特定した。マーチン博士らは原因遺伝子が体内のヘリカーゼという酵素の量に関わっていることを突き止めた。
最近の研究では、ヘリカーゼが人体の設計図であるゲノム(全遺伝情報)を安定に保つために働くことが分かった。ウエルナー症の人は、ゲノムが安定しないために、必要なときに必要な遺伝情報を引き出したり、きちんとした形で子孫に伝えたりすることが出来なくなり、さまざまな老化現象が出てくると考えられる。
どうやら、ゲノムを安定に保つことが、老化の速度を制御しているようだ。(白澤卓二・東京都老人総合研究所研究室長)2002.12.8《日本経済新聞》





早漏(そうろう)
■桂枝加竜骨牡蠣湯
■柴胡加竜骨牡蛎湯
■三黄瀉心湯
■四逆散
■小建中湯
■大烏頭煎
■大柴胡湯
■天雄散
■八味地黄丸
■苓姜朮甘湯
■六味丸


嗽血(そうけつ)
⇒痰に血が混じる。
■加味逍遥散(火があって痰に血が混じる)

■玄霜雪梨膏(嗽血・咳血・唾血・吐血・心労あり)

■山梔地黄湯(先に痰が出、あとから血が出る)

■清火滋陰湯(嗽血・吐血・咳血・咯血・唾血)

■清肺湯(先に痰が出、あとから血が出て熱がある)

■六君子湯桑白皮・芹苓・枳殻・五味子(脾から来る)

■竜脳鶏蘇丸(嗽血・咳血・唾血)


嘈雑(そうざつ)
=胸やけ。「嘈囃(そうそう)」「呑酸嘈囃」。
⇒痛むようで痛まず、胃のあたりが落ちつかない。
⇒俗に心嘈ともいう。

<1>痰火の作用で、噫気を兼ね、痞満・悪心も兼ねて、だんだんと胃脘に至って疼痛するとき:[南星・半夏・橘紅]でその痰を清め、[芩連・梔子・石膏・知母]で火を消し、[蒼朮・白朮・芍薬]で脾を壮健にさせ、その本元を[化痰清火湯]で治せば良い。

<2>飲食が欝滞して熱を持つので:[梔子(炒)][黄連(薑炒)]を使う。

<3>胃中の痰火が動じて嘈雑になった:[二陳湯黄芩(薑炒)・黄連(薑炒)・梔子・南星]

<4>夜間の心嘈:[養血四物湯][当帰補血湯]

<5>嘈雑に:[香砂平胃散][消食清欝湯][清欝二陳湯][平胃分消飲][朮連丸][清痰丸][三聖丸][平肝順気保中丸][交泰丸]

◎主薬:嘈雑には、 姜炒の黄連・炒梔子を主薬とすべし《万病回春》
    
【漢方薬】(胸やけ)
■安中散

■加減当帰補血湯《万病回春》

■化痰清火湯(嘈雑を治す)

■香砂平胃散《万病回春》

■交泰丸(胸中の痞満・嘈雑、大便の通じが悪いと胸中が痞悶で堪らない)

■五積散

■左金丸

■三聖丸

■朮連丸

■四物湯《済世全書》

■消食清欝湯《万病回春》

■旋覆花湯《寿世保元》

■大黄硝石湯

■当帰補血湯[3](心血が少ない者)

■二陳湯《万病回春》

■茯苓飲合半夏厚朴湯(悪心嘔吐、気鬱不安、胃内停水)

■茯苓補心湯《寿世保元》

■平胃分消湯(呑酸と嘈雑・痰火)

■養血四物湯《寿世保元》(血虚の嘈雑を治す)

■六君子湯(心下痞、消化不良、体力低下)


 

燥屎(そうし)
⇒熱で乾燥した硬い糞塊
【漢方薬】
■大承気湯


 

燥病(そうびょう)
<1>すべての渋と枯涸は、みな燥に属する。《黄帝内経》
火熱が勝と金が衰えて風が起きるものだが、風は湿に勝ち、津液を消耗させて燥になる。また陽が実って陰が虚すると風熱が水湿に勝って燥になる。すべからく燥の症勢は、血液が衰少して身体を養えないからである。
<2>《黄帝内経》「燥は潤わせねばならない」といっているが、これは血を養えという意味である。:[瓊玉膏]
<3>皮膚が起き、散って血が出て痛み、また皮膚がかゆく爪甲が浮いて乾くのは、燥がひどいため:
 [四物湯-川芎+生脈散天門冬・天花粉・黄柏・知母・紅花(酒)・甘草(生)]
<4>繁用処方:[瓊脂膏][天門冬膏][地仙煎][生血潤膚飲]
  

【漢方薬】(燥病)
■瓊脂膏(燥病を治す)

■生血潤膚飲(燥症に皮膚が広がり、手足の爪甲、掻くと血が出て痛い)

■地仙煎(燥病を治す)

■天門冬膏(燥病を治す)

■当帰承気湯(燥を治す)


躁鬱病双極性障害
■遺伝子
「理化学研究所脳科学総合研究センターの研究チームはウツ状態とそう状態を繰り返す双極性障害(ソウウツ病)に関係する遺伝子を発見した。この遺伝子の塩基配列が1カ所違うだけで、躁鬱病の発症率が4.6倍に高まるという。同センターの加藤忠史チームリーダーらは、一卵性双生児の一方だけが躁鬱病を発症する例など約650人の遺伝子を分析。特定の遺伝子の塩基配列に1カ所だけ違いがあることを突き止めた。
 この遺伝子は体内のタンパク質のキズを修復する重要な役割を担い、配列が1カ所異なるだけでタンパク質を修復する能力が低下する。機能が低下する配列を持っていたグループでは躁鬱病患者の比率が33%と高く、機能低下しない配列を持つグループより4.6倍高かった。
 躁鬱病は100人に1人の割合で発症する。遺伝性の病気と考えられているが、原因遺伝子は特定されていなかった。」2003.9.1《日本経済新聞》




躁病(そうびょう)
⇒躁鬱病の躁状態をいう。
◎症状:

①爽快気分
②活動欲亢進
③自己評価の亢進
④楽天的態度
⑤思考奔逸
⑥行動の脱線

金属リチウムが使われる。躁鬱病になぜ効くか分からないが効く。
(参照→「リチウム」)
■治療すれば数ヶ月で鎮静
「K氏(43)は元来快活な人で、人付き合いもよく、いつも冗談を言っては人を笑わせて、周囲から好感をもたれていた。いわゆるネアカの人である。課長に昇進し張り切って仕事をしていた。毎朝一番に出勤し、夜遅くまで働き、全く疲れを知らない様子だった。次第に口数も多くなり駄洒落や冗談を盛んに飛ばす。嫌がる部下を引きつれて飲み屋に出掛け、おごっていた。二次会ではカラオケで熱唱して、マイクを放さなかった。
次第にジッとイスに坐って仕事をすることが出来なくなり、隣の部屋に出掛けて長話ををしたり、独自の立案をして上司に進言したり、一日中動き回ることが多くなった。会議の席上、長々と演説をぶつようになった。
夜もあまり眠らず、家族にいろいろ話しかけて寝かせず、家族全員が疲れ果ててしまった。深夜にもかかわらず、知人に長電話をしたり、必要のないものを買ったり、無謀な株式投資を始めたり。頭の回転が速くなり、アイデアが泉の如く湧いてくるように感じ、突発的な行動に出るようになった。
あるとき、20分で作詞作曲をして音楽事務所やCD会社に持ち込んで売り込んだ。しかし、歌詞もメロディも稚拙で、とても聴けるものではなかった。担当者から素っ気ない対応をさえたK氏は怒り、暴力をふるってしまった。困った家族がクリニックに連れてきた。治療の結果、躁病相を脱したが、3ヶ月後、今度は鬱病相となった。
躁病になりやすい人の性格特徴は社交的、善良、親切、情味ぶかく、明朗でユーモアがあり、活発で熱しやすいことが挙げられる。症状としては気分は爽快となり、誰にでも話しかけたりする。自信過剰となり、周囲の人を見下げ、バカにする。よどみなく話すが、一貫性が無く、脱線したり繰り返しが多い。浪費が多く、卑わいな言動も目立ち、非常識な行動をとる取るようになる。
躁病相だけという人は少ない。ほとんどの場合、躁病相と鬱病相を繰り返すことが多い。双方を合わせて躁鬱病という。ゲーテは躁鬱病で5、6年の鬱病 相ではほとんど何もせずに過ごし、約7年ごとにくる躁病相(約1年間)では活気に満ち溢れて行動し、恋愛もし、多くの作品を書き残したことは有名である。
治療は向精神薬を飲ませて、欲動を抑え、休職して周囲に迷惑をかけないようにする。日常生活でも羽目を外さないように制限する必要がある。数ヶ月後には鎮静化するので、家族も巻き込まれてパニックに陥らないよう、静かに見守ることが肝要である。(榎本稔)1999.4.26《日本経済新聞》
■気持ちをコントロール
「うつ病と躁鬱病は同じなのか、違うのかとよく聞かれる。簡単に言えば、専門的には違うものと考えられている。2つとも気分に変調をきたすので気分障害に分類されるが、躁の状態があるかどうかが大きな違いになる。
躁の状態になると気分が極端に高揚し、自信満々になっていろいろなことに手を出すようになる。1つのことに集中する訳ではなく、注意が散漫になって次々と関心が移っていく。
うつの時には眠れなくてつらいと言っていたヒトが、睡眠時間は短くても大丈夫だといっていろいろな活動を続ける。興味があって楽しいことに抑制がきかなくなり、金銭的な浪費も激しくなる。周りの人がブレーキをかけようとすると、とたんに不機嫌になり怒鳴り出す。こうした状態が1週間以上続いたら医療機関を訪ねたほうが良い。
うつの状態があるからといって躁の状態が後で出るとは限らないが、躁があると必ずどこかの時点でうつが現れる。そのため躁鬱病は「双極性障害」と呼ばれている。躁鬱病は躁とウツの2つの極端な状態が現れる病気という意味だ。
治療は薬物療法が中心で、最近では炭酸リチウムや、テンカン発作にも使われるバルプロ酸やカルバマゼピンなどの気分安定薬が効果を上げている。高揚した気分を落ち着かせるために抗精神病薬を使うことも多い。
気持ちの整理も大切だ。個人的な印象だが、躁の状態になる人はむやみに元気になっているだけではなく、その前に何かつらい体験をしていることが多い。そのつらさを吹き飛ばそうとするうちに行き過ぎて躁の状態になることがある。(大野浩・慶應義塾大学保健管理センター教授)2003.5.27《日本経済新聞》
  

【漢方薬】(躁病)
■甘麦大棗湯
■桃核承気湯

 

走馬疳
=頬部潰瘍。又は水癌。

【漢方薬】
■蘇子降気湯《和剤局方》


瘡疥
=カサブタの出来る、伝染性のおでき。
【民間療法】
○ツチアケビ


瘡癰(そうよう)
   =できもの。


 

総動脈幹症
■遺伝子特定
「2009年、慶応大学と東京女子医科大学のチームは、新生児100人に1人が発症する先天性心疾患「総動脈幹症」を引き起こす遺伝子を特定した。
重症の心疾患である「総動脈幹症」は先天性異常の中では頻度の高い病気とされる。心臓の右側と左側を分ける隔壁がキッチリを作られないため、肺から送られる血液と全身を巡ってきた血液とが混じり、酸素供給がうまくいかなく病気。これまでは原因不明とされてきた。
特定された遺伝子は『GATA6』。
研究グループはGATA6の異常タンパク質を作り、機能を解析した。その結果、神経や血管がつくられるのに必要な誘導因子の働きを低下させていた。」


象皮病
   (参照→フィラリア病、フィラリア症)
■土瓜根散

 


蔵結(ぞうけつ)
=漢方の病名。
⇒結胸に似ているが全部下した後、邪気が中に入って、陽と共に結合して固まったものが胸にあると結胸になり、陰と共に結合して固まったものが臓にあると臓結になる。この症は丹田に熱があって、胸中に寒があるので正難治である。
又、病勢は結胸と似ているが、飲食は正常で、時々下痢し、舌上に白胎がつく。

【漢方薬】(蔵結)
■一物瓜蒂湯
■四逆湯
■人参湯

   ◎茴香
   ◎呉茱萸


蔵躁(ぞうそう)
=子宮病性神経症。ヒステリー。


臓器移植
(参照→「万能細胞」)

■「人体組織」ビジネス
「アトランタ郊外にあるクライオライフ社は、投資家が注目するベンチャー企業だ。「商品」は心臓の弁・脚の血管・膝の腱など人体の様々な部位に及ぶ。
約10000‰の広大な敷地にある瀟洒な本社ビルには、全米から冷凍容器に納められた人体組織が連日運び込まれる。到着した組織は大きさや状態をチェックした上で、冷凍保存される。現在保管している人体組織は約10000個。病院から注文があれば、深夜でも直ちに出荷できる態勢にある。同社は医療機器会社を経営していたスティーブ・アンダーソン氏が15年前に創設した。当時わずか6人だった社員は、400人以上に増えた。年間の売り上げは、毎年25~35%ずつ伸び続け、昨年は6400万ドル(約66億円)。
同社によると、需要の大きい心臓弁は、創業以来、約35000個を出荷した。
米国では人源の臓器や組織の売買は法律で禁じられている。しかし、冷凍保存や輸送に対する「妥当な手数料」は認められている点に、同社は目を付けた。心臓弁の場合、同社が送付先に病院に請求する手数料は1個当たり7200ドル(約74万円)だ。」
■生体肝提供の母死亡
「京都大学で娘の生体肝移植手術で肝臓の一部を提供した後、重体となり、肝臓移植を受けた40歳代の女性が多臓器不全で死亡した。」2003.5.5.《日本経済新聞》
■心臓移植・・・
「2005年、神奈川大理学部の関邦博教授(高圧生理学)らが、ラットの心臓を高濃度の二酸化炭素(CO2)を用いて24時間以上乾燥保存し、別のラットに移植、再び、その心臓を拍動させることに成功した。
11/26、日本高気圧環境医学会で発表。
保存液を使う人間の心臓の場合、機能を損なわずに保存できるは4日間。関教授は「人便の胚性幹細胞から作製した臓器や、ブタなどの臓器を人間に移植できる用になれば、臓器を長期保存し、いつでも使用できるようにする技術が有用になる」と話す。
関教授らは、二酸化炭素と酸素を2:8の割合で混合し2気圧、4度にした気体の中で、ラットの心臓を水分が80%程度になるまで乾燥させた。
24時間以上保存した後に、心臓を生理食塩水で処理し、別のラットの首の血管につないだ。18匹中16匹で拍動があり、拍動は最長で移植後72時間まで確認できた。
二酸化炭素と窒素やヘリウムの混合気体や、純粋な二酸化炭素、酸素を使った実験では、移植しても拍動しなかった。関教授は「二酸化炭素によって心筋組織の代謝が下がり壊死を防げた」とみている2995.11.《産業》




臓毒
=「蔵毒」痔又は肛門周囲炎。
⇒直腸癌のような悪性腫瘍も含む。
◎《瘍科秘録》によれば、今日の直腸癌およびこれに類した疾患を指している《大塚敬節》。

【漢方薬】(臓毒)
■大黄牡丹皮湯
■八宝湯


 

僧帽弁逸脱症 (MVP)

mitral valve prolapse
⇒僧帽弁が閉鎖時に左房側に異常に膨隆すること。

◎労作とは関係なく前胸部痛、動悸、易疲労性などを訴える
*ST・T変化や不整脈を示す。
*虚血性心疾患と誤診されやすい。
*正常人の6%に見られ、女性に多い。



増殖性腎炎luxuriant nephritis
【漢方薬】
■荊芥連翹湯


息積(そくせき)
⇒肺の粛降作用が失調し、肺気が長期間脇下に鬱積する症。

胸脇脹満・呼吸の気逆の症状があり。食欲不振はない。

【漢方薬】
■化気湯(息積が腹や肋骨の下で病み、片方が脹満して諸薬効なきとき。飲食には異常なし)
■磨積元(胃腸が弱く、気が盲膜の外で病み、息づかいが苦しくなって助からないようなとき)

 

足根管症候群
◎症状:

①足の裏がシビレます。足の甲はシビレません。
②両足が同時にシビレることはありません。
③踵はシビレません。
④内踝(踝=くるぶし)の下を叩いて、足の裏のシビレているところに電気が走れば、間違いなく足根管症状群。

 

側頭動脈炎
=「巨細胞性動脈炎」
膠原病の一種。
◎50~80才。男女。
発熱・発汗、倦怠感とともに比較的急激に発症。激烈な頭痛・眼痛・耳痛を訴え、視力障害(50%)、失明(10%)、死亡率(10~15%)。
◎症状:
*発熱
*倦怠感
*羸痩
*頭痛・眼痛・耳痛
*顎跛行
*テンカン
*精神症状
*心筋梗塞
*視力障害(失明)

◎検査:
*白血球:増加
*核左方移動
*赤沈:促進
*貧血:中等度
*CRP:陽性
*高γ-グロブリン血症


 

側頭部の異常
  【漢方薬】
■小柴胡湯(痛み・こり)

 

鼠径リンパ腺炎
  【漢方薬】
■大黄牡丹皮湯
■桃核承気湯
■土瓜根散
■竜胆瀉肝湯

 

鼠径部が腫れている
   (参照→フィラリア)
◎乳幼期:①ヘルニア、
     ②水瘤、
     ③リンパ節炎、     
     ④停留睾丸などがある。
 
 

鼠咬症(そこうしょう)
⇒ネズミに咬まれた傷口から、鼠咬症スピロヘータが感染して起こる。
◎症状:発熱、頭痛、発疹。

 

卒(そつけい)
=突然に来るケイレン。


卒忤(そつご)
=元気が落ちて、忽ち気絶し、復して憶えなく、或いは已に脈なきもの。


卒中(そっちゅう)
=「卒中風」

全発卒中にして、不全卒中は類中風又は中気と云い、婦人産後に起こるものは血中風という。
1.中風のこと。(→中風)
2.突然、仮死状態になること。

<1>卒中風で昏倒して人事不省になり、歯を食いしばり、唾を垂らして口眼喎斜し、精神が恍惚して惶急な時には、ツメで人中をつねるとすぐ醒める。急いで患者の両手・両足を上から下に向かって何度ももみほぐすと、四肢の痰気がすぐ散り、風が心臓を打つのを免れる。
又、三稜鍼で手の十指の爪甲の十井穴を刺して、悪血を抜き、すぐ気鍼で合谷二穴と人中一穴を刺すのが応急療法である。
<2>これで効が無いときは、通関散を鼻に吹き入れ、頭頂の毛をつかんでひっぱり起こして、くしゃみをさせれば治る。
<3>又、口を閉じて開けなければ、破棺散で人中の中をこすると開き、香油に麝香1~2分or姜汁を加えたもの、又は摂生飲の類を用い、又、風痰が雍結してすべての薬が効かなければ奪命散を一服するとすぐ治る。
<4>卒中風で人事不省になったとき:
(イ)くしゃみをさせると治る。
■[皀角・細辛末を鼻中に吹き入れる]       

■[南星・半夏末を鼻中に吹き入れる]       

■[通頂散][鼻通天散]
(ロ)まず[通関散]を鼻に吹き入れ、くしゃみをするようにし、次に[蘇合香元]で気を運行させ、徐々に気を順にし、風を疎風させ、痰を開豁させる薬を使う。
<5>暴仆で昏悶し、人事不省になる。:吐かせる
<6>痰涎が壅塞し舌が硬くてしゃべれず、両寸脈が浮大・実急:吐かせる
<7>しゃべれず、脈が沈んでいる:黄蓍防風湯で薫じる。
<8>口を開いて手がのび、目をつぶって小便をもらし、鼻でいびきをかくのは五 臓の気が切れたことを意味する。
*口を開けるのは・・・心が切れたこと
*手がのびたのは・・・脾が切れたこと
*目をつぶるのは・・・肝が切れたこと
*小便をもらす・・・・腎が切れたこと
*いびきは・・・・・・肺が切れたこと

(処置1)参蓍を大量に濃く煎じて飲ませる。
(処置2)臍下に大艾柱で灸をする。
<9>言語が難渋するのは風に属する《本草綱目》:[腎瀝湯][地黄飲子]
<10>中風の瘖瘂に:[清心散][加味転舌膏][正舌散][解語丸][清神解語湯][資寿解語湯]
<11>中風でボーッする(昏冒):[四白丹][二参丹][牛黄定志丸][活命金丹][袪風至宝丹]
<12>口眼喎斜:[清陽湯][秦芁升麻湯][不換金丹][牽正散][理気袪風散][清痰順気湯][犀角升麻湯][天仙膏]
<13>半身不随:[加減潤燥湯][袪風除湿湯][加味大補湯][天台散][星附散][換骨丹][全生虎骨散][舒筋保安散][秘方疎風順気湯]
<14>風痰が壅盛:[導痰湯][加減導痰湯][滌痰湯][大省風湯][沈香半夏湯]               [三生飲][青州白元子][加味青州白元子][蝎麝白元子][竜星丹][蘇青元]
<15>中風で熱がある:[小通聖散][人参羗活散][川芎石膏散][清気宣風散][透氷丹]
<16>虚証の中風:[万金湯][八宝回春湯]
<17>再発の予防:[小続命湯][定風餅子]

【漢方薬】(卒中)
■一物瓜蒂湯
■一粒金丹(一切の諸風)
■烏梅肉に南星・細辛末を混ぜ、中指に付けて歯をこする。(人事不省)
■烏薬順気散(一切の風疾、癱瘓・歴節風)
■烏竜丹(口眼が喎斜し、手足に力無く、引っ張るような感じがして、言 語不渋
■開関散(目が暗く・奥歯をかみしめる)
■加減潤燥湯(左の半身不随)
■加減導痰湯(中風で痰が多く、言葉が出なく、熱あり)
■加減排風湯(手足が不自由)
■加味青州白元子(中風の壅塞・喎斜・癱瘓)
■加味大補湯(左右の癱瘓)
■蝎麝白元子(中風の痰涎壅塞)
■活命定志丸(昏冒)
■換骨丹(中風の喎斜・癱瘓・暗風・風癇)
■亀尿解噤法(中風の口噤不語)
■羗活愈風湯(言語が不自由・精神が昏冒・痩せて偏枯・肥って不遂)
■袪風至宝丹(昏冒と風熱を兼ねる)
■袪風除湿湯(右の半身不随)
■去風丹(諸風、癱瘓・大風・破傷風)
■禦風丹(中風の口眼喎斜・半身不随・神昏・語渋)
■匀気散(中風、気虚不随)
■金生虎骨散(偏枯=半身不随で肌肉が乾痩する)
■解語丸(話し方が正しくない)
■牽正散(喎斜)
■牛黄金虎丹(人事不省・体が硬直・よだれ・いびき)
■牛黄清心元(救急時に)
■牛黄定志丸(昏冒)
■犀角升麻湯(鼻・額・唇・頬車・髪際が疼痛)
■三黄瀉心湯(精神不安、顔面紅潮、吐血衂血<鮮紅色>、心下痞、胃部膨満停滞感、便秘、脈有力)
■三生飲(卒中風に痰塞、昏倒して人事不省、脈沈、熱なし)
■三物備急丸
■地黄飲子(足が不自由・言語不自由)
■四白丹(昏冒)
■資寿解語湯(言語不自由)
■七気湯石菖蒲
■至宝丹(卒中が急で喋られなくなり、人事不省・精神が昏冒)
■青州白元子(中風の痰涎壅塞・喎斜・癱瘓、婦人の血風、小児の驚風)
■正舌散(言語不自由)
■小続命湯(人事不省・喎斜・癱瘓・瘖瘂で麻木)
■小通聖散(風熱・頭痛・咽疼・頬腫)
■滌痰湯(中風で痰が心竅を迷塞し、舌がまわらない)
■省風湯(人事不省・熱なし)
■舒筋保安散(癱瘓・筋脈が拘攣・疼痛)
■秦芁升麻湯(口眼喎斜)
■沈香半夏湯(中風の痰が盛んなとき)
■腎瀝湯(言語が不自由・口眼喎斜・耳が聞こえない)
■清気宣風散(風熱)
■清神解語湯(言語不自由・人事不省)
■清痰順気湯(口眼喎斜)
■清陽湯(口眼喎斜)
■星附散(手足がだらりとなる)
■摂生飲(人事不省・熱なし)
■川芎石膏散(風熱、中風でしゃべらない)
■皀角散(痰塞)
■疎風順気湯(半身不随)
■疎風湯(手足が不自由)
■蘇青元(気を和かにし風痰をなくす)
■続命煮散(風虚・自汗)
■蘇合香元
■大黄黄連瀉心湯
■大秦芁湯(大小便が不通・手足が不自由・しゃべられない)
■奪命散(小児驚風で危急)
■鼻通散(人事不省)
■導痰湯(中風に痰が盛んで言語が渋く、眩暈する)
■通関散(人事不省)
■通頂散(人事不省)
■定風餅子(再発防止に)
■鉄弾元(中風の喎斜・癱瘓・涎潮・語渋・筋攣・骨痛
■天仙膏(口眼喎斜)
■天台散(癱瘓・疼痛)
■天麻丸(中風で熱あり)
■転舌膏(話せない)
■透氷丹(大小便の秘渋、痰涎の壅塞、癱瘓風、熱あり)
■二参丹(健忘)
■人参羗活散(中風、痰が盛んで煩熱)
■人参順気湯(中風で気が苦しく、喎斜・癱瘓・言語が渋く・疼痛)
■巴豆丸(痰が詰まり、死にそう)
■巴豆薫法 (口噤し人事不省)
■八宝回春湯(虚症の中風)
■八味順気散
■秘伝順気散(中風の喎斜・癱瘓)
■不換金丹(口眼喎斜)
■辟選錠子(一切の諸風)
■防風通聖散(風熱、中風でしゃべらない)
■万金湯(虚症の中風)
■木香保命丹(通治薬)
■理気袪風散(喎斜)
■竜星丹(風熱が遮断、痰涎が盛んで昏冒・眩暈)

【参考】
*搐搦=チクジャク、四肢がふるえて止まらず、力がなく、伸縮出来ない。
*昏冒=コンボウ、気絶。
*鼠視=ソシ、斜視・斜眼
*癱瘓=ナンタン、

*五軟(頭軟・項軟・手足軟・肌肉軟・口軟)のこと。
   発育不良・知恵遅れを伴うことが多い。
*偏枯=ヘンコ、半身不随で肌肉が乾痩すること。




飧泄(そんせつ)
=腹鳴を伴う下痢。
  【漢方薬】
■木香順気湯《医学発明》